2021-01-15

コロナで壊れそうな医療関係者に小さな声で届かない感謝つぶやく

テレビ新聞は当てにならなかったから、去年の2月からこれはと思う医療関係者Twitterを何人か追って情報を得るようにしているけど、忙しすぎてツイートが減った関係者とは別にツイートは続いているけど、ここ数日で内容が過激になる人が増えてきた。観察した「過激になる理由」を自分なりにまとめる。

間違った対策提案して現場を撃つ同業者

一番有名なのは「なんでもPCR」を主張していた医者。これが叩かれて引っ込むかと思いきや、PCR検査限界検査キットの精度、検査担当者技術偽陽性偽陰性検査の瞬間に陰性でも次の瞬間に感染する可能性)を無視した主張は内容の正確さを問わなければわかりやすく、マスコミ継続的に取りあげて今でも根強い一派になった。

結果、安価PCR検査が広まったけど、これら安価PCR検査は陽性になった後の一番面倒を部分を見ないで正式医療機関に押しつける形になる。場合によっては押しつけることすらせずに患者放置する。この手の行為真剣医療関係者には無責任に思えて腹が立ち、非難するリツイートが増える。

この腹立ちが長期間続くことで、非難言葉だんだん荒んでくる。

一般人対策が伝わらない、理解してもらえない

いくつかあるけど「手洗いうがいばっかり言って科学的な対策が出てこない」「会食がダメなら宅飲みパーティー」「新型コロナはただの風邪」あたり。

手洗いうがいは、そもそも「手洗いが大事」なことを医者最初に見つけたのが1847年でまだ新しく、しかも当時の同業者否定されて見つけた医者は失意のうちに亡くなったという逸話になってしまうほど科学的なこと。だけど現代日本人には手洗いうがいは一般的過ぎて科学的に思えない人が多くて、こういう非難になる。そこは医療関係者は粘り強く対応していると思う。

https://www.bdj.co.jp/safety/articles/ignazzo/1f3pro00000sihs4.html

会食は、本当は飛沫感染を防ぎたいから場面を問わず「声を出すならマスクしろマスクを外したら声を出すな」が正しい指示なのだけど、その中の一場である会食だけがクローズアップされて、正しい内容が伝わらない。何なら無視して店で飲んで大声で話し続ける。しかも店を応援しているつもりでいる。感染が広まったら店を閉める対策を取らざるを得ないので、ひいきの引き倒しなんだけど、そこがわかっていない。こういう人たちほど積極的GoToキャンペーン活用して、結果、感染を広めている。医療関係者失望していて、本人が失望するのもつらいけど、家族から旅行に行かないことを責められたとかツイートしているのを読むとこちもつらい。

新型コロナはただの風邪、だけはちょっと注意が必要。「若者は無症状だから平気」という誤解には無症状でも感染したら家族や友人に再感染すると言えるし、「インフルのほうが狂暴」という人には今の対策で今年のインフルエンザ率が例年に比べてほぼゼロなのにコロナは広がっていると言える。ただ一部の人たちはいろいろ調べて「手洗いうがいしてマスク着用と換気を徹底すれば問題ないのに医療関係者不安を広めている」と考えている。これは対策はその通りだけど、書いた通り、手洗いうがいマスク着用は、一定数の人間には理解されないか無視されて、徹底は無理。なまじ対策については正しいだけに、その手の人たちが医療関係者を責めて、それに同調する人たちが出てきて、医療関係者は消耗する。

ワクチンへの不安あおり医療崩壊に無理解マスコミ

医療関係者ワクチンについては話題が出るたびにチェックしていて、もちろん海外英語の一次情報まで調べている。有効ワクチンができて接種が行きわたるのがゴール、それまでいか被害を最小に抑えるかだと考えている。医療関係者海外で出回り始めたワクチン有効性は認めている。だけど日本マスコミが、数少ない副作用をことさらに騒ぎたててワクチン接種に否定的な人たちが増えている。コロナ重症になったり亡くなったりするのと比べたらはるかに少ない割合で、ワクチン接種が広まらなかったらどうにもならないのに、と。

医療崩壊は、もともと医療関係者の間ではコロナの前から日本医療崩壊しているとネタになるほど人員が足りていない。ECMOみたいな専門的な機械を使いこなすのには訓練が必要だし、感染対策ガウンマスクの着用着脱すら手順が決まっている。コロナ患者には一般患者ざっと10倍の人手が必要になる。専門的な人員はそんなに簡単に増やせるものではない。だけどマスコミはベッドの数があれば入院できるといい、そういう主張を積極的に取りあげる。

この2つに限らず、コロナが騒ぎになってから、追っかけている医療関係者マスコミ特にテレビ新聞を、ほめたのを見たことがない。ほめるのは一部の専門家が出演した時だけで、その専門家個人を支持している場合に限られる。そのマスコミ憎さがとげのあるツイートになる。

政治家の下策な対応

とどめを刺したのがこれ。医療抑制のため、ここ10年くらいか病院経営が厳しくなる方向に医療政策を振っていたので、病院医者の数が減っていた。潰れないまでも、利益が減って、そのしわ寄せが医療関係者給料減や勤務時間増に来ていた。さっき書いた「コロナの前から日本医療崩壊している」のネタはこれが理由で、もともと政治行政に対する不信不満は医療関係者にはあった。

コロナで不信が上積みされるのは去年から始まっていて「第一波を抑えたのに次に備えた環境整備やルール作りを放置」「拙速GoToキャンペーン感染拡大(個人的にはこれに限っては観光飲食業のためにはある程度はやむを得なかったと思う)」「経済優先で専門家意見無視するのに尾身先生を表に出して盾にする」「年末年始人員往来増加の無視」「会食禁止国民に訴えながら自分たちは会食を継続」「国会議員まで亡くなったのに責任回避と手柄争いを優先」「緊急事態宣言を出した後から場当たり的に対策を追加する戦力の逐次投入」「医療関係者が足りていない事実無視した罰則ベース対応強制」など。目の前の患者がどんどん増えて、減りそうな要素がひとつもない中でこういう対応を目にして、特に緊急事態宣言以降から非難に混じって捨て鉢ツイート散見するようになった。

医療関係者への感謝

今この瞬間もコロナ対応の診断に、治療に、搬送に、受入に、集計に、運営に、対策に、事務に、研究に、駆け回っている医療関係者のみなさまへ。

忙しさと、世間から非難と、感染への恐れとで、仕事への疑問と不安を抱えながらも医療を続けている医療関係者のみなさまへ。

コロナ感染したにもかかわらず、復帰して医療に携わり続けている医療関係者のみなさまへ。

みなさまのおかげで私たちコロナに向き合う手段を維持できています

みなさまの努力がどうか一人でも多くの患者を救うことにつながりますように。

個人として対策できることは少ないですが、不要不急の外出を控えます

手洗いうがいを忘れず、換気に気を付け、他人と接する機会には必ずマスクを着けます

さな声はマスクさらに小さくなって、日本の隅のそのまた隅から届けることは難しいですが、それでも医療関係者のみなさまへ感謝つぶやきます

ありがとうございます

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