はてなキーワード: 肩甲骨とは
犯人はいまだ逮捕されておらず、俺としては逮捕されるかどうかはどうでもいいが、ひき逃げするような人間は捕まってほしいなあぐらいの謎の当事者感覚が持てない言葉しか出ない。
それよりもひき逃げされた結果として頭蓋骨骨折、肩甲骨骨折、肺挫傷になり、通行人に見つかるまでに20分程度放置された結果として、本当に死ぬところであった。
人間、ガチのマジで死にかけると言う経験は本当に死ぬまではなかなか経験しないものである。
俺もこの事件が起きるまでは、ぼーっと自転車に乗っていたら電柱にぶつかったぐらいが死にかけたエピソードとして上位なぐらいの平凡な人間であって、ここまで重大な事件(めちゃくちゃ捜査されている)になるとは思わなかった。
この時間で頭を強く打ったせいだろうか、俺は何だか無感動な人間になったとよく言われる。自分でもなんかそう感じる。
とりあえず退院はできたが身体はズタボロであり、被害補償なんてない。
今はホテル滞在5日目だが、クレカが止まるまではホテルにいようかなと思っている。もう何もしたくない。轢かれた時の衝撃で俺の気力やらなにやら全部すっ飛んだんだろう。
ボーナス出そうだしさすがにいい歳だし今まで放置してきたブラの採寸してきた。
サイズアップとかしねーかなあと期待してたがそんなことはなく貧乳で確定した。
自分は下半身は普通に肉ついとるが上半身はマジでガリガリで、背骨肋骨鎖骨肩甲骨常に皮膚の下に浮き出とる。下着屋の店員お姉さんに採寸して貰うため広めのフィッティングルームに案内されたが、全身鏡が2個も着いてて自分を正面と側面から見ることが出来たんやが、自分ガリガリすぎて前後の厚みがなさすぎてペラッペラでホネホネでまじできしょかった。
そんで自分のアンダーの展開無いので類似サイズを1番きつく閉めてもらうことで……ということで出てきたオススメブラがシンプルオバベージュかファッキンパステルゴテゴテレースリボンの2択だったので良いものがあれば買って帰るつもりだったがやめた。
「アタシ胸大きくて可愛いブラないんだよねw」みたいな巨乳女、程度にもよるがたぶん自分のようなガリガリ貧乳女よりは選択肢あると思う。しらんけど。
結局その近辺の下着屋いくつか冷やかしたけどアンダー合うものなかったし類似サイズで好みのデザインもなかったから、ユニクロでブラトップ買って帰ってきた。ブラトップ最高!!!!!!!!
「肩甲骨はがし」はがしてはないよなっていつも思う
全くいっさい触れたことのないスポーツで、始めようと思ったきっかけはもはや覚えていない。
タイトル回収だけど、マジで部内で1番ド下手クソだが楽しかったしアーチェリーが好きだった。覚えているあるあるネタを記すのでアーチェリーをやりたいと思う人たち、やってきた人たちに届いてほしい。ちなみにコンパウンドじゃなくてリカーブね。
◯高い
弓具はいちいちなんでも高い。
リム、タブ、ノック、ベイン、弦、その他諸々一式揃えるのに30万は見てほしい。
矢一本で3000円とか平気でする。貴族の遊びなんだな、貧乏学生には向かないスポーツだなと感じた覚えがある。
自分は普段下手クソな癖に、なんでもない練習の時にやけにグルーピング(※1)し継ぎ矢(※2)するので、矢にかける金半端なかった。矢がないと練習にもならないしね。最低6本ないと点取り(※3)もできないしね。
(※1…矢が同じところに集まること)
(※2…すでに矢が刺さってるところに矢が刺さること。矢が大破されて最悪なことになる)
