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2016-03-25

古い延長コードを使って自殺を試みた

前回の診療から今日まで(三週間)はつらかったです。

ほとんど家を出られなくて、鬱々とした気分が続きました。

食欲はあって、眠れて、薬も飲んでいたんですけど、身体が動きませんでした。

それで、死にたくなったんです。

記憶の中の死んだ旧友や親族が輝いて見え、自分も彼らのようになりたいという思いがこみ上げてきました。

ライ麦畑でつかまえて』で、主人公ホールデン・コールフィールドが、死んだ弟のアリーが好きだって言うシーンあるじゃないですか。

妹のフィービーに好きなものを挙げなさいって言われて、ホールデンは即答できなくて、追い詰められた末の答えがアリー。生きているやつらよりはずっといいやつだってホールデンは答える。

社会とうまく折り合いをつけられないホールデンは、もう死者にしか魅力を感じない。

彼みたいな気持ちになったんです。

それで、プラグ部が分解できる昔の延長コードを使って死のうとしたんです。

引き裂いた導線の片方を左胸に、もう一方を背中につけ、電源タップ接続しました。

すごく怖かったんですけど、心臓が拍を打つタイミングによっては、わずかな通電時間でも心室細動が起きて死ねから、やってみようと思ったんです。

布団に入ってしばらく逡巡してから、電源タップスイッチをオンにしました。

ものすごい出力の低周波治療器を当てたみたいな痙攣に襲われました。それと導線が触れている部分に焼けるような痛み。

それで、あまりに強い衝撃だったから、びっくりして電源タップスイッチを切ってしまったんです。

しばらく胸と背中には違和感が残って、全身の震えが止まりませんでした。

自殺未遂はこれで二度目です。最初睡眠薬お酒で流し込みました。

その時は吐いて気を失ったあと目が覚めて、死ねませんでした。

今回も失敗です。怖くて怖くて、とても二度目はできませんでした。

でも、また別の方法で三度目をしてしまいそうで不安です。まだ、死んだ人たちが輝いて見えるんですよ。

2014-02-06

ラノベ読書に入りますか?


子どものころから読書は好きだ。
決して人より読書量が多いとは言えないが、自分なりに読書の楽しみ方を体得はしてると思ってる。
現在好んで読むのは1920年代50年代位のアメリカ文学日本文学が中心、ミステリSFはいまいち不得手。
で、ラノベである
ラノベなんて読書といえない」のだろうか? それはどこまで真なのだろう?

なんでこんな事を聞くのかというと、子どもの頃の自分にとって、ライトノベル普通小説の差はなかったよな、と思うからだ。
現状のラノベ自分はよく知らない。
自分の知っているラノベは、小学生から中学生のころに読んでいたスレイヤーズくらいなものである

スレイヤーズの新刊が出たらそれを読み、リナが食べる宿屋ごはんの描写がおいしそうだとうっとりし、戦いの描写を頭で一生懸命思い描き、ほの暗い世界観が解き明かされるのに心を躍らせる。
読み終わったら図書館に行ってライ麦畑でつかまえてを借り、「苔の生えたような歯」の同室者に怖気をふるい、くるくるまわるフィービーの真っ青なコートを瞼の裏に描き、子ども時代が失われゆく感傷に、少し背伸びして浸ったりする。

少なくとも、本を読む楽しみにおいて、そこに差異はなかった。
から、今「ラノベ読書と呼ぶなんて」と盛大に眉を顰める人に出会うと、「別にいいんじゃないの?」と疑問を抱かざるを得ない。
それともラノベはそこまで変質したのだろうか?

「いい年してラノベなんて…」って年齢的な要素はなくもないんだろうが、「若い人に照準を合わせた本」を大人が読んではいけない法はないだろうと。
自分がこの歳になってもサリンジャーサガンを愛読してるのだって人によっちゃあ恥ずかしい奴! ってなるだろうしな。

