はてなキーワード: 刑事とは
民意に反するトンデモ判決が出るのは検察官のせいというのはちょっと早計なような気がします。
検察官はよくやってくれていると思います。
今回だって、危険運転致死罪を適用して25年の判決を求めたのはなにしろ検察官ですもの。
検察官による、民意に反する判決といえば、むしろ、公訴権の濫用(喧嘩両成敗なのに片方しか起訴しない、政治的理由により起訴したりしなかったり)の方が問題だと思います。
今回の飲酒運転の話も、科しうる最大の刑を科していますし、
罪刑法定主義の支配する刑事法の世界では、法をねじ曲げない限りあれ以上は出来なかったのではないかと。
事実認定についても、全ての証拠を検討したわけでもない上に、事実認定についてド素人の我々が口を出す問題ではないと思います。
少なくとも今回の話は、法が悪い、適切な法を作らない立法府が悪い、適切な法を作らないクズどもを国会に送り込んだ国民一同が悪い、としか言いようがないです。
と書いてきた思ったんですが、検察官の立証がへたくそだという話ですか?
ならそうかも知れません。でも、彼らも今回みたいなことがあると査定に響くから、わりと必死って聞きますね。
みたいに一般人の常識に反したトンデモ判決とされるものがでると裁判官は非常識だとか批判がでるわけだが、実際のところどうなのか?そもそも判決が民意に従うべきかという大問題があるが、それはおいておく。
さてトンデモ判決はどのくらいの割合で出ているのだろうか?平成18年司法統計の「刑事事件等の訴訟及びその他別新受,既済,未済人員 全裁判所及び最高,全高等・地方・簡易裁判所」によれば、刑事訴訟は793707件開始され、過去分も合わせてそのうち799044件の判決が下されている。トンデモ判決の件数はわからないが、一般常識では考えられないような「トンデモ判決」は毎日報道されてないので、「トンデモ」判決は最大限に見積もっても一日一件だろう。そうすると年間365件となる。とするとトンデモ判決の割合は
365 / 799044 = 0.000456... = 約 0.045%
となる。この数値が低いのは判決が問題とならないような簡易裁判所の数値も含まれているからだろう。簡易裁判所では675706件受理され、678745件判決が下されている。従って簡易裁判所以外では120299件の判決が下されている。これに基づくと
365 / 120299 = 0.003034... = 約 0.303%
となり、これでもまだ低い。仮に仮定の3倍、すなわち一日あたり3件の「トンデモ判決」が下されているとしても「トンデモ判決」の割合は1%にも満たない。「トンデモ判決が多く、裁判官は常識がない」というのは典型的な代表性バイアスであると考えられる。
そもそも裁判官、検察官の数が少ないことも指摘できる。「裁判官,検察官,弁護士の女性比率(全国)」によれば平成18年の裁判官数、検察官数はそれぞれ3341人、2479人である。検察官が一人当たり年間担当するのは
120299 / 2479 = 48.52..
より48件である。一件当たり費やせる日数は
365 / 48 = 7.6041...
より一週間である。実際には休みを考慮しなければならないので、これより短いと考えられる。従って仮に「トンデモ判決」が多いとしても、その原因として疑うべきは裁判官の常識ではなく、検察官の少なさだろう。
だいたい司法試験を通ったエリート、言い換えれば努力家なんだから、多少例外はいても常識はある人間の割合は普通の人間の集団に比べれば高いだろう。
http://anond.hatelabo.jp/20080109093712
いや、どっちも過失犯だし。
危険運転致死罪は、過失致死罪・業務上過失致死罪を規定している編ではなく、(故意)傷害罪を規定している編に編入されていることから、
過失犯でないことは明らかです。少なくとも立法者はそう考えたはずです。
確かに完全な故意犯とはいいにくい(準故意犯)のですが、故意犯であることに違いはありません。
水の入ったペットボトルを持っていった友人は証拠隠滅罪で逮捕されているそうです(新聞社のサイトではソース見つからず)。
呼気も重要な証拠ですので、水を飲ませて不真正な証拠を作出させる行為は証拠隠滅罪を構成するものと考えます。
なんにせよ、本件被告人の他人の刑事事件の証拠ではないので、証拠隠滅罪を構成しないことには変わりありません。
http://anond.hatelabo.jp/20080108233610
この車には同乗者がいたんでしょ?
共犯でいいんじゃないの?
水もってきたやつも共犯でいいんじゃないの?
なんで責任を追及しないのか傍からみてて理解できない。
上に述べましたように友人に証拠隠滅罪は成立してます(起訴までいったかは不明ですが)。
同乗していたという話は知りませんでしたが、同乗していたという前提で考えましょう。
しかし業務上過失致死罪の共犯を認めるのは厳しいと思われます。
過失犯の共犯は、ざっくりいうと、一緒になにかを行っている人たちがおたがい過失を犯した場合に認められます。
判例では、「一緒にアルコールを販売していた経営者」や「交互に溶接と監視役をしていた工事現場員」なんかの場合に認めています。
運転行為は被告人のみがやっていたはずなので、(道義的にはともかく)法的には、一緒に運転していたとみることはできず、共犯は認められないと思われます。
とすると、友人には、飲酒運転を止めなかった点に非難を向けることになります。
しかし、これについては、せいぜい飲酒運転罪の不作為幇助犯(何もしないことにより犯罪の成立を助けた)が問題となるくらいに過ぎず、
業務上過失致死罪まで帰責させることはできないと思います。
これらが同じになった場合、「アイツは悪いやつだから悪い」という心情刑法となってしまいます。
長文申し訳ない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080108-00000002-yom-soci
事件の概要はご存知のとおりなので省略させてもらうが、審理の経過や判決について疑問を持つ人も多いと思う。
検察側は当初、訴因として「危険運転致死罪」をあげていた。これに対し裁判官は「業務上過失致死罪」について予備的訴因として追加せよと命じた。
訴因というのは、起訴状に記載されている、法律的に構成された犯罪事実の記載のことです。
【被告人は、いついつどこそこで、これこれのことをして、もってなんちゃら罪を犯したものである。】
みたいに記述されます。
わが国の刑事訴訟では、この訴因の事実について本当に存在したのかを当事者(弁護側・検察官)が主張立証し、それについて裁判官が判断することになります。
この訴因の効用については、審判対象の確定ということが挙げられます。
