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2021-03-13

ネタバレ】シン・エヴァ前半について

シン・エヴァについてはおおむね好評価ではある一方、過剰なまでに攻撃的な批評もみかける。

自分としても手放しで絶賛するわけではないし、批判的な評価についてはなるほどと思わされることのほうが多い。

ところで否定的な論者の大多数が拒絶反応を示しているのが、前半の第三村での描写であることは間違いないだろう。

リアリティのない原始共産主義ジブリマネごと、昭和価値観、お涙頂戴的な黒波の死、等々。

それは分かる、分かるし同意できるところも多々あるのだが、シンジが心的外傷から回復したのは、別に村の温かさだとか人情だとかではない、というところは指摘しておきたい。

村の人と交流し、自ら働きかけ、またそれに呼応した人間関係形成したのは黒波であって、

シンジ最初から最後まで(ケンスケを除いて)村人と一言も交わすことはない。

シンジ回復させたのは、ケンスケの、突き放しにも近い放置と、レイによる徹底した受容である

対比としてわかりやすいのが、ヒカリ父親や、トウジである

彼らはまさしく善人だが、彼らのやり方では残念ながらシンジに変化を引き起こすことはできない。



心の傷、トラウマを癒やすには時間がかかる。

黒波は仕事を通じて他者とのつながりを持ち、様々な感情を知っていく。

そうして少しずつ変化していった黒波が、今度はシンジの変化を引き起こす。

正直自分も観ながら、いつまでこの村のパートを続けるんだろう、と感じた。

この村のパートを削ったり、あるいは途中でWILLEの動きを挟むことで、ダラダラと村のシーンが続いたという印象を抑えることもできただろう。

それでも庵野淡々と同じような繰り返しを提示した。

それは日常というのは同じことの繰り返しで、ただ明日を生きることだけを繰り返していくしかないということ、それでも少しずつ変化が生まれていくということを示した。

凡庸描写で退屈にもなるからこそ、それが必要だったのではないかと思う。


それともう一つ

アスカはこのとき自らも傷を抱えているので、シンジを受容する余裕はない。

それでもシンジエントリープラグから引きずり出して、自分にはできないことをしてくれるであろう人たちに頼ることはできる。

こうして点々とつながることで、いつか回復につながる。

実際に回復したシンジは、旧劇の惣流を癒やす

新劇式波ケンスケに居場所を見つける。

きっとケンスケも誰かに助けられたのだろう。

助けてもらったら、別の誰かを助けることでしかそれに報いることはできない。



(なお、庵野らしいな、と思うのが、綾波タイプ式波タイプシンジ好意に持つようにプログラミングされている、という設定である。このプログラミングされた好意があるからこそ、黒波はシンジを徹底して受容できたのかもしれない(し、それとは無関係な黒波の意思かもしれない)。都合のいいすべてを受容してくれる美少女は結局作られたものかもしれない。小さな毒や皮肉視点を潜ませずにはいられないオタク仕草。)

2020-02-10

[]2.5Dカラー

2次元(アニメマンガ)のキャラになれたらなーという願いを3D(現実世界)で実現するために渋谷原宿エリアヘアサロンWille提案しているヘアカラー

2015年から2017年にかけて押してたみたいだけどまだやってるのかな?

2.5Dカラーまとめ https://ameblo.jp/willehair/entry-12084503139.html 2015-10-15 16:45:52

この美容室以外にも仙台奈良名古屋にも2.5Dカラーを前面に押し出している店がある。どこが起源かはよく分からないがWilleが早期からやっていることは確かなようだ。

anond:20200210063629

2019-09-26

グレタさんはCO2が見えない

結論比喩やで。

色々言いたいことがあるとは思うけれど、まずは前後文脈も含めて読まなきゃダメよね。

から前後込みで訳してみたわ(原語およびドイツ語版より)。機械翻訳に頼っているので変なところがあったら指摘してちょうだい。

日:なぜならば、彼女は[私たちに見えない/私たちが見て欲しくない]ものを見ることができたからです。

ス:För hon såg det som vi andra inte wille se.

独:Weil sie das sieht, was wir anderen nicht sehen wollen.