2013-09-10

個人的に読んでおきたいと思う名著的なものリスト

最近暇なので、ブックオフとかで安く買えそうな所謂古典的名著?的なもの

色々読んでみようかと思った。

んで、「名著」とか「ロングセラー」とかで適当に調べて

なんとなく興味が湧いたやつをピックアップしていった。

適当につらつら書くので、参考にするなりツッコミを入れるなり好きにしてくれ。

あと他にもこれ読んでおけみたいなのがあったら教えて欲しい。

正直ありきたりのラインナップで面白みが無いと言うことは先に言っておく。

学術的?なやつ

一部、古典でも名著でも何でも無いやつが混じっているが、

これはまあ適当Amazon眺めてたら目に入って気にはなっていたので追加した。

「なんちゃら論」的なのは多分挫折しそうだから省いた。

日本小説

そういえば、時代小説とか全然読んだことないなー、と思って

食わず嫌いもあれなのでリストアップしてみた。

あと後半は青空文庫で読めるから金がかからなくてよかった。

外国小説

光文社古典新訳文庫で読みやすい新訳が結構出てるので

それを買ってみようかなと思う。

全部読み終わるのにどれくらいかかるだろうなー

まあ別に義務でもないし期限もないのでのんびり読もうかと思う。

2013-06-17

こんなに泣いた映像作品は初めてだった

さっき、NTV系列で放送された「二人の桃源郷」というドキュメンタリーを見て、大泣きをした。

作品を見てこんなに泣いたのは生まれて初めてだ。

ニュー・シネマ・パラダイス」よりも「トイ・ストーリー3」よりも「ショーシャンクの空に」よりも「汚れた血」よりも「ぐるりのこと。」よりも「ゾンビ」よりも

ブラックジャック」よりも「火の鳥」よりも「ジョジョシーザー死ぬシーン」よりも「寄生獣」よりも「ハイスコアガール1巻ラスト」よりも

星の王子様」よりも「火垂るの墓」よりも「ライ麦畑でつかまえて」よりも「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」よりも「罪と罰」よりも、