つまり、訴因以外について判断しないので、被告人が思いもしない理由で罰せられることがなくなるのです。
たとえば殺人だと思っていたのに、強盗罪が成立、なんて言われると、たとえば盗んでいないという弁解をする機会が保障されません。
そうすると、原則的には、訴因の事実がなかったことが証明されれば無罪となるはずです。
でもそうすると、あまりに硬直的になるので、他の罰条が適用されることを慮って、訴因を追加することを認めています。
今回は予備的に追加しています。主位的な訴因が認定されなかったときに初めて審理・認定されるのが予備的訴因です。
現実に行われた犯行という事実はただひとつなのに、別な事実を認定するのは、ちょっと奇異に写るかもしれませんが、
いくつも法律構成が可能な法律論ならではの制度とご理解いただきたいと思います。
ところで、通常は、訴訟でなにを構成し主張するかは当事者にまかされているのですが、任せっぱなしにすると不当なことが起こりうるので、たまに裁判所が介入します。
今回も、検察官が訴因に挙げていなかったという理由だけで無罪になる可能性があるので、裁判所があせって追加させた、というわけです。
どちらも自動車による事故で問題となる罪ですが、大きく違う点があります。
それは、前者が故意犯であるのに対して、後者が過失犯であるということです。
これは大きな違いで、実は包含関係(傷害と暴行)だったり似たような犯罪(業務上過失致死と重過失致死)だったりであれば
さっきの訴因追加などは必要なかったりしますが、本件では必要とされているのはそういうわけなんです。
しかし、意思なんてものは本人の主観ですから、他人がどうこうするのは難しいです。
こういう行為をするのは分かってやってるからだ、なんていう事実を積み重ねて行く必要があります。
一方、過失犯には、「あ、こりゃやばいな」くらいのことを思っていることが証明されればよく、
その判断も一般人視点なので、酒気帯びなんかだと簡単に認定できます。
するってえと、危険運転致死罪が適用されるのはかなり難しいということになります。
本件でも立証がうまくいかなかったのでしょう。
なんでこんなウンコみたいな法律になっているかというと、あまり知られていませんが、危険運転致死罪はイギリスのそれを丸パクリしているからです。
イギリスでも似たような事件があって適用されず、ウンコウンコ言われているらしいのになんで丸パクリするかな・・・。
条文(刑法208条の2)を見ても、確かに英文直訳調です。これはひとえに立法府を責めるしかない。
なお、最近、自動車運転過失致死罪(7年以下の懲役)ってのが出来ましたが、遡及処罰になるので本件では適用され得ません。
適用されたとしても、後述するように高々10年半までしか刑を科せません。
なにやらこの被告人、アルコール濃度を糊塗するためにペットボトルで水をがぶ飲みしてから自首したとか。
「証拠隠滅してる!証拠隠滅罪だ!」と思われるかも知れません。
しかし、刑法上、証拠隠滅罪は「他人の刑事事件に関する証拠」についてのみ限定して処罰しています。
なぜかって?
子供の頃、悪いことをして親にバレそうになったときにはめちゃくちゃな嘘をついたことがありませんか。
それと同じで、犯人が証拠隠滅することは不可避で、それをいちいち取り上げていたらどうしようもないっていうことなんです。
もちろん、罪として成立しないだけで、量刑には考慮されるでしょうし、
本件では、アルコール濃度についてももう少し上だったと認定することも可能ではあります(しませんでしたが)。
業務上過失致死(傷)罪が被害者の分だけ成立し、これはひとつの行為で起こした複数の罪です(観念的競合といいますが、どうでもいいです)。
これだけだと、最も重い罪の刑で処断します(この場合、業務上過失致死の5年以下)。
しかし、酒気帯び運転・轢き逃げ(道交法違反)についても訴因にあげ、成立しています。
このように、別の行為で罪が成立している場合を併合罪と呼び、最も重い罪の長期の1.5倍まで科すことが出来ます。
判決は懲役7年6月(ろくげつと読みます)で、これは、業務上過失致死罪を併合罪処理をして最大の刑期です。
一概に被害者への配慮を欠いたものとは言えないという評価もあります。
確かに法定刑マックスまで行くのは珍しいですし、もし故意が認定出来なかったのだとすればギリギリのところなんだとは思います。
あとは立法論、つまり法律が不備であったので整備すべきということです。
法解釈学においては、「ドッギャーン!立法論に逃げることは敗北を意味するッ!」なのですが、どうしようもないんじゃないでしょうか。
最近同様の事例で、やはり地裁で業務上過失致死罪を訴因追加させてそれを成立させた事件の控訴審で、
これをひっくり返して、危険運転致死罪を認めた判決がありました。
是非この線で行って欲しいですね。
なんか日本社会全体がどんどん優しくなくなってる気がするのよ。
その原因がなんなのかはわかんないけど、とりあえず今後、そういう人が増えていくとしたら「人に優しくする事の必要性」を説いていかないと、なんだか日本全体がヤバい事になるような気がする。
でも、それをブログやら論文やらにまとめるには知識もデータもまだまだ足りないから、増田で書く。
誰かがコレにコメントやトラバをしてくれて、どんどん洗練された情報になっていけばいいな。
とりあえず「人に優しくなるためには?」というテーマで文章を書いていく。
人に優しくなれれば、きっと、自らの精神安定にも役立つと思うし。
ぶっちゃけ、俺も人に優しくされたいし。
人に優しくなるためには、やはり、絶対に知識が必要だと思う。
人の行動には必ず、なんらかの理由がある。
「なぜこの人はこんなに怒っているのか?」
「なぜこの人はこんなに愛想がないのか?」
「なぜこの人はこんなに卑屈なのか?」
「なぜこの人はこんなに喧嘩っ早いのか?」
「なぜこの人はこんなに怠け者なのか?」
その原因をその人のパーソナリティに委ねるのは簡単だが、それはただの思考停止だ。
「あの人はそういう人だからしょうがないよ」
これは教育の否定であり、人間が積み重ねてきた知識の意義を真っ向から否定する、人類全てに対する反逆とも言える考え方だ。
確かに刑事事件等の責任をとる場合にはあくまでも、その行為を引き起こした張本人がその責を負うしかない。そうしなければ現状では社会の維持が図れない。
しかし、そうでない場合。
社会にとって致命的なダメージを与えるほどではない(法で規制できない)けど、とても不愉快な言動をとる人に対しての対処法。
なにか、相手を不快にするような言動を取る人を、教育するような場合。
きっとその人はなんらかの不満を抱えている。
それは貧困だったり、愛情の欠落だったり、健康面での不備だったり…色々とあるはずだ。
それが無いために、きっと、他者に攻撃をしてしまうのだと思う。
どうして、その人には自己肯定感がないのか?
