2016-09-30

JTビジョンひとつずつですが、未来へ。

JT VS 国立研究開発法人国立がん研究センターを読んだ感想

流れ:

1. 国立研究開発法人国立がん研究センター受動喫煙による日本人肺がんリスク約1.3倍あり,肺がんリスク評価を「ほぼ確実」から「確実」へと評価日本人非喫煙者対象とした受動喫煙肺がんとの関連について、科学的根拠に基づく評価を示し、受動喫煙の防止を努力目標から明確な目標として提示

2. JT: それを認めず,「迷惑」や「気配り、思いやり」の問題解決しようとする.

上記とは別に,元々の公式見解喫煙健康に関するJTの考え方)も酷すぎる.

https://www.jti.co.jp/tobacco/responsibilities/guidelines/responsibility/health/index.html :喫煙健康喫煙健康に関するJTの考え方)]

そもそもJTが目指す社会って何?

公式HPに載っている全文を引用します.

https://www.jti.co.jp/tobacco/responsibilities/index.html: JTが目指す社会]

吸う人も吸わない人もここちよい世の中へ。

たばこの吸われる方、吸われない方が

強調して共存できる社会の実現を目指して、

様々な活動に取り組んでいます

吸わない人で,ニコチン・タールの混ざった煙を吸わされて心地よく思う人は全くいません.

煙は拡散されていくことをご承知でしょうか?

煙を完全にシャットアウトするような分煙禁止することを強く望みます

CM映像ではそのような描写はまったくありません.

JTビジョンって何?

こちらも公式HPに載っている全文を引用します.

https://www.jti.co.jp/tobacco/responsibilities/vision/index.html: JTビジョン]

たばこ好きな人がいますたばこを嫌いな人がいます

世の中には、さまざまな暮らしがある。さまざまな人がいる。

そのひとりひとりに、それぞれの思いや感情がある。

たばこについても同じように、いろいろな考えがあると思います

たばこを吸うことは、健康上のリスクを伴います

それを認識したうえで、たばこを吸う大人には、それぞれにたばこを愛用する理由があります

一方、たばこを吸わない人にとっては、たばこの煙が迷惑になることがありますたばこを吸う大人は、つねにマナーを守ることに心がけるべきです。

から私たちJTは、吸う人、吸わない人が共存できる世の中をめざし、さまざまな活動にいま取り組んでいます

私たちは「分煙環境の整備」を進めています。それぞれの場所に合うさまざまなやり方で、吸う人も吸わない人も心地よく過ごせる環境を増やしたいと考えているからです。

私たちは「マナーの啓発活動」も進めていますたばこを愛用する人は、周りを思いやることが、何より大切であると考えているからです。

さまざまである、ということ。

それを認め合い、尊重しあえる未来社会想像しながら、私たちJTはこれからも、いろいろな活動真摯につづけていきたいと思います

ひとつずつですが、未来へ。

マナー問題で片付けようとするのは,もともとの企業体質のようでこの文章からひしひしと伝わってきます

健康上のリスク認識したうえで,迷惑マナー・心がけの問題にするのはやはり間違っているのではないでしょうか?

他人健康上のリスクより愛用する理由が勝る場合などあるのでしょうか?

大人」云々よりも社会生活する人間として間違ってませんか?

また,今回のがんセンターの報告で,あなた方のいう未来ひとつ進んだわけですが,なぜ認めようとしないのでしょうか.

あなた方のいうビジョン尊重共存に背く行為ではないでしょうか>

喫煙健康に関するJTの考え方」が酷すぎる

引用https://www.jti.co.jp/tobacco/responsibilities/guidelines/responsibility/health/index.html : 喫煙健康]

厚生労働省は、「21世紀における国民健康づくり運動」において、たばこは、肺がん心筋梗塞等の虚血性心疾患、肺気腫等の慢性閉塞性肺疾患など多くの疾病や、低出生体重児、流・早産など妊娠に関連した異常の危険因子 ※1であるとしています


※1:

危険因子(リスクファクター)という用語は様々に使われていますが、定義としては以下のようなものがあります

「”リスクファクター(risk factor)”という言葉は、病気の発生リスクを高めるが、単独では、病気を引き起こすのには不十分な要因を意味する言葉として一般的に用いられています。」(木原雅子木原正博訳『WHOの基礎疫学』、三煌社 )

科学的知見に基づいて、意味のある健康関連状況との関連が知られている個人の行動や生活様式の特徴、環境曝露、先天性や遺伝特性などである。」 (日本疫学会訳『疫学辞典 第5版』、財団法人日本公衆衛生協会

