はてなキーワード: クラスメートとは
僕が高校を卒業したのはもう何年も前のことで、いい加減高校時代の友人と連絡を取る機会もほぼなくなり、それぞれが自分の人生を一人で歩んでいる2011年。とっくに就職し、結婚し家庭を築いているかつてのクラスメート達とは違い、恥ずかしながら僕はまだ文献や論文に囲まれた生活を送っている。
深夜、PCに向かって作業していると何故かいつも決まって思い出すのが、高校時代にクラスメートだったY君のことである。彼は今どうしているのだろうか。
僕の通っていた高校の文化祭ではクラスで出し物を企画したりすることはなかったが、毎年クラス対抗の校内合唱コンクールがあり、進学校なのに意外とクラス全員がかなり真剣に取り組んでいた。音楽系のクラブに所属していた僕はいつも合唱の責任者や指揮者を任されていて、高校三年生の時に僕が指揮者をやるのに対してピアノ伴奏をしてくれたのがY君だった。
正直Y君とはそれほど仲が良いわけではなかったし、かといって悪くもなかった。仲というものがそもそもなかった。それ以前にY君自体がかなり謎の多い子で、元々大人しい性格が災いしてかクラスでもY君と仲の良い子はいなかった。ただ分かっていることは幼い頃からピアノを本格的に習っていてかなり上手だったということだけだった。
何の曲をやったかははっきりと覚えていないが確か高田三郎の『水のいのち』より「雨」だったような気がする。この曲はアカペラではなく伴奏があるので、ピアノが弾ける生徒がいないといけない。ということで僕は、どうやらY君はピアノが上手いらしいという情報のみを頼りにして、Y君に伴奏をお願いした。
その時のY君の微笑みは今でも忘れることは出来ない。「なんで自分が…」「僕じゃなくても他に弾く人いるんじゃないの?」ということを、決して口には出さないが目で訴えつつ波立てずごまかすように苦笑い…というのが容易に見て取れた。本来なら考えておいてほしいと選択を任せてその場は一歩退くものなのだろうが、当時の僕はまだ人と接する方法を知らず、Y君の人の良さに浸け込み、無理やり拝み倒してOKを頂いた。今思うとつくづくウザい奴である。そういう訳でY君は(おそらく嫌々ながら)伴奏を引き受けてくれた。
練習は(僕とY君の間で多少のコミュニケーションの齟齬はあったにせよ)順調に進み、合唱コンクールは無事に終了、僕らのクラスは3位を取ることができた。まぁこのへんはなんともなく終わったから割愛する。
問題はそこからまた少しばかり時が経ち、卒業した後のパーティの席だった。
卒業パーティで僕らは学校の愛唱歌(校歌ではない)を歌うことになった。これが変わった歌で、構成が合唱部分→独唱部分→合唱部分となっていて、この独唱部分を、我が高校に昔から在籍する外国人の教員さんが歌うのが通例になっていた。そしてこのパーティでも例外ではなかった。そしてこの愛唱歌での指揮&伴奏が僕とY君に命じられたのだった。公式の場だから適当に4拍子振っておけばいいので指揮は問題ないが、伴奏はそうも行かない。やはり練習する必要があり、本来なら楽譜が必要なのだが何故かピアノ伴奏の楽譜が存在しないらしく、Y君は受験前後のバタバタしていた時期だというのに自分で伴奏編曲して練習してきてくれたのだった。
そして本番。愛唱歌を歌い、一つ目の合唱部分は無事に終わった。だが次の独唱部分で事件が起こった。
肝心の外国人の教員さんは結構なお年だからか、完全にその独唱部分を、僕の指揮もY君の伴奏もガン無視の自分のテンポで(しかも若干の調子っ外れで)歌い出したのだ。指揮はまぁ適当に振ってるのか振ってないのかでごまかせるが伴奏は完全にストップ。ちらりとピアノの前にいるY君の顔を見ると、どうしようどうしようとパニックに陥っていて次の合唱部分も弾けるか危ういくらいに焦っていた。そんな僕とY君のパニックなんか露も知らず外国人の教員さんは朗々と気持よく独唱部分を歌い続ける。
そして第二の合唱部分は伴奏がなかった。でも生徒はみんな散々イベントのたびに歌わされた愛唱歌なので別に伴奏なんてなくても歌えたのだった。
この地獄のような愛唱歌斉唱が終わった直後、僕は一礼するとすぐにY君の元に駆けつけて声をかけた。
「大丈夫?まぁあの人完全にお年だったから予想できない事故だったし…一番の合唱のところはすごくきれいな伴奏だったよ、ありがとう」
なんかそんな感じのことを彼に言った。実際泣きそうになりながらごめんなさいと呟くY君を慰めるために何を言ったのか正確には覚えていない。ただY君の伴奏は練習では完璧だったし、忙しい中伴奏編曲までやってくれたY君には感謝さえ覚えていた。
そして卒業パーティは僕とY君の心に深い傷跡を残して終わった。
数日後担任の先生から手紙が来た。そこにはY君とご両親が僕に非常に感謝していたこと、初めてピアノをやっててよかったと心から思えたと言っていたこと、そして良ければ手紙を下さいとY君の住所が添えられていた。
だが僕はいつか手紙を書こうと思っていたにも関わらず結局送らずじまい、そのまま引越しのドタバタで恩師から頂いた手紙も紛失してしまった。
以上が僕とY君の思い出である。
今でも自分は薄情な人間だなとこの事を思い出すたびに実感する。
ただY君にもし逢うことが出来たら一言言いたいのだ、「僕は君の友達です」と。何年もの間、君のことを忘れられなかったよと。会って、あの忌まわしい卒業パーティのことを笑って話し合える日はいつか来るのだろうか…
http://anond.hatelabo.jp/20101219200313
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101217-00000630-san-soci
「友人のいない孤独な男だった」。殺人未遂容疑で逮捕された斎藤勇太容疑者(27)と小学校と高校で同級生だった男性(27)は斎藤容疑者のことを振り返る。
茨城県取手市内の県立高校の卒業アルバム。クラスメートたちは手をつないだり、肩を組んだり、同じポーズでレンズに笑顔を向けていた。斎藤容疑者はただ1人笑わず、ほかのクラスメートとも絡んでいなかった。
高校の休憩時間には教室で1人座り、夏目漱石や太宰治の本を読んだ。小学校の卒業文集に私の宝物を「本」、趣味を「本よみ」と記し、将来の夢を「小説家」と書いていた。
高校で副担任によく「声が小さい」としかられるほど、物静かな青年だった。男性は「容疑者の名前を聞き、すぐに、あいつだと思った。おとなしい男なのになぜ」と絶句した。
本当にその通りだよな。
どうせ綺麗事なんて意味無いんだから、はっきり言えば良いんだよ。
結局、大人やら上級生やら、はたまたクラスメートやら、そういう奴を上手く扱う政治力が無いからイジメで苦しむわけでさ。
そういう相手に、政治力を発揮しろなんてアドバイス全く無意味だろ。
それらを上手くやるような奴は、相手だって選ばねぇよ。
選ばれたとしても、自力で解決できる。
「他人のことなんて考えるな、最下層に甘んじるな」
「他人を貶めてでも生き残れ」
綺麗事でクラスがまとまるなら、そいつは「運が良い」だけなんだから、そんな言葉に耳をかすな。
イジメから逃れる一番簡単な方法は、生贄を用意することだ。
君が何の注釈も無く「腐女子」と言ったから語義語源の通りに取っただけなのに逆ギレされても困る。
広義の意味で用いたいなら君がそのように但し書きをすればよかっただけだろ。
参考http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%90%E5%A5%B3%E5%AD%90
そして広義の意味で用いたとして、
俺の言ってるのは
「問題のサイコロ授業を楽しんだり拒絶したりするかの分かれ目が
ホモ鑑賞嗜好の有る無しと関連している、というのには疑問」
であるから、狭義でも広義でもあまり問題ではない。
クラスメートが男同士で罰ゲームを受けてるのを見て楽しむにしろ拒否感を示すにしろ
それがモーホー趣味として楽しまれた・拒絶された、という断言に異議を呈している。
なんでそうなる?日本語読めるなら導かれる結論は逆だろう。
「自身の性的魅力に自信の無い人間が性的な要素のある遊戯に拒否感を示す(ていうかそういう場で落ち着いていられる余裕を持たない)」。
そこから「じゃあ文句言ってるの全員ブスだって言うのかー」という揚げ足取りなら予想しておいたけど
君の読解は話の方向がまるっきり逆になってて何をどう読んだのかわからん。
http://anond.hatelabo.jp/20101023215618
元増田です。投げて良いならぶん投げたい。
そしてぶん投げた→いまや犯罪者的扱い
私自身、実は休学復帰組みで今の学年の子達と1年で合流したんだ。
其のときから年上だし、できれば「貴方は大人だから」学年をまとめてね。
と言う調子で担任補佐的な生徒の役割に何故かなってました。
其のうち先生にいえないからって、自殺の方法とか愚痴を聞かれたりして
「先生にも言わないで」とかそういう相談を引き受けたり(重いってのに!)
