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2023-06-06

バックパッカーが燃やされている

誰かがリツイートした暴露ツイッタラーツイートが目に入ってきた。


ツイートの内容はこうだ。


彼女と二人で世界一周旅行中のバックパッカー男性が「バングラデシュ友達がたくさんできました」とツイートしたのに対して、とある女性が「その写真に写っているバングラデシュ人は君の彼女を狙っている(※暴露ツイッタラーは「目的日本人女性レイプ」と意訳して表現)」と批判し、さらにその女性意見賛同する声が多数上がっているというものだった。


これを見て、私はてっきり女性(とその賛同者)が炎上していると思った。

現地で良くしてもらった友達(およびその国全体の男性)を性犯罪者予備軍呼ばわりするのは、失礼どころの騒ぎではない。

明らかな差別であり侮辱だろう。


しかし、そうではなかった。

燃えていたのはバックパッカーの方だった。


彼は、批判してきた女性とその賛同者に対して「批判してるのは“やったことがない人”」と反論をしてしまっていた。


なるほど、見下すのは大好きだが、見下されるのは死ぬほど嫌い。そんな我々にとって、その一言はよい着火剤になるだろう。

だが着火剤が良くとも問題は燃料の方である。今回はそれほど可燃性に優れた燃料なのだろうか?


彼女やその賛同者は口々にこういう。

「バックパッキングヒッチハイクリスクがあり(性犯罪対象となる)女性同伴なら慎むべき愚行だ。」


かにバックパッキングリスクがあるというのは一般論だ。一般的旅行比較すれば、未知の土地で、しか自己判断で行動をとるため、想定外事態に直面することがよくある。痛ましい事件に巻き込まれて命を落とすことさえある。

しかし、だからといって安易に慎むべき愚行と断罪して良いものだろうか?

これが仮に自己判断ができない子供を連れてだったら炎上するのも頷けるが、同伴している女性は成人である


外務省が発表しているバングラデシュ危険レベルは1 「十分注意してください」(一部地域を除く)

ちなみに同じレベル1では インドネパールインドネシア・カンボジアフィリピン(同じく一部地位を除く)などの国があがる。

(本件で「イラク日本人人質事件」を例に挙げる人がいるが、イラク危険レベル4 退避勧告がされている。レベル1のバングラデシュを同列で語るのは流石に乱暴と言わざるを得ないだろう。)


もちろんバングラデシュ安全とは言わない。その治安先進国比較すれば雲泥の差だ。殺人発生率も日本の10倍ほどある。

それでも危険レベル1のエリア渡航合法的な行いでリスクを負う分には、自己責任の範疇に入るのではないだろうか?また部外者が「彼はリスク理解していない」「文化理解していない」と少ない情報から決めるのは如何なものか?と問いを皆に投げかけて本投稿は終了したい。


余談ではあるが、いま話題のChat-GPTに両者のツイートの原文を入力して「バックパッカーAさんと批判してきたBさん。どちらが炎上したと思うか?」を問うたところ以下の様な回答が得られた。


『このケースでは、Bさんが炎上している可能性が高いです。その理由は以下の通りです。

ステレオタイプ偏見:Bさんのコメントは、バングラデシュとその他の南アジア男性全体を一律に決めつける偏見ステレオタイプを広めています。これは、特定人種国籍宗教、または社会的グループ全体を一概に評価することは公平ではなく、誤解を招きやすいため、問題となります

文化的な無知と誤解:Bさんのコメントは、バングラデシュ南アジア文化宗教社会構造についての誤解と無知を示しています。例えば、彼女の主張は、特定南アジア宗教文化女性を物として見るという偏見を広めています。これは無知見方であり、炎上の元となります

恐怖の拡大:Bさんの投稿は、バングラデシュ南アジアを訪れる女性たちに無用な恐怖を植えつけます。これは不適切情報拡散であり、特定地域を訪れることに対する恐怖心を煽るため、炎上する可能性があります

以上の理由から、Bさんのコメント炎上している可能性が高いと考えます。』


一方Google Bardは『私は大規模言語モデルとしてまだ学習中です。そちらについては、理解して対応できる機能がないため、すみませんがお手伝いできません。』と答えた。


結論Google頑張れ!

2021-08-18

日本フェミニストアフガニスタンに行って付箋を貼ってこい」なる醜悪ツイートを見てしまった。

なんでフェミニストばかりが自国問題を置き去りにして他国のために命を貼らなければならないんだ?

仮にやったらやったでイラク日本人人質事件の時の高遠菜穂子さんに対してしたように、

自己責任だと喚くのが目に見えているのに。

2014-08-18

シリアにて日本人拘束さる

この報に接して,2004年イラクにおいて日本人人質となった事件を想起した.そこで,その際,わが国の異常なまでの「自己責任論」の跳梁が他国でどのように報ぜられたのか,あらためて確認してほしい.

大場祐香・大渕みほ子・岡田孝子金澤哲也・越村格・沢野次郎・下井隆幸・深田結美・吉村由理(2004)「イラク日本人人質事件メディア報道」『21世紀社会デザイン研究』3,143-165.

http://www.rikkyo.ne.jp/web/z3000268/journalsd/no3/no3_note1.pdf

上の文献にのべられているとおり,洋の東西を問わず,わが国の「自己責任論」はまったく是認されていなかった.たとえばカナダ人の人質解放後に「大歓迎」をうけ,「英雄」として遇せられたが,日本人人質は「囚人扱い」(カナダ報道)されたのである.そのようなありかたに対しては,「お上に楯突いたから非難?」(NYタイムズ),「恥辱犠牲」(米CNN),「人質日本人だが,その扱いは人間全体の侮辱」(英タイムズ),「メディア政府が三人を殺そうとしている」(伊イル・マニフェスト),「人質批判政府の責任回避?」(南ドイツ新聞),「人質への思いやりなし」(独公共テレビ第一放送),「ゆっくり右傾化する日本」(仏ル・モンド),「日本社会の不気味さ」(東亜日報)のように,もっぱら批判的な見方大勢を占めた(大場ほか2004,p. 163).まさしく,わが国の「自己責任論」は「きわめて異質で,世界常識から外れた議論」(米フォーブズ誌アジア太平洋支局長ベンジャミン・フルフォード大場2004,p. 155)なのであったし,いまなおその状況に変化はないように思う.あるいは,近年の弱者バッシングをみるかぎりでは,むしろ悪化しているのかもしれない.

上の論文については,pp. 154-157において,特に海外メディア報道がとりあげられているほか,ほかにも見るべき点が多いので,一度清覧をたまわりたい.

 
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