はてなキーワード: 池内了とは
表面だけしか見ない観察者にとっては、「科学の真理は疑いの余地のないものである。科学上の論理は誤ることは無いし、学者がときおり思い違いをすることがあっても、それは論理の規則を見損なったためである。」
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世間の多くの人々、とくに物理学の初歩を学んでいる高等学校の生徒などは科学の確実性の起源について、このように考えているのである。
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少しでも反省したものは、仮説の占める領分がどんなに広いかということに気が付いた。数学者は仮説なしでは済まされないし、実証的科学についてはなおさらである。そこで、
はたしてこれらのすべての構築が極めて堅固なものであるかどうかが疑われ、わずかの微風にあっても打ち倒されてしまうと信ずるようになった。こういうふうに懐疑的になるのも、また表面的な考えである。
全てを信じるか、全てを疑うかは、どちらも都合のよい考え方である。どちらであっても我々は反省しないで済むからである。
だから簡単に判決を下したりしないで、仮説の役割を念入りに調べてみるべきである。
そうすれば仮説の役割が必要であるというばかりでなく、たいていの場合は仮説が正当であることを認めるであろう。
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仮説には多くの種類があって、ある種の仮説は実際に検証することができ、ひとたび実験によって確かめられたなら、多くの結果を生む真理となる。
またある種の仮説は、我々を誤りに陥れないで思考に拠り所を与える役に立つ。
定常宇宙論者として今なお健在な人はフレッド・ホイル卿である。(*フレッド・ホイルは2001年に死去。)
かれは1948年に定常宇宙論の論文を発表し、それから50年を経た現在においてもなお健筆をふるい続けている。
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…このように、定常宇宙論は観測結果を取り入れるのに精いっぱいで、とても預言的能力を持つとは言い難い。そのため、宇宙論の分野では影響力を失っている。
ホイルの論文も、偉大な業績を持つホイルであればこそ受理されているのであって、私が書けば受理されないだろう。
しかし、全く無意味ではない。宇宙背景放射の塵起源論は、物理学としては原理的に否定できないからである。そのような変わった塵が存在するならば、ホイルのいうようなことが起こるであろう。
問題はそのような塵が実際に存在するかどうかであり、ホイルの提案に刺激されて、塵生成に関する研究が大いに進んだことも確かである。
(追記分)
http://anond.hatelabo.jp/20160904033715
選定基準は
・読みやすい
・有名で、他の本や映画に出てきがち
ド名作。読んでおくと伊坂幸太郎の『陽気なギャングが地球を回す』がもっと楽しい。
早く来てくれオーバーロード。
③永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編カント(訳:中山元)
「本邦初訳」作品。古典新訳文庫ならでは。イタリアっぽいユーモア。
エログロ。
『藤野先生』も『狂人日記』も入っていてお得。訳者の村上春樹と中国の関係についての研究も面白い。
誤訳が多いらしいが、すごく読みやすかった。他の訳では通読できなかったと思う。
訳者は元国際プラトン学会会長(2007~2010年)で、解説の量がすごい。
読んでおくと、あの映画とかあのミステリーとかのネタ元なので捗るはず。
⑩闇の奥 コンラッド(訳:黒原敏行)
『地獄の黙示録』の原作。個人的には「叡山の僧兵の大将」中野好夫の訳より好き。
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①グレート・ギャッツビー(村上春樹翻訳ライブラリー)フィッツジェラルド
村上春樹の訳が好き。
『英文の読み方(岩波新書)』など、英語の読み方の著作に定評のある行方昭夫の訳で。
野村萬斎が自ら演ずるために、河合祥一郎に新訳を依頼しただけあってとても読みやすい。
『月下の一群』の堀口大學の訳で。
⑨カフカ-ポケットマスターピース-01-集英社文庫ヘリテージシリーズ
小説家の多和田葉子の訳で。『変身』は先に別の訳を読んでおいた方が新鮮かも。
⑩マーク・トウェイン-ポケットマスターピース-06-集英社文庫ヘリテージシリーズ
はてな民ならハックルベリーは読んでおきたい。柴田元幸の訳で。
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