比べ物にならないくらい感動して泣いた。


話は、山で暮らす夫婦と、それを支える家族23年間の記録。

ストーリー紹介はここで省くが、将来子供に見せたいし、色々な人に見てもらいたい作品。

どんな創作物よりも心に響いた、リアルな老夫婦生き方

思い出して、また、号泣

2009-12-14

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊 その3

1.「限りなく透明に近いブルー」 村上龍

2.「パンツをはいたサル」 栗本慎一郎

3.「ガンダムUC」 福井晴敏

4.「さかしま」 J・K・ユイスマンス

5.「国のない男」 カート・ヴォネガット

6.「競売ナンバー49の叫び」 トマス・ピンチョン

7.「夢渓筆談」 沈活

8.「神は妄想である―宗教との決別」 リチャード・ドーキンス

9.「24人のビリー・ミリガン」 ダニエル・キイス

10.「人間失格」 太宰治

11.「冬の夜ひとりの旅人が」 イタロ・カルヴィーノ

12.「高い城の男」 フィリップ・K・ディック

13.「しあわせの理由」 グレッグ・イーガン

14.「新世界より」 貴志祐介

15.「葉隠入門」 三島由紀夫

16.「きつねものがたり」 ヨセフ・ラダ

17.「故郷」 チェーザレパヴェーゼ

18.「大空のサムライ」 坂井三郎

19.「ノヴァ」 サミュエル・R・ディレイニー

20.「フェルマータ」 ニコルソン・ベイカー

21.「四十七人目の男」 S・ハンター

22.「逆転世界」 クリストファー・プリースト

23.「ロッパの悲食記」 古川ロッパ

24.「謎の女」 福田恆存

25.「天体嗜好症」 稲垣足穂

26.「冷血」 カポーティ

27.「ダスト」 チャールズ・ペレグリー

28.「神秘の島~ミステリアスアイランド~」 J・ヴェルヌ

29.「連射王」 川上稔

30.「スレドニ・ヴァシュター」 サキ

31.「性に目覚める頃」 室生犀星

32.「トンデモ変態系」 ブレンダ・ラヴ

33.「侵略する少女と嘘の庭」 清水マリコ

34.「ほとんど無害」 ダグラス・アダムス

35.「黄落」 佐江 衆一

36.「地球の長い午後」 ブライアン・W・オールディス

37.「冷たい方程式」 トム・ゴドウィン

38.「リレイヤーⅢ」 鴻上 尚史

39.「糞尿大全」 柳内伸作

40.「十六の話」 司馬遼太郎

41.「シャングリ・ラ」 池上永一

42.「武士道シックスティーン」 誉田 哲也

43.「痴人の愛」 谷崎潤一郎

44.「白痴」 坂口安吾

45.「穴」 ルイス・サッカー

46.「宇宙の戦士」 ロバート・A・ハインライン

47.「ギャシュリークラムのちびっ子たち」 エドワード・ゴーリー

48.「23分間の奇跡」 ジェームズ・クラベル

49.「閉鎖のシステム」 秋田禎信

50.「伊平次とわらわ」 坂田靖子

51.「食肉の帝王―巨富をつかんだ男 浅田満」 溝口敦

52.「だれも知らない小さな国」 佐藤さとる

53.「へんないきもの」 早川いくを

54.「僕のボール君に届けば」 伊集院静

55.「楽園の知恵」 牧野修

56.「鳩どもの家」 中上健次

57.「古事記」 倉野憲司

58.「猫の地球儀・焔の章」 秋山瑞人

59.「東海道中膝栗毛」 土田よしこ

60.「魔獣戦士ルナ・ヴァルガー」 秋津透

61.「海と毒薬」 遠藤周作

62.「死の家の記録」 ドストエフスキー

63.「四畳半神話大系」 森見登美彦

64.「夜明け前」 島崎藤村

65.「陰日向に咲く」 劇団ひとり

66.「モルグ街の殺人」 エドガー・アラン・ポー

67.「世界の中心で、愛をさけぶ」 片山恭一

68.「外国語水曜日」 黒田龍之助

69.「百頭女」 M・エルンスト

70.「味覚極楽」 子母沢寛

71.「はてしない物語」 ミヒャエル・エンデ

72.「開かれた社会とその敵」 カールライムント・ポパー

73.「近代労働観」 今村仁司

74.「不可能性の時代」 大澤真幸

75.「死霊」 埴谷雄高

76.「アナロジーの罠」 ジャック・ブーヴレス

77.「中央線呪い」 三善里沙

78.「特別料理」 スタンリイ・エリン

79.「他人をほめる人、けなす人」 フランチェスコ・アルベローニ

80.「星虫」 岩本隆雄

81.「一休さん」(新・講談社絵本) 宮尾しげを

82.「第四間氷期」 安部公房

83.「おとなもブルブルようかい話」 木暮正夫

84.「ヨーロッパ文学講義」 ウラジミール・ナボコフ

85.「サマー/タイム/トラベラー」 新城カズマ

86.「責任 ラバウル将軍今村均」 角田房子

87.「死の蔵書」 ジョン・ダニング

88.「死のロングウォーク」 リチャード・バックマン

89.「ケルベロス第五の首」 ジーン・ウルフ

90.「馬鹿の鏡」 藤田浩子

91.「フロイト先生のウソ」 ロルフ・ゲーデン

92.「ライ麦畑でつかまえて」 J・D・サリンジャー/野崎孝

93.「宇宙創生」 サイモン・シン

