鉄っちゃんに「乗り鉄派」、「撮り鉄派」、「模型派」があるのと同じように、フェミニストにもラディカルとリベラルがあったりしますね。
それはどの属性でも似たりよったりだと思うんです。
なのにオタクがフェミニストを一人一派とか、「仲間内で意思疎通や共通認識形成を行いません」として叩く理由がわからないですね。
32コアが標準でですね・・・
女性の社会進出が進んだ昨今においても、社会人として女性であることはそれだけで一つの特色のようなものでないか
それはメリットもデメリットにもなり得るが、ときに自分に付与された消しがたい属性を鬱陶しく感じることもある
これは性別に限った話ではない
若さ、顔立ち、声の高さ、身長といった、肉体、つまり器の個性は否が応にも、我々と社会との繋がり方に影響を与える
我々は器の個性に縛られながら生きている
そして進路、就職、進退、結婚ーーといった数々の人生の岐路において「自分は何者か」「自分は何をすべきか」というアイデンティティの問題に直面する
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増田は、出世と結婚の狭間で、自らのアイデンティティに悩み、これからの生き方に悩む独身女性である
インターネットの匿名に沈み込み、現実から逃避しようとしたある日、増田が手にするのは「おっさんの皮」。
社会における没個性の象徴であるスーツ。若い女性の増田にとって、強固に社会に埋没した存在である「おじさん」
この二つの合わさった「皮」は、悩むことに疲れた増田を「女性であること」から解放する
皮を着た増田は、社会では、若さや性別に起因した他者からの評価、夜道や痴漢への恐れから逃れ、思うままに働く
そして、プライベートでは皮を脱ぎ捨て悩みの根源であった「女性性」を目一杯楽しむ
二つの在り方を手にし、増田の人生歯車は回り出す。何もかもがうまく行き始めたように思える
が、幸せな絶頂の瞬間、皮は増田と一体化し、増田は「女性」を失ってしまう
おっさんとして手に入れた成功の代償は、若い女性として手に入れた愛であった
しかし、元の器を失い、おっさんになっても増田が増田でなくなってしまったわけではない。彼氏からの罵声を浴び、狼狽た増田の「あっうっ」という情けない声。これこそが、完全におっさんに変化してしまった中年男性「増田」の素の声であり、女性の皮では女性を演じ、男性の皮では男性を演じる不自由な増田の本来の姿なのである。
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(あとがき)
アイデンティティと匿名性、若い女性とおじさん、心身二元論について考えながら書きました。自分自身から逃れたいという願望が叶ったとき、人は何を失い何を得るのかがテーマです。解説をつけてみました。
まだアラサーでしょ?ロンドンの大学院、40くらいで来る人だってうじゃうじゃいるし、その後の就職だってあるかわからないけど、学位とるだけ可能性につながるよ。
今見えているものを頼りにするんじゃなくて、やりたい勉強ができる方に集中しなよ。人間いくらだって不安になろうと思えばなれるんだから。
当方30歳女性。仕事はそこそこ、バリキャリでもないがやりがいを感じないわけでもなく、ほどほどに働いている。
その男性はいかにもオタク風で、童貞風を吹かしており、外見ではどう頑張っても惹かれる要因にはならないだろうなという感じだった。
しかし非常に頭が良い。
彼が昔大学院で専門にしていた機械工学の話をしてくれたとき、オタク特有の早口さは否めなかったが、半分も理解できなくともワクワクしたのを覚えている。
以前増田の誰かが知性に興奮する「サピオセクシャル」を告白していたが、私も以前から頭の良さに惹かれる傾向はあったので、ひょっとしたらそれかもしれない。
しかし彼ほど「ザ・童貞」といった感じの外見の男性とは付き合ったことがないため、最初は恋愛対象外ではあった。
なので、何回か友人交えて飲みにいったものの、「恋愛」の文字までは浮かばなかったのである。
ところが、某日。
お酒の場ということもあり、ちょっと魔が差して「私のことどう思う?」といたずらっぽく聞いてみた。
すると、「好き…ですけど」と、顔を真っ赤にして言うのである。
私は気づいた。
持てないけど彼女が欲しい諸君、童貞は「飾らなさ」と「知識(共通の趣味でも良いとおもう)」がキモだ。
童貞だからといって卑屈になるのではなく、もし良いなと思う人がいたら、正直に相手を求め、知りたいと思い、喜ばせたいと思う心を伝えるんだ。カッコつけるのが一番ダサい。
まあ、それができたら苦労しねえよという声が聞こえてくるけども、とりあえずどんなに外見が残念でも、知識は身を助けるぞ。