もともと教育に関心がある家庭ではなく、「高校を出ればすぐ働くべきである」みたいな家庭で、なんの疑問も持たず高校も親が決めた工業学校に通った。
高校卒業後はそのまま地元の工場に就職した。毎日単純労働を繰り返して、「つまんねえなー」と考えたこともあったが、「仕事なんてお金を受け取っているんだからつまんないものだろ」という認識もあって、それになんの疑問も持たなかった。
数年そんな生活を送ったのちに、趣味つながりで友人ができた。彼は生まれも育ちも東京で、いわゆる高学歴の部類に入る人間だった。
話してみて驚いた。彼にとって数学は娯楽で、休日もほとんど数学のことばかり考えているらしい。仕事はその専門的知識を生かす仕事をしており、俺はそこで教育の意味を知った。あと仕事は我慢の対価ではないということも。
彼に勧められて、数学を勉強し始めた。彼の教え方がうまいのだろうが、理系の高校数学の範囲程度までは理解することができた。公理というルールから発展させ、問題を解いていく事はとても楽しいと思った。
俺ののめり込み具合を見て彼から進学を勧められた。今なら授業も楽しいと思えるかもしれないし、進学したかったが、今更親に頼みこめないし(頼み込んでも理解してくれない気がするし)、自力で働きながら通えそうな夜間大学に進学することにした。
授業は楽しい。数学に興味があるだけだろう、と思っていたが、他にも面白いと思える科目は多かった。仕事をしながらの学習は時間もお金もなくなるが、楽しいからいいか、と考えていた。
しかし歳をとり、周りは結婚や転職、色々な変化が起きている。自分だけ取り残されているような気分になった。働きながら勉強している話をしたときに「今から勉強してなんになるの?」と聞かれたことが心にきた。
それまでもたまにふっと考えることがあった。周りには「やりたいこともないしとりあえず進学することにするわ」という人が大勢いて、他の人が当然のように持っているものを自分だけ必死に手に入れようとしている気がして、なんとなく惨めさを感じることもあった。
正解は多分周りの声や状況など気にせず、好きなことを勉強するべきだろう。しかし、できることなら勉強した好きなことを仕事にしたい、という思いも生まれているし、それを実現させようと思ったときに、卒業した時点で30オーバーの学部卒業生(夜間)を採ってくれる会社はあるのだろうか。と不安になる(卒業するまでにそういった仕事に転職しようかとも考えたが、そっちの方が難しいかな、と思った)。
どうすればいい方向に進めるのかな。
さぁ、自分の場合人を募集する時に 年齢を募集要件に含めないからわからない。 さすがに50超は応募してこないから確認したことがないけど、相手がいいならいい。間違えてないから...