はてなキーワード: 管制官とは
私には入手できなかった。今回の放出分、32510台
は完売したそうだ。今後の発売予定分もすでに予約
で完売という。
けている。
して認識されている。
なものに目に映るようだ。
ッチには、筐体を形作る樹脂の手触りや質感、色、
端子の鈍い輝き、そして何と言っても機種による様
々なクリック感。
思っている。
くの種類を所有できるのもいい。
る私の多くのコレクションのうち、気分で選んだお
そしてその単調な変わらないリズムに合わせ、スイ
午後は、そうした至福の時間を得て過ぎた。
昭和初期に急に現れたらしい。
るいはコレクションの展示会、交換会などが行われ
ていたようだ。
きくは、なかったようである。
るのでスイッチとは言わないが、このころではすで
広く存在している。
ている。
日も快進のようだ。
2発発射された。
による記者会見を写している。
一度外れた箍を再び同じにはめることが難しいこと
号に目を移す。
して行っているという話もある。
るであろう。
としかその時は考えなかった。
る。
そして私以外の多くの蒐集家の手にも、押されるの
を待つスイッチが数多く、あるのだろう。
人と関わりを持つことが減って、アウトプットが大きく減った。他人からの乱雑な入力を何かしらのルールで解釈する機械がヒトなのだと思う。インプットは何も対人関係やタスクの苦しみだけではなく、テレビや漫画や文庫本でも構わないのだろうが、前二つはおれの通ってきた条件付けによって今では好みでない。文庫本はしばらく読まないでいたら表面の非平面性を取る視覚処理ができなくなっていた。
収入がないのは不幸せだということで、数少ない友人たちはお前は幸せだ、踏むべき手順は簡単だ、正常になれ、社会人の苦しみを分かち合えと言ってくれる。履歴書を書いて、応募し、必要なら面接を受けて受かり、朝起きて職場へ通えという。
誰かの指揮下に入るというのは、おれにとって、使用者と社会のダブルバインドに入るということだ。雇用主には要求がある。社会には要請があり、通知手段や強制力や内面的な良心によっておれに影響する。その二つを調停して事を収めることがおれには常に課されていた。
就活はしなかった。講座も受けなかったし案内サービスの類も使っていない。だから《新兵》とか《自航》とかいった会社がどのような事業をしているのかはよく知らない。皆訝しんだが、八方適当に誤魔化して卒業を迎えた。あらゆる文書、契約がおれにミランダ警告を読み上げてくる。あらゆる証拠は人民法廷でおまえに対して使われる。おまえには黙秘権がある。近くに紹介できる弁護士はいない。
環境がそう言ってくるところに無限に深入りしていけ、それを喜べ、と言われても、おれには無理だ。疲れた。儀仗兵を引退したような気分だ。だれかおれの異常性を癒してくれ。
正常な人間は異常な状態に陥らない。道を一歩踏み外すとかボタンを掛け違えるなどとよく言うが、原因がなければ踏み外さないのだ。まぐれ当たりはあるがまぐれ外れはないのだ。管制官がたまたま忙しかったとか、整備士がたまたま傷を見落としたとか、機長がたまたま席を外していたとか、それだけの理由で何度も再放送されるネタが生まれるということはないのだ。そしてひとつひとつは解決可能ないくつもの未対策の原因が重なったとき、重大な結果が訪れるのだ。
先月に発売された日本国有重工業清算事業団製のタクトスイッチ(黒)SKHPHNA313。
私には入手できなかった。初期ロットの32510台は完売したそうだ。
今ではそれなりのコレクションになった。
私が生まれるより以前には多くの趣味人口のあった分野のようだが、昭
世代の違う親に言わせれば例えば、切手収集みたいなもののように目に
映るようだ。
デザインや絵柄しか違いのない切手に比べたらスイッチには、筐体を形
作る樹脂の手触りや質感、色、端子の鈍い輝き、そして何と言っても機
種による様々なクリック感。
大きなものではなく、かさばらないので例えば自動車のような趣味と比
べ所有するのに場所をとらず、多くの種類を所有できるのもいい。
採取した昆虫を陳列するかのように離れの書斎に並べてある、私の数多
くのコレクションの中からその日の気分で選んだお気に入りのスイッチ
を押すことにより、その感触を味わう。
冬の暖かい部屋のなか、柔らかな椅子にくつろぎ、ラヴェルのレコード
を掛けその単調な変わらないリズムに合わせ、スイッチを左手に取り、
クリック。
ところでスイッチ収集という趣味の市場は世の中に、昭和初期に急に現
れたらしい。
どういうわけかは不明である。はじめは細く好事家の間での国の生産計
画の情報などの会合やあるいはコレクションの展示会、交換会などが行
われていたようだ。
国立国会図書館に存在もするその会の名簿を調べると、参加者には国防
関係のテクノクラートや財閥系の重工業企業の社員の名前の存在が目立
つ。