94.「針の上で天使は何人踊れるか」 ダレン・オルドリッジ

95.「歴史」(上・中・下) ヘロドトス

96.「ナツメグの味」 ジョン・コリア

97.「愛はさだめ、さだめは死」 ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア

98.「幾千の夜を越えて」 神月摩由璃

99.「夏の庭―The Friends」 湯本香樹実

100.「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス

2009-06-23

長編小説が読めない増田のための50選

手短にいこう。俺は長編小説が読めない。

だからこのタイトルには俺自身の事情が反映されてる。

事情とはなにか。

第一に、俺は読むのが遅い。時間がない。小説は、長いというだけでハイソだ。俺はハイソじゃない。

第二に、俺は飽きやすい。「飽き」は意志の弱い人間に挫折を受け入れされるのに十分な言い訳になる。永久に。

第三に、無理をして読む動機がない。『白鯨』や『失われた時を求めて』以外にも魅力的な他の選択肢はある。

たとえば、以下にあげる50の選択肢が。あなたにとってはどうだろうか。


海外

「しあわせの理由」 グレッグ・イーガン

順列都市」 グレッグ・イーガン 

クリスマスのフロスト」 R.D ウィングフィールド 

「斧」 ドナルド・E. ウェストレイク 

皇帝のかぎ煙草入れ」 ジョン・ディクスン・カー 

「火刑法廷」 ジョン・ディクスン・カー 

異邦人」 アルベール・カミュ 

幼年期の終わり」 アーサー・C・クラーク 

「アクロイド殺人事件」 アガサ・クリスティ 

エンジンサマー」 ジョン クロウリー 

「9マイルは遠すぎる」 ハリイ・ケメルマン★ 

悲しみよこんにちは」 フランソワーズ サガン 

ライ麦畑でつかまえて」 J.D.サリンジャー 

「ねじの回転」 ヘンリー・ジェイムズ 

「シュルツ全小説」 ブルーノ・シュルツ★ 

「長いお別れ」 レイモンド・チャンドラー 

地図にない町」 フィリップ・K・ディック★ 

ウッドストック行最終バス」 コリン・デクスター 

「ポップ1280」 ジム・トンプスン 

「この世界、そして花火」 ジム・トンプスン★ 

夏への扉」 ロバート・A・ハインライン

「歯と爪」 ビル S.バリンジャー 

「99999」 デイヴィッド ベニオフ★ 

「眼球譚」 ジョルジュ バタイユ 

結晶世界」 J・G・バラード 

「虎よ、虎よ」 アルフレッド・ベスター 

星を継ぐもの」 ジェイムズ・P・ホーガン

無常の月」 ラリイ・ニーヴン★


■国内編

天城一密室犯罪学教程」 天城一★ 

「黒いトランク」 鮎川 哲也

「葉桜の季節に君を想うということ」 歌野 晶午

江戸川乱歩傑作選」 江戸川 乱歩

「最悪」 奥田 英朗

日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集」 小栗虫太郎

「平面いぬ。」 乙一

「バイバイ、エンジェル」 笠井 潔

戦闘妖精雪風<改&gt;」 神林 長平

「『アリスミラー城』殺人事件」 北山 猛邦

姑獲鳥の夏」 京極 夏彦

玩具修理者」 小林 泰三★

ハサミ男」 殊能 将之 

「大いなる助走」 筒井康隆

「生首に聞いてみろ」 法月 綸太郎

独白するユニバーサル横メルカトル」 平山 夢明★

百億の昼と千億の夜」 光瀬 龍

風の歌を聴け」 村上春樹

すべてがFになる」 森 博嗣

「瓶詰地獄」 夢野 久作

本陣殺人事件」 横溝 正史

「第三の時効」 横山 秀夫★


謝っておかなければならない。

ここに挙げたタイトルの全てが短編であるとは言えない。

だが少なくとも俺は読めた。このリストはそういうリストだ。

マーク短編集だ。

好きな小説を上から50数えたら、こんなに★があったわけだ。

そういう奴もいる。


あんたは俺を哀れだと思うか。

2009-02-21

ブンガク格付け

超名作

ドンキホーテ 戦争と平和 神曲ファウスト

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名作

魔の山 レ・ミゼラブル デイヴィッド・コパフィールド 

人間の絆  白鯨 カラマーゾフの兄弟 重力の虹

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良作

回帰線 赤と黒 阿Q正伝 ボヴァリー夫人 失われた時を求めて 1984年 キャッチ22

ゴリオ爺さん ガラス玉演戯 ユリシーズ 響きと怒り 城 アンダーワールド 異邦人

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佳作

怒りのぶどう 大地  世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

グレート・ギャッツビー 明暗 老人と海 夜の果てへの旅 スローターハウス5