(※3…アーチェリーのSHでは、50m地点からと30m地点から36本ずつ的に射ち、当たった合計点数を競う。一気に36本は打てないので、各回6本ずつ射つのを繰り返す。)
射つための環境を整えるのが大変。我らは写真立てみたいな三脚?に畳を乗せて的を貼って練習していた。畳を運ぶのが大変。(常時射てる環境になってる学校もある)うちの場合、いちいち準備しないと練習できなかったし、練習が終わるたび片付けるので、設置して片付けて設置しての繰り返し。
大会や試合は夏でも冬でも強風でも大雨でも平気で開催される。延期になるのは的を貼る畳がひっくり返るくらいの強風や、雷が落ちる恐れがある時くらい。
◯筋力が大事
弓は重い。
メチャクチャ重い。
弓を引いた重さをポンドって単位で測るんだけど、そもそも弓の本体も重い。
何もしてない成人男性が引けて20ポンドと聞いたことがある。大学男子は大抵36〜42くらいを弾いてたかな。
今思うと自分は圧倒的に筋力が足りず低ポンドの弓を引いていた。当たり前だが低ポンドから繰り出される矢は、風や雨、少しの射形の乱れに方向を大いに左右される。外的要因に弱い。
ある程度高いポンドならもう少し当たってたんかな。筋トレサボっちゃいけないな。
◯場所取りすぎ
弓一個出来上がると部屋めちゃ狭くなる。スタビライザー長い。狭い通路から移動するときとか神経を擦り減らす。
◯顔不細工になる
アーチェリーは狙いを定めて打つために、弦を顔に固定するのが一般的な手法(アンカーと言う)。多くの人は鼻から唇に押し付けて、固定させる。
上手い人は力入らないから、ちょっと押し付けるくらいで済むけど、
人によってはめちゃくちゃ押し付けて鼻や唇が潰れる感じになったりする。
射形によっては好きな奴の前で射つの恥ずい。
◯同じ動きを72回繰り返せばいいだけ
アーチェリーで大切なのは再現性と言われていて、正直どんな射ち方でもいい。どんなやり方でもいいから的の真ん中に当てて点が取れる奴の勝ち。同じ射ち方さえ守れば矢は同じところに飛ぶので、”自分との闘い”感が強いスポーツだと思う。
自分は見かけは綺麗な射形とよく言われていたが再現性に欠けていたので、点が取れなかった。ダサい。恥ずい。
ボーリングやダーツが上手い人はアーチェリーも上手いらしいよ。
◯実際射てるようになるまでが長い
まず弓を持って弦を引く動きを単純計算で72回出来ないと話にならないため、始めたての頃は筋トレしまくる。射ち方の流れを覚えるために、素引きと言って矢をつがえずに、一連の弓の引き方を体に刻んでいく。
矢を射った次の瞬間、弓がクルッと手元で回るのを見たことはあるだろうか。上手く説明できるか挑戦するが、弦を引いて離すと、その反動で弓が飛び出る。弦を引いて離した力をそのまま矢に伝えるには、自然に弓を飛び出させる必要がある。飛び出たまんまにすると地面に弓が落ちちゃうので、ボウストリングと言う紐で手に繋ぐ。で、紐はなんでもいいので、好きなデザインの靴紐で代用する学生が多かった。
◯音が好き
矢を放つ瞬間の弦の音がイイ。
クリッカーが落ちる音がイイ。
リム装着した時鳴る音がイイ。
矢の羽が擦れる時の音がイイ。
ずっっっと引いてないので、もう一度始めるならまた筋トレからになるな。
専門用語が多くてそれとなく用語を口にするだけでカッコ良いよね。
◯親ほんとにありがとう
学生の頃を思い出すたび、高いお金を立て替えてくれた親には感謝しかなく、活躍できなかったことを申し訳なく思う。
でも一生続けられるスポーツだとも思う。こんなスポーツを始められたのは親のおかげ。お金返すからね。
みんなもlet's!archery!
