はてなキーワード: 廃車回送とは
少し前に不正乗車(https://b.hatena.ne.jp/entry/gahalog.2chblog.jp/archives/52479013.html)の話が話題に上がっていたので、この件で勝手な解釈をした怪文書を書きなぐる。
元撮り鉄。2015年あたりから趣味に飽きだし、今ではあまり鉄道趣味をしていない。
不正乗車ヘビーユーザーを遠からずも近からずなところから見ていた。深いつながりを持っていたわけではなく、この記事では事実だけでなく予想が入り混じっています。悪しからず。
最近は趣味の人間関係はかなり薄くなったので、"昔は"という話がメインで今についての話はほとんどないと思います。
自動改札設置駅での不正乗車については、元はラジオライフあたりの雑誌の記事から広がっていったと記憶している。
その後は2ちゃんねる(当時)のキセルスレで方法やできる場所の書き込みがあったりとジワジワとネット経由で広がっていった。
そんな中、爆発的に広がったと感じたのは動画サイトとSNSの「爆発的な」普及。
年で言うと2011〜2012年ぐらいから一気にそういうことをした話を聞く回数が増えた。
上の記事にもいくつかあがっているがyoutubeに実際にやった方法を掲載する人が現れ、そこから方法が広まった。
撮り鉄界隈では罵声大会(撮影中に映り込む駅員や撮影者に大勢で暴言を浴びせまくること)や尊師マーチを流す、といったドン引きするようなタブー行動をネタとして見る傾向があり、
当初は自動改札機を突破する動画も一種のネタで話題になっていたが、中高生の大半が動画サイトに流入し始めた時期からネタではなく指南書的な意味でそれらの動画が使われるようになっていった。
こちらのほうが影響は大きかったと思う。特にtwitterが普及しだしてから。
撮り鉄は撮影するための場所が同じになることが多く、当時から撮影地でネット上の知り合いとオフ会状態になることも多々あった。
それだけであれば楽しく愉快な趣味で、母数も多いこの趣味であればそこから爆発的に広がるということはあまりないように思われるかもしれない。
今はどういうのか知らないが、"バリ"バリ"鉄"道趣味をする人のことを「バリ鉄」と呼んでいた。
そういった人は1週間の間に仙台にいたり、新潟にいたり、大阪にいたり、東京にいたり…と通常では考えられないような移動を行っていた(勿論正規の手法で移動する人もいたが)。
特に廃車回送や新車の輸送といった時刻表に掲載されないような臨時列車を追う場合、日本各地を転々とする必要がある。そのため各地で新幹線等の不正乗車を頻繁に行っていた人もいた。
通常であれば、「そんな人間とは縁を切れ!」という話になるがそうも行かない。こういった人の犯罪行為に対して目を瞑ることで、時刻表に掲載されない臨時列車や業務列車の情報が得られたりするから縁を保つ人が多いのである。また、それが人脈のハブに位置している場合、それに対して咎めた場合、それなりの大きさのコミュニティから迫害される可能性もあった(と思う)。
そんなことで、まぁこういった人と付き合うことで趣味的にはヒジョーに美味しい思いができるのである。
twitterやmixiができてからは全く関係のない人間同士であっても、簡単に仲良くできてしまうので、こういった人脈が広くなっていく。その中に特にグイグイ食い込んでいったのが中高生である。そういう時期だしね。
※ ちなみに中には「"元"やっていた」という類の人間もいる。手段や情報の共有は好き勝手に公開で行うが、自分ではやらないタイプである。
・目立ちたい / 優越感に浸ってみたい
・"ワルい"自分に酔う
とヒジョーに面倒な感じになってしまう時期であるが、これは撮り鉄な中高生にも当てはまる。
学校という狭いコミュニティでは野球部やサッカー部といった運動部が華形をとっていき、ヲタクコミュニティにいる人間は多くの場合日陰者になってしまう。
しかし上にあるような不正乗車系バリ鉄と仲良くすると以下のようにこれら2点を満たすことができる。
