増田は普通に高校を卒業し、普通に大学に進み、普通に新卒で働き始めて今もその会社に勤めている。
二十五で結婚し、翌年に子供が生まれ、今は家族三人で慎ましくも幸せに暮らしている。
学生時代には仲の良い男女のグループに属しており、それなりに思い出があるものの他人に誇れるような特筆すべき思い出はない。あくまで皆が体験したことのあるようなことしかないんだ。
しかしそれでも、たまに自分の人生を振り返ったときに「まるでエスカレーターみたいだな」なんて思うことがある。
自分で大きな決断をして舵を切ったことはなく、ただ周りに合わせて、歩調を揃えることで逸脱することもなければ突出することもない。そんな風に人生を歩んできた。
俺は歴史に名を残すような偉業を達成することはないだろう。ネットにさえ名を残すようなこともない。大きな挑戦をしたこともなく、自分といった人間の限界を学生の頃から知っていたように、何に対しても背伸びをしてこなかった人生だ。越えられるハードルのあるところしか走らない。自分が凡人であることを嫌でも自覚させられる。それが少しコンプレックスなのかもしれない。
別にアウトロー的な生き方に憧れがあるわけでもないんけど、来月にはついに三十路に突入してしまう。この人生に対する妙なモヤモヤ感というのは、何と呼べばいいのだろうか。
実際はローパフォーマーかどうかを厳しく査定して解雇なんてことそんなにやらないと思うで。
事業撤退に伴い事業部丸ごと解雇とか、業務改革による間接部署の社員を解雇など、経営判断に伴う大量解雇がメインで、手に負えない問題児の解雇はあくまでおまけみたいな感じになると思う。
何だかんだで人が入れ替わるコストってでかいから業務プロセスが今まで通りならそんなにガンガン解雇して優秀な人を代わりに入れるみたいな入れ替えはしないよ。
優秀なら安全でぶら下がり社員は危険かというとそんな個人のパフォーマンスは些末な話で、事業の収益性とか業務プロセスの効率性とかそっちの要素の方がデカいと思う。
何気ない会話ができないのが辛い
散々勉強を子供に興味もたせるためにいろいろやってて、なんかスイッチでもソフトないの?とかいってたから
スイッチでこんな子供向けソフトがあるよって見せようとしたら、
なんか別にいいとかそっけない態度取られる
「日本にはストリートチルドレンはいない」と感じている人は多いかもしれない。だが実際には存在する。
トー横、グリ下と呼ばれる界隈がそれに相当する。
ストリートチルドレンたちは、非常に厳しい経済環境の中で生活していることが多い。
勉強以前の問題で躓いており生活困窮家庭の中で児童労働をしている場合もある。
児童相談所や警察では対応しきれていないことが多々ある。親の経済力と健康問題にも関わるため、公的機関の支援で支えきれていないのだ。
ストリートチルドレンたちは自分が超絶貧困で可哀想だと思われて見下されたくない。ふつうの人間とみなされて、まともに人から接されたい愛されたい欲求がある。
それにたとえ可哀想だと思われても、可哀想だと思われるだけで手助けをされないことの方が多い。したがって普段は可哀想だと思われないようにしている。
このストリートチルドレンの問題は、一般市民からの冷酷な視線に最も大きな問題が潜んでいるように思う。
ストリートチルドレンはストリートチルドレン同士なら対等に接されることを理解している。
いくら周りから見下されようが、自分と同じような経験を経て過ごしてきた人々がそこにいる。
金もない、未来もない、頭脳もない、親もだめすぎて、働く気もない、縋りつける先がない、頼れる人がいない、若さしかない。