※引く の漢字が 弾くになってた。奏でてた。すまん。
この文を書いている今日、所用で外出した先で雨に遭い、それが止むのを夕方まで待ち、さて自転車で自宅に帰ろうとした道すがら、空に虹(にじ)を見た。
今日の外出先から自宅へと向かおうとすると、ちょうど西から東へ進行する形になる。東の空へと流れ去る黒い雨雲を背景に、色の濃く鮮やかなもの、色が淡いもの、二本の虹が綺麗な弧を描いていた。
その時、私が通行していた自転車道兼遊歩道には、他に散歩やランニングをしている人たちもいたのだが、彼らも私と同じように、虹に見とれたり、スマホで画像を撮ったりしていた。中には「二本の虹なんか初めて見た!」と驚いている人たちも少なからず見られた。虹が二本出ることを知らない人もいるのかと、むしろそれに私は驚いたのだが、のんびりと空を見上げる余裕を持つことがあまり許されない現代人には、仕方が無いことなのかもしれない。綺麗な虹を見たという新鮮な感動が機会となって、彼らが空の気象や天体に関心を持ってくれたら嬉しい。
ところで、二本の虹が出ることを知らないということは、おそらく彼らは二本の虹の名前も知らないのであろう。しかし、虹が二本出ることを知っている人でも、案外その名まで知っている方は少数派ではなかろうか。こんなことを言うと「虹は虹でしょ?区別とかあるの?」と思われるかもしれないが、漢字による呼称は区別がある。
漢字の原型は、殷代の甲骨文字に見ることができるが、その中には既に、虹を表した象形文字を見出すことができる。それは、弓形の弧を描く二本線で描かれており、弧線の両端には口を開いて下を向く頭を持ち、しかも角らしき突起まで見られる。
甲骨文字は占いに関する記録を遺したものであることから卜辞(ボクジ)とも呼ばれ、古くから中国人自身による研究が行われていた。その一つに郭沫若(かく・まつじゃく)の著した『卜辞通纂考釈』があるが、この中で「一つ出た虹を『虹(コウ)』、二つ出た虹を『霓(ゲイ)』と称したものであろう」という説が述べられている。ただし、現在の漢和辞典を引けば、『虹(コウ)』が雄で『霓(ゲイ)』が雌とも記されていて、郭沫若の説とはやや異なる。二本の虹の濃い方を『虹』、淡い方を『霓』として雌雄ペアと見るのが後代の見方である。いずれにしても、卜占の亀甲や肩甲骨に刻まれるような神秘的・神話的存在として、虹・霓は古代中国人の心を捉えていた。
残念ながら、私のデバイスの文字変換では『霓』の文字しか出てこないのだが、本来は『虫』偏に『兒』旁で、ちゃんと『虹』とペアになるのに相応しい形をした文字である。それが現在、雨冠の字形が主流となっているのは、科学的な物の見方をするようになった近・現代人が、この漢字には神話的・呪術的な役割ではなく、気象用語という科学的な役割を担わせるようになったことの反映であろう。
虫偏の字であることからも判るとおり『虹(コウ)・霓(ゲイ)』のことを、昔の人々は、広い意味での『蟲(むし)』の類いと考え、すなわち「ヘビ」の一つと見做していた。これは日本でも同じことで、マムシやフクムシなど「ムシ」の呼び名がヘビには用いられている。『フクムシ(福虫)』というのは、これは穀倉を荒らすネズミなどの害獣を捕食してくれる益獣だからである。『マムシ(真虫)』の真(ま)は、オオカミに冠した神名『大口真神(おほくちのまかみ)』における真(ま)と同じく、強く猛々しい神の名を軽々しく直接的に呼ばないようにするための、一種の忌み名としての尊敬の接頭語であろう。
『虹(コウ)・霓(ゲイ)』は、両端に頭を持つ怪蛇であるから「それではヘビじゃなくて、むしろ龍とかの仲間ではないか」と言われるであろう。しかし、昔の人々にとっては、家屋の周辺や田畑などで身近に見かける普通のヘビですら、神秘的な存在だったのである。昔の人々にとって、龍(りゅう)/蛟(みずち)etc.と普通のヘビとの間の境界は、我々現代人が考えるよりも遥かに曖昧であったと言ってもいい。足を持たない、もしくは四脚が有っても小さくて目立たない、細長いクネクネとした身体の動物のことを、一纏めの仲間として昔の人々は捉えていたと考えられる。このことを少し頭の片隅に置いてから、以下を読み進めてもらいたい。
