はてなキーワード: 差止請求権とは
ああそういう意味で言ってんのか、ようやく理解した。説明下手すぎやろ増田。
「特許と被ってるゲームの配信を止めろ(=サービス終了)」じゃなく、「特許と被らないようにゲームの内容を変えろ(=サービス継続)」という訴えだったらよかったという話をしてるのか。
でもそういう交渉した結果、決裂して配信を止めろ、って話になったんやと思うし、特許法100条2項はあくまで「差止請求をしたときに、併せて侵害に使われたもの(サーバー等)の廃棄を求めることができる」という規定なので、ここで持ってくるのは変じゃね?
そして現にリリースされているアプリが特許を踏んでるんだとすると、侵害するおそれ(=まだ侵害されていない)ではなく、侵害 なので予防はおかしいで。
1項:特許権者又は専用実施権者は、自己の特許権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2項:特許権者又は専用実施権者は、【前項の規定による請求をするに際し】、侵害の行為を組成した物(物を生産する方法の特許発明にあつては、侵害の行為により生じた物を含む。第百二条第一項において同じ。)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
http://anond.hatelabo.jp/20120906173209
不正競争防止法についてはチェックしてませんでした。「知財」関連の法律で見てたので。
不正競争防止法はどっちかと言うと商業としての争いに当たるため、調べたことが無いです。
と言う事で、タイトルに偽り有りでしたね。突っ込みありがとうございます。
まだまだ私も甘いです。反省。
判例漁りは膨大になるので手付かず。法律をざっとチェックしてみました。
確かに2条1項3号
第二条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
三 他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
しかし、不当競争防止法を用いる場合は、差し止め請求権になるんですね。で、第3条が問題となります。
(差止請求権)
第三条 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物(侵害の行為により生じた物を含む。第五条第一項において同じ。)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の停止又は予防に必要な行為を請求することができる。
つまり、「営業上の利益を侵害されている」事を証明しないといけない。
しかし、シャドウハンターズは確か今、絶版なわけで、復活のためのあれこれを動いてる状況では、営業上の利益を侵害されたというのは微妙な気がします。
(適用除外等)
第十九条 第三条から第十五条まで、第二十一条(第二項第七号に係る部分を除く。)及び第二十二条の規定は、次の各号に掲げる不正競争の区分に応じて当該各号に定める行為については、適用しない。
五 第二条第一項第三号に掲げる不正競争 次のいずれかに掲げる行為
イ 日本国内において最初に販売された日から起算して三年を経過した商品について、その商品の形態を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
つまり、「頒布行為」を「実費のみ負担してもらっての、譲渡である」と強弁を取った場合、「模倣品の譲渡」として適用除外の可能性があるのですね。同人って(それが建前だとしても)そういうものだと言い張ることで。
ちなみに、21条、22条は罰則の規程です。
この辺りの「営業上の利益」「適用除外」などの閾値判断がどのようになるかについては、過去判例を漁らないと判りません。
しかし、申し訳ないのですが不正競争防止法関連については調べたことが無いので、即座に閾値がどの辺りか判断できません。
一応の私見では、どー考えても「商売」なので、19条の適用除外になるとは思いません。
その上で、「販売を行っていない品物」に対しての複製販売が「営業上の利益の侵害」に当てはめてよいのかどうかが判らないという状態です。
非常に歯切れの悪い内容で申し訳ありません。
何かの参考なり、調べる足がかりになれば幸いです。
http://anond.hatelabo.jp/20120906181733
その通りです。突っ込みありがとうございます。
私もまだまだ甘いです。文章書くのって難しいです。
かもしれない。
この騒動、「ディズニーが訴えないなら問題ないな」的な空気で終息しそうな気配だが、そういう問題じゃないよというおはなし。
まず、著作権とは別に存在する権利、「著作者人格権」というものがあります。
著作者人格権(ちょさくしゃじんかくけん)とは、著作者がその著作物に対して有する人格的利益の保護を目的とする権利の総称である。著作物には、著作者の思想や感情が色濃く反映されているため、第三者による著作物の利用態様によっては著作者の人格的利益を侵害する恐れがある。そこで、著作者に対し、著作者の人格的利益を侵害する態様による著作物の利用を禁止する権利を認めたものである。
今回の問題では、日本においてミッキーの著作権の一部が既に切れている可能性を以て適法であるとする意見が散見されますが、実はこの著作者人格権に関しては、保護期限に関する規定が存在しません。