病気の発生あるいは他の特定結果の蓋然性を増加させる属性ないしは曝露」(日本疫学編集疫学 基礎から学ぶために』、南江堂)

私たちも、喫煙特定の疾病(妊娠に関連した異常を含む)のリスクを高めると認識しています。また、喫煙とそれらの疾病との関連を具体的に解明するため、今後の更なる研究必要と考えています。※2

※2:

わが国における男女別の肺がん死亡率と喫煙者率の推移をみると、最近50年間で男性喫煙者率は明らかに低下し、女性喫煙者率はほぼ横ばいであるのに対し、死亡率は男女ともに1950年から1995年ごろにかけて顕著に増加し、以降減少傾向に転じているという事実がみられます喫煙の影響が現れるには20-30年のタイムラグをみる必要があるとの意見がありますが、タイムラグ考慮しても肺がん死亡率の動向を喫煙者率のみで説明することは困難です。

日本における喫煙者率と肺がん死亡率の推移(グラフ1)

困難であることの理由の一つとして、男女間における喫煙者率と死亡率の関係に違いがあります喫煙者率は男性では顕著に低下、女性ではほぼ横ばいであるのに対し、死亡率は男女で同じ傾向を示しているという事実がみられます

男女別の喫煙者率と肺がん死亡率推移(グラフ2 軸間隔をいじっているので比較不可能

また、罹患でみた場合肺がん罹患率は男女ともに増加しており、タイムラグ考慮しても罹患率の動向は喫煙者率の推移と一致しません。

日本における喫煙者率と肺がん罹患率の推移(グラフ3 データ数が少なくて役に立たない)

さらに、世界各国を男女別に比較すると、喫煙者率と肺がんによる死亡率との間には必ずしも相関関係がありません。

各国の喫煙者率と肺がん死亡率の関係グラフ4 2009年喫煙者率と1年前の肺がん死亡率での散布図,過去を見ても意味がない)

これらのことから私たちは、喫煙健康への影響については今後の更なる研究必要と考えています

喫煙が多くの疾病の危険因子であるとの厚生労働省見解は、主として喫煙者集団非喫煙者集団の間での疾病発生率等を比較する統計に基づいた研究疫学研究)によるものです。疫学研究は、喫煙者集団において特定の疾病のリスク非喫煙者集団より高いことをほぼ一貫して示しています。※3

※3:

喫煙健康に及ぼす影響に関する厚生労働省見解および関係情報については、厚生労働省ホームページ中の「たばこ健康に関する情報ページ」別窓で開くをご参照下さい。

疫学研究は、疾病とその要因との関連性を探るにあたり有用学問です。しかしながら、がん等、喫煙と関連があるとされる諸疾病の発生には、住環境大気汚染等)、食生活運動量ストレス遺伝的要因等様々な要因が影響しており、喫煙以外の全ての要因を同じにした集団比較することは困難です。また、疫学研究喫煙者非喫煙者集団同士を比較するものであり、個々の喫煙者について疾病のリスクを明らかにするものではありません。

喫煙の人体への影響を解明するために、疫学研究のほか、動物実験等が行われています動物実験において、たばこのタールをマウスの皮膚に塗布する実験では、皮膚腫瘍の発生が確認されていますが、たばこ煙のみを吸入させる方法により、腫瘍を発生させることは困難です。※4

※4:

たばこ煙を長期間吸入させる試験において、肺腫瘍が発生したとの報告もありますが、多くでは腫瘍の発生が認められていません。

喫煙健康への影響については今後更なる研究必要であるものの、私たちは、喫煙特定の疾病のリスクファクターであると考えています喫煙するかしないかは、喫煙健康への影響・リスクに関する情報に基づいて、個々の成人の方が決めるべきものです。


まるで,警察麻薬撲滅ビデオに出てくる麻薬を勧めてくる悪い大人のものである

ほとんど意味のない統計グラフもやめていただきたい.

疫学研究において,特定の疾病のリスク非喫煙者集団より高いことを示されているのに対し,

全ての要因を同じにした集団比較することは困難という反論ナンセンスであり,

様々な条件で喫煙が疾病のリスクになっていると結論付けるのが妥当だろう.

腫瘍が発生したとの報告もあるのに,ほとんど起きないか大丈夫のような文言も謎.

せめて,リスクは最大で見積もれよ.そんなに人を殺したいのか.

論文データよりもインチキキトー統計を過信されているようですし,

自分たちが何人人を殺したかの下限もわからないのでしょう.

即刻分煙でなく禁止する運動をするか,解体されてください.

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