「それにしても、虹がヘビだなんて、昔の中国の人たちは面白いことを考えていたものだなあ」と思われるかもしれない。しかし、実は「虹(にじ)=天の蛇」という考え方は、近代化する以前の社会では、地球レベルで広く見られた/見られるものである。そして、それは日本も例外ではない。そもそも日本語の名称『ニジ』そのものが『ヘビ』を意味していたとも考えられている。
日本における「『天の蛇』としての虹」の話に関しては、ロシア人言語学者ニコライ・ネフスキーによる有名な研究をはじめとして、多数の調査研究が為されている。それらから、思いつくままに事例を紹介していこう。
例えば、琉球諸島宮古島では虹を『ティンパウ』と呼んでいたが、『ティン』は「天」、『パウ』は「ハブ」のことである。『ハブ』は『ヘビ/ヘミ』系統の語である。大蛇を表す『ウワバミ』の語に含まれる『バミ』もまた『ヘビ/ヘミ』の転訛であると考えられる。『ウワ(上)』はマ(真)カミの真と同じく、忌み名としての尊敬の接頭語であろう。
宮古島の北にある池間島には、若返りの水についての昔話が伝えられている。欠けて新月となり姿を消し、再び満ちて姿を現すことを繰り返す月。脱皮して不老不死を保つ(かのように信じられていた)蛇。若水とは、神話では月や蛇と結び付けられて語られる、不老不死の象徴である。月と水が結び付けられるのは、潮の干満との連想であろうか。
太古の昔、人間はスデ水(若返りの水)を浴びて脱皮することで、不老不死を保っていた。ある時、天の太陽神が、セッカ(ヒタキ科の鳥類)に命じて、スデ水を月から地上へと運ばせていた。ところが、途中で『アウナズ(虹)』が、スデ水を奪って捨ててしまった(あるいは、スデ水を横取りして使い、脱皮するようになった)。このため、太陽神と月神の怒りを買ったアウナズは、それ以来、太陽の反対側に出るようになったという。
若水物語に登場する『アウナズ』という語は、琉球諸島地域におけるアオヘビ類を指して言う『アウナジ/オーノジ』系統の語と明らかに同じものである。他に、八重山群島竹富島でも『オーナーヂィ』と言うとされる。つまり『天の虹』と『地上の蛇』を、同じ名前で呼んでいたのである。
少し変わったものでは、小浜島では虹を『チネー・ミマンチィ』と呼んでいたというが、これは『ティン・ヌ・ミミジィ(天の蚯蚓[ミミズ])』の意であるという。細長くてクネクネした動物を昔の人々は一纏めに捉えていたという話を、今一度、思い出してもらいたい。
新城島では、虹を『アミ・ファイ・ムヌ(雨を食うモノ)』と呼ぶ。雨が降りそうで本格的には降らない俄か雨で終わる状況を「虹が雨を食った」と言うからだそうである。与那国島には『アミ・ヌミャー(雨を飲むモノ)』という呼び名もある。
虹が喉の渇きを潤すために雨や地上の水を飲みに現れる、或いは、虹が喉の渇きを潤すために雨を呼び起こすという信仰もまた、広く見られるものである。
長野県では、龍が天から水を飲みに降りてきた姿が虹とされ、また、同県更科では「虹は『ジャ(蛇)』の吹く気である」と信じられていた。山梨県西部でも「『ノジ』は蛇の息」とされた。秋田県平鹿では「『ノギ』は吹いた」と表現した。大分県でも、虹が出ると「『ジャ(蛇)』が吹いた」と言われていた。水神としての蛇神が棲むとされた湖沼から天の蛇としての虹が出現して、雨を呼び起こすという話も広く分布していることが認められる。このことから、ネフスキーは湖沼の支配神を指す『主(ヌシ)』も『ニジ』と同一起源ではないかと考えたようであるが、それは流石に後代の研究者から否定されたようである。しかし、湖沼の主といえば大抵は龍蛇なので、語源論としてはともかく、ヌシと虹を結びつけるネフスキーの見方は意外に悪くないと思える。
ネフスキーと同じ頃の時代、宮良当壮という研究者は、虹とヘビ類の方言呼称を分析して「『ニジ』はヘビを意味する語から分化した」ということを立証しようと試みた。ニジの呼び名には『ノジ/ネジ/ヌジ/ヌギetc.』がある。既に上でも紹介したが、琉球諸島地域におけるアオヘビ類の呼び名が「アヲ+(語根)」の形をとっており、その語根部分の変化が『ノジ/ナジ/ナギetc.』となっていて、極めて似ている。そこから、宮良は「『ナギ』が『ウナギ(鰻)』を含めた『ヘビ型動物』の総称であり、そこから『ニジ/ヌギ』などの語が派生分化していった」と考えたのである。細長いクネクネした動物を一纏めに捉えていたという話を、再度、思い出していただけたであろうか。
