2022-10-22

艦これ舞鶴市知財市長選挙のまあまあヤバい話(後編)

中編からのの続きです。

https://anond.hatelabo.jp/20221022145225

舞鶴の「舞鶴クリエイティブアソシエーションMCA)」というNPO法人が 「艦隊これくしょん -艦これ-」のIP勝手に使って商売していて、KADOKAWAから警告書が届いたら市長候補森本さんが怒ったというお話です。

AさんってMCAの人ですよね?

森本さんはAさんの素性をはっきりと明かしていません。

ただ、警告書には「貴店その他における無許諾グッズの販売」とあり、まずAさんが店舗運営していることと、無許諾グッズ(同人グッズ)を販売していることが伺えます(すぐに思いつくのは「海軍御用達おみやげ館」ですが、果たして)。

さらに、「ルールを逸脱したイベントの開催の誘致」という文言があることから、「砲雷撃戦!よーい!」や「舞鎮駆逐隊」など同人イベントの誘致に深く関わっていることも分かります

警告書が届いたタイミングは正確には分からないのですが、1本目の動画の少し前なのであれば「舞鎮駆逐隊」の怒られが発生した時期と一致するため、KADOKAWAによる一連の対応の1つという可能性はありますね。

いずれにせよ、Aさんが舞鶴側の中心人物であるという理解KADOKAWAは動いたのであり、逆説的にAさんはMCAの人と考えて間違いないと思います

MCAの人ないしMCAに強い影響力を持っている人でないと、イベントのくだりが意味を成さないからです。

また、Aさんに関して森本さんは「舞鶴事業者たちとゲーム アニメファンの皆さんを繋ぐ大切な役割をされたキーマンなんです」と仰っています

普通に考えればMCAの人、それも役員級です。

そう考えると、派生して色々と思うことがあります

まず、森本さんは今回の件に絡んで4本の動画投稿していますが、いずれにもMCA名前は出てきません。

「砲雷撃戦!よーい!」は地元と協力して盛り上がったことが注目されたわけで、その地元の協力を取り付けたのがMCAです。

「砲雷撃戦!よーい!」のことを舞鶴から好意的解説するにあたって省略するはずがないんです。

しかも、動画へのコメントで聞いたところ、森本さんはMCAの人たちとはそこそこ付き合いが長く、尊敬しているそうです。

すると、あえてMCA名前を出さな理由があったと考えるのが自然でしょう。

森本さんは、自身のことを「外野」だと主張しました。

外野自分が、尊敬するAさんがKADOKAWAから理不尽なことをされていることに怒っている、という体裁でした。

しかし、それだけMCAと近しい関係なのであれば、MCAがやっていたIP侵害は当然知っていたはずです。

念のため知らなかった可能性も考え、活動報告書を見る限りMCAKADOKAWA知財侵害していたように見えると動画コメントで指摘し、見解を尋ねたところ、森本さんは回答しませんでした。

この時点で、森本さんはMCAかばっていることに確信が持てました。

そもそもなのですが、森本さんは知財関連に詳しく実務経験もあるそうで、そうなればMCAKADOKAWA知財勝手に使っていることやそれが問題だということはすぐに分かったはずです。

不正を見て見ぬふりをするということは、相当な忖度が働いていると見るべきです。

また、森本さんの1本目の動画が「舞鎮駆逐隊」中止で界隈がざわついたタイミングと一致したため、森本さんは「砲雷撃戦!よーい!」を念頭に話していたのに「舞鎮駆逐隊」を擁護したとして批判が集まりました。

「舞鎮駆逐隊」はKADOKAWAからダイレクトに怒られているので、それは擁護しないと森本さんも仰っています

しかし、先述の通り、森本さんの尊敬するMCAは「舞鎮駆逐隊」と深い関わりがあるんですよね。

舞鶴鎮守府実行委員会」のアナウンス部門と思われる「舞鶴鎮守府情報局」のSNSアカウントも、「舞鎮駆逐隊」をガンガン宣伝していました。

動画MCAへの言及がなかったのは、「砲雷撃戦!よーい!」と「舞鎮駆逐隊」の両方にMCAが関わっており、「舞鎮駆逐隊」に問題が発生したので名前を出すわけにはいかなくなったという事情もありそうです。