定年間近の先生と同い年ののマレーの架橋の人のわがまま対応についても先生方から叱責を受け。
体育祭では私の不手際(体育委員は2名居るけれどもクラスの協力もなしに全部仕切っていた)
を全校生徒の前で体育委員長に叱責され堂々と「○○は本当に使えない委員だ」といわれたり土下座させられることにもなりました。
そろわなくて土下座してでもクラスメートに競技に出てもらうそんなことも球技大会では有りました。
つかれた。
それに、私教師免許持ってないし、自殺問題を投げられても困るから本人同士で話してくれって感じですよ。
でも夜中たたき起こされるとか、電話を切ると「死ぬ」とか
電話に出て第一声目「切っちゃった」って切っちゃったじゃねー!
もうね、あほかばかかと。
ほんと、電話する相手間違えてるだろ!って怒ったのだが・・・
いのちの電話は繋がらない・・・
友達だから聞いて。
何で友達だといのちの電話代わりしなくちゃいけないんだろう?
でも友達っての実は凄く恥ずかしいけれどもこの学校で(1年以上付き合ってた友達は)初めてだったからそうなんだって感じで・・・。
私、解離起こして自傷してたことあったけどすぐ精神科に電話したよ。
だって友達居たとしても、私は、腕切ったーって友達に言えない。
本当はいのちの電話が良いけれども繋がらないのは現実問題なので。
どうしてもって時は24時間の公的機関化警察に駆け込んでた私がおかしいの?
だって友達に死にたいとかいってら友達苦しいじゃん。
でも受けてしまったからには死にたい気持ちもわかるし、放置して(病院であった)友達が死んでしまったって過去あるし。
だから受けてたけれども本音、嫌だよ。
何で1年半も他のクラスメートの言動が原因の自傷とかの愚痴を聞かなきゃいけないんだ。
精神科に行くなり担任なり其の原因の本人にぶつけてくれって何度も言ったのにこっちである。
それで着信拒否。
回り巻き込んで悪口、自殺すれば良いのにと後ろ指差される。
もう嫌だ。
最期にホント、わがまま言っていいのなら学校には以下のことをお願いしたいです。
http://anond.hatelabo.jp/20101023073241の続き。
3年生は本当に弱点だらけです、社会に出て行ってちゃんとできるという保証は私取れません。
だから、メンタルヘルスマネジメント(III種)と秘書検定ぐらいは必須にして良いのではないかと思います。
クラスメートと言う視点で見て残念ながら就職・進学どちらにも脆弱性が見えますから。
7・5・3現象と言うのが有ります。これは中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割の3年以内の離職率と言われています。
そもそも今大学も殆どが赤字で、学生の心の問題なんて見る余裕が無いと思います。
この国は急速なグローバル化、長期安定雇用型社会から成果主義への急速な社会変化で物凄く高卒者には苦しい時代の上に、1回ドロップアウトしたら這い上がりにくい状況が有ります。
だから、みんなには私のように心の病気での休職→解雇→長期の心の病気の治療による社会離脱を経験して欲しくないし
マナーなんて今の時代「持っていて当たり前」と言う状態で昔のように会社が教えてくれるわけでは有りません。
だからしっかり学校で学ばせる必要性が有ると私は痛切に感じております。
本当はクラスメート一人一人に言いたいことが有りますが、さくっと。
Nさん、よくノートを貸していただきました。貴方のノートはきれいにまとまっていて努力家であるのが良くわかりました。
貴方の誠実でまじめで努力家と言うのは本当にすばらしい才能です。
自分ではよく否定しておりましたよね。でもそれは物凄くいい点なので誇りを持っていってください。
努力家であるこれが生きていくうえでとてもとても大切なことです。
Tへ、リスカはやめなさい。歌・音楽の才能を折角持ってるのにもったいない。後ダイエットは20歳から。
20歳になったらプロテインダイエットとかをしながら運動をしていくと良いと思うよ。
あとZを殴るのは控えめに。Mに殴られたら「嫌だ」とちゃんといいましょう。
大切な友人とはいえ言わないと分かり合えないのが人間です。「人間はエスパーではないのですから」
Mへ、貴方には大変きついことを言います。
後ラケットなどで人を殴るのはやめなさい。せめて殴るなら手のひらにしなさい、自分にも痛みが返ってくるから。
でも殴られた方はそれ以上の体と心の痛みを感じてるってのは覚えておいて欲しいです。
そして、かかわりたくないといってもああするほか無かったのはTが「自殺方法を私に聞いてきたこと」を隠すためでした。
私正直、このことを貴方に1:1でつたえれなあったのが重たくて苦しかったです。
Tが死んでから遅いのです。
友が死んだ後、自責の念で苦しむのは自殺のSOSを聞いた人なのです。
TやZはもちろん他の人を殴るのはやめてください。
絵がうまいのは本当のことなのですが、私からあれこれ言う必要はないと思うので。
Sへ、自分が知的障害とか言うのはやめなさい。たとえ他の人がそう思っていても努力家であるのは私は見てますよ。
できないと思わないでやってみて欲しいです、若いから多少の失敗はまだリカバリーできるから。
Zへ、理数系滅茶苦茶強いしコンピューター関連は間違いない進路と思います。だけどはだしは寒いから冬はやめましょう(^^;
ゲーム業界に働くといっても流石に女子高の廊下をはだしで颯爽と走ると言う過去を持った人は居ないとおもいます。
(トカゲソを食べて野生化するという伝説をもってる人は実際にいますが、それも漫画上のネタですから)
Kへ、Zを支えてやってください。TはZをなぐるしMもなので…
KぐらいしかZを殴らないで守ってくれる人が見つかりません。重たいでしょうがよろしくお願いいたします。
慢研部長へ。
部活の計画を先ず立ててあげてください。
後輩が苦労します。
イベント等に参加するときはちゃんとスケジューリングをすること。
確か古い記憶だけれども、太陽・光栄辺りはそういうのがあったはず。
後神奈川の猫のしっぽなども対応できる筈なので相談してみてください。
文芸部へ
原稿出せなくてすいません、うまく副部長として立ち回れなくてすいません。
そして2年間大変な学年のまとめを担任として行っていただいたのは感謝致します。
そして3年担任へ。
決して貴方のクラス運営がうまくいかなかったわけでは有りません。
1~2年担任のクラス運営の問題でも有りません。
ひとえに私の力不足です。
大人としての責務を果たせなかった自分の問題です。
あと、これを読んでる(とくに)女性の皆さんへ。
性犯罪被害にあったらちゃんと話しましょう。
いのちの電話でも、公的機関でもいいのです。女性が相談に乗ってくれるところへ。
後、即時にアフターピルをもらいに産婦人科に行ってください。判らなければ119でも良いと思う。
犯人を許せなくて苦しむでしょう。
でも貴方は悪くない。
私のような苦しみは味わってはいけないのですから。
年齢は昭和生まれってことで勘弁して欲しい。
疲れちゃったんだ。学校生活が特に。
自分自身は1~2年は学級委員、現在3年では体育委員として色々やってきたつもり。
学年全体がまとまっていなくて必要書類、学年の取りまとめ役は自分が中心に行っていた。
学年の日本人の中では一番上で、担任からの依頼も有り1~2年は体育委員が機能しないことも有ったから体育委員の役割(体育祭・球技大会のメンバー決め)もしていた。
でも自分の力が足りないからなんだろうな、他の学年(特に4年生)からは「3年の体育委員が仕事ができない・無能だ」と陰でいわれてるのも文芸部の部長経由で知ってる。
クラス内からは責任の無い人といわれ、他の教員からも3年はまとまりが無いと叱責だってされている。
ま、しょうがないよね。大人だもん。
それが現実だから、先生に状況を吐き出しても「大人だから我慢しなさい」で終わっちゃう。
後、あるクラスメートの自殺相談なども担任に投げても援助が無いため私が1年半やってました。