感情教育 ハムレット 失楽園 オデュッセイア モンテ・クリスト伯

クオ・ワディス 大使たち イワンデニーソヴィチの一日 ライ麦畑でつかまえて

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ラノベ

豊饒の海 ティファニーで朝食を レベッカ 万延元年のフットボール

決壊 初恋 アルジャーノンに花束を グランド・フィナーレ 椿姫

見えない都市 百年の孤独 オネーギン オブローモフ 外套 暗夜行路

ムーンパレス 嵐が丘 ジェーン・エア 伊豆の踊り子 涼宮ハルヒの憂鬱

キノの旅 ダ・ヴィンチ・コード

2008-10-21

続、 外国古典文学って

http://anond.hatelabo.jp/20081020231740

増田です。

http://anond.hatelabo.jp/20081021145310

増田の言ってるような構造ってやっぱりあるのか。俺はリアルではそういう体験したことないけど(何せ相手がいない)、ネットではそういうのも時々見かける。

それだけじゃなくて、少々わかりにくいし意味だってどうとでも取れるから、適当なことを言ったらバカにされそうだし、背伸びしてこむずかしいこと言ったら相手が「うーん」とか言って黙り込むし。たまに原典厨がいて(帰国子女外国語が得意な人に多い)、日本語訳しか読んでないくせに偉そうに語るなと陰で言われることもある。ある意味間違いではないけど、そういうこと言い始めたらなにも始まらない。

とか

それから、読んだことの見栄や既得権意識邪魔してる。今でも憶えてるけど、僕が高校生の頃ライ麦畑でつかまえて学校図書館で借りたら「おっ、ライ麦か、ふーん」と読書家の友達からちょっと上から目線コメントされたことがある。

似たような感じだとドストエフスキーだったら3作読むだけでも大仕事なのに、「地下室読んでないの?あれは基本だろ!」とか「死の家の記録は彼の転換点なんだから、読んでないなら彼を語るな」とか「ニーチェも読んだ?バフチンは?読まないとダメだよ」なんていくらでも言われる。

こういうテンション。というかノリ。

正直あんまり好かない。原典厨とかはそれ自体はわりと正しいから余計に。

それでちょっと小難しいことを考えたり言ったりすることとかについて、俺なりに考えてみた。そしたら、俺のやりたいことについてもちょっと思いついたので書いてみる。

小難しい論を展開するのは別にかまわない。それが面白いと思うことだって結構あるし。でも、初めて読んだ本の感想って、もっと感情的だと思うんだ。

たとえば、「カラマーゾフの兄弟」の兄弟にはそれぞれが別々の近代思想を体現している、とか言うでしょ。でも、初めて読んで感動した人は「この兄弟は近代思想を体現している!」って感動するだろうか?

シェイクスピアの「リア王」を初めて見て「リア王とエドガーの悲劇の対比構造こそ感動の要因だ!」って思うかな?

思わないと思う。「良くわかんないけど面白かった。」「このシーンで燃える。」「この台詞サイコー!」こっちの方が多分リアル

小難しい論はここからその感動の理由探した結果だと思うんだ。「どうして面白かったんだろう?」「このシーンは何でこんなに燃えるのかな?」「この台詞はどうしてこんなに心に響くんだろう?」

この理由探しは面白いと思う。やりたくなる気持ちもすごくわかる。でも、他のジャンルだったら、その理由探し自体を共有したり、理由探しなんざほっといて、ただ自分の好きな台詞や場面を共有したりしてる。のに、古典文学ではそれが出来ない。

アニメとか漫画で、オタクが「○○たんマジ萌え」とか言ってるのは理由探しなんてほっといてる例だよね。「萌え構造とは!」とかもやってる。あいうのが俺はうらやましい。ああいうことがやりたい。

でも、古典には先人がいて、理由探しは散々やってるんだよね。だから、それも出来ない相談なのかもしれない。

なんかそう考えてると、ちゅっと悲しくなってきた。

外国古典を気軽に話題にする難しさ

http://anond.hatelabo.jp/20081020231740

シェイクスピアヘッセトルストイヘミングウェイホメロス ドストエフスキー

この中だとヘッセ以外ならだいたい読んだよ。

ホメロスって長くて面倒だけど結構おもしろいよな。

神様につく枕詞がいちいちかっこいい。物語自体の意味なんてわからなかったけど、ホメロス読んでると現代文学がおもしろくなる。ジョイスだったり。

たしかに自分のまわりにもほとんどいないな。文系だけど。

でも、もし語れたとしても語る内容が重くなるから気軽にはなせないんだよね。

それだけじゃなくて、少々わかりにくいし意味だってどうとでも取れるから、適当なことを言ったらバカにされそうだし、背伸びしてこむずかしいこと言ったら相手が「うーん」とか言って黙り込むし。たまに原典厨がいて(帰国子女外国語が得意な人に多い)、日本語訳しか読んでないくせに偉そうに語るなと陰で言われることもある。ある意味間違いではないけど、そういうこと言い始めたらなにも始まらない。