グレタは私たち二酸化炭素裸眼で見ることができる、数少ない一人でした。

Greta tillhöde det lilla fåtal som kunde sera koldioxider med blotta ögat.

Greta gehört zu den wenigen, die unsere Kohlendioxide mit bloßem Auge erkennen können.

彼女私たち煙突から流れ出る温室効果ガスが空に立ち上り、風に乗り、大気を巨大な不可視ゴミ溜めへと作り替えていくのを見ることができました。

Hon såg hur väthusgaserna strömmade ut från våra skorstenar, svävade uppåt med vindarna och förvandlade atmosfären till en gigantisk osynlig soptipp.

Sie sieht, wie die Treibhausgase aus unseren Schornsteinen strömen, mit dem Wind in den Himmel steigen und die Atmosphäre in eine gigantische unsichtbare Müllhalde verwandeln.

彼女子供でした。私たち皇帝でした。

Hon var barnet, vi var kejsaren.

Sie ist das Kind, wir sind der Kaiser.

そして私たちはみんな裸でした。

Och vi var alla nakna.

Und wir sind alle nackt.


この文章元ネタはScener ur hjärtat (英題Scenes from the Heart,でも英訳版はまだない)という本よ。

ドイツにてFrankfurter Allgemeineという新聞社ドイツ語版の一部を抜粋して公開し、その中の一文だけを抜き出してグレタ氏の画像と共にツイートしたのが今回の件の発端。

これは主にドイツ語圏のツイッターなどで盛り上がっていたのだけれど、それがスイスNauベルギーHet Laatste NieuwsVRTNWSといったニュースサイトに飛び火。それがWUWTのような温暖化否定論者のブログに取り上げられたことで、英語圏にも拡散していったのね。

そして先日、ShareNewsJapanのグレタさんの母「娘は空気中の二酸化炭素を裸眼で見ることができる」という記事日本に到着。Frankfurter Allgemeineのツイート4月29日なので、5か月ほどかかったみたいね

ちなみに、この日本記事の元は文中にもあるようにAfrinik.comの“My daughter can see CO2 with the naked eye”という記事よ。

Het Laatste NieuwsやVRTNWSなんかは「文脈無視した切り取りじゃないか」といった批判を受け、マレーナ氏と出版社に問い合わせたところ双方から比喩やで」という返答をもらっており、翌日に記事を訂正しているわ。

これは日本記事元ネタたるAfrinik.comの記事にも反映されており、ShareNewsJapanがこれを無視しているのはちょっといただけないわね。

まあ機械翻訳って書いてあるし、実際に読んだわけじゃないのでしょうけれど。

ちなみにドイツベルギー(2019.09.27修正)のfactcheck.vlaanderenでも独自に問合せをしており、グレタの両親スヴァンテとマレーナ両氏から比喩やで」と回答されているわ。

結局、フェイクニュース(って言っていいのかしら?)が言語ロンダリングされながら5か月かけて日本にたどり着いたってのが今回のお話

残念ながら、一部の人たちは引っ掛かってしまったみたいだけれどね。

マレーナトゥーンベリ氏が「娘はCO2目視できる」と本気で信じているとは、文章から断定することはできないでしょうし(私としては比喩と思う)、実際に本人が否定している以上、この話はそこで終わりよね。

どうしてもグレタ氏の母(ひいてはグレタ氏本人)を「バカな考えを持っているヤベー奴」認定したいというのなら止めはしないけれど、それならもっとアプローチでやった方がまだしも分があると思うわよ。

それじゃあね!

追記

factcheck.vlaanderenオランダやで

あらヤダ!なんで私ドイツって書いちゃったのかしら。教えてくれてありがとうね。修正しとくわ。

2018-05-20

anond:20180519170241

ショーペンハウエルってことは多分ドイツ語なんだろうけれど、ドイツ語だと小生に当たる代名詞は何なんだろう。Ichではないってことだよな。

追記

読書について」は「意志と表象としての世界」(独: Die Welt als Wille und Vorstellung、英:The World as Will and Idea)の「付録補遺」内にある1文だということはわかった。

英語だとhttp://www.gutenberg.org/ebooks/11945 内の「ON READING AND BOOKS.」なんだろうか。

 
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