大人としての責務ですし、何とか関係機関につなげようとしましたが失敗、そしてPSWの判断等も有り接触をかかわるのをやめました。
実は、学年の取りまとめ、担任補佐をしてたためのバーンアウト(燃え尽き症候群)は自分の通う病院のPSWから指摘される。
1~2年の先生はそれ以外にみんなの出席状況など1人1人まとめたりしてみんなが学校に来やすいようにしてた。
自分もクラスの一員としてできることとか言うとさ、先生の補佐とかしかない。
ホント居心地のいいクラスにできなくてごめんなさい。
他の学年の皆さん3年生、うるさくてごめんなさい。
昨年、このバーンアウト他ストレスPTSDのフラッシュバックなどごっちゃの引き金で解離健忘を起こしその間に学校行事中に私が自殺未遂を行うと言う状況も発生しました。
ま、これは全部私が悪いのですが。
あとね、全日のみんなには本当に申し訳ないなーって思ってる。
だってさ、全日のみんなも大変じゃん?先輩には東大・早稲田・お茶水が居るような学校。
むしろそれが売りの県立校だから、受験勉強だって大変だと思う。
なのに午後5時ぐらいから定時性が教室を使うから教室を明け渡さなくちゃいけない。それ苦痛だと思います。
何とかする力は流石に私一生徒なので有りません、ごめんなさい。
放課後、教室で語り合う時間を奪っちゃってるよね。本当にごめんなさい。
それに、うちらの学年って教室使い方汚くて朝着たら嫌な思いしてないか不安。
最近私も疲れていて帰宅前の教室清掃まで時間が回ってません、ごめんなさい>全日の2年生へ
でも今、投げたらまずいからね。何とか生きていかなくちゃって思うのだけれども学校に行けない。
行こうとすると吐いてしまう。其の関係で免疫力下がって風邪ひいて治りづらくなっている。
とりあえず文芸部の先輩が卒業する・職業訓練が終わる来年の3月までは死んだらまずいなって思ってる。
だから死なない、死ぬ前に学校を退学してそして一応就職して訓練校の人たちも安心させないとね。
彼氏は一応居る、だから分かれるときにはもう二度と好きになれないぐらいに嫌いに案ってもらおうって思ってる。
大切だけれども死んだ後後悔して欲しくないのもあるから。
そういうことで、まだやるべき「さよならに向けた後処理」があるから
すぐ死ぬわけには行かないけれども何故自殺を考え覚悟にいたったのかは書いておこうと思ったので書いた。
でもまぁ気が変わって実行予定過ぎても生きてるとは思うんだけど、でも今もう限界だって言う吐き出し。
世間では、いなすとは軽くあしらうことを意味するようですが、私の育った街の中学校では、喧嘩をして相手を泣かせるという意味でした。
ちなみに隣の校区では怒る、または喧嘩を売るといったいなす一歩手前の状態をいなると使い分けていたようですが、どちらにしても綺麗な言葉ではありませんでした。
そして時は流れ高校進学となります。
地元の高校はショボかったので隣町の高校に進学することにしました。
当時人口数十万くらいのそれなりに大きな街の進学校を目指しました。
残念ながら進学校へは行けず、傷を舐め合う高校へ行くことになりましたがその話はここでは出てきません。
そして傷を舐め合う高校でさきほどのいなす、という単語がクラスメートの会話で時々出てくるのですが、どうも意味が通じません。
「昨日○○でいなしてやった」「マジで?」
「○○いなしてやろうか」「やめとけよ」
とりあえずダーティなイメージは合っているようですが○○には人の名前ではなく、店舗名が入るのです。
店員と喧嘩でもしたのかな、と考えればそれなりに話は合いますが、そんなに頻繁に喧嘩するのかとだんだん疑問がわいてきました。
そしてよーく話の流れを追っていると、言葉の意味がまったく違うことに気付いたのです。
その街では、いなすとは商品を盗むことだったのです。
恐る恐る聞いてみると、
「それは○○って言わない?」
「いや、それは▲▲だよ」
「え、ふつう××でしょ!」
古文におけるこおろぎときりぎりすみたいなもので、まったく違うならその場で気付きますが、意味が微妙に入れ違いになっているものなどは言われなければなかなか気づきません。
それから1年は話しかけるたびに意思疎通できているか、確認のために違う言い方を織り交ぜながら話すという回りくどいことをしながら傷を舐め合いました。
サークル入るつもりなんかなかったけど、
知り合いに「絶対楽しいから!」って言われてサークルの見学に言ってきた。
活動って言っても文化祭とかで二回何か発表するだけ。
「去年は~~をして~」とか自慢気に言うところからも
それでも「やったった」みたいな満足感を得ているらしい。
お前ら・・・そんな狭い場所で作品発表して何になるんだ。
サークルのウェブサイトはほぼ放置。ホントに作品発表する気あんのか?
そんな活動に精を出していて虚しくならんの。この社会で。
ただ「声優目指している」と言っているだけみたい。そんなんでなれるかアホ。
ちなみにデカい顔してたサークルの代表風の奴はわたしの好きな作品を何一つ知らなかった。
入る気ないから「どう?」って聞かれても「いや~、どうですかね~」って言ってたら
「サークル入んないと何もできずにあっという間に大学生活終わっちゃうよ!」とか言いだす。
はぁ?お前らのしていることなんて御飯事以下じゃ。
小学生がノートに漫画書いてクラスメートに見せてるのと何も変わらんわ。
狭い場所で自己満足な作品出して、部室でゲームやって時間を浪費するとこのどこが「なにかできてる」んだよ。
わたしはわたしで個人活動をしててちゃんと結果も出してんだが。
「すげーじゃん」みたいに言うけどお前らが何もしてないだけだろ。
やっぱりわたしはサークルには入んない。こんなとこにいたら腐るよ。
メンヘラだとバレるのが怖いかぁ。そっかぁ。わかるよ、その気持ち。俺もメンヘラだから。
失恋というのは、振られる場合は「相手が自分を必要としていない」ってことだよね。だからそれを「自分への否定」だと感じるってことだよね?でもそれは、相手の男性にとって君が必要じゃなくなった(=価値がない)というだけのことであって、君の絶対的な価値がないということは意味しないから。大丈夫だよ。君の魅力を認めてくれる人はきっといくらでもいる。
今後も病んでいるのが治らない限り、恋愛というものはかなりつらいような気がしてきた。
というのは事実ではないよ。俺の知ってるメンヘラの子でね、恋愛しまくってた子がいた。もうね、連絡取るたびに彼氏が違うの。まぁそれはそれで褒められたことでもないのかも知れないけれど、でも大事なことは、そういった恋愛で彼女が輝いていたということ。そしていつの間にか心の状態も良くなったみたいで。バリバリ仕事もこなせるようになって。そしてしばらくしたら結婚して幸せそうにしてた。あ、ちなみに俺は彼女に振られたのね(笑)。付き合ってももらえなかった。
結局のところ、多くの人は自分のことしか愛せないんじゃないかなぁ。たとえ彼氏のことが好きになっても、「彼氏と一緒にいる幸せな気分の自分が好き」ということであって。そのあたりは難しい問題で、議論も多いと想うけれどね。あ、エーリヒ・フロムの『愛するということ』は名著だよ。読んでみて絶対に損はないと思う。失恋したそういうときにこそ読むべきじゃないかなぁ。
ということを考えるのも大事だね。メンヘラだとなかなか他人と関わる機会が少なくて大変だと思うけれど、できるだけ人と出会う機会をつくりなよ。増田では出会いは望みにくいけど、今はmixiもあるし、いろんな出会えるサイトがあるから。mixiのオフ会はおすすめだよ。多人数で会うのなら危険も少ないでしょ。
メンヘラであることを打ち明けるかどうかは、相手との距離感を微妙にはかりながら。それは相手がクラスメートでも職場の同僚でも、恋人でも同じ。あとメンヘラであることを特別なことだと自分でも考えないことが大事だと思う。「落ち込む」ってことがあるのはみんな同じ。その落ち込みが人よりちょっと激しいっていうだけ、くらいに考えておけばいいと思う。あまり深刻に「自分は病気だー」って考えちゃうと余計にしんどいよ。気楽な気持ちで前向きに!