それを考えるためには知識が必要だ。
そうでなければ相手の事情を想像できないからだ。
個人のパーソナリティに原因を委ねると、それに対する対処法はその個人を処罰するしかなくなってしまう。
それは、優しくない。
そして、その結論に至ってしまうと、「どうしようもない」という考えに至り、それはその考えに至った人をさらに不快にさせる。
この人は○○な経験をしてる。
○○な経験をした人は××なパーソナリティを持ちやすい。
××なパーソナリティの持ち主は△△な反応をする。
だからこの人は△△な反応をする。
そう考えれば、きっと、対処法は見つかるはずだ。
対処法が見つかれば、何か問題を抱えている人は問題が解決し、幸せになれる。
対処法が見つかれば、「どうしようもない」という憤りも解消されて、幸せになれる。
※課題
現状では人に優しくする人の負担が大きすぎる→不公平感の温床になる恐れ→それを解決するには…?
い…いや…体験したというよりは全く理解を超えていたのだが… あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
『職務質問を拒否したら柔の技を駆使され、45分足止めされた』
な…何を言っているのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…治安維持だとか善き市民の隣人だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
と、いうわけで
半年前に秋葉銃刀法のウソで書いたとおり新宿でひどい目にあった増田ですがね。こんどは渋谷でひどい目にあってきましたよっと。サマリーは上の通りなので、ディティールを多少。
時間は、遅めのランチだか夕食だか分からないごはんを食べて、職場へ戻る16:30。場所は道玄坂小路から円山町を抜けてシネアミューズ裏へ出る小道。Google マップの「2丁目」の字の右下あたりの坂を上ってる途中で声をかけられた。服装はデザイン迷彩のジャケット(おそらくこの服装の第一印象がまずかった)。
正面から降りてくる3人の巡査の一番若いやつが「すいません。ちょっといいですか」とにこやかかつ慇懃無礼に言ってくるので、こちらも応じて「いやです(にっこり)」。新宿であんなことを体験してて、しかも食事休みが終わるギリギリかつ帰ったら業務が待ってる。そんな状況でハイハイと機嫌良く職質に応じるヤツがいたら、そいつはよほどの聖人君子か論理的思考のできないバカだ。とか思いつつ横を通り過ぎようとするおれ。「そうですかー」とか言いながら苦笑の警察官。
次の瞬間、全く信じられないことが起こった。
は? な ん で お れ の 袖 口 は 掴 ま れ て ま す か ?
若い巡査はそのまま苦笑いでおれを通す気らしかったのだが、どうも後ろに控えていた35くらいの巡査はそうじゃなかった。がっつり袖口つかんでぐいと引っ張りつつ「まあまあそういわずに、お話だけでも」相変わらずにこやか風ではある。が、「面倒ごと」イベントのフラグが立ったのは死ぬほどよく分かった。
とりあえずおれは当然の権利を口にしてみる。
「いや、この職質は任意ですよね?」
「はい」
「じゃあ僕には拒否する権利がありますよね?」
「いやいやそういわずにお時間は取らせませんのでお話を」
とか言いつつ、ぐんぐん歩いて職場に帰ろうとするおれを必死で邪魔しやがる。フォーメーションとしては
ーーーーラブホの壁ーーーーーーー
俺 35 →進行方向
若 荒
という感じで35歳は手を広げての後ろ歩き&サイドステップをしつつ、折を見ては胸や二の腕、手の甲で押し、俺をラブホの壁へ追い込もうとする。若い巡査はおれと併走(?)しつつ35のサポート。荒(荒川良々にそっくりだったのでいま命名)は35に1.5mほど先行し、不意の飛び出しに備える。
ってこれ俺の愛するフットボールで言うところの「ライン際で時間を使わせるゾーンディフェンス」まんまじゃないですか!
そんな感じで円山町を登り切るまでにまんまと15分ほど使わされました。ほんの50mですよ? その間おれは手を組み、決して肩より上にあげないようにしつつ無駄な会話を楽しみ。スキット風に抜粋するとこんな感じ。
-
35「ああそうなんだ。じゃあ早く協力してくれれば早く解放されるよ。ところでオフィスの住所は?」
露骨に個人情報の開示を要求。
-
俺「『転び公妨』とかないですよねw」
35「ないよーw(肩で俺を押しつつ」
あ、知ってるんだ転び公妨。
-
俺「いや、だから新宿でこれこれこういうことがあって、職質は受けないことに決めたんです」
若「それは大変だったねー。でもここは渋谷だから」
すげーセクショナリズム。
-
35「そんなに拒否するってことは何か持ってるのかなー、と思っちゃうでしょ」
俺「何も持ってないですよ。だから個人の信条として『職務質問は拒否する』って決めてるんです」
若「何も持ってないなら受けても大丈夫じゃない」
俺「だから個人の信条として……」
以下ループ
そんなことしてるうちに、荒川良々似が35の支持を受けて応援を要請。4人目が登場。
またコイツが最初の3人に輪をかけて官憲の論理でムンムンなヤツで。もう話を聞かない聞かない。プレッシャーのかけ方も、35とかは肩や胸でじゃまする程度だった(それでも充分ひどい)のに、こいつは露骨に両腕を使ってゴリゴリ押してくる。Jリーグのゾーンディフェンスが、プレミアのマンマークに変わった感じ。もしくは競技自体がカバディに変わった感じ。最終的にはシネアミューズ裏の壁のくぼみに追い込まれて、全く逃げられない状況(「4」が4人目の応援巡査)。
|_
荒 4 俺|カ
若 |ベ
35 |
4は左手を壁の角につけて、右手でおれの左腕を押し、絶対に動かさない。えっと、これって警察官職務執行法で禁じられている「身柄を拘束」じゃないんですかね? しかも態度が明らかに対不審者に硬化。
さらに不毛になる会話はこんな感じ。
-
4「僕は○○と言います。あなたの名前は?」
俺「いや、教えたくもないです」
4「僕は自分の名前を言ったでしょう。なんで言ってくれないんですか」
俺「個人情報だから当然じゃないですか」
4「わからないなぁ。僕は自分の名前言ったじゃないですか。何か名前を言えない理由があるんじゃないかと疑っちゃいますよ」
俺「ありますよ。でも残念ながらあんたらが思ってるような怪しい理由じゃなくて、プライバシーっつー正当な理由で」
4「でも僕は名前言ったじゃないですか」
以下ループ。
-
俺「職務質問は拒否できるんですよね? 天下の往来を自由に通行する権利は、誰にも犯せませんよね?」
4「権利権利と言うがね、我々にも渋谷の治安を維持する義務があるし、市民もそれに協力するべきなんじゃないのかな」
出たよ。権利は義務とトレード厨。法を執行する人たちの認識がこんなでいいんスかね。
-
俺「あの、こんな人目につかないところに追い込んで恫喝して、卑怯じゃないですか? 人通りの多いところ行きましょうよ。東急本店前とか」
4「じゃあ行こう。行ったら話してくれるんだよね?」
なんで交換条件なんだよ。成立するわけねーだろ。
-
4「なんでそんなに拒否するの」
俺「いやだからさっきこの3人には説明したんだけど、また言うの? 新宿でこれこれこういうことがあって」
4「また持ってるの? そのキーホルダー」
俺「持ってねーよ!」
4「わかった。もし君がそのキーホルダー持ってても何も言わないから。身体検査させてよ」
もうなんかいろいろ破綻してて意味が分からない。整理してみよう
もうね、ここまで言われて誰が協力するかと。そもそもそれまで俺が、警官による軽犯罪法の私物化(「正当な理由」の現場判断)に対する疑義をずっと呈しているにもかかわらず、ですよ。
-
4「あなたも渋谷で暮らしてるんでしょ? 職務質問で凶悪犯人が捕まったケースもあるんだよ。渋谷の治安が良くなったらあなたも嬉しいでしょ?」
俺「ふーん。で、何人に声かけて、何人の凶悪犯がつかまったの? 何%くらいなの?」
4「そんなこと、正確な数字は知らないよ」
俺「いや、ボリューム感でいいから。何千人に何人とか、1年に何人とか。統計あるんでしょ」
え? 自分の仕事のおおまかな効率も知らないでやってるの?