ベルヌ条約6条の2(2)が著作者の死後における著作者人格権の保護を要求していることから、著作者の死亡後も、著作者が存しているならば著作者人格権の侵害となるような行為を禁止するとともに(60条)、一定範囲の遺族による差止請求権や名誉回復措置請求権の行使が認められている(116条)。
つまり、ミッキーに関する著作者人格権は現在も法的に保護されているということになります。
著作者人格権として具体的に保護される権利として、この2つが挙げられます。
同一性保持権(どういつせいほじけん)とは、著作者人格権の一種であり、著作物及びその題号につき著作者(著作権者ではないことに注意)の意に反して変更、切除その他の改変を禁止することができる権利のことをいう(日本の著作権法20条1項前段。以下、特に断らない限り、引用法令は日本のもの)。
著作物が無断で改変される結果、著作者の意に沿わない表現が施されることによる精神的苦痛から救済するため、このような制度が設けられていると理解されている。もっとも、元の著作物の表現が残存しない程度にまで改変された場合は、もはや別個の著作物であり、同一性保持権の問題は生じない(「パロディ事件」(第1次)、最高裁判所判決昭和55年3月28日)。
著作物の改変を伴わない場合でも、その利用態様によっては表現が著作者の意図と異なる意図を持つものとして受け取られる可能性がある。そのため、著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為は、著作者の著作者人格権を侵害する行為とみなされる(著作権法113条6項)。例として、美術品としての絵画を風俗店の看板に使用する行為などが該当するとされている。
要するに、著作物に対し、著作者が傷つくような変なイメージを付けたり改変したりしてはいけないよ、ということですね。
知財関連の権利、特に著作権に関する諸権利については、多くが親告罪であることが知られているかと思います。つまり、被害を受けた権利者が提訴しない限りは犯罪とならないし、賠償請求すらもできない。だから、ディズニーが提訴しないなら問題ないよね、という意見。これも散見されますが、誤りです。
実は、著作者人格権の侵害については刑事罰が定められており、しかも著作者死亡後の名誉声望権侵害は非親告罪なのです。(※下線部追記:著作者の生存中は親告罪です)
第60条
著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。
第120条
第123条
第119条、第120条の2第3号及び第4号、第121条の2及び前条第1項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
つまり、『その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められ』ない場合、ディズニー社の意向に関わらずお縄になるリスクがあるということです。
まぁ、実際にディズニーの意向を無視して逮捕されるかというとこれは怪しいですね。そういうケースを聞いたことがありませんし、実際のところ大丈夫なんじゃないですか。しかしだからと言って、これが合法でクリーンな行為だなんて事は決してない、というのは当然のおはなしですね。あえて非親告罪とされているというのはそういう意味です。
著作者人格権は、著作者の死後、著作権保護期間が切れた後も保護されます。作者が死んで著作権が切れているからといって、作者の意に反してキャラクタを侮辱する自由は決して「当然認められる」ような権利ではありませんし、刑事告発される可能性があります。首を刎ねるという表現が『著作者の意を害しない』と言える理由を明確に説明しなければいけないでしょう。
アニメキャラクタのファックを描くことはもはや黙認されてしまい実際の権利行使もそう簡単にはいかない状況ですが、社会通念上「殺害」という表現が「ファック」以上にキワドイのはもちろんのこと、首を刎ねるというのは特に侮辱的表現であるとされる可能性が強く考えられます。
作者は「悪いことをしていない」と言える明確なロジックをもって、それができないなら「悪いことをしている」という自覚と覚悟を持って、同人活動をした方がいいですね。認識が甘すぎます。
ディズニーからの正式な抗議ではなかっただろうことは想像できます。
著作者死亡後の差止請求権は著作者の孫までの遺族にのみ認められており、ディズニー社にはその権利が存在しません。また、今回のような場合は出版権にも関係しません。
(差止請求権)
第112条
著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
(著作者又は実演家の死後における人格的利益の保護のための措置)
第116条
著作者又は実演家の死後においては、その遺族(死亡した著作者又は実演家の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹をいう。以下この条において同じ。)は、当該著作者又は実演家について第60条又は第101条の3の規定に違反する行為をする者又はするおそれがある者に対し第112条の請求を、故意又は過失により著作者人格権又は実演家人格権を侵害する行為又は第60条若しくは第101条の3の規定に違反する行為をした者に対し前条の請求をすることができる。
