はてなキーワード: エルサレムとは
http://anond.hatelabo.jp/20071004000332
最初の2、3日はまだ旅に慣れなくて楽しめなかった。
次の5日間は旅に慣れてすごく楽しくなる。
そして最後の3日間は早く日本に帰りたくなる。
旅の最初の頃は
「広大な土地の上を俺は実際に移動しているんだ!」
ってリアルな実感が沸いて来て、すごく刺激的だったけど
目的地に到着
↓
観光
↓
↓
移動手段を確保する(ビザ等)
↓
流れてゆく景色を見ながら移動
↓
次の目的地に到着
というプロセスに慣れるに従って
そのワークフローがとても単調な流れ作業ののように思えてきた。
エルサレムで嘆きの壁に触れた瞬間は
本当に表現しようの無い感情が腹の底から沸きあがって来たし
現地で知り合ったバックパッカーと共にする旅は本当に楽しかった。
でもそれは一時的な現実逃避で
人生の長いスパンにおいては例外的な出来事のように感じていた。
アラブ人は確かにその場所で生活していて
でも僕はただそのうわべをなぞってゆくだけの旅行者に過ぎない。
そして旅を続けるにつれ、
確信めいた実感が浮かび上がってきた。
もしかすると、いつかそのうち
それとは反対に、国外には決定的に関わりを持ちようがない僕自身のリアルを形成するかもしれない。
それはまだわからない。
でもその時にが来るのを待たなければ
大学生の頃はただうわべをなぞってゆくだけしかなかった異国のリアルに
いくら海外で旅行してたって、旅行者という枠を壊せないと感じた。
この場所から9000キロ隔てた中東で生活しているアラブ人のリアルに近づいてゆくことになると思った。
二つのリアルはいつか交わるかもしれないし、交わらないかもしれない。
だから、それまでは自分自身のリアルに取り組むしか無いし、そこには明確な最終地点もまだ存在しない。
現時点での未熟な俺の脳みそが、現時点での未熟な「目標」を捏造することによって、未だ想像もできないような最終地点の可能性を制約してしまうことはとてもつまらないことだと思う。