それって勤務態度としてどうなの。それとも、あまりにも数値が低くて言えないの?
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4「だから職務質問によって治安が良くなるから、協力してよ」
俺「いや、『この職務質問』に関しては良くはならないよ。だって俺は『俺が凶悪犯じゃない』ってこと知ってるし。ああ。そうか。わかった。メタで見ればこういうことだ。あなたたちは『マスの職務質問の中の1件』としてこの職質をとらえてるから、あなたたちの立場から見ればこの職質は治安向上につながるかもしれないけど、俺の立場からすりゃこの職質は『1の1』だから、この職質は治安向上に貢献しないって分かり切ってる。なら協力するいわれはないじゃん」
4「うん。酔ってるところ悪いんだけどさ。職務質問で治安が良くなったら、あなたもうれしいでしょ? 協力してよ」
酔ってNEEEEEEEEEEE!!!!!! 「仕事中」って言ったろうが!
そしてその論理は通用しねぇっておれが懇切丁寧に説明したところだろうが!
-
4「だから協力してよ(言いつつ強引にポケットに手を突っ込もうとする)」
俺「だーかーらー。新宿であんな目にあって、協力するわけ無いじゃん! そりゃ以前は『警察官は体張って市民の安全を守って、大変な仕事だなぁ』って協力してたよ! でもひどいことされて、その後協力するわけないじゃん。ゲーム理論でも『しっぺ返し』がいちばんの戦略って基本じゃん!」
いや、やりますよ。ヴィデオゲーム全般やりまくりですよ。でもそれ今関係無いっつーか、数学の話なんですけど? いままあ要するに『ゲーム脳の恐怖』! 『ゲーム=不良』! って言いたいんだろ? お生憎様。どんだけ時代錯誤やねん。
-
いちばんひどいと思ったのがコレ
4「いやだと言われて『ハイそうですか』と通しちゃ、自分たち仕事にならないんだよねぇ〜」
そんなこんなで2〜30分薄暗い壁のくぼみに、ゴツい成人男性4人で押し込められて、こんな不毛な会話。会話ッつーかもっと暴力的な何かだと思うが。最終的には同意を得ずに強引にボディチェック。それってセクハラなんじゃね?
で「うん、何も持ってないようだね。ご協力ありがとうございました」
冗談じゃねーよ。
そこで必要なのは感謝の言葉じゃなくて、謝罪だろーが。おれがすぐオフィスに帰ってするはずだった業務が、45分遅滞した損害に対する。
てな感じ
職質拒否、ってけっこうスローガンとしてあるけど、社会人が実行するのはマジたいへんですわ。その後が内勤だったからできたようなものの、打ち合わせとか入ってたら拒否しきるのは厳しかったと思う。
ここでも結論は新宿のときと同じ。
教訓:時間はいつでも警察の味方だ。奴らは自分たちに分別可能な動機が出るまで粘り続ける。
もうね、何がつらい、と言うかひどいって。ヤツらは自分が理解不能なことがあると、それらは全て「劣っている」と見なすことによって、自分の精神的優位を保とうとするんですよ。
ゲーム理論の件しかり、「酔っぱらってる」発言しかり。
まぁね、おれも怒りのあまりハイになりすぎて、しなくていい発言をした、とは思ってるけど。それにしたって人としてあんまりだ、と思った。「自分たちは目的遂行のため優位でいなければならない」って思い続けた結果、「自分たちは優位だ」にみごとに置き換わってる。
ほんとうに反吐が出る体験だったよ。
あと、これを機にオタクがナイフを持ち歩く心理が理解できない - 神聖マルチ王国とかを読み返した結果、おれはもう一度ビクトリノックスのキーホルダーを持ち歩くことにしたよ。古典的自由主義者の姿勢の表明として。マルチツールキーホルダーを、グルーミングキットとして持ち歩くことを「正当な理由ではない」と恣意的に判断する警察は、やはりどう考えても、間違ってる。それに対するささやかな抗議だ。
【是非見とくべきURL】
白川さん。あなたの勇気ある行動から、まる3年。事態は何も変わってないようですよ。必読!