この宮良説の傍証としては、例えば秋田県ではアオダイショウのことを『アヲノジ/アヲノズ』と呼び、『ノジ/ノズ』は同地域における虹の呼称と共通しているなどといった事例が幾つも見られるので、宮良説はあり得ると個人的には思っている。大蛇を指す『オロチ』という語も、尊敬の『接頭語オ(御)+ロチ(ノジ系統語の転訛)』と考えられる。
とはいえ、現代人の感覚から見れば、特に、生物学や動物分類学の知識を通じて見れば、ヘビとウナギを同類視するという考え方は、なかなか受け入れ難いものと思われるかもしれない。しかし、以下の話を読まれたならば、どうだろうか。
昔の日本人は、雷神に対して信仰を抱いていた。特に農民は、落雷に対する特別な信仰を抱いていた。例えば、岐阜県美濃地方では、稲田に落雷があれば、その場所に注連縄を張って神聖視・聖別した。何故このように稲田への落雷を特別視したのか。それは『稲妻(イナヅマ)』という単語に端的に表されている。イナヅマとは「稲の配偶者」であり、昔の日本の農民たちは、雷神を「稲田神を孕ませる夫(ツマ)」と見做したのである。これは、落雷のジグザグ線が蛇神の顕現と見做されたこと、そして、蛇体が男性器の象徴と考えられていたこととも関係しているのであろう。落雷は豊作の予兆であった。
東北地方には、落雷のあった稲田を神聖視する風習が存在した。例えば、岩手県では、落雷のあった稲田を「お田の神の田」と呼んだり、女性や家畜を入れないようにしたり、雷神と刻んだ石を建てて祀るなどした。
この岩手県をはじめ、東北地方には「ウンナン田」と称する水田の事例が見られ、これは「落雷のあった水田」であり、しかも「鰻(ウナギ)の姿が見られる水田」のことであるとされる。ウナギが住める水田は、水温が比較的高く、良い水田だと考えたからともされる。落雷後の水田でウナギを目撃したことで、農民たちは「雷神が水田に棲み着いて、良い水田に変化した」と考えたのであろう。しかし、それだけではあるまい。
今では、落雷が豊作の予兆であるという考え方は、単なる非科学的な迷信ではなく、それなりの自然科学的な根拠があったと知られている。農作物の稲だけに限らず、植物の生長には、窒素肥料成分が不可欠である。大気中には気体の窒素が大量に存在するものの、それらは化学的に安定な窒素分子の状態で存在しているため、そのままでは植物も栄養素として利用できない。ハーバーボッシュ法による大気中の窒素を人工的に固定する方法が確立し、窒素肥料の大量生産が実現するまでは、大気中の気体窒素を、植物が栄養素として利用できる窒素化合物の形に化学変化させることができたのは、マメ科植物の根に共生している根粒菌を除けば、雷による空中放電だけであった。おそらく、落雷が起きた水田の周辺では、雷の電気により生じた窒素酸化物の影響で、稲の発育が良かったのだと想像される。それを見た農民たちが、経験知として「落雷=豊作の徴」と語り伝えたものが、ウンナン田なのであろう。
最後になるが、もしも『ナギ』系統の語がヘビ型動物を指すという説が真実であるとすれば、そこからどうしても思い浮かべてしまうのが、インドから東南アジア地域に広く分布する蛇神『ナーガNaga』の存在である。果たして、ヘビの古い呼称の一つである『ナガムシ(長い蟲)』の『ナガ』は『ナーガ』と関係があるのか。水の中にいる長くクネクネしたヘビのような身体をした動物ウナギは、もしかしたら『オ(御)+ナーガ』からその名が付けられたのか。
妄想は尽きない。
今回の内容は、この本の受け売りである。とても面白い名著なので、是非、図書館などで一読することをおすすめしておく。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/920ebefb9d44f4c0e72f23d0138da565cf5d963e