故に、ディズニー社からの要求としては法的根拠がなく、不可解です。(繰り返しますが、それとは別に誰かから刑事告発される可能性はあるんですよ)
ディズニーから訴えられるとすれば、商標権についての争い=商業的活動に限られると思われ、無償での同人活動には民事では関与できないものと考えられます。
被告のJASRACの主張も、判決も、カラオケ法理を前提にしているから、カラオケ法理を理解したほうが分かりやすいです。
カラオケ法理を詳しく知っているわけではないけど、自分が理解した範囲で書きます。
元にした資料は、文部科学省のページから。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/013/05072901/004-2.htm
カラオケ法理というのは、著作権の利用をしているのは誰かという、主体を考えるときの理論で、著作権の侵害を考えるときには、侵害者は誰かを考えるときの理論です。
著作権の侵害者は、一般には、複製や公衆送信をした人です。だけど、特定の場合には、サービスを提供した人が著作権の侵害者(主体)になります。このような、サービスを提供した人を著作権の侵害者とするための理論が、カラオケ法理です。
このカラオケ法理というのは、P2Pファイル交換サービスのファイルローグ事件のときにも適用されました。
ファイルローグ事件で、どんな条件を満たした場合にカラオケ法理が適用されたかというと、上記リンク先にも書いてあるとおり、
a)同サービス提供者の行為の内容・性質、
b)利用者のする送信可能化状態に対する同サービス提供者の管理・支配の程度、
等を総合斟酌して判断すべきとされました。
そして、今回の訴訟では、
ア 目的
本件サーバにおける複製は,音源データのバックアップなどとして,ファイルを単に保存すること自体に意味がある
のではなく,原告の提供する本件サービスの手順の一環として,最終的な携帯電話での音源データの利用に向けたものであり,……携帯電話にダウンロードが可能な形のサイト(本件サーバのストレージ)に音源データをアップロードし,本件サーバでこれを蔵置する複製行為は,本件サービスにおいて,極めて重要なプロセスと位置付けられる。
イ 行為の内容
説明図4において本件サーバに管理著作物が複製されることは,当事者間に争いがない。
ウ 本件サーバの役割
本件サーバは,本件サービスにおけるこのような目的を実現するため,原告が所有し,管理して,維持運営する専用サーバであって,それ以外の役割を担うものではない。
エ ユーザの役割
個々の3G2ファイルの蔵置について,その操作の端緒として,インターネットを経由したユーザの行為が観念できるとしても,ここでの蔵置による複製行為は,専ら,原告の管理下にある本件サーバにおいて,行われるものである。
オ 有償性
原告の提供する本件サービスは,前記1(1)認定のとおり,ベータ版での試用では,月額料金が当面無料とされているが,当初から,有料化と機能の拡張が予定されていた。
と裁判官は認定しました。
このことにより、本件訴訟では、カラオケ法理が適用されたのです。
で、増田さんが書かれた、
サービス上の仕組みがここで定義する管理著作物以外のアップロードを不可とする仕組みではなく、管理著作物以外のデータの配信が可能であるという事は、自由な内容のコンテンツをアップロードできる掲示板や一般のストレージサービスと本件は同じであるという事になりかねないんじゃないのかな。
は、自由な内容のコンテンツをアップロードできる掲示板や一般のストレージサービスが、上記した内容・性質から考えると、音楽著作物の複製のためのサービスではないので、カラオケ法理が適用され難いと思います。
また、
殆どの掲示板や一般のストレージサービスにアップロードされるコンテンツの複製権及び公衆送信権はアップロードしたユーザにあり、アップロードの過程や内容に全く関与する立場にない管理者がこれらのコンテンツの複製権及び公衆送信権を持てない
管理者がアップロードの過程や内容に全く関与する立場にないのであれば、カラオケ法理は適用され難く、この点で本件訴訟とは異なるのではないでしょうか。
さらに、
アップロードされるコンテンツが(結果として)JASRACの管理著作物ばかりであるとして、しかしこの判決に則るのならば配信サービスを提供する場合にアップロードされたファイルに対して許諾を受けなければいけない事に変わりは無く
カラオケ法理が適用されるなら、許諾を受けなければいけないでしょうね。本件では、原告は、被告のJASRACから許諾の申し出があったのでサービスを停止して、本件訴訟でJASRACには差止請求権がないことを確認しようとしました。
カラオケ法理が適用されない掲示板等であれば、許諾を受ける必要は無いでしょう。
http://anond.hatelabo.jp/20070528204358
ざっと読んだ限りでは、知財高裁などで示された著作権法関係判例の解釈の流れに沿いつつ、「本サービスのみに特化した」極めて穏当かつ適当な判決だと思われます。
本サービスの「仕組み」に関する裁判所の理解も十分ですし、被告(JASRAC)主張として「掲示板や一般のストレージサービスと本件は違う(p5)」とも明記されています。