私が受けたような職務質問が公然と許されるようになれば、わが国は早晩警察国家となるでしょう。犯罪は現在よりも摘発が楽になるでしょう。治安も多少は良くなるでしょう。だが、私たちの人権は確実に侵され、私たちは国家に対して従順に生きていかなければなりません。テロとの戦争ということで、イラク国民を十数万人も殺したアメリカを公然と支持する小泉首相が率いる国家に、私たちはどうして従順に従わなければならないのでしょうか。私に対してあのような石頭的対応しかできなかった警察官のやることを、私たちはどうして素直に受け入れなければならないのでしょうか。少なくとも私はそういう社会には住みたくありません。日本をそんな国にはしたくないのです。
あと転び公妨の映像資料。「ちょw近いwww」なカバディーからセクハラ(抱きつき)、小外掛けのコンボで戦闘不能! ほんとに中盤はおれの職質もこういう状態だった。
最後に。職質の根拠となる警察官職務執行法。
第1条第2項 この法律に規定する手段は、前項の目的のため必要な最少の限度において用いるべきものであつて、いやしくもその濫用にわたるようなことがあつてはならない。
第2条第3項 前2項に規定する者(引用者注:職務質問を受ける者)は、刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署、派出所もしくは駐在所に連行され、若しくは答弁を強要されることはない。
警察の原則に民事不介入ってある(みたい)じゃない
隣の家(部屋)の中で起こっていることが刑事なのか民事なのかわからない状況でじゃ、それもやむをえないよね
何でそう例えたがるんだろう
「たとえ刑事」に影響されてんのか?w
勝手に例え話が進んでるけど
うん、一言。
汚点なんて出来ないんだよ。
以下その原因と考えられる過去の事象、及び現在進行形で起きている事柄を可能な限り客観的に記述する事で自分自身の再確認を図りたい。
厳格な父と、息子を溺愛する母の間に一人息子として生まれる。
両親は婚姻届を出しておらず、私は戸籍上は母の私生児である。
理由は「社会的な規則に縛られない愛の形を体現したい。」という思いから。
つまり、二人は典型的なヒッピーカルチャーの申し子であり、フラワーチルドレンであった。
優しい、甘い、溺愛、奔放、社交的。
衣類に関する仕事。多忙。我が家の収入の殆どは母が支えていた。
誰からも愛されるような人物。
それでも私は母がいればよかったのだが、母も出張等で多いときは半年ほど家を空ける事もあり、その際私は親戚、ベビーシッターに預けられる日々が続く。
だがある時私が大風邪を引き一週間ほど寝込み、その間母が出張するという事があった。
その時私は自分自身の身体的辛さが悲しみを凌駕しており、
「人は自分自身が辛い時はまわりの事はどうでも良くなる。」
と理解する。
以後、一人でいる事は全く苦痛ではなくなった。
多くの人がそうであるように、私も他の生徒と自分とは何かが決定的に違うと感じていた(恐怖)。
それを悟られまいと、校内では誰よりもおどけて見せ、ある程度人気者の地位を確立していた。
その反面、家に帰ると締め切った部屋でひとりTVゲームしたり、父から教わったプログレッシブロックを何度も聞きながら、自分のした事に対する後悔の念にさいなまれていた。
父にとって外で遊ばない事は子供として最大の罪であり、特にTVゲームをしている所をみつかるとこっぴどく叱られた。
無理矢理「子供は木登りをして遊べ。」と木登りをさせられたりしたが、これの何が楽しいのか全く理解できなかった。
小学校の延長線上のような生活、アニメ等にも興味を持ち大量に見ていたが同時期に発生した宮崎事件によりアニメ好きへの大バッシングが始まったためアニメ好きであることは隠していた。
不良グループの一部とも付き合い始めるが私自身が不良だったわけではなく、なんとなく面白い奴なので一緒に遊ぼう的に思われていたのだと思う。
この頃一度暴行事件に巻き込まれ初めて警察に捕まり事情聴取を受ける。刑事は後ろ盾が「国」であるだけのヤクザだと感じる。
卒業式の日不良の一人が感極まって泣いており理解できなかった。
そう思うと小学校、中学校と腹を割って話せるような友達は私はいなかったのだろう。
一度だけ異性に告白を受けたが、恋愛どうこうよりも恋愛をする事で周りから冷やかされる可能性の方が嫌で断る。
常に気にするのは周りからの視線。町を歩いても。電車に乗っても。バスに乗っても。
家に帰ったとき「ここまでくれば誰も追ってこない。」と感じる毎日。
体育会系の男子校に入学。苦痛。ひたすらつまらない。ノリがあわない。
スポーツマン、不良、オタクの三種類の人間しかいない。地獄のような毎日。休みがちになる。
異性との出会いも無い。中学時代の友人ともつるむも、それもつまらなく感じる。
この時期初めて異性に恋をする。
美しいが、それを感じさせないほど純粋な人。
衝撃。嬉しさ。苦しさ。自分の惨めさと対照的な彼女の美しさ。
その人に認められたくて何故かテニスに専念。(当然見に来るはずもない)
そこで彼女と何日間か一緒に過ごせた事が最高の思い出。
彼女は月や海を見て綺麗と言える人だった。
ショックだったが元々彼女は自分にとって雲の上のような存在だったし、彼女が幸せであればいいのだと自分自身に言い聞かせる。
「抱いてみろ。」と父。
「可愛いですね。おめでとうございます。」と言ったように思う。
不思議に思う。
数ヵ月後、母から
「父はもう二度と家に帰ってこない。」
と伝えられる。理解不能。
以後母は毎日泣き通し、私は何が起きたのか理解できず不穏な日々が続く。
私があの時抱いた子供は私の異母兄弟だった。
以後暫くの間、自分が何をしていたのか記憶があまり無い。
普通に日常生活を送っていたと思う。
ただ、眠る時に毎晩同じ夢を見るようになる。
町の中をひたすら走っている、何処に向かっているのか解らないが、急がなければ、急がなければ、という酷い焦りだけはある。
走り続けて気がつくと何故か自宅の前にたどり着く。
右手を見ると自分がいつの間にかナイフを持っている事に気がつく。
家からは母と父、そして子供の頃の自分の声。
「ああ、やっぱりな。」
という思い。
玄関のドアノブに手をかけた瞬間必ず目が覚める。
何も無い真っ直ぐな一本道を歩いてる。
空は青から黒にグラデーションしている。
自分は全裸。
ひたすら歩いていると遠くから人骨が見えてくる。
人骨を見ながら何故こんな所に人骨があるのか、これは一体誰の骨なのか考える。
暫く考えるうちあるとき突然理解する。
「これは俺の骨だ。俺はもう死んだんだ。」
目が覚める。
目が覚めた後は決まって酷い寝汗をかいており、跳ね起きるようにベッドから立ち上がる。(これは今でも目が覚める時は必ず同じ。)
自分の部屋に鍵をかけ、タオル等でぐるぐる巻きにして、絶対に開けられないようにする。
外から誰が入って来るのを阻止するためでは無く、自分が部屋から出られないようにするためである。
部屋から出るとそのまま台所まで歩いて行き、包丁を取り出してしまう自分が想像できたからだ。