"体罰" を問題視するいまの保護者は、年代的にはぶん殴られ世代のはずで「それくらい問題ないでしょ」と言う認識のはずなんだけど、なぜかギャーギャー騒ぐ。でも実際に騒いでいるんだろうか?。マスゴミが勝手に誇張しているだけなのか?。
何れにしても、教師としてはやりずらくなった。
少なくとも私の経験で言うと、騒ぐ必要性が見当たらない。
「メイドいんジャパン」からぶっこ抜いた構造(http://anond.hatelabo.jp/20100328131122#tb)に、この前映画館で見た、『誰かが私にキスをした』から連想したものをぶち込んだらこうなった。男一人で恋愛映画を見に行くのは正直キツかった。不自然なところをこれから直していっている途中なんだけど、無理がでてきた。出てきた無理を直していく作業に苦労している。「どんな言葉をぶちこむのが適当か」を判断するもの(思考ツール?)を用意しないまま思いつくままに言葉をぶち込んだのが敗因か。ぶち込まれる空欄(=以前に増田に貼り付けたもの(http://anond.hatelabo.jp/20100328131122#tb)のアルファベット)間の関連性をもっと意識すべきだった。というか、それさえ意識すれば何とかなるんじゃないだろうか。というか、それを意識して、いま思いついているものをぶち込みなおしたら、すんなり物語の形になるのではないだろうか? アルファベット間の関連性について今週の土曜日までに考えてみる。ぶちこみ直しの作業は土曜日に始めて土曜日に終わらせる。
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神酒薫(ミキ カオリ)が視点浮動者として存在する。高校二年生の女子。視点浮動者は、自分がどの視点から物事を見るか、どの記憶から物事をデコードするかを決められないでいる。
視点を決定すると、通常ならば、その視点向けのコマーシャル(=企業が配給する良質のドラマ)を見ることができるのだが、県から支給されたモバイルを使っている神酒薫は、コマーシャルを見ることができない。だから、視点を決定するインセンティブがない。
モバイルによる拡張現実は、学校での授業に必要になる。モバイルから発せられる電界が、それを身につけている者のコンタクトレンズや眼鏡に像を映す。神酒薫の父親は特別に教育に厳しい人なので、薫に個人向けのモバイルを買ってくれない。
神酒薫は他人からの視点を気にせずに生きることを求める。タイムラインに、他人が発言した自分の振るまいが蓄積されるので、自分の振るまいが正しいかどうかがひどく気になる。視点を決定している人たちは、自分の視界内の発言しか見る余裕がないので、他人の視点というものを気にしない。というか、視点を決定すると、カーソルの初期位置から一番近いのが返信欄になり、それから遠く離れたところに検索欄が移動するので、他人を検索すると言うことが少なくなる
神酒には、勉強ばかりしているというイメージが、他者のタイムラインの中では固定化されている。高校一年の学校祭の準備のとき、神酒はキキに励まされながら土砂降りの雨の中を自転車で木材を運んだ。それをきっかけに、ポジティブでアクティブな自分に変われそうな気がした。しかし、学校に戻ると、
「このときの神酒さんとイメージが変わった」
と、クラスメートに過去のタイムラインを見せられる。クラスメートは肯定的な意味合いでそれを言ったのだが、神酒はとても恥ずかしくなる。もう、自分のイメージからはずれた行動はしないようにしようと決めた。
視点を決定しなければならないという切迫感が存在する。
神酒薫は視点を決定しなければならないという切迫感を取り除くことを求める。
電子アシスタントが存在する。電子アシスタントはキキを含む。キキは、白いウォンバット。常に神酒の近くを付いてまわり、神酒を常に必要としてくれる。
電子アシスタントは、その所有者が設定したように、その所有者を誉めたり注意したりしてくれる。モバイルに勝手にソフトをインストールすることを父は怒るのではないかと神酒は思ったが、キキの機能を見て、彼はキキを気に入る。
キキを持っていることで、神酒薫は視点浮動者であることを隠す。電子デバイスに興味があるんだというフリができる。
津島修一は、神酒と同じ中学校・同じクラスだった男子。神酒薫にキキをくれたのは、津島修一だった。
津島は、男子からはハナコと呼ばれていた。というか、誰かに対して陰口で使っているハナコという呼び名を、津島に当てはめると、無矛盾なのだった。だから、津島=ハナコは憶測。
ハナコの良いところは顔だけ。ハナコは男なのに生理がある(精神が安定していない)。ハナコは……。
ハナコがハナコと呼ばれるようになったのは、ハナコが男子トイレの個室で泣きながら、ボールペンの先端を彼の腕にぶつぶつと刺していたから。
卒業式に、津島修一に呼び出される。呼び出されたその瞬間まで、会話をしたことは一度としてなかった。卒業式の日に、神酒薫を好きだと言って、その贈り物だとしてキキをくれた。津島修一が勝手に、神酒薫のモバイルにインストールしてしまったので、神酒薫はキキをアンインストールする方法を知らない。それに、日本語を喋る存在をアンインストールすることは、殺しと同じことに思えてしまい、できない。
「ヒメ! ヒメ!」と、キキは神酒の足にすり寄る。
「うざかったら、ワンス・ア・ウィークって言えば、彼はしばらく動きを止める。週に一回くらい、電子アシスタントですらうざくなるときがあるでしょう?」と、津島は言う。「今日の夜八時に、キキが指定する場所に来て」とも。
そのとき神酒は、「うん、行く」と答えてしまう。
神酒は、クラスの中核をなす声の大きい集団からはジミーズと呼ばれていた。仕返しに、神酒は心の中で、声の大きい集団を、彼らの化粧のけばけばしさを由来にケバブと呼んでいた。ジミーズはジミーズなりに地味な人同士で集まっていたので、ケバブが思っているように友達がいないわけではない。卒業式の帰り、仲の良かった友達とカラオケに行く。神酒の視界の中には、まだその存在になれられないキキがいた。キキは、友達に見えないようにしてあった。
カラオケからの帰り道、道の関係で一人になった。信号待ちをしていると、ラブホテルが横断歩道を隔てた向かいに建っている。
ラブホテルの裏道から、高校生のカップルが、自転車の二人乗りをしてでてくる。
ラブホテルの電光掲示が目に入る。
『まだまだ寒い夜 あつあつのラーメンを! プレミア価格5○○円(会員様)』
「ラーメンって、おいしい?」キキが訊いてくる。
「ワンス・ア・ウィーク」キキを黙らせる。
給食で食べたソフト麺のベチャベチャした味が、舌の上で思い出された。その味をかき消すために、津島からもらった連絡先のメモを、小さく、小さく畳んで、制服のスカートのポケットに入れた。ポケットに紙を入れたまま、洗濯機にスカートを入れ、スイッチを押した。
キキがしゃべり始めるたびに、「ワンス・ア・ウィーク」をした。そして約束の八時が過ぎ去るのを待った。
津島のタイムラインの卒業式前後のものを見ないようにしようと決めた。見ないために、神酒は視点浮動者になることを選んだのだ。
自分に自信を持てていない神酒薫は、彼からの告白を何かの悪いいたずらだと思い、津島修一とは連絡を取っていない。しかし、津島修一と神酒薫は同じ高校に通っているのだ。ときどき廊下ですれ違うと、気まずい。
ほかの人は、タイムライン上に友人との約束を記憶させる。神酒はキキに約束を覚えさせる。どちらも、モバイルを使って約束を管理しているので、他者は神酒がすでに視点を決定しているのだと勘違いしている。
神酒薫は、他人のタイムラインに自分がどう記録されているかを気にすることを取り除きたい。
電子アシスタントは他人のTL上の自分を気にすることを取り除く手段になるように見受けられる。神酒はキキに、神酒が他人のTLを気にしたらキキが神酒を注意するようにコマンドする。
神酒薫が他人のTL上の自分を気にすることを取り除くことは失敗する。キキの注意が煩わしくて、神酒はイヤフォンと眼鏡を外してしまう。ワンス・ワ・ウィークしなかったのは、キキに自分を注意するようにコマンドしたのに、注意を理由にキキを黙らせるのはかわいそうだと思ったから。
友人との会話:「モバイルを忘れたら、記憶が不確かになって約束の1日前に待ち合わせの場所にいることになって、困った」
イヤフォンも眼鏡もつけずに図書室に行く。
そこには、一人の女性がいる。上靴のいろは赤なので、一つ学年が上の三年生の先輩。神酒が一年生のころ、彼女は貸し出しカウンターの内側にいたことを神酒は覚えている。彼女のノートには、たくさんの三角形が書かれている。また、たくさんの三角形が書かれているページの反対のページには、三角関数表がセロハンテープで貼り付けられている。
図書室の端に行くと、先輩が突然、「私のアシスタントを動かさないで」と言う。神酒はあわてて、拡張現実を身につける。
キキがしきりに神酒の足下で、「ヒメあぶない! ヒメあぶない!」と言っていた。先輩のアシスタントは、天使の羽。神酒がぶつかった勢いで、空中を漂っていた。
五時間目の授業から、モバイルをオープンにしたままだったことを思い出す。(授業中はオーソリティが先生に移るため、電子アシスタントはオフになる。)
「痛い男が、彼女を呼ぶみたい」と先輩は言う。「彼氏からプレゼントされたの?」
神酒は、終わった、と思った。誰か男にキキをプレゼントされたとタイムライン上に記憶されたら、全てが終わってしまう、と神酒は思う。
神酒は先輩のタイムラインを展開しようとする。彼女が、伊庭瑠璃という名前の三年生であることが表示される。偶数組だから、文系クラスだとわかる。ローディングを示す輪がくるくるまわり続けるだけで、タイムラインが表示されない。
「私の知ってる男も、彼女をヒメって呼んでいて、痛々しい」と伊庭は言う。
「彼氏からもらったわけじゃなく!」と神酒。
「ヒメ! ヒメ!」とキキ。
「キキ! ワンス・ア・ウィーク(黙れ)!」
キキはぴたっと止まる。
「え」
「だって、ワンス・ア・ウィークって、シュウイチってことでしょ?」
「そうだったのか!」
キキをもらってから二年間、ずっと気づかなかった!
