2019-11-09

認可保育所地域型や認定こども園も含む)の法人ごとの傾向と心構え

子ども子育て支援法では、特定保育・教育施設として、認可保育所地域型保育事業(小規模・家庭的・事業所内)、認定こども園幼稚園給付型)などがある。

運営事業者は、株式会社社会福祉法人NPO法人個人個人運営は、都市部だと、家庭的保育事業でもない限りないと思う)など様々だ。

また、運営している園の数もまちまちで、株式会社から多くの園を運営しているというわけでもない。(割合としては多いけど)

法人種別運営施設数での法人ごとの傾向をまとめたいと思う。

株式会社有限会社など含む)

子ども子育て支援法は、個人給付のため、園数が増えれば増えるほど収入が増える。

また、株式会社人件費比率が低めな傾向があり、利益を上げる。

認可保育所ではこの利益を30%以上保持することは許されない。

そもそも、そこまで余る設計にしていないし、余るなら職員給与施設充実などに充てろということ)

しかし、弾力運用という制度があり、自治体協議することで、新設園の整備資金などに回すことが出来る。

(確か、地域型保育事業だと協議すらいらない。これが地域型保育事業の増えた理由ともいえる。)

今後、都市部でも新規整備は縮小されていくと思われる。

その場合、多くの園を経営することで、規模のメリット享受し、利益を上げ続けることが出来るという算段なのかもしれない。

そのため、現在株式有象無象勢力がひしめき合って、新規開所を競っている。

近年は新規法人や、学習塾産業進出している傾向が顕著。

【良いところ】

・園内のルール費用が明確

株式会社の園は、組織的経営をしていることが多く、園運営に対する費用効果効果の方が高ければ、費用徴収はするが、保護者へのサービス結構してくれることがある。(例えばオムツの処理など)

そのため、保護者と園側のルールが明確で、延長保育料などの費用負担が明確なことが多い。

【悪いとこと】

保育士不足になると一気に回らなくなる。

採算性の点から、各園の保育士の配置をギリギリにしている傾向がある。

保育所子どもの大きさに合わせた狭い設備のなかで、大人が働いており人間関係によって、大量退職などが起きることがある。

そうなったときに、一時の赤字を被ってでも保育士を配置するということが出来ない法人が多い気がする。

たぶん、貯めた給付費を前述した新規園の整備費用に回していたり、事務費とか委託費とかい名目本部へ吸い上げているからだと思う。

・実は本部機能ボロボロのことが多い。

拡大路線を取っている法人ほとんどのため、営業推進部隊はいるが、管理部門脆弱だったり、前述の人材確保能力・資力がない本部のことがある。

特に子ども子育て支援制度(H27)以降に、拡大しはじめた法人はその傾向がある気がする。

一昔前のITベンチャーみたいな…

社会福祉法人

昭和時代から運営している事業者などは比較的、安定した経営基盤があり、また地元にも根ざした園が多い。

新しい法人比較的しっかりしていることが多いが、余裕は無い場合がある。

東京近郊以外の法人京阪神九州四国)、一部北関東法人都内近辺に進出しているイメージ。(社会福祉法人に限らないか。)

【良いところ】

・余裕のある考え方をしてる。

古くからある園では、運営が安定していることが多く、余裕を感じる。(特に単園または2~3園位を運営している法人

それがよくて希望する保護者も多い気がする。

【悪いところ】

トップの考えが古かったり、組織として機能不全を起こしていることがある。(特に組織としてのコンプラ面)

福祉とはこういうものだという考えが強い園や、逆にビジネスライクを超えたルールへの厳格性を求めてしまうことがある。

その場合、雇われ園長主任問題であるならいいのだが、法人トップや実務担当者がそういう考えだった場合に、修正することが難しい。(株式のように風評や採算などを超越することすらある)

組織として脆弱なところがある。

複数の園を運営している場合本部機能脆弱なことがある。また、地方法人株式会社に比べてレスポンスが遅い気がする。

また、東京都近辺のニーズを把握しきれていないことがある。(例えば園のルール株式だとそこは考慮してくる。)