この頃、睡眠への恐怖からの不眠、拒食、ナイフ等で自分の胸を切る自傷行為を何度か行う。
今思えばこの時しっかりとした治療を受けるべきだったのだろうと思う。
だが私はその時全盛期だったレイヴカルチャーの中に飛び込んでしまった。
(ネオ)ヒッピー、トラベラーと呼ばれる人達との付き合いの中でドラッグを覚える。
色々な人を見た。
キャンプファイアーの中に自分から飛び込んで大やけどを負った人、トイレの中から「トイレがウジだらけだ!」と叫びながら飛び出してきた人(なんて想像力の無いパラノイアだ。)、ドラックを求めてタイに行き今も帰ってこない人、ごみの山を積み上げて自分は世界一のアーティストだとのたまう人、LSDとヘンプで世界が平和になると本気で信じている人。
つまり私はどこに行っても傍観者だった。
私はあの時破滅したかったのだと思う。
でもそれすらできなかった。
私は彼らが羨ましかった。
その後、そういったものから自然に離れて行き、ドラッグもせず、仕事もし、そして何度か恋と別れを繰り返すうち、自分はもう過去は乗り越えたものだと思っていた。
だがそれから約10年たったある日、また同じような症状が自分を襲った。
愕然とした。
もうとっくに自分の中では決着がついていたと思っていたのに。
ドアを開いたら、また同じ部屋にたどり着いてしまった。
私にとってこれは本当に辛い事だが、現在行っている治療と、自分自身の過去の向き合う事が、解決に少しでも繋がればと思いここに記す。
電話をとったのは、家族の長であり、一家の大黒柱を自負する失職中の夫。夫は、犯人の声を聞き、息子が誘拐された事を即座に理解すると同時に自分の命よりも大切な息子を失う未来を想像し恐怖に襲われながら、毅然とした態度で答えた。
「じゃあ、息子は諦めラメロスペシャル」
「待て。他の条件ならのもう。みのもんた以外の条件だ」
「みのもんた以外の条件はのめない」
それから夫と犯人の押し問答が繰り返されるが、犯人の要求は断固として変わらず、挙げ句には「みの」「みのも」「もんちゃん」「みもんた」などの呼び方を使い始め、夫は戸惑うばかりであった。そのやりとりはおもいっきりテレビが終わるまで続いたが、犯人は「また明日連絡する」とだけ言い残し、電話を切った。
夫は緊張と疲労でその場に崩れ落ちた。
後に夫は語る。
「腸が煮えくり返るような犯人への怒りと、首筋に氷を押し当てられたかのような息子を失うことの不安を同時に感じていました。まさに冷静と情熱の間でした。いや、とにかく、恐ろしかったです」
呪泥怨愚から二回目の電話。電話をとったのは依然失職中の夫。今度は傍らに妻が、そして周囲には警察がいた。
「何度も言わせるな。みのもんたは無理だ。息子を返せ」
「それなら取引はお終いだ」
警察からの引き伸ばしてのジェスチャーがされる。事前に犯人との会話を出来るだけ引き伸ばすよう説明を受けていた夫だったが、極度の緊張と、息子を思い一睡もできなかった事による疲労の蓄積が、彼に冷静な判断をさせなかった。
夫は受話器に向かって叫んだ。
「お終いも獅子舞もあるか! 息子を返せ! さもなくば、さもなくば」
激昂する夫に、止めようとした警察も、泣いていた妻も注目し、その後の言葉を待ったが、別段考えがあったわけでもない夫は恥ずかしそうにもごもごと呟いた。それぞれは持ち場に戻った。
「さもなくば、息子は帰ってこない。みのさんを連れて来い」
とたん、警察が動き出す。ピザ屋に偽装した刑事は傍らのラーメン屋のバイトに偽装した刑事と素早く情報を交換する。「逆探知は」「携帯電話から。近くです」「連絡!」「もうしてます」「よし」「発見しました」「早いな!」「しかし」
警察の大人数を導入した捜索により、電話開始より12分で犯人の携帯電話を発見した。
しかしそこに犯人の姿はなく。電柱にくくりつけられた携帯電話と、携帯電話にセロテープでくっつけられた糸電話があるだけだった。糸電話の向こうに犯人がいるはずと糸を辿り走り出した若い刑事は現在行方不明である。
三日目。まだ電話はかからない。
電話機の前に、腕を組む夫、泣き続ける妻、声を潜めて何事かを話し合う警察の面々が揃う。
テレビにはみのもんたが映っている。わずかに眉間に皺を寄せ、悩み相談の声を聞いている。
夫は憎憎しげに吐き捨てた。
「悩んでいるのはこっちの方だ……」
そのときだった。
顔を伏せて泣いていた妻が、電話に飛びついた。電話機を抱え、いつの間にか手に持っていた耳かきで、止めようとした警察と夫を牽制する。
妻は血走った目でどこかにコールする。やがて、コール音が止むと、妻の目はまた潤み始めた。
「みのさんですか?」
「何か、お悩みですか。奥さん」
妻は泣きながら、息子が誘拐されている事をみのもんたに話した。警察は電話を止めさせようとするが、妻は既にみみかきを半分以上耳の中に入れていて、危なくて近づけない。夫は大人しかった妻の言動に驚くばかりであった。スタジオにいた芸能人達も、突然のハプニングに騒然とした雰囲気となるが、みのもんただけが表情を崩さず、冷静な声色で相槌をうっていた。
「それで」「うん。それは酷いね」「そう」「なるほど」「奥さん、偉いよ」「わかった」
妻が語り終えた後、泣き声が止むのを待って、みのもんたはやさしく声をかけた。
「それで奥さん。どこにいけばいい?」
妻が息を呑み顔を挙げ、テレビの中のみのもんたを見た。夫も警察もモニターを凝視して、ぽかんと口を開けている。モニターの中のみのもんたは、そのどこを見ているかわからない危うげな目線で、確かに妻を見ていた。そして、みのもんたはスタジオをあとにする。テレビカメラがそれを追いかける。みのもんたは迷いなく日本テレビの階段を上っていく。みのもんたはエレベータを使わない。一歩一歩踏みしめるのが好きなのだという。そうやって生きてきたのだ、恥ずかしそうにインタビューに答えた事がはるか昔に一度だけあった。
みのもんたは日本テレビの屋上の扉を開け、吹き込んだ風に目を細める。そこには既にミノコプターが用意されている。
「呪泥怨愚だ。そのまま、真っ直ぐ東に飛べ」
突如、ばりばりという音が響き渡り、驚いて夫と妻が家を飛び出すと、黒光りするミノコプターが目の前の道路に着地するところだった。強風に目を細めながら、夫婦は見た。ミノコプターの扉が開き、そこから最愛の息子が降り立つのを。
しかし、そこにみのもんたの姿はなかった。
「息子さんが戻って、本当に良かった」
「ありがとうございます。あなた方のおかげです」
「いえ。今回警察は何もできなかった」
「そんなことは」
「そんなことはあります。奥さん。我々はあなたにしてやられてしまった」
妻のコーヒーのカップを持つ手が止まる。まだ夫は刑事の言葉を理解できない。刑事は止まった空気を振り払うように手を振り、にこやかに笑う。
「いや、奥さん。そんなに睨まないでください。私は私の見解を述べているだけです」
