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2021-09-07

エロに特化してない18禁漫画が無い

成人向け指定されている漫画はもれなくエロが内容の主体になっている。

でも、端的に言って、そうである必要性はない。

エロゲーと呼ばれているものを考えてみてほしい。

あのジャンルにはエロ主体じゃない作品普通にある。

たとえばfateリトバスEXにおいて、それさえ省けば全年齢向けとして販売できるシーンは俺の体感だが2パーセントもないのではないか。そんな「エロゲー」がごまんとある。

もちろん特に抜きゲーと呼ばれるようなとってつけたようにエロシーンが組み込まれている作品もある。

そもそもエロゲーは、一般向けの土俵では戦えないと判断されたものエロで釣って販売数を確保するという、手段的な側面がある。だからとってつけたようなエロシーンこそある意味本来的だ。一般向け(コンシュマー用)の版が販売されるようになるということはメーカーにとってもファンにとっても喜ばしいこととされる。

一方18禁なら一般向けより自由作品作りができるという面がある。一般的には倫理的観点から嫌悪すらされるが一部の人間に刺さるもの(そして作者が納得するもの)を作りたくて18禁という領域が選ばれることがある。

結局、様々な事情が想定されるエロゲーにおいてエロがメインである必然性はない。

対して漫画はどうかというと、成人向け雑誌エロシーンが一度も出ない漫画なんかまずない。あほすたさんみたいにインターミッション的な役割を持った作品は除くとして。

読み切りならばそれは当然かもしれない。でも続き物で毎話エロシーンを挿入しなければならないものなのか。

つの単行本になったときに毎話エロシーンがどこかにあるというほうがむしろ自然なのではないか

漫画においては「成人向けであるということ」を自由作風を確保するための手段としてはいけないのだろうか。

エロ漫画ではまるで義務かのように、とってつけたようにエロシーンをくっつけたり貞操が堅いみたいな性格設定をされているキャラとんとん拍子で脱衣していったりする。でもそうじゃない作品があっちゃいけない理由はない。

思うに「エロ漫画」というのがブランディングとして失敗している。「エロ漫画である限り、一定量以上の成人向け要素がなくては詐欺であるかのようになってしまっている。消費者側も考え方が変わる必要がある。

一般向けのエッチシーンは大事な部分に過度な修正を施すか全く見せないか、はたまた朝チュンみたいに記号化されているかのどれかだ。一般向けを銘打って未成年の購入や閲覧を正当に認めている以上それは仕方がない。

であればそうじゃないことはエロ漫画領域でやるしかない。つまり、たとえば大人同士の交流とか、未成年でもいい歳になれば性交渉があってもおかしくないだろう。そういうふうに自分が描きたい物語要請からエロシーンがリアリティへの接近に必須ではないがぜひ必要になって、しかもその場面における具体的な作中の事実物語の本筋に関わっているような作品である

作中の事実とは、たとえばどういう体位でどこをどのような道具でどういう動きで攻めたかとかみたいなことが、恋人が二人以上いるとかなら性器の細かな差異等があったとする。それらの「時空間的な広がりをもった」事実描写が、後背位とかグロマンとかバキュームベッドにぶちこんだといったような単語文章では片付かないものであり、且つそれゆえに、その場面の様子について成人指定されるような具体的な視覚情報提示することでしか、それに前後する特定の場面のコマ説得力が最大にならないという、そのような事実のことを言っている。言葉言葉因果関係で結ぶのなら小説でもできるわけで、コマコマ、あるいは漫画特有表現効果同士を因果関係で結んで文字によるものとはまた別質な説得力のある筋書きを紡げることが漫画醍醐味の一つだと僭越ながら思う(もちろん小説しか表現できないこともあるだろう)。

そういうわけだからエロシーンの性描写は克明に行う。その部分だけ取り出すと通常のエロ漫画の抜きどころと遜色なく人を興奮せしめるものであっても一向に構わない。本筋を成しているのだから具体的に描くこともまた当然ということである。抜きたい奴は自由に抜けばよろしいというスタンスだ。

されどそれが全体としてみれば物語を進める舞台装置になっていて当該場面の前後有機的につながっていたりある場面の原因としてうまく機能しているような作品。そういう作品タイトルでは指そうとしていた。

少なくとも現在商業エロ漫画界にそのような作品の居場所はない。連載において毎話エロシーンを挿入しなければならないという制約はそうした作風と相容れない。物語の展開によっては単行本に対してエロシーンが含むもの1話しかなかったり、単行本一冊分エロシーンが皆無だったりすることも理屈では十分あり得るのだが、同一のシリーズで1巻と3巻では成人向け指定があって2巻では指定がないみたいなものはないからだ。

そういうわけでそのような、エロシーンも本にまとめられるぐらいにはそれなりにあるけど比重としてはそれは壮大な物語の一部に過ぎないみたいな漫画の居場所一般向けにも成人向けにもないことになる。

商業漫画は成年向け雑誌という媒体をそういうエロのためにエロを描くのではなく、物語エロを盛り込む手段として利用させてもらうという半端者を認めないのだ。

しかしこうした実態にはエロゲーの様相を鑑みれば業界と読者との共同の固定観念があるように感じる。読者はエロを銘打ってエロがないのを詐欺だと思うし、業界詐欺呼ばわりされるのを恐れている。これらの固定観念創造性を毀損している。まずエロの有無如きで「詐欺かもしれない」と疑ってかかる狭量さや臆病さをお互いに捨てるべきだ。

先にエロ漫画というブランディングが失敗しているといった。私からの代案として「18禁漫画」という公称を提案したい。

コンシュマー18禁ゲームは性的要素を含むものに限らない。つまり単に18禁と名乗る限りではエロがないか詐欺批判される余地も生じないわけだ。

蛇足(では現実的にどこに発表するかということ)

現状商業でそんな漫画は出せない。持ち込んでも突っぱねられて終わりだ。

ならば個人で描いて発表するしかない。さてどこが相応しいか

pixivは続き物の漫画投稿やす仕様がある。商業みたいな話当たりの枚数制限もない。

ただたとえば十数枚のうちエロシーンが1枚しかないのにR-18と設定としていいものなのか。エロを探してる人間から検索妨害批判されたりしないだろうか。批判されるなら大量投稿している深淵絵師が先と考えれば杞憂なのかもしれないけど。

セカンドライフ仮想空間内で発表するということも一つの考えだと思う。セカンドライフには18歳未満立ち入り禁止区域があるが、その中も全域がネオン街みたいになっているわけではない。同じSIM内なのに、洋風のお城があってその中に名画っぽく額縁にど健全な絵が飾ってあったり木々小川のどか雰囲気になっているところもあったり、いい意味で猥雑としてる。こういうところで漫画を発表するなら詐欺呼ばわりされることはまずないだろう。

個人サイトを作ってトップページに18未満を退出させるお断りを設けその内側で発表するという古典的手段もある。

ただこれも、18禁部分があまりにも少ないと判断されたときに「もったいぶってたくせに騙された」みたいな人から炎上対象になったりしないか懸念するのは考えすぎだろうか。

しかし実際は詐欺を恐れて漫画が発表されないとかじゃなく、こういう能書きみたいなことを考えている人は俺以外にも割りといて、でもそういう奴に限って面倒くさがりで漫画を描けないか描こうとしないというだけなのかもしれない。

追記

なんだなんだどのブコメ漫画知識マウントとってきてよお!

お前らだってexhentaiと言われても何のことかも分からいか規制しか持ってないかのどっちかのくせに!

koviW52M

dorawiiより

 
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