・不正乗車の方法を知識として得ることができるので、界隈の中でハブでありながら「ワル」になることができる(ヤンキー的なアレである)
→ 運行の情報や不正乗車の情報の知識を教えることでSNSで仲間を増やしながらボス猿的な役割になれる
→ 学校といった趣味が違うコミュニティの中でそういった知識を披露すると、突然その輪の中で主導権を得られたりする。ここあたりから音ゲーの界隈にも広まったのではと予想。
→ 「席」といった隠語を使えば捕まることもなく、アングラな雰囲気を醸し出すことができるという憧れ
無料かつリアルタイムに写真や情報を得ることができる今となっては、それによる欲求不満を解消するには情報を得ながら不正乗車で移動しまくるというのがベストな選択肢になりうることも、こういったコミュニティが中高生を中心に爆発的に広がった原因にあるのではないかと勝手に予想する。
駅員のことを「犬」、駅員がいるスペースを「犬小屋」と呼び、コソっと不正に下車することを喜んでやっていた中高生(大人にもいたが)はそこそこいた。
人によっては「〇〇線が〇〇両のままだからあの会社に金を払う義理はない!」とよくわからない理屈をこねたりもしていたが、未だによくわからない。面白いと思っていたのだろうか。
まぁそんなこんなでインターネット世界の成長と同時に、こういったコミュニティもぐんぐんと成長していったのである(雑なまとめ)。
ここらへんはどのコミュニティにいるかによって、どう解釈していたのかは別々なので一つの歴史解釈として見てもらえればいい。
まとめ記事にもあったが、
1. そもそもわざわざ出てきて捕まえる駅員が多くない(ピンポーンと1回ぐらい音がなっても、チラ見程度で済ませる場合が多い)
2. 警備員や駅員がいない、もしくは死角になっていることを確認した上でやっている
というところで、捕まる率が少ない。
また、捕まったとしても正規運賃の3倍程度払えば解放されるので、遠距離も含めて10回, 20回とやるなかで1回捕まっただけであれば十分に得になるのであろう。
また、未成年の場合は特にだが、捕まった場合、親や関係者が警察署や駅まで来て解放ということになるが、常習になると「お出迎え」などと言って特にそれを気にすることもなくやる。
何度も同じ警察署になっていればそうも行かないのであろうが、各地の駅で捕まるので連れて行かれる警察署はだいたい別。「また君か」とはならないのであろう。
とにかく、不正乗車を日常的に行う倫理観の持ち主であれば、不正乗車はローリスク・ハイリターンなものでしかないのである。
そんなことはない。乗り鉄もやっている人はやっているし、録り鉄だろうとやっている人はやっている。
そんなことはない。
カメラや三脚といった機材を盗んだり、現役退役問わず車両部品を盗んだり、人を殴る蹴るなど犯罪行為は色々である。
多くの場合は不正乗車も兼ねているので、もう病気の域に達している人もいるのだと思う。
中高生の場合、偏差値が高い私立高校に行っている子や、親がそこそこ教育に関心がある場合は大学進学で突然真人間、もしくはそういった行動を慎みだすか隠すようになることが多い。
一方高卒の場合は就職で真人間になったり、平然とやり続けるパターンもあったり(20代半ば以降でやっている場合はこのパターンが多い)様々。
知っている限りで言えば、不正乗車、窃盗、暴行などを繰り返し少年院になったとしても、鉄道の現場系の職種(関連会社職員、保線系)といった職であれば、大手でもありつける。人不足だしね。
中には昔部品を窃盗したり、不正乗車をしていた会社の系列会社に就職した人間もいるのであるからおかしなものである。
倫理観の問題だと思うので、並大抵の対策ではなくならないと思う。
警備員や改札を増やすというよりかは、不正乗車をするメリットをなくしていく(例えば不正の場合の請求額を高めたり、情報の共有を会社間、もしくは各地の警察署間で行うとか)ことが、根絶につながるんじゃないですかね。