「ですが、聞いてください。これは刑事の独り言。ある事件の顛末です。子供の誘拐から始まったその事件の犯人は母親だった。もちろん誘拐は狂言。最初の電話も母親。パート先に記録が残っている。出たのは夫だ。意味不明な言葉を混ぜる事で、夫にばれないように工夫しているつもりだった。夫は気付かず、事態は思った方向に進む。次からは母親は電話にはでない。電話をしたのは誘拐された息子。母親は息子が誘拐された悲しみで精神に変調をきたした役を演じる。そして、茶番はテレビの中に飛び火する。全てはそのため、みのもんたを引きずり出すため。何故このような手順を踏んだのか。それはみのもんたを試す意味もあった。手の込んだ嫌がらせともとれます。でも真相はもっと捻じ曲がった所にあると思います。私がこの荒唐無稽なストーリィを思いついたのは、私がそのような荒唐無稽な思考を行う人間達を知っていたからです。その人間達は、タモリ同盟と呼ばれている」
「ふふ、ふふふふふふ」
突如笑い声を上げた妻に、夫と刑事はぎょっとする。
「失礼。あんまり面白い事を言われるから。でも、いいんです。好きですよ。そういうの」
「そうですか。一つだけ聞きたい。今みのもんたはどこに?」
「知りません。知る由もありません」
妻は窓の外を眺め、呟く。それは彼女の本当の主人が言った言葉。
「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」
「こんな形で、お呼び出しして申し訳ありません」
「いやいや、驚きました。ですが、こんな形でしか、ありえないでしょう」
「では始めますか」
「では」
互いが互いにマイクを投げつける。
太陽は真上。容赦のない紫外線が二人の男に降り注ぐ。だが二人の男は不敵に笑う。
黒いサングラスは何のためだ。必要以上に黒い肌は何のためだ。
『太陽を制するため』
男達は笑いを止める。
目の前の男は同じく覇道を歩むもの。だが王は独りでいい。
二人の昼の王は、互いに歩き出す。次第に歩みを早め、そのスピードが、空気との摩擦熱が炎となって二人のスーツを焦がす程になった瞬間、二つの影は交錯した。
20年続いた「午後は○○!思いっきりテレビ」が終了。これはその終わりに起こったことだ。
第二回ファック文芸部杯参加
[死刑][飯塚事件][無期懲役][足利事件][DNA][MCT118型DNA鑑定][目撃]
科学的に物を言うには、「ブラインド(二重盲検査法)」という手法を使わなければいけません。その検体が誰のものか分からないという設定でなければいけません。
写真から指紋を複製、認証システムをスピード突破可能に… : ギズモード・ジャパン
脊椎動物:祖先はナメクジウオ ヒトと遺伝子6割共通 国際チーム、ゲノム解読 - 毎日jp(毎日新聞)
ナショナル ジオグラフィックチャンネル:番組探検 - 人間とチンパンジー:DNA2%の相違
DNAがまったく同じである。
相変わらず証拠は“DNA鑑定” (つづき) - JUNSKY blog 2015
チンパンジーなら9割以上(99%以上?)DNAは一致するという。
人間に誰でも共通する部分を比較して見せて、『DNAは完全に一致した』と言えば、
はてなブックマーク - 足利事件菅家さんが刑事補償請求 再審無罪で8千万円 - 47NEWS(よんななニュース)
PCR増幅法の特徴は、僅かな資料からでもDNA鑑定ができるという点である。
血痕で2ミリメートル四方、精液斑で1ミリメートル四方、毛根鞘のついた毛髪なら1本から2本とのことである(清水1992、p.20)。
また、プロープを使わないため、それほど設備がなくても鑑定が可能であるという利点もある。
そのかわり、PCR法で増幅できるのはある程度短い部位だけなので、YNH24やCMM101などの部位はこの方法では鑑定できない。
また、少しでも別のDNAが混入すると混入したDNAまで増幅されて結果が狂ってしまう可能性もあるので、資料を慎重に扱う必要がある。
このDNA鑑定は極めて初期の方式に基づいて行われたものであり、
「科学の名による冤罪—足利事件」再審無罪を求める東京集会参加報告−JanJanニュース
SさんのDNAは「16-26」という型ではなく、「18-29」の型であることが判明しました。
弁護士によると、型の違いはB型とA型のちがいほどの違いであり、当時の技術水準は低かった、と語りました。
S受刑者の受刑者の髪の毛から採取したDNA型が違うという鑑定結果を出した。
O教授は言う。
「可能性は2つある。1つは当時のDNA鑑定が間違っていた。
もう1つは真犯人でない人を捕まえていた。
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これが我が国におけるDNA鑑定の名誉ある第1号であると同時に、
それはまたDNA鑑定の足枷をはめられた被告の長くて苦しい冤罪の闘いの始まりであった。
「俺は、事件など起こしてはいません。DNA鑑定は間違っています。もう一度やってもらいたいものです」
被告の願いは2審結審後、弁護団独自の再鑑定という形で実現する。
Aちゃんの死体は,本件の被害者Mちゃんの死体が発見された渡良瀬川の河川敷から
約200メ-トル離れた対岸で発見されていたため,
最高裁の段階で,Sさんの髪の毛を使って,MCT118法の型判定をしたところ(日大のO先生による鑑定),
SさんのDNA型は,18-30ではなく,18-29だということがわかりました。
「F・Mちゃん事件」の捜査が難航したまま、半径2Km圏内で幼女の失踪・殺害事件が続発する。
’86年にH・Yちゃん(5)、’90年にはM・Mちゃん(4)が、ともに衣服を脱がされた状態で、遺体で発見されたのだ。
だがその内容は、矛盾だらけだった。
足利幼女殺人事件の再審棄却への疑問: 教育に情熱をかける教師のために
棄却理由は、今回提出された鑑定に使用された毛髪のDNAが請求人の毛髪から採取したものであるとの証拠がないとのことであった。
だが、そういう疑いも考えられるかも知れないが、それなら、裁判所の職権において再鑑定すればよいと思うのだが、なぜそこで終わってしまうのだろうという疑問が残る。
Amazon.co.jp: 魔力 DNA鑑定: 佐久間 哲: 本
第二審でDNA鑑定で逆転無罪になった大分短大生殺害事件 について知りたいです
はてなブックマーク - 5号館のつぶやき : 政治に翻弄される科学者 (横田めぐみさん遺骨事件)
刑事裁判を考える:高野隆@ブログ:プッテン殺人事件 - livedoor Blog(ブログ)
DNA鑑定で無罪、全米で200人 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
【海外】強姦罪で服役19年、DNA鑑定で無罪判明 「誰も恨んでいない。自由に感謝している」
<かくも多き冤罪事件>米の死刑囚ら188人、DNA鑑定で続々、無実を証明(朝日新聞)
愚慫空論 無実の“死刑囚”124人の衝撃 ~冤罪に揺れるアメリカ~
内科開業医のお勉強日記 : オリンピックレスリング選手では汗による感染対策すべき
ボンソワール書房日誌 Éditions Bonsoir Journal: B型肝炎ウイルスが汗から発見、感染の可能性も?
