はてなキーワード: またたびとは
修士から外部の院に進学して、共同研究先にも半年通ったが学部時代も含め全てブラックだった。
月に400時間ほど実験してるのに学費を半期で26万円ほど払わなきゃいけなかったり、
4、5日睡眠無しの時期があったり、そのくせポジティブな結果がほぼ出なかったり。
奨学金として、実質借金も500万ほどあった(学費免除になってなかった)。
自分が外部の院へ進学した理由は上記で述べたような労働時間や大学のネームバリューでなく、
助教が研究室内で独り言を言い続けていたことや、教授が女子学生だけを甘やかすから、というものだった。
自分が研究を主導的に進められるようになった後、基礎系の研究室は信じられないような
海外ポスドクの契約が切れて帰国後、しばらくぷらぷらとニートみたいな生活をして、
近所の猫にまたたびを与えて遊んだり、図書館に篭って読書をしたりしていた。
だがある日、知り合いに呼んでもらい、任期付准教授になることになり、ポスドクを雇う立場になってしまった。
ほとんど好きなことをやらせてもらえるので、自分の経験のある基礎系の研究をするのだが、
人を雇う時に、これまで自分がポスドクしていた時と同じ実験時間を求めて雇った。
しかしあるとき、異分野(医学部や歯学部)の教授や助教たちと飲む機会があって、
冗談ぽく「悲惨だねー」と言われたが、そのセリフは冗談などではなく本心であり、
その後、その医学部の助教のうちの1人と何回か飲みに行って聞いたのだが、
・そのほかの時間は臨床医として、アルバイトなどで高額に稼いでいる
(妻は奥様方とお茶会)
(※金額に関して本人は満足はしていないようで、アルバイトで1千万以上稼いでいるらしい)
・大学の助教になって給料が激減したから、助教職だけでは家族を養えない、という
けっこうカルチャーショックだった。医者にとってはこれが「普通」なんだなと。
そして僕は自分の研究室の環境を、誰にでも言うようなものでは無いものだと知った。
それから、うちもコアタイムを撤廃し、土日もなるべく休ませるようにした。
そうしないとなんとなく、あの医学部助教のメンバーに責められる気がしたからだ。
その後色々あって、誘ってくれた先生が栄転して、運営していた研究室は3年もたずに解散することとなった。
私は連れて行ってはもらえなかった。
仮にポスドクの待遇がブラックのままだったとしても、連れて行ってはもらえなかっただろう。
僕の力不足が原因だったと思う。
そしてまたポスドクに戻ることになったんだけど、
そこで思うのだが、こういうのは研究者としてはある種の仕方がない事なのだろうか。
もちろん、探せば基礎系の研究室でもホワイトもあるかもしれないが、それは限定的だ。
このポスドク問題を考えるとき、みんなは「一般論」として多くを語るが、もしかして
20代のころ、ずっとブラック企業で働いてた。
2〜3年おきに転職をして、合計3社で働いたが全てブラックだった。
自分が転職をした理由は上記で述べたような労働時間や低賃金のブラックさでなく、
役員が社内で不倫していたことなど、上司が尊敬できなくなったから、というものだった。
会社員を完全に辞めたしばらく後に、一般企業に比べたら信じられないような
近所の猫にまたたびを与えて遊んだり、図書館に篭って読書をしたりしていた。
だがある日、ひょんなキッカケで経営者になることになり、人を雇う立場になってしまった。
経営することになったのは自分の経験のあるWeb系の会社なのだが、
人を雇う時に、これまで自分が雇われていた時と同じ待遇で雇った。
しかしあるとき、異業種(上場企業や有名企業)の人たちと飲む機会があって、
僕は自分の経営している会社の話をした。給与や待遇の話も含めて。
すると一瞬、その場の空気が変わったのがわかった。
その後、そのホワイト企業メンバーのうちの1人と何回か飲みに行って聞いたのだが、
・ほとんどの日が18時〜19時には終わる
・土日祝日の出勤はほぼ無い
・ボーナスが年に4ヶ月ぶんほど出る
・条件によって住宅補助が出る
・年収は30歳前半でおよそ450〜500万 ※年齢(万円)×16ヶ月
(※金額に関して本人は満足はしていないようだった)
けっこうカルチャーショックだった。こういう会社が「普通」なんだなと。
そして僕は自分の会社の待遇を、誰にでも言うようなものでは無いものだと知った。
それから、うちも19時あがりにして、土日もなるべく休ませるようにした。
そうしないとなんとなく、あのホワイト企業のメンバーに責められる気がしたからだ。
その後色々あって、経営していた会社は1年を待たずに休眠することとなった。
この結果はあまり変わらなかっただろう。
単に僕の力不足が原因だったと思う。
そこで思うのだが、こういうのは業界的にある種の仕方がない事なのだろうか。
もちろん、探せば中小企業のWeb会社でホワイトもあるかもしれないが、それは限定的だ。
このブラック問題を考えるとき、みんなは「一般論」として多くを語るが、もしかして
もっと切り分けて話す必要がある部分はないだろうか、とふと思った。
あの日、ブラックだねって君が言った事を、回想した。
またたび、玄関先に撒いたんですけど来てました?