本当はドストエフスキーは笑えるほどおもしろいらしいね、大学先生が言ってた。それなのに、私小説あがりの陰気な日本文学史の態度で読むのが(インテリの)マナーみたいになってるからみんな難しい顔して読まないといけないようになってしまってると僕は思う。たとえばアメリカビートあたりはもっと楽しく読めるけど、そういう明るいのは正当に評価されないし。実験作品でも笑えない言葉遊びだけが文学的に評価されて笑える言葉遊びは評価されてないと思う。

それから、読んだことの見栄や既得権意識邪魔してる。今でも憶えてるけど、僕が高校生の頃ライ麦畑でつかまえて学校図書館で借りたら「おっ、ライ麦か、ふーん」と読書家の友達からちょっと上から目線コメントされたことがある。

似たような感じだとドストエフスキーだったら3作読むだけでも大仕事なのに、「地下室読んでないの?あれは基本だろ!」とか「死の家の記録は彼の転換点なんだから、読んでないなら彼を語るな」とか「ニーチェも読んだ?バフチンは?読まないとダメだよ」なんていくらでも言われる。読んでることが既得利益になってる、情報ならなんでもそうだけど。そうやって見栄を張るための道具になってて、さらにはプロ批評家同士が勉強不足をなじることで議論に打ち勝って原稿料をせしめるというシステムすらあるから、なかなか声に出しずらいんじゃないかと思っている。別にアホな感想でもいいから気軽に楽しく読んで話せたらいいのにと思うけれど、そういうつっこみが怖くて誰も語らないからどこに行っても話題にならない。

結局読書自己完結なんだから良いのかもしれないけど、読書は上からありがたく拝見させていただくだけ、という図式になってるのが問題なのかなと思う。この形式は読書感想文なんて最たるものかもしれない。一人で静かに書いて先生にみてもらう。そして先生が採点する。そういうのより、みんなで3冊ほど読んで、昼ご飯食べながら2時間くらいしゃべったりしたほうが、活字離れはなくなるはず。逆にマンガみたいなのは下からの支持があって成立するからみんながわんさか話し合って業界全体が盛り上がれる。ただし、みんなにみてもらわないと成立しないというのは弊害もあって、萌えなんかの要素に頼ったり、似通った感動パターン作品を量産してしまう欠点はある。そういうのがあって深みがないだとか他の分野から言われることもあると思う。ライトノベル携帯小説の強みは楽に読めて楽に人に勧められる点にあるのかもしれない。

殴り書きしてみたけど、こんな感じかな。

もしかしたら、こういう風にきまじめな分析をしてみたがること自体が気楽に話せなくなる理由の一つかもしれないけれど。

とりあえず、ここで気楽に話してみたらどうよ?

2008-10-19

http://anond.hatelabo.jp/20081019154749

リア充であることと頭が止まってることは全く関係ない。

ギタースポーツで試行錯誤してるリア充エロゲーして時間を浪費しているだけのリア貧。

消費しているだけのオタクを僕は見下しているし、存在する価値がないとさえ思う。死ねばいいのに

他人を見下すのはかまわないが、それがあなたにとってプラスになる行動をとるべき。

何も考えてない奴に負けたくない、もっと人生楽しんでやる。って。

みんな思春期の頃はあなたみたいな考え方をする。

だから、僕はあなたの考え方が未熟だと思う。

そこまで考えた上でその考えなら、僕はあなたを否定しないけど。

あなたにはこの世界の全てがインチキに見えているんでしょうね。

(J.D.サリンジャーライ麦畑でつかまえて」)

2007-11-27

[]世の中には変人が多い

結局はネット関係無しで、世の中には「変人」が多いものなのである。

例えば、J・D・サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」には、ネットのねの字も一般化してない、戦後間もない1950代において、ティーンエイジャーのホールデン・コールフィールドが自らも変人変態的な目線で世の中の影に居る自分と同じような変人変態を観察する姿が描かれている。人間というものは、この時代から常に狂った貪欲で滑稽で頭のおかしい存在であるのだ。世の中の部分集合たるネットにおいて、変人が多いのも当たり前のことなのだ。

ネタ元 : 世の中には善人が多い

http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20071126#p2

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