一卵性双生児はDNAがまったく同じ。
DNAに左右されないところはある。
<遺伝子を操る>DNA鑑定、超微量でも 犯人像の再現も視野に
コピー用紙や感熱紙に残された指紋からDNAを解析する技術を確立した。
アルコール溶液に浸すなどして指紋の中にあった細胞からDNAを取り出す。
指紋から性別、嗜好、人種なども判別可能な新技術: Do you think for the future?
任意提出を受けた「男子学生の試料」(自宅を訪ね部屋から髪の毛を採取した模様)と、
「ひもに含まれた汗」のDNAを照合したところ、これが一致。
今枝弁護士が受け取ったとされる脅迫状から指紋・DNAが検出されたというのは本当なのか - TERRAZINE
未解決事件捜査班、31年前の事件解決も - 社会ニュース : nikkansports.com
14年前の殺人とDNA一致 女性下着を投棄の男、再逮捕へ (2/3ページ) - MSN産経ニュース
ひったくり未遂の18歳少年、バッグの汗のDNA型で御用 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
俺はかつて学生時代、ちょくちょく痴漢を繰り返していた。しかし今はしていない。
理由はただひとつ、捕まったから。
といっても逮捕されたわけではない。
大きなターミナル駅につく直前、OLにいきなり手をつかまれた。
「痴漢!」
頭が真っ白になる。
モーセの偉業のように人が避けていく中、俺は手を引っ張られながら駅員のもとへ引きずられていった。
細腕に似合わず、痛さを感じるほどのかなりの力だった。
その緊迫感、絶望感は未だに忘れることが出来ない。
もっとも、示談で慰藉料を支払った(きちんとバイトして賄った)し、学校バレして大学からは謹慎を命じられた。
しかし、それ以来、まったく痴漢などという行為をする気は起きない。
そういう罰が怖いということもあるが、自分のした行為の愚かさに気づいたということもある。
痴漢を常習していた頃は、「満員電車に乗る女が悪い」などと嘯いていたが、
そんな自分を謹慎中に冷静に客観的に振り返ると、一気に嫌悪感が生じたのである。
そしてなにより、被害者のことを思うと、彼女たちが不憫で、俺なんて死ねばいいと何度も思った。
身動きも出来ぬ電車の中で、見知らぬ男に体を弄ばれる恐怖はいかばかりか。
俺がたとえ死んだとしても、彼女たちの恐怖はいつまでも残り続けるのだ。
しかし、死ぬよりも、更生するほうに賭けてくれた皆、特に被害者を裏切ることは出来なかった。
そして半年の謹慎が明けた。
ところが、友人たちは普通に接してくれた。それどころか、いたわりすら感じた。
なぜかといえば、友人たちには胃腸を壊して入院していると伝えられていたからだ。
これが一番助かったかもしれない。
俺はこいつらも裏切ったことになるんだな、と思った。
期待を寄せてくれるみなの気持ちを正面から受け止め、過ちは繰り返すまいと堅く堅く心に誓った。
「性犯罪は再犯率が高いから、チンポ斬れよ」という言説がまかり通っているが、あれは間違いだ。
俺のように、逮捕すらされていないのに更生できた奴もいる。
論ずべきは処罰の方法ではなく、どうすれば犯罪は生じないか、そしてどうすれば犯罪者は更生するかということだ。
そういう意味で、最近ここで女性専用車両についての議論が進んでいるのはよいことだと思う。
しかし2chなどで、延々と拷問の方法を考察している人々を見ると、寒気がする。
自慢できる話でもなんでもないが、これだけは伝えたかった。
こんなところでもなければ墓場まで持っていく話だ。
今話題の植草は何度も捕まって(しかもあれだけの社会的制裁を受けながら)いるのに繰り返している以上、
もう更生の見込みはないと思う。
http://anond.hatelabo.jp/20071017174143
何を以って原理とするかといえば、日本国憲法やRFCの文書群などであるわけで。それらは生半可な議論や支持だけで成立しているわけじゃないし。ただもちろんこれらに異議を唱える自由だってあるが、やはり無断リンク禁止派の主張は社会的にまずいというのが私の現在の結論だ。
というかURLって現実で無理やり比喩させるなら電話番号じゃなくて出版物の出版コードだし。
雑誌が無理やり紹介するだけでは、少なくとも刑事には問われないはずでは。民事には問われるかもしれないけど、よっぽどの場合でなければ賠償とかならんと思うんだが。というかすぐさま言及自体が罪に問われかねないなんて社会、恐ろしすぎる。
っていうかちょっと時間がないので他にもあるけど略
探偵ガリレオがドラマ化すると聞いて、早速積んでる分の「探偵ガリレオ」と「予知夢」を読む
この手のドラマって既に90年代にいくつかあったはずで、それ考えるとあんまり新しい感じはしない
で、案の定、後の方になるに従ってその科学実験的なトリックはどんどんなりを潜めてくる
たぶんネタ切れなんだろうなぁ
で、ドラマ化のキャスト見てみると主人公二人の配役が、柴崎コウと福山雅治。
あー、案の定どっちかが女役ってわけですねー
なんて事を思っていたら、実は草薙役はまた別にいて、柴崎コウの配役は草薙の後輩刑事という役らしい
なんでそんなめんどっちい事すんのかというと、この作者の東野圭吾って「名探偵の掟」で「小説では男だった登場人物が二時間ドラマじゃ何故か女になってる」という皮肉ネタをやっちゃってるから
まさか自分の小説のTVドラマ化でそんな事をするわけにもいかないから、後輩刑事なんてキャラを出したんだろうね
自分からしたら、そんな面倒な事せずとも、女性化で良いじゃんって気がするけどね