納得したことで、もう隠しようがないことに気づき、神酒は硬直する。
「いや、でも、気のせいかもしれない。津島修一なんて人が私の知り合いにいたかは、タイムラインを確認してみないとわからないな……」と、苦しいとりつくろいをする。
伊庭は、ふっと笑いを漏らす。
「そういえば、私の知り合いに津島なんていないかもしれない。私はタイムラインを持ってないから、確かめようがないや。名前なんて忘れちゃった」
「伊庭先輩は、視点浮動者なんですか?」
伊庭はうなずく。「私とあなたの間には、一年の学年の違いが横たわっている。だから、私は視点浮動者というよりも、視点を持たないものと言った方が正しいかもしれない。県が私に貸し出したモバイルは、タイムラインを見る機能を持たない」
「伊庭先輩の親も、個人用のモバイルを持つことに反対なんですか?」
「ううん。中学受験のために塾に通わされたときに、安全のためのモバイルは持たされた。私は親に反発して、モバイルを川に投げ捨て、塾にも行かなかった。それ以来、親は私にモバイルを与えようとしない。そして中学受験をしなかったから、私はいま、公立高校であるこの学校にいる」
図書館で話していても大丈夫か、すごく気になる。遠くで、溶けた雪がどさっと落ちる音が聞こえたから。それに、伊庭のアシスタントがあまりに寡黙だから。しかし、三月の土曜登校日の放課後なので、二人のほかに誰もいない。
「私は前の図書局局長だから、私がルールみたいなものだ。大丈夫」と伊庭は言う。「私と貴方の関係は、少し長いものになると思う。私が名前を忘れた誰かのせいで。貴方の呼び方を決めていい?」
先輩は手を振る。視界上に、私の情報を展開したのだと思う。
「神酒さんって呼ぶのは、距離が遠くて好かないな」
「呼び捨てで、いいですよ」
「呼び捨てと、さん付けの間をとって、ミキクンっていうのはどうかな」言った伊庭先輩が、ひとりで笑う。「変だな」
「慣れれば、慣れますよ」
伊庭先輩は、ミキクン、と十回繰り返した。「やっぱり、変だよ」自分が言い出したのに、くすくすと笑っていた。
「土曜登校日の放課後に図書館でなにをしてたんですか?」と神酒。
「私の彼氏ーー名前は忘れちゃったーーは、一つ下の学年にいるんだけどーーつまりミキクンとおなじ学年なんだけどーーその、名前を忘れちゃった彼氏は、精神的に不安定なところがある。だから図書館にいる」
「彼氏さんとの関係に、疲れてしまったの?」と神酒。
「ううん。疲れていないから、ここにいる。臨戦待機中」
「それと、その三角形とどういう関係が?」
「ただ待っているだけだと、頭が暇になる。かといって、彼から連絡があったときに何かに没頭していると、すぐには動けない。だから、私と私のアシスタントと彼のアシスタントを三角形の頂点に見立てて、彼のアシスタントと私との間の距離を求めていた。彼のアシスタントは、彼の近くにいるから。彼を意識しながら、頭に作業をさせることができるから。そして彼が「死にたい」って言ったら、すぐにでも私は駆け出す。死にたい気分を、逸らしに行く」
「死にたい気分って、そんなに簡単にそらせられるものなんですか」
「なんたって私は、彼より一年年上のお姉さんだから」
「どうやって?」
「その」伊庭は、一瞬迷う。「一緒にラーメン食べに行こう、とか」
「へ!?」
「え……」
「……」
「……」
給食のソフト麺のべちゃべちゃした味を神酒は舌の上で思い出す。二人の間にすごく微妙な空気が流れる。訊いたことを、神酒はすごく後悔する。
伊庭先輩は、タイムラインを持たないので、神酒は、自分がタイムライン上でどういうキャラクターであるかを気にせずに、勇気を持った行動をできる。津島と伊庭先輩を引き離そうと決める。伊庭先輩のために。
「伊庭先輩が津島くんを支えようとすることは、よいことだとは思わない。きっと、彼の負の力に引きずられてしまう。彼の行動をタイムラインに記憶してる友達を、何人か紹介するよ。それを見たら、伊庭先輩はきっと津島くんから離れようと決心してくれる」
「私はタイムラインを持たないから、複数の他者の発言を根拠に、いますでに読みとっている彼からの愛の意味を変更することはできない。それに、彼の愛から読みとった意味は、私の内部にある。タイムライン上の外部化された記憶のように、消しされるものではない。そして私は、私がもう津島を助けられないという言葉を私のタイムライン上に蓄積することができないので、津島を助け続けなければならない」
デスクトップから書き込んだタイムラインはないかと、伊庭瑠璃の名前で検索する。伊庭瑠璃から見える津島を知りたかった。しかし、伊庭瑠璃はデスクトップ上のタイムラインも所有していない。
検索ワード「図書局局長」でサーチをかける。彼女についての噂を書いているタイムラインが、いくつかある。図書室だより、生徒会だより、男性からの、そして女性からの、あこがれのまなざし。「どうしてハナコが、図書局局長と付き合っているんだ」という、いらだちの声。図書局局長は、自分の身を削って他者に尽くす、素晴らしい人間だということになっている。「八方美人だ」と言って、彼女を攻撃する人間にすらも。
視点浮動者である神酒薫は、津島修一のタイムラインを見ることができる。見ないと決めたものを見ていることに、罪悪感がある。しかし、彼女が見ないと決めたものは卒業式前後の記憶だったので、決めたことをやぶっていることにはならないのだ(と、神酒は自分をだます)。
津島修一は精神が不安定なので、膨大な数の書き込みがタイムライン上に堆積している。津島修一は過度に記憶を外部化している。それを読む限りでは、津島修一は伊庭瑠璃からの自立を求めているらしい。伊庭に依存してばかりいる自分の弱々しさを嫌っているらしい。
津島はタイムライン上で、他人の反応を待ち続ける。しかし、他人がこない。反応がくるまで、じっとうずくまる。しかし、どれだけ待ってもこない。死にたい気分になる。その気持ちを消したいがために、他人の反応を待ち続ける……。他人の気持ちを引くために、自虐を繰り返す。そして、自傷をする。アップロードされた自傷画像には、ハナコがそうしていたのと同じ、ボールペンを腕に突き刺したものもあった。傷が治癒していく経時変化もアップロードされている。「そういうことをやめろ」という声が、彼には心地よい。しかし、心地よいのだが、しかられたダメージはしっかりと受けている。スパイラルは、次第に破滅的な方向へと落ちていく……。
津島の頭の中では、津島のタイムライン上に書き込まれた、伊庭瑠璃からの「愛してる」がリフレインしている。だから、伊庭瑠璃から離れることができずにいる。「愛してるから、なんでもできる」と伊庭瑠璃が過去において言ったことを口実に、津島は伊庭に依存している。いや、その言葉を自分に言い聞かせることで、伊庭が自分をいやしてくれるという現実から、抜け出さなくてもいいのだと自分をだましている……。
伊庭の都合の良さは、まるで電子アシスタントみたいだ。そして電子アシスタント的な伊庭に依存している津島の生き方は、独りよがりで弱々しくて、気持ち悪い、と神酒は思う。
「伊庭が記憶を外部化していないことを理由に、津島の記憶の外部化をやめさせられるのでは。ペアルック的な感覚で」と神酒は思う。
津島の神酒との思い出が存在する。神酒は津島のタイムラインを遡行していると、自分のことについては外部化されていないことに気づく。
廊下の端。普段なら、カップルがそこにいるような場所。そこで神酒と伊庭は待ち合わせる。
伊庭は、天使の羽を背中につけて待っている。それは、伊庭の茶目っ気でもある。伊庭のねらい通り、それをしている伊庭を神酒はかわいいと思う。伊庭のアシスタントが天使ではなく天使の羽なのは、伊庭は天使ではなく天使になることを求めているから。
人が少ない場所。伊庭はタイムラインを、モバイルではなくデスクトップ上でしか見られない。伊庭と神酒の二人で津島について話をするため、電界通信をオープンにして、伊庭と神酒は手をつなぐ。二人の拡張現実が共有される。
「伊庭の都合の良さは、まるで電子アシスタントみたいだ。そして電子アシスタント的な伊庭に依存している津島の生き方は、独りよがりで弱々しくて、気持ち悪い」と神酒は言う。伊庭は表情変えずに、「そうね」と言った。
「伊庭が記憶を外部化していないことは津島修一が津島の記憶の外部化を取り除く手段に、きっとなるよ」と、神酒は伊庭に言う。「だって、たとえば、私に告白したことを津島くんはタイムラインに載せていない。全ての記憶をタイムラインにゆだねているわけではない」
津島が、二人のいる廊下の端に現れる。三角測量で、伊庭の位置を知っていたのだ。文系の伊庭が三角測量で津島の居場所を求めていたのは津島の影響をうけていたからだったのだ。
津島が現れたとき、伊庭はびくりとして、手を引く。
「大丈夫だよ」
神酒は伊庭の手を押さえる。
知らない、大人の女性の声が聞こえる。
「他者のために尽くす貴方は素晴らしいわ……」
声のするほうを見ると、伊庭のアシスタントがいた。
伊庭は、彼女の電子アシスタントの声を聞かせたくなかった。だから、彼女の電界をクローズドにしたかった。しかし、神酒が手を押さえたために、それができなかったのだ。
津島の三角測量は、伊庭のとは比べものにならないほど優れている。伊庭が緊張のためにかすかに肩を膨らませると、津島の三角測量の、小数点以下の数字の変動としてインディケートされる。
「君たちは、僕について語っているのだろう?」と津島。「君たちは、悪である僕について語る。そうして、善であることを偽装したいんだ。そうだろう? 二人で語るだけで、実際には善の振る舞いをしないにも関わらず。僕は来てやったよ。善をなし得ない、君たちふたりの為に。どうだ、潔いだろう」
(ここから)
津島が、タイムラインに載せていない記憶を持っていることは、津島がタイムラインに依存していることを取り除き得ない。高校時代における津島の精神の脆弱さのきっかけは、ほかならぬ、神酒による津島の拒絶だったのだ。津島がタイムラインに依存しているのは、タイムラインに載せることのできない記憶が存在しているからこそなのだった。神酒が津島を振ったトラウマは伊庭瑠璃が津島修一からの自由を得ることを阻む。
時間の一回性(=神酒が津島との約束をやぶったこと)は、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを阻む。
神酒は、津島を振ったことを謝ろうとする。
津島は、神酒がどれだけひどいことをしたかを伊庭に語る。タイムラインを持たない伊庭は、津島視点の神酒の行為を、疑わずに信じてしまう。
「貴方は、津島にそんなひどいことをしたの? 見損なう」と、伊庭は神酒に言う。