ここで気を付けてほしいのは、株式からダメ、社福だからダメということではないという点。

認可保育所幼稚園が違うように、地域型保育や認定こども園も全く違うものであることを知ってほしい。

次に施設種別ごとの傾向を書きます

幼稚園

一義的には教育施設のため、教育カリキュラムが充実しています特に絵画や図工、音楽系は保育所などに比べると熟す回数の差だけの効果は期待できます

一方でほとんどの幼稚園私立のため、児童が付いていけなかったとしても、徹底的にフォローするということ点では認可保育所に譲る気がします。

これは先生スキルというよりも、幼稚園あくま私立学校であり、出来なかったり、したくないのであれば、園に来なくてもいいですよというスタンスが見受けられるためです。

私立の小中学校と同じですね)

そのため、事前に保護者にも行事への協力や費用負担を求める園が、認可保育所に比べて多い傾向です。

なお、預かり保育を行っている園が多くありますが、夏休み間中はやっていない園も多くあるので、働きながら幼稚園に通わたい場合は注意が必要です。

認定こども園

幼稚園認可保育所のいいところどりのような位置づけですが、結構曲者です。

かに教育をしつつ、保育も行うという高い理想があり、それを実践している園もあります

気を付けなければいけないのは、認定こども園は昔は幼稚園だった園が多いということです。(認定こども園民主党政権時代に高い理想待機児童解消に生まれ制度です。)

①で書いた考えの法人認定こども園になった場合産休を取るときに、実質的な退園勧奨をしてトラブルになったりしています

今は下の子が生まれて育休を取ったとしても、育休が終わったら復帰するんだから、上の子は育休中も継続して同じ園に通えるというのが現行制度です。

しかし、3歳児神話でもないのに、「一義的には子どもは親が見るべき」という考えのもと、トラブルになったりします。

幼稚園でそんなことしたことあるのか?と思ってしまます

…保育時間の利用を止めさせようとすることもあります

…何考えているんだろうね、こういう法人。そんなことしても少子化が加速するだけで、最終的には園が運営できなくなるのに寄与するだけなのに。

(この考え、保育園運営法人でも持っている人がいて、考えを変えるのは大変なことなんだなと思うことがあります。)

認可保育所地域型保育も含む)

いわゆる保育園です。入所可能年齢が低く、預かる時間が長いこともあり、一義的には生活の場であり生活を覚え、人とのかかわりを経験していく場と考えられています

そんなの当り前だろうという人がいるかもしれませんが、例えば育休明け1歳児で預けたとして、一日12時間くらいいたりするのです。

まれながらにしてサラリーマン並みに外にいるのです。

しかも、大人のように社会ルールや、人との会話・接し方、食事の仕方、靴の履き方…

そういったもの経験する場と考えられています

(もちろん一日の食事のうち2回は家だからとか色々ありますが、働いている親が土日にしていることを毎日保育士がしているわけです。)

そのため、教育幼稚園のところに書いた絵画音楽とか)という点では、どうしても熟す回数に差があります

近年はそこに力を入れる園も増えましたが、一日12時間いる中で、そういったことを行うには、子どもも慣れる時間や訓練が必要ですし、保育士側にも相当なスキル経験が求められます

ということは、登園前やお迎え後、土日の保護者にもそれなりの余裕やスキルが求められるという点に注意してください。

幼稚園保護者に対して、元々求めています保育園だけでやれば幼稚園並みの経験教育が出来るというわけではないということです。)

つらつらと書いてしまいましたが、要は保育所幼稚園を申し込むときには口コミ友達の話だけでなく、ちゃん見学に行くんだよ!ってことです。

あと、自治体では利用申込前から相談に乗ってくれますので、面倒でも窓口まで行って、どんな園なのか聞くといいですよ。

こども関係の窓口に子どもを連れてきて、ダメってことはないですから

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