市場の人数的には、その頃はこの趣味の市場は大きくは、なかったよう
である。
その後、先の大戦中の国家高揚のなか、敵性語であるのでスイッチとは
言わないが、このころではすでに開閉器収集というジャンルの趣味が市
民の間には広く存在した。
月刊開閉器句報、昭和15年2月創刊号、も私のコレクションの一部だ。
さて、スイッチを手にとりながら、テレビジョンによるニュースに耳を
寄せると、本営の報道官が伝えている。
数年続くこの大戦の戦局は本営の発表によると、本日も快進のようだ。
先週も三沢基地より、北の方向への弾道ミサイルが2発発射された。
ニュースは続けて本営、および日本原子力研究製造開発機構の広報官ら
による記者会見を写している。
先の国会を通過した法案、憲法66条2項の改正を適用をした結果の条項
は、どうやら兵器を発射する装置を制御する管制官は日本の政府運営シ
一度外れた箍をはめること難しいことと同じように、多く憲法が改正さ
古くからのスイッチ収集家の私から見たら、必要性は感じられないのだ
が最近のスイッチの内部にはただのスイッチ以上の何らかの機構もある
ようだしまた、コンピューターネット上にある、政府の機密情報をリー
クする情報発信サイトによると、スイッチ部品の発売元、ディストリビ
ュータは各民間商事企業ではあるが、実は製造は全て国が一元して行っ
ているという話もある。
機能が増えるなら趣味の幅が広がるし、また国が製造管理しているなら
ば品質も安定するであろう、理由はわからないがコレクターとしては喜
ばしい、とだけしかその時は考えなかった。
そして私以外の多くのコレクターの手にも、押されるのを待つスイッチ
が多く、あるのだろう。
いつも、どこかで飛行機を見ていた。いつも音が聞こえていた。
空港に近すぎもせず遠すぎもしない成田ニュータウンでは空港関係者のほうが多い。学校では親の職業というのがそれとなく広まっていて、あの子のお父さんはパイロットだから金もちなんだとか、何丁目は整備士が多いとかグラウンドサービスの人が多いとか管制官が多いとかそういう住み分けがされていて、それが当たり前だと思っていた。
反対派も無関係な人も空港関係者も同じように暮らしていて、同じところで買い物をして、その子供はその土地で育って友達になったり喧嘩をしたりした。それが日常だった。見上げればいつも飛行機が飛んでいた。それを気に留めることすらないほど当たり前のようにそれはそこに存在していた。
上京して、飛行機の音が聞こえないことに驚いた。空を見上げても何もないことに驚いた。時々飛行機の音がすると驚かれるほどすばやく反応した。それくらい慣れ親しんだ音だった。ヘリコプターとは違う、飛行機の音。
ニュータウンは子供たちが育って出て行ってしまうと、閑散としてしまった。小中学校は人が減り、子供の声が聞こえなくなった。公園の遊具はさび付き、雨にぬれるままになっている。もともと人口は減るものとしてニュータウンは計画されていたのだ。小学校は老人ホームにできるように最初から計画して作られている。いずれいくつかの小学校は統廃合されるだろう。ニュータウンはそろそろその役目を終えて、死んでいこうとしている。いや、いこうとしていた。
高速鉄道の計画は20年前から聞こえてはいたが、実際に動き始めたのは数年前からだ。成田イオンモールに駅を作るかどうかでもめて膠着状態にあったが、結局作らないということで線路の敷設が始まっている。帰省するたびに、高校時代自転車で走りぬけた田んぼ道が切り開かれて、高架が建設されていく。緑のじゅうたんの中ににょきにょきとコンクリートの足が生えている。うっそうと茂った林が切り開かれて、地層があらわになっている。
実家付近には駅ができる予定になっているので、駅のそばということで再び開発が行われ始めたようだ。区画整理はされたものの野原のままだった土地がさらに細かく分割され、たくさんの家が建てられている。帰るたびに軒先に車が止まっている家が増え、子供のおもちゃがほったらかされている家が増え、犬がなき、子供の声がこだます。また町が息を吹き返している。コンビニができ、駐車場が増え、竹林が切り倒されて家が建つ。山が切り開かれて道ができる。水はけが悪くて雨の後には大きな水溜りができていたあの野原にも家が建った。よく知った場所も、よく遊んだ場所も、夏に一息ついたあの木陰もひとつずつ消えて、誰かのものになっていく。
駅で見かける賃貸物件も値段が上がり、駅前の再開発もまた行われている。東京まで40分乗り換えなしだから、通勤圏内ということで空港関係者でないひとたちもこれから流入してくるのだろう。成田の周囲の市町村は寂れていく一方だからそちらからの人口流入もある。実際につい最近周囲の市町村と成田は合併して大きくなって、どんどん店が増えている。
東京へは少し遠い、しかし遠すぎはしない、千葉北東部の物流の中心、成田。
これから死んでいくのか、それとも息を吹き返すのか。