「まって。津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」と神酒は言う。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを助ける。
神酒薫は時間の一回性を取り除くことを求める。
「愛してる」ではどうにもならないことが存在する。
「愛してる」ではどうにもならないことは神酒薫が時間の一回性を取り除くことの手段となる。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」と、津島は神酒に対して言う。
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことを求める。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」は天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除く手段となる
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことは成功する。
「私のアシスタントの声を聞かれて恥ずかしい」と伊庭は言う。
「アシスタントに誉めてもらうなんて、みんなやってること。恥ずかしくないよ」と神酒。
「恥ずかしいよ! 恥ずかしくて、弱々しくて、気持ち悪い! アシスタントに頼っていないと自分を保てないなんて、一人の独立した人間として恥ずかしい! しかも、そんな恥ずかしい生き方は、私のアシスタントが求める生き方じゃない!」
電子アシスタントは、神酒薫が時間の一回性を取り除く手段になる。
電子アシスタントに含まれるキキは、天使の翼が電子アシスタントを取り除く手段になる。
伊庭瑠璃は、「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を求める。(どこかで神酒が、他人からの視点をとても気にして生きている描写が必要になる。そしてそれを伊庭が見たという描写も。)
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は、伊庭瑠璃が「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を得ることを阻む。
「メイドいんジャパン」からぶっこ抜いた構造に、この前映画館で見た、「誰かが私にキスをした」から連想したものをぶち込んだらこうなった。不自然なところをこれから直していっている途中なんだけど、無理がでてきた。
神酒薫(ミキ カオリ)が視点浮動者として存在する。高校二年生の女子。視点浮動者は、自分がどの視点から物事を見るか、どの記憶から物事をデコードするかを決められないでいる。
視点を決定すると、通常ならば、その視点向けのコマーシャル(=企業が配給する良質のドラマ)を見ることができるのだが、県から支給されたモバイルを使っている神酒薫は、コマーシャルを見ることができない。だから、視点を決定するインセンティブがない。
モバイルによる拡張現実は、学校での授業に必要になる。モバイルから発せられる電界が、それを身につけている者のコンタクトレンズや眼鏡に像を映す。神酒薫の父親は特別に教育に厳しい人なので、薫に個人向けのモバイルを買ってくれない。
神酒薫は他人からの視点を気にせずに生きることを求める。タイムラインに、他人が発言した自分の振るまいが蓄積されるので、自分の振るまいが正しいかどうかがひどく気になる。視点を決定している人たちは、自分の視界内の発言しか見る余裕がないので、他人の視点というものを気にしない。というか、視点を決定すると、カーソルの初期位置から一番近いのが返信欄になり、それから遠く離れたところに検索欄が移動するので、他人を検索すると言うことが少なくなる
神酒には、勉強ばかりしているというイメージが、他者のタイムラインの中では固定化されている。高校一年の学校祭の準備のとき、神酒はキキに励まされながら土砂降りの雨の中を自転車で木材を運んだ。それをきっかけに、ポジティブでアクティブな自分に変われそうな気がした。しかし、学校に戻ると、
「このときの神酒さんとイメージが変わった」
と、クラスメートに過去のタイムラインを見せられる。クラスメートは肯定的な意味合いでそれを言ったのだが、神酒はとても恥ずかしくなる。もう、自分のイメージからはずれた行動はしないようにしようと決めた。
視点を決定しなければならないという切迫感が存在する。
神酒薫は視点を決定しなければならないという切迫感を取り除くことを求める。
電子アシスタントが存在する。電子アシスタントはキキを含む。キキは、白いウォンバット。常に神酒の近くを付いてまわり、神酒を常に必要としてくれる。
電子アシスタントは、その所有者が設定したように、その所有者を誉めたり注意したりしてくれる。モバイルに勝手にソフトをインストールすることを父は怒るのではないかと神酒は思ったが、キキの機能を見て、彼はキキを気に入る。
キキを持っていることで、神酒薫は視点浮動者であることを隠す。電子デバイスに興味があるんだというフリができる。
津島修一は、神酒と同じ中学校・同じクラスだった男子。神酒薫にキキをくれたのは、津島修一だった。
津島は、男子からはハナコと呼ばれていた。というか、誰かに対して陰口で使っているハナコという呼び名を、津島に当てはめると、無矛盾なのだった。だから、津島=ハナコは憶測。
ハナコの良いところは顔だけ。ハナコは男なのに生理がある(精神が安定していない)。ハナコは……。
ハナコがハナコと呼ばれるようになったのは、ハナコが男子トイレの個室で泣きながら、ボールペンの先端を彼の腕にぶつぶつと刺していたから。
卒業式に、津島修一に呼び出される。呼び出されたその瞬間まで、会話をしたことは一度としてなかった。卒業式の日に、神酒薫を好きだと言って、その贈り物だとしてキキをくれた。津島修一が勝手に、神酒薫のモバイルにインストールしてしまったので、神酒薫はキキをアンインストールする方法を知らない。それに、日本語を喋る存在をアンインストールすることは、殺しと同じことに思えてしまい、できない。
「ヒメ! ヒメ!」と、キキは神酒の足にすり寄る。
「うざかったら、ワンス・ア・ウィークって言えば、彼はしばらく動きを止める。週に一回くらい、電子アシスタントですらうざくなるときがあるでしょう?」と、津島は言う。
神酒は、クラスの中核をなす声の大きい集団からはジミーズと呼ばれていた。仕返しに、神酒は心の中で、声の大きい集団を、彼らの化粧のけばけばしさを由来にケバブと呼んでいた。ジミーズはジミーズなりに地味な人同士で集まっていたので、ケバブが思っているように友達がいないわけではない。卒業式の帰り、仲の良かった友達とカラオケに行く。神酒の視界の中には、まだその存在になれられないキキがいた。キキは、友達に見えないようにしてあった。
カラオケからの帰り道、道の関係で一人になった。信号待ちをしていると、ラブホテルが横断歩道を隔てた向かいに建っている。
ラブホテルの裏道から、高校生のカップルが、自転車の二人乗りをしてでてくる。
ラブホテルの電光掲示が目に入る。
『まだまだ寒い夜 あつあつのラーメンを! プレミア価格5○○円(会員様)』
「ラーメンって、おいしい?」キキが訊いてくる。
「ワンス・ア・ウィーク」キキを黙らせる。
給食で食べたソフト麺のベチャベチャした味が、舌の上で思い出された。その味をかき消すために、津島からもらった連絡先のメモを、小さく、小さく畳んで、制服のスカートのポケットに入れた。ポケットに紙を入れたまま、洗濯機にスカートを入れ、スイッチを押した。
津島のタイムラインの卒業式前後のものを見ないようにしようと決めた。見ないために、神酒は視点浮動者になることを選んだのだ。
自分に自信を持てていない神酒薫は、彼からの告白を何かの悪いいたずらだと思い、津島修一とは連絡を取っていない。しかし、津島修一と神酒薫は同じ高校に通っているのだ。ときどき廊下ですれ違うと、気まずい。
ほかの人は、タイムライン上に友人との約束を記憶させる。神酒はキキに約束を覚えさせる。どちらも、モバイルを使って約束を管理しているので、他者は神酒がすでに視点を決定しているのだと勘違いしている。
神酒薫は、他人のタイムラインに自分がどう記録されているかを気にすることを取り除きたい。
電子アシスタントは他人のTL上の自分を気にすることを取り除く手段になるように見受けられる。神酒はキキに、神酒が他人のTLを気にしたらキキが神酒を注意するようにコマンドする。
神酒薫が他人のTL上の自分を気にすることを取り除くことは失敗する。キキの注意が煩わしくて、神酒はイヤフォンと眼鏡を外してしまう。ワンス・ワ・ウィークしなかったのは、キキに自分を注意するようにコマンドしたのに、注意を理由にキキを黙らせるのはかわいそうだと思ったから。
友人との会話:「モバイルを忘れたら、記憶が不確かになって約束の1日前に待ち合わせの場所にいることになって、困った」
イヤフォンも眼鏡もつけずに図書室に行く。
そこには、一人の女性がいる。上靴のいろは赤なので、一つ学年が上の三年生の先輩。神酒が一年生のころ、彼女は貸し出しカウンターの内側にいたことを神酒は覚えている。彼女のノートには、たくさんの三角形が書かれている。また、たくさんの三角形が書かれているページの反対のページには、三角関数表がセロハンテープで貼り付けられている。
図書室の端に行くと、先輩が突然、「私のアシスタントを動かさないで」と言う。神酒はあわてて、拡張現実を身につける。
キキがしきりに神酒の足下で、「ヒメあぶない! ヒメあぶない!」と言っていた。先輩のアシスタントは、天使の羽。神酒がぶつかった勢いで、空中を漂っていた。
五時間目の授業から、モバイルをオープンにしたままだったことを思い出す。(授業中はオーソリティが先生に移るため、電子アシスタントはオフになる。)
「痛い男が、彼女を呼ぶみたい」と先輩は言う。「彼氏からプレゼントされたの?」
神酒は、終わった、と思った。誰か男にキキをプレゼントされたとタイムライン上に記憶されたら、全てが終わってしまう、と神酒は思う。
神酒は先輩のタイムラインを展開しようとする。彼女が、伊庭瑠璃という名前の三年生であることが表示される。偶数組だから、文系クラスだとわかる。ローディングを示す輪がくるくるまわり続けるだけで、タイムラインが表示されない。
「私の知ってる男も、彼女をヒメって呼んでいて、痛々しい」と伊庭は言う。
「彼氏からもらったわけじゃなく!」と神酒。
「ヒメ! ヒメ!」とキキ。
「キキ! ワンス・ア・ウィーク(黙れ)!」
キキはぴたっと止まる。
「え」
「だって、ワンス・ア・ウィークって、シュウイチってことでしょ?」
「そうだったのか!」
キキをもらってから二年間、ずっと気づかなかった!
