女性の社会進出が進んだ昨今においても、社会人として女性であることはそれだけで一つの特色のようなものでないか
それはメリットもデメリットにもなり得るが、ときに自分に付与された消しがたい属性を鬱陶しく感じることもある
これは性別に限った話ではない
若さ、顔立ち、声の高さ、身長といった、肉体、つまり器の個性は否が応にも、我々と社会との繋がり方に影響を与える
我々は器の個性に縛られながら生きている
そして進路、就職、進退、結婚ーーといった数々の人生の岐路において「自分は何者か」「自分は何をすべきか」というアイデンティティの問題に直面する
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増田は、出世と結婚の狭間で、自らのアイデンティティに悩み、これからの生き方に悩む独身女性である
インターネットの匿名に沈み込み、現実から逃避しようとしたある日、増田が手にするのは「おっさんの皮」。
社会における没個性の象徴であるスーツ。若い女性の増田にとって、強固に社会に埋没した存在である「おじさん」
この二つの合わさった「皮」は、悩むことに疲れた増田を「女性であること」から解放する
皮を着た増田は、社会では、若さや性別に起因した他者からの評価、夜道や痴漢への恐れから逃れ、思うままに働く
そして、プライベートでは皮を脱ぎ捨て悩みの根源であった「女性性」を目一杯楽しむ
二つの在り方を手にし、増田の人生歯車は回り出す。何もかもがうまく行き始めたように思える
が、幸せな絶頂の瞬間、皮は増田と一体化し、増田は「女性」を失ってしまう
おっさんとして手に入れた成功の代償は、若い女性として手に入れた愛であった
しかし、元の器を失い、おっさんになっても増田が増田でなくなってしまったわけではない。彼氏からの罵声を浴び、狼狽た増田の「あっうっ」という情けない声。これこそが、完全におっさんに変化してしまった中年男性「増田」の素の声であり、女性の皮では女性を演じ、男性の皮では男性を演じる不自由な増田の本来の姿なのである。
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(あとがき)
アイデンティティと匿名性、若い女性とおじさん、心身二元論について考えながら書きました。自分自身から逃れたいという願望が叶ったとき、人は何を失い何を得るのかがテーマです。解説をつけてみました。
増田は29歳の独身女性。営業マンであった。出世街道まっしぐらと言うには今ひとつパッとせず、営業成績もいつだって二番手止まり。 5年付き合った彼氏とは、なかなか結婚まで至らな...
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くだらないとは何だ。
そこであきらめるとは勿体無いw
最後に彼に手コキされて射精するところが良かった
ちゃんと読めよ最後は彼のお掃除フェラだぞ
この時期、蒸れない? 皮膚科紹介しようか?
真性か
タイトルだけしか読んでいないw
フツウの増田っぽい冒頭からまさかの良質サスペンス
また、無駄なところで文才を消耗して増田さん
焦らしがうまいと思いました。
ツツイヤスタカじゃねーか!