AさんがMCA関係者であり、森本さんがMCA忖度する関係である以上、森本さんがAさんを庇い立てするのは理解できます

ただ、その際にMCA存在を隠したり、自身外野だと無関係を装ってみたりと、客観性演出するために不利な事柄を隠すのはやり過ぎです。

挙句の果てには、「MCA問題MCA解決すればよく、自分関係ない」というようなことまで仰っていました。

AさんがMCAと完全に無関係であればそうかもしれないですが、ここまで整理するとそれは無理があります

100歩ゆずってMCA関係者でなかったとしても、「砲雷撃戦!よーい!」の発展に大きな役割を果たしたのであれば相応の責任がありますし、KADOKAWAが警告書を送るのにふさわしい人物であることは間違いありません。

偏向した情報他者批判するやり方は、バレた時のリスクが非常に大きいことは覚悟しておくべきでしょう。

ちなみにブロック直前の私のコメントは、MCA違法行為がある以上「砲雷撃戦!よーい!」の屋台村の売り上げは不当利得であり、あなた当事者ですよという内容でした。

ブロック直後の森本さんのコメントが「何度も言いますが法的な話は裁判されたら良いと思いますよ。」なので、どうしても当事者にはなりたくなかったようですね。

その他諸々

どうしてこんなことに

とりあえず、「砲雷撃戦!よーい!」に関わった地元企業コンプライアンス見直しをしてほしいですね。

コンテンツイベントであるにも関わらず、チラシ等の関連出版物コピーライトマークがどこにもないということに違和感を覚えないのであれば、そんな人が知財担当するのは企業リスクしかありません。

これは信用問題であり、コンプライアンスに弱いとなれば現在や将来の取り引きにも影響を及ぼす恐れがあります

メディア大丈夫なのか

もう1つ私が懸念しているのは、各種メディアが「砲雷撃戦!よーい!」のにぎわいを肯定的に報じていたこと、つまりコンテンツを利用した地域振興の成功例として扱っていたということです。

MCAインタビューを受けた記事では当然のように艦これ名前が出てきますし、「海軍御用達おみやげ館」が大阪テレビ番組で取り上げられた時も、あたか艦これ商店街コラボをしているかのような扱いでした。

メディアも、まさか版元の預かり知らぬところで勝手にやっているとは思わなかったのだろうとは思いますが…。

大丈夫だとは思いたいのですが、人気コンテンツ勝手に使えば簡単で安上がりだみたいな考えが他の自治体に伝染していないことを祈るばかりです。

舞鶴グルメ66艦隊」のこと

屋台関係ではもう少し気になることがあります

2019年中頃に「砲雷撃戦!よーい!」の屋台村の人たちで構成した「舞鶴グルメ66艦隊」というグループが発足しています

もちろん森本さんも参加しています

「砲雷撃戦!よーい!」の主催団体であるSDFは今年3月に赤れんがパークで別の同人イベントを開催しており、合わせてその「舞鶴グルメ66艦隊」が屋台を出しています

そして中止となった今年9月の「舞鎮駆逐隊」にも「舞鶴グルメ66艦隊」が参加予定になっていました。

過去に開催された「舞鎮駆逐隊」にもクレジットされていたので、「舞鶴グルメ66艦隊」に「舞鎮駆逐隊」とのお付き合いはあったようです。

「舞鎮駆逐隊」は中止の理由理由だったので擁護できなかったのか、森本さんもばっさりと切り捨てていましたね。

しかし「舞鶴グルメ66艦隊」として付き合いがあったことは隠していました。

もっとも、「舞鶴グルメ66艦隊」に森本さんが参加していたことは間違いないですが、具体的にどのイベント森本さんが出店していたかまでは詳しく分かりませんでした。

「砲雷撃戦!よーい!」が終わってから屋台は出していないとのことだったので、今年のイベントには関係ないのだろうとは思います

強心臓関係

それにしても、「砲雷撃戦!よーい!」がなくなってなおイベント会場に同じ赤れんがパークを使うSDFも、それにくっついて商売しようとする「舞鶴グルメ66艦隊」も、なかなか強い心臓を持っていますね。