納得したことで、もう隠しようがないことに気づき、神酒は硬直する。
「いや、でも、気のせいかもしれない。津島修一なんて人が私の知り合いにいたかは、タイムラインを確認してみないとわからないな……」と、苦しいとりつくろいをする。
伊庭は、ふっと笑いを漏らす。
「そういえば、私の知り合いに津島なんていないかもしれない。私はタイムラインを持ってないから、確かめようがないや。名前なんて忘れちゃった」
「伊庭先輩は、視点浮動者なんですか?」
伊庭はうなずく。「私とあなたの間には、一年の学年の違いが横たわっている。だから、私は視点浮動者というよりも、視点を持たないものと言った方が正しいかもしれない。県が私に貸し出したモバイルは、タイムラインを見る機能を持たない」
「伊庭先輩の親も、個人用のモバイルを持つことに反対なんですか?」
「ううん。中学受験のために塾に通わされたときに、安全のためのモバイルは持たされた。私は親に反発して、モバイルを川に投げ捨て、塾にも行かなかった。それ以来、親は私にモバイルを与えようとしない。そして中学受験をしなかったから、私はいま、公立高校であるこの学校にいる」
図書館で話していても大丈夫か、すごく気になる。しかし、三月の土曜登校日の放課後なので、二人のほかに誰もいない。
「私は前の図書局局長だから、私がルールみたいなものだ。大丈夫」と伊庭は言う。「私と貴方の関係は、少し長いものになると思う。私が名前を忘れた誰かのせいで。貴方の呼び方を決めていい?」
先輩は手を振る。視界上に、私の情報を展開したのだと思う。
「神酒さんって呼ぶのは、距離が遠くて好かないな」
「呼び捨てで、いいですよ」
「呼び捨てと、さん付けの間をとって、ミキクンっていうのはどうかな」言った伊庭先輩が、ひとりで笑う。「変だな」
「慣れれば、慣れますよ」
伊庭先輩は、ミキクン、と十回繰り返した。「やっぱり、変だよ」自分が言い出したのに、くすくすと笑っていた。
「土曜登校日の放課後に図書館でなにをしてたんですか?」と神酒。
「私の彼氏ーー名前は忘れちゃったーーは、一つ下の学年にいるんだけどーーつまりミキクンとおなじ学年なんだけどーーその、名前を忘れちゃった彼氏は、精神的に不安定なところがある。だから図書館にいる」
「彼氏さんとの関係に、疲れてしまったの?」と神酒。
「ううん。疲れていないから、ここにいる。臨戦待機中」
「それと、その三角形とどういう関係が?」
「ただ待っているだけだと、頭が暇になる。かといって、彼から連絡があったときに何かに没頭していると、すぐには動けない。だから、私と私のアシスタントと彼のアシスタントを三角形の頂点に見立てて、彼のアシスタントと私との間の距離を求めていた。彼のアシスタントは、彼の近くにいるから。彼を意識しながら、頭に作業をさせることができるから。そして彼が「死にたい」って言ったら、すぐにでも私は駆け出す。死にたい気分を、逸らしに行く」
「死にたい気分って、そんなに簡単にそらせられるものなんですか」
「なんたって私は、彼より一年年上のお姉さんだから」
「どうやって?」
「その」伊庭は、一瞬迷う。「一緒にラーメン食べに行こう、とか」
「へ!?」
「え……」
「……」
「……」
給食のソフト麺のべちゃべちゃした味を神酒は舌の上で思い出す。二人の間にすごく微妙な空気が流れる。訊いたことを、神酒はすごく後悔する。
伊庭先輩は、タイムラインを持たないので、神酒は、自分がタイムライン上でどういうキャラクターであるかを気にせずに、勇気を持った行動をできる。津島と伊庭先輩を引き離そうと決める。伊庭先輩のために。
「伊庭先輩が津島くんを支えようとすることは、よいことだとは思わない。きっと、彼の負の力に引きずられてしまう。彼の行動をタイムラインに記憶してる友達を、何人か紹介するよ。それを見たら、伊庭先輩はきっと津島くんから離れようと決心してくれる」
「私はタイムラインを持たないから、複数の他者の発言を根拠に、いますでに読みとっている彼からの愛の意味を変更することはできない。それに、彼の愛から読みとった意味は、私の内部にある。タイムライン上の外部化された記憶のように、消しされるものではない。そして私は、私がもう津島を助けられないという言葉を私のタイムライン上に蓄積することができないので、津島を助け続けなければならない」
視点浮動者である神酒薫は、津島修一のタイムラインを見ることができる。見ないと決めたものを見ていることに、罪悪感がある。しかし、彼女が見ないと決めたものは卒業式前後の記憶だったので、決めたことをやぶっていることにはならないのだ(と、神酒は自分をだます)。
津島修一は精神が不安定なので、膨大な数の書き込みがタイムライン上に堆積している。津島修一は過度に記憶を外部化している。それを読む限りでは、津島修一は伊庭瑠璃からの自立を求めているらしい。伊庭に依存してばかりいる自分の弱々しさを嫌っているらしい。
津島の頭の中では、津島のタイムライン上に書き込まれた、伊庭瑠璃からの「愛してる」がリフレインしている。だから、伊庭瑠璃から離れることができずにいる。「愛してるから、なんでもできる」と伊庭瑠璃が過去において言ったことを口実に、津島は伊庭に依存している。
「伊庭が記憶を外部化していないことを理由に、津島の記憶の外部化をやめさせられるのでは。ペアルック的な感覚で」と神酒は思う。
津島の神酒との思い出が存在する。神酒は津島のタイムラインを遡行していると、自分のことについては外部化されていないことに気づく。
廊下の端。普段なら、カップルがそこにいるような場所。人が少ない場所。伊庭はタイムラインを、モバイルではなくデスクトップ上でしか見られない。伊庭と神酒の二人で津島について話をするため、電界通信をオープンにして、伊庭と神酒は手をつなぐ。二人の拡張現実が共有される。
「伊庭が記憶を外部化していないことは津島修一が津島の記憶の外部化を取り除く手段に、きっとなるよ」と、神酒は伊庭に言う。「だって、たとえば、私に告白したことを津島くんはタイムラインに載せていない。全ての記憶をタイムラインにゆだねているわけではない」
津島の神酒との思い出が存在することがきっかけとなり、津島が忘れられない「弱点」が存在する。
津島が忘れられない「弱点」が存在することがきっかけとなり、読解の文脈を変えられないことが存在する。
津島が、二人のいる廊下の端に現れる。三角測量で、伊庭の位置を知っていたのだ。文系の伊庭が三角測量で津島の居場所を求めていたのは津島の影響をうけていたからだったのだ。
読解の文脈を変えられないことは伊庭瑠璃が津島修一からの自由を得ることを阻む。高校時代における津島の精神の脆弱さのきっかけは、ほかならぬ、神酒による津島の拒絶だったのだ。神酒が津島を振ったトラウマは伊庭瑠璃が津島修一からの自由を得ることを阻む。
時間の一回性は、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを阻む。
神酒は、津島を振ったことを謝ろうとする。
津島は、神酒がどれだけひどいことをしたかを伊庭に語る。タイムラインを持たない伊庭は、津島視点の神酒の行為を、疑わずに信じてしまう。
「貴方は、津島にそんなひどいことをしたの? 見損なう」と、伊庭は神酒に言う。
「まって。津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」と神酒は言う。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことを助ける。
神酒薫は時間の一回性を取り除くことを求める。
「愛してる」ではどうにもならないことが存在する。
「愛してる」ではどうにもならないことは神酒薫が時間の一回性を取り除くことの手段となる。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」と、津島は神酒に対して言う。
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことを求める。
「おまえの視点は確定的じゃなかったのか」は天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除く手段となる
天使の翼が「愛してる」ではどうにもならないことを取り除くことは成功する。
電子アシスタントは、神酒薫が時間の一回性を取り除く手段になる。
電子アシスタントに含まれるキキは、天使の翼が電子アシスタントを取り除く手段になる。
伊庭瑠璃は、「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を求める。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言は、伊庭瑠璃が「神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得たこと」を得ることを阻む。
伊庭瑠璃は「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除くことを求める。
神酒薫が視点浮動者として存在することは、伊庭瑠璃が「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除くことを阻む。
天使の翼は「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除くことを求める。
「津島修一が伊庭瑠璃からの自立を求めることは、天使の翼が「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除く手段になる」らしい。
津島修一が伊庭瑠璃からの自立を求めることは、天使の翼が「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言を取り除く手段になるように見受けられる。