この「掲示板や一般のストレージサービスと本件は違う(p5)」と言っているのは下記抜粋の部分のことかな。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070528141551.pdf
(1) 本件サーバは,原告の所有であり,原告が管理運営しているから,自然的な観察の下,物理的ないし電気的にみて,3G2ファイルの複製行為の行為主体が原告であることは明らかである。
本件と異なり,電子掲示板に他人の権利を侵害する書き込みがされた場合,一般のストレージサービスを利用して公衆に他人の著作権を侵害するファイルが送信された場合等において,著作権侵害の主体は,物理的,電気的に複製,送信行為を行っているサービス提供者ではなく,他人の権利を侵害するファイルをアップロードしたユーザと評価すべきであるとする見解がある。
しかし,このようなサービスでは,ユーザは自由な手段を用いて自由な内容のコンテンツをアップロードでき,他方,サービス提供者は,単なる場の提供者にすぎない。上記の見解は,アップロードの過程や内容に全く関与する立場にないサービス提供者に対し,アップロードされる膨大な数のファイルの中から他人の権利を侵害するような少数のファイルを排除する義務を課することが酷であるという配慮が背景にある。
本件サービスでは,全く事情が異なり,原告が提供する本件ユーザソフトを利用しなければ,本件サーバにアップロードすることはできないし,本件ユーザソフトは,本件サーバとインターネット回線で接続された状態で,本件サーバの許可を得なければ作動しない。そして,本件サーバにアップロードが予定されているデータは,ほとんど管理著作物の音声データであり,膨大な数の適法なデータから少数の著作権侵害データを探索するような関係にもなく,原告は,本件サービスを有料で公衆に提供しようとするものである。
この文章が読めば読むほど矛盾が多くて困るんだけど、つまり「本件サーバ内のデータの配信(複製)行為主体は本件サービス提供者である原告であり、アップロードが予定されているデータがほとんど管理著作物の音声データである場合に複製権及び公衆送信権を有さない原告が配信(複製)行為を行うのは不当である。」という事かな。
この「アップロードが予定されているデータがほとんど管理著作物である」というのはユーザがそのように使ったという結果としてそのような状態になったのであって、サービス上の仕組みがここで定義する管理著作物以外のアップロードを不可とする仕組みではなく、管理著作物以外のデータの配信が可能であるという事は、自由な内容のコンテンツをアップロードできる掲示板や一般のストレージサービスと本件は同じであるという事になりかねないんじゃないのかな。
また、本件の場合は管理著作物というのが「被告(社団法人日本音楽著作権協会,JASRAC)の管理する音楽著作物」と定義されているが、殆どの掲示板や一般のストレージサービスにアップロードされるコンテンツの複製権及び公衆送信権はアップロードしたユーザにあり、アップロードの過程や内容に全く関与する立場にない管理者がこれらのコンテンツの複製権及び公衆送信権を持てない無い以上、「掲示板や一般のストレージサービス」といわれるサービス提供者は「複製権及び公衆送信権を有さない原告が配信(複製)行為を行うのは不当である」という点において本件と同じケースになる可能性があるんじゃないだろうか。
また、結論の項にも疑問点がある。
以上によれば,本件サービスの説明図(4)における音楽著作物の複製は,原告が行い,同(4)から(5)にかけての自動公衆送信も,原告が行っているから,それらの行為は,被告の許諾を受けない限り,管理著作物の著作権を侵害するものである。そうすると,同(4)における音楽著作物の蔵置及びユーザの携帯電話に向けた送信につき,被告は差止請求権を有するものである。
したがって,原告の請求については,その余の点について判断するまでもなく,理由がないことになる。
よって,主文のとおり判決する。
つまり「ユーザがアップロードしたコンテンツの複製権及び公衆送信権をサーバ管理者が有さない場合、各コンテンツの著作物管理者に許諾を受けない限り、該当のコンテンツの配信行為は管理著作物の著作権を侵害する。」という事っぽいけど、これは前記の「アップロードの過程や内容に全く関与する立場にないサービス提供者に対し,アップロードされる膨大な数のファイルの中から他人の権利を侵害するような少数のファイルを排除する義務を課することが酷であるという配慮が背景にある」という文章とやや矛盾してる気がする。
アップロードされるコンテンツが(結果として)JASRACの管理著作物ばかりであるとして、しかしこの判決に則るのならば配信サービスを提供する場合にアップロードされたファイルに対して許諾を受けなければいけない事に変わりは無く、これを義務とすることが「サーバ管理者がアップロードされる膨大な数のファイルの中から他人の権利を侵害するような少数のファイルを排除する義務」と比べて酷でないとは思えないし、そうでないとすればこの点においても掲示板や一般のストレージサービスと本件が同じである可能性があると言えるのではないのか。
※投稿したあとで文章的に変な所があったので加筆した部分があるけど内容自体はそのままの状態です。(00:41加筆)