まとめ

個人的には、今回の件はこんな流れなのかなと思っています

①「砲雷撃戦!よーい!」があまりイリーガルな発展の仕方をしてしまったのでKADOKAWAがやめさせた。ただし関係者に気を使って問題が表面化しないよう水面下で行った

②水面下で行った結果MCAが「同人イベントでもう一発当てられる」と勘違いしてしまい、「舞鎮駆逐隊」との関係を深めてしまった

KADOKAWAが改めて「舞鎮駆逐隊」と、今度はMCAにも釘を刺したところ森本さんがハッスルした

よく分からないのは、なぜこんな勝ち目のない戦いを森本さんが始めてしまったのかということです。

問題ほとんどがMCAのやったことなので、森本さんは言うほど関係ないんですよね。

しかしこんな関わり方をしてしまったら、もう完全に当事者じゃないですか。

せっかくKADOKAWAが一度目は水面下で、二度目も警告書という穏当な方法で済ませておいてくれたのに、騒ぎを大きくしてMCAIP侵害を表に出してしまったのはなぜなのでしょうか。

ゲームファンなんてアホしかいないのだから都合の悪いことは隠して被害者面すれば味方になってくれると思ったのでしょうか。

それとも、もしかすると自分ではMCAを止められないから、外部の人に介入してほしかったという義侠心だったのでしょうか。

何にせよ、もしこれでもMCA同人イベントを諦めないのであれば、次に届くのは訴状だと思います

当然2014年から活動を根掘り葉掘り調べられ、古い案件時効もあり得るでしょうが裁判名前が出れば参加企業や協賛企業にも影響は及ぶでしょう。

森本さんの態度からMCA反省しているとは思えないので、弩級爆弾が爆発しないよう舞鶴役所には頑張って抑えてほしいですね。

森本さんについては「え、この人本当にこんな黒い人脈を抱えて市長選に出るつもりなの?」なんですが、欠格事項に該当するわけでもなく、実際の選挙で誰を選ぶかは舞鶴市民の民意なので、それ以上はノーコメントにしておきます

最後

個人的に、本件まで「砲雷撃戦!よーい!」は好意的に見ていたため、終わったのは残念だけど色々あったんだろうなあくらいに思っていました。

そのぶん、こんなことになっていたのかとため息が出ました。

舞鶴市としては公式とのコラボを始めており、森本さんの話が本当なら赤れんがパークにKADOKAWAアンテナショップができるそうです。

本来あるべき姿に近づいているのでしょうか。

ただ、舞鶴にかなり嫌なイメージが付いたのは否定しがたく、本当に森本さんは何がやりたかったのだろう、と思わざるを得ません。

動画コメントでは私を市議会議員の○さんかな?とか、実名で発信した方がいいと思いますよ!とか、正体が分かったらリアルで黙らしたる!みたいな態度を取られ、怖くてちびりそうになりました。

コメントに出てきた方々の事務所に変な問い合わせが行ってないといいんですが。

記事への反応 -
  • 前編からのの続きです。 https://anond.hatelabo.jp/20221022145133 舞鶴の「舞鶴クリエイティブアソシエーション(MCA)」というNPO法人が 「艦隊これくしょん -艦これ-」のIPを勝手に使って商売...

  • 舞鶴33軍艦通りキャラクターの人気投票上位は、三笠、朝日、八島! https://twitter.com/kyoto1muan/status/965085276119822337 この朴訥(ぼくとつ)な絵がたまらなく好きやわ。 https://twitter.com/...

    • いや、後者も絵柄が古すぎるやろ 40年前くらいの絵柄やぞ

  • 最初の個人の同人関係者たちの認識がいい加減だったために、同人に詳しくない舞鶴市民や法人が巻き込まれたように見えますが違ってますか?

    • であれば逆ギレして恐喝する候補者を市民がどう判断するかが見ものですね

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