「俺を忘れろ」という津島の発言は、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除く手段になるように見受けられる。
「俺を忘れろ」という津島の発言と伊庭が記憶を外部化していないことがともに存在していることが原因となり、神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除くことは失敗する。「俺を忘れろ」という津島の発言は神酒薫が神酒が津島を振ったトラウマを取り除く手段とはならなかった。
「津島くんは、私を好きだったんじゃなかったの?」という神酒薫の発言が存在することがきっかけとなり、モバイルがなくても覚えていることと神酒がすでに過去を振り切っていることが存在する。
モバイルがなくても覚えていることは、神酒薫が視点を決定しなければならないという切迫感を取り除く手段となる。
神酒がすでに過去を振り切っていることは、神酒薫が他人からの視点を気にせずに生きることを得る手段となる。
http://anond.hatelabo.jp/20100320143532
自分は昔から、幼少の頃から、物心ついた時から、生きる気力に欠けた人間だった。大人になること、社会に出ることに憧れなんて皆無で、漠然とした不安と、確かに感じる無気力だけがあった。小学生の時だったか、将来の夢を書けと言われて答えに困り、「富士山に登りたい」とでも書いた。小さい過ぎるとダメ出しされた。答えに困り、「世界一周旅行」とでも書いた。小さ過ぎるとダメ出しされて、答えに困り「じゃあ東大」と言った。教師は満足したようだった。クラスメートに冷やかされた。そんな能力も意欲もねーよと、心は冷え切ってた。
今の会社に拾われる前、前歴欄の中の一つ、今の会社とは全く異なる業種で、自分は機械を任されていた。任されたと言えるほど大層な機械ではなく、家電に毛が生えたようなもんだが、その会社は人材が恐ろしく貧弱で、自分以外に適任がいなかった。他は老人か壮年の女性ばかりで、機械を動かす必要がある時は本社から人を寄越していたそうな。
ある時、当時の上司に「深夜に出れないか?」と言われた。深夜の仕事があり、そこで機械を動かす人手が欲しいとのことだった。即、快諾した。もしかしたらキャリア・アップに繋がるのではないかと淡い期待を抱いていたりもした。
中国人が沢山いた。正規労働者か非正規かは知らない。働きっぷりは、直接見ていないから知らない。だが、沢山の中国人が働いてた。仕事が終わり、帰り際、当時の上司と少し会話した。内容は覚えてないが、働くこと、仕事すること、稼ぐこと、人を扱うことの重さを痛感した。何と言うか、社会で生きるとは、こんなにも壮絶なものかと、痛感した。
先日、道で中国人に会った。意思疎通が難しいほど、日本語が下手だった。手に持った紙に、本のタイトルが書かれていた。日本語を勉強したいのだろう。紙におおまかな道を記してから、「本屋に行きたいので、道を教えてください」と日本語を書き添えた。彼は無事、本屋で探してる本を見つけたのだろうか。
ここ数年、この街には中国人の姿が増えた。某大手企業の工場で働いているらしい。図書館に行くと、必ずと言っていいほど彼らを見つける。公衆電話で何か話している。その姿を見る度に、昔を思い出す。
今の仕事を教えてくれた、他社の先輩がよく言っていた。「ぼやぼやしてっと、潰されるぞ?」と、何度も、何度も言ってた。自分は、何度も、何度も、その言葉を思い出す。自分は先輩のように、上手く立ち回れるだろうか。上手く、この嘘を隠し通せるだろうか。
最近の洋画は割と自然に小道具として使われてるんじゃないかと思うけど。
「トランスフォーマー」でeBayの出品記録から身元が割れる描写があったり、「セブンティーン・アゲイン」では高校生の主人公が学校で乱闘騒ぎを起こしたらクラスメートがこぞって携帯で撮影したがって、撮影された動画が速攻でYoutubeにアップされて保護者の目にも止まって「乱闘したけど五分五分の戦いをしたよ」とうそぶく主人公に「嘘つけボロボロにやられてたじゃないか。Youtubeで見たぞ」と保護者が切り返す場面があったり。ってそういう話ではないのかな。2つともPCというよりネットか。
「バンテージ・ポイント」で暗殺にあたって会場の動きを見ながらiphoneみたいな携帯端末で無関係な場所の扇風機を遠隔起動して警備の注意をそらせて、更にその隙に別の場所のライフルを遠隔操作して狙撃するとかいう仕組みは結構できそうで面白いと思った。
証拠隠滅のために画面の消去ボタンをクリックすると画面全体にでっかく「CAUTION」とかいう文字が点滅して自爆カウントダウンが始まるとかそういった演出は最近見ないような気がする。
化物語のDVD売上の中でも好調みたいだし、ニコ動の千石撫子のMMDも大人気だ。確かに可愛いとは
思うけど、実はキモオタ、非モテ、女性恐怖症、女性不信の俺からしたら何故人気が出るのかちょっ
と理解出来ない。
原作(化物語や偽物語)を読めば分かると思うけど、千石撫子ってあどけない風に見えて結構えぐい
性格をしていると思う。特に偽物語では、阿良々木暦をはめよう(はめられよう?)として、家に招
待した際にアルコールが入ったものを阿良々木に勧めるとか、正直こえーよ!と思えるくらいの
黒さだ。
先日、ようやく公開された化物語第14話でも、動揺する阿良々木を上手いことなだめる大人びた姿
がちらっと描かれていたけど、あのしたたかさこそが、千石撫子の本性なんだと思う。
なでこスネイクのエピソードでクラスメートに呪いをかけられたとあるけど、彼女の暗黒面もその一
因なんじゃないかと思えてきた。そう考えると、なでこスネイクでのあのしおらしさも、阿良々木を
落とすための演技だったりしてとか考えるようになると、もう千石撫子恐るべしとしか思えない。
ということで、キモオタの同志の諸君、見た目に騙されてはいけない。千石撫子は女の子ではない。
彼女は立派な「女」だ。つまり我々キモオタを蔑み人間扱いしないあの怖い生き物なのだ。
別にアンチ千石撫子を増やそうというわけではないが(確かに俺はガハラさん派だがw)、千石撫子を
否定する意見をネットで見かけたことがなかったので、雑感として書いてみた。
かくして2010卒の就職活動は幕を閉じた。既に2011卒で内定を獲得した学生はいる。
2011卒も負け組が生まれるだろう。
育ての親から何十年も資金提供を受け、何の見返りも出せなかった負け組。お金が入るのは就職してからなのにね。親不孝で済めばいいけどw
負け組ってのは必要悪だから、そこに居る人を救済する必要はない。落ちた人間には落ちたなりの生活を与えればいい。神は勝ち組たる私たちに恵みを与える。
負け組は諦めよ。
君達には精一杯体を汚してもらいたい。AV女優、ブラック企業、付けども付けどもそれは勝ち組の私たちが得をする仕組みになっている。
濡れ場撮られたってっていいじゃない。僕たちが余暇にたっぷり観賞してあげるよ。
もちろん僕たちは結婚だってする。でもそれは負け組を拾うことじゃない。勝ち組同士が手を結び、負け組の人をより不幸にさせるためにするんだ。
どうだい、負け組の君。結婚したい?子供欲しい?もっと遊びたい?もっと食べたい?もっと時間に余裕が欲しい?
諦めなよ。
負け組にはふさわしい人生ってものがあるんだ。足るを知りなさい。
僕たちは君の死を無駄にはしないよ。君達の屍が僕ら勝ち組の足場となるんだから。
どうか無駄な抵抗だけはやめてもらいたい。君らは負けたんだ。抗いたければ私たちに許可を求めなさい。
しかしつくづく不幸だよね、君達は。
君達の親は、決して負け組ではなかった。だから子供を作れた。生き残ることができて今も君のことを上っ面心配している。
僕たちの先祖も同じようなことをしてきた。死ぬ奴はとっとと死に、余裕のある人は子供をもうけた。だから君がいる。
僕たちは歴史で学んだ戦争を潜り抜けて生き延びた勝ち組の親から生まれてきたんだ。
先祖代々繋いできた系譜も、負け組になったらおしまい。君達が家系図の最後となるんだ。
僕たちは先祖から受け継いだ縁を、次代に渡す。それは勝ち組の特権。
でも関わるのはこれっきりにしてくれ。
20数年も生きたんだ。これまでの学生生活のクラスメートの一人ぐらい死んだだろう?
死ぬならせめて、誰にも知られることのないようにね。
幼馴染にも知られてはいけない。
僕たちが返答に困ることを、してはいけない。
ああ、死んでいたのか。
たった、それだけのことさ。悩むことはない。
恥を捨てて勝ち組の養分となれ。
ほとんど喋ったこともないような、20年近く前のクラスメートに、いきなり居候の申し出や、まして就職先の斡旋を頼めるわけはない。
これこそが、良く言えば日本人の慎み深さ、悪く言えば極端な遠慮。
自分が困っているのに、なぜ助けを求めない?
まったくの赤の他人ではなく「20年近く前のクラスメート」という接点があるじゃないか。
本当に困っているなら、ダメもとで頼めばいい。
頼むこと自体は違法でも何でもない。
既にたくさんの投稿がされてると思うけど、NHKはブログの反響も考慮して制作してるみたいなので、私も一言言いたい。
私も30代で、番組で取り上げてた「助けてと言えない人々」に非常に共感できる。
NPOの人や平野啓一郎が分析する、「助けてと言えない理由」についても首肯できる。
冷静でかつ温かい番組構成だったと思う。
しかし、根本的に物足りないのはどこかに「助けてと一言言えれば全てが解決できる」かのように捉えているところだ。
番組中に登場した30代の人も、助けを求められるような人間はいないのだろうと思う。
ほとんど喋ったこともないような、20年近く前のクラスメートに、いきなり居候の申し出や、まして就職先の斡旋を頼めるわけはない。
番組中で「助けてと言えない」ことが問題の原因であるかのように言われると
私はますます追い込まれて自分を責めてしまう。