「パラメトリック」を含む日記 RSS

はてなキーワード: パラメトリックとは

2024-07-21

決定木とは何か

レベル1: 小学生向け

決定木は、質問を使って答えを見つけるゲームのようなものです。木の形をした図を使って、質問と答えを整理します。例えば、「今日は外で遊べるかな?」という大きな質問から始めます

まず「雨が降っていますか?」と聞きます。「はい」なら「家で遊ぼう」、「いいえ」なら次の質問に進みます。次に「宿題は終わっていますか?」と聞きます。「はい」なら「外で遊ぼう」、「いいえ」なら「宿題をしてから遊ぼう」となります

このように、質問を重ねていくことで、最終的な答えにたどり着きます。決定木は、こうした「もし〜なら」という考え方を使って、物事を順序立てて考えるのに役立ちます

レベル2: 大学生向け

決定木は、機械学習における重要な分類・回帰アルゴリズムの一つです。データ特定の特徴に基づいて分割し、ツリー構造形成することで、新しいデータの分類や予測を行います

決定木の構造は以下の要素から成り立っています

1. ルートノード最初の分割点

2. 内部ノード中間の分割点

3. 葉ノード:最終的な予測や分類結果

4. 枝:各ノードを結ぶ線、条件を表す

決定木の構築プロセスは、以下のステップで行われます

1. 最も情報量の多い特徴を選択

2. その特徴に基づいてデータを分割

3. 各サブセットに対して1と2を再帰的に繰り返す

4. 停止条件(深さ制限や最小サンプル数など)に達したら終了

決定木の利点は、解釈が容易で直感であること、非線形関係性も捉えられること、特徴量の重要度を評価できることなどです。一方で、過学習やすい傾向があり、小さなデータの変化に敏感に反応する欠点もあります

レベル3: 大学院生向け

決定木は、分類および回帰問題適用可能な非パラメトリック監督学習アルゴリズムです。特徴空間再帰的に分割し、各分割点で最適な特徴と閾値選択することで、データ階層的に構造します。

決定木の構築プロセスは、以下の数学基準に基づいて行われます

1. 分類問題場合

  • 情報利得(Information Gain): ΔI = H(S) - Σ((|Sv| / |S|) * H(Sv))
  • ジニ不純度(Gini Impurity): G = 1 - Σ(pi^2)

2. 回帰問題場合

ここで、H(S)はエントロピーSvは分割後のサブセット、piクラスiの確率、yiは実際の値、ŷiは予測値を表します。

過学習を防ぐために、以下の手法が用いられます

1. 事前剪定(Pre-pruning):成長の早期停止

2. 事後剪定(Post-pruning):完全に成長した木を後から刈り込む

決定木の性能向上のために、アンサンブル学習手法ランダムフォレスト、勾配ブースティング木など)と組み合わせることが一般的です。

レベル4: 専門家向け

決定木は、特徴空間再帰的分割に基づく非パラメトリック監督学習アルゴリズムであり、分類および回帰タスク適用可能です。その理論的基盤は、情報理論統計学に深く根ざしています

決定木の構築アルゴリズムとして最も一般的なのはCART(Classification and Regression Trees)です。CARTは以下の手順で実装されます

1. 特徴選択:各ノードで最適な分割特徴を選択

  • 分類:ジニ不純度または情報利得を最小化
  • 回帰:平均二乗誤差を最小化

2. 分割点の決定:連続値特徴の場合、最適な閾値を決定

3. 木の成長:再帰的に子ノードを生成

4. 剪定過学習を防ぐために木を最適化

  • コスト複雑度剪定(Cost-Complexity Pruning): α(T) = (R(t) - R(T)) / (|T| - 1) ここで、R(t)は根ノードtの誤差、R(T)は部分木Tの誤差、|T|は葉ノード

決定木の理論特性

決定木の拡張

1. 多変量決定木:複数の特徴の線形結合を用いて分割

2. 軟判別木:確率的な分割を行い、滑らかな決定境界を生成

3. 条件付き推論木:統計的仮説検定に基づく特徴選択を行う

これらの高度な手法により、決定木の表現力と汎化性能が向上し、より複雑なパターン学習可能となります

レベル5: 廃人向け

決定木は、特徴空間Xの再帰的分割に基づく非パラメトリック監督学習アルゴリズムであり、その理論的基盤は統計的学習理論情報理論、および計算学習理論に深く根ざしています

決定木の数学的定式化:

Let D = {(x₁, y₁), ..., (xₙ, yₙ)} be the training set, where xᵢ ∈ X and yᵢ ∈ Y. The decision tree T: X → Y is defined as a hierarchical set of decision rules.

For classification: P(y|x) = Σᵢ P(y|leaf_i) * I(x ∈ leaf_i)

For regression: f(x) = Σᵢ μᵢ * I(x ∈ leaf_i) where I(·) is the indicator function, leaf_i represents the i-th leaf node.

決定木の最適化問題: min_T Σᵢ L(yᵢ, T(xᵢ)) + λ * Complexity(T) where L is the loss function, λ is the regularization parameter, and Complexity(T) is a measure of tree complexity (e.g., number of leaves).

特徴選択と分割基準

1. エントロピー相互情報量

H(Y|X) = -Σᵧ Σₓ p(x,y) log(p(y|x))

I(X;Y) = H(Y) - H(Y|X)

2. ジニ不純度:

Gini(t) = 1 - Σᵢ p(i|t)²

3. 平均二乗誤差(回帰):

MSE(t) = (1/|t|) * Σᵢ (yᵢ - ȳ_t)²

高度な理論考察

1. 一致性と収束速度: 決定木の一致性は、Breiman et al. (1984)によって証明されました。収束速度はO(n^(-1/(d+2)))であり、dは特徴空間次元です。

2. バイアス-バリアンストレードオフ:深い木は低バイアス・高バリアンス、浅い木は高バイアス・低バリアンスとなります。最適な深さは、バイアスバリアンスのトレードオフによって決定されます

3. 決定木の表現力:任意のブール関数は、十分に深い決定木で表現可能です。これは、決定木がユニバーサル近似器であることを意味します。

4. 計算複雑性理論:最適な決定木の構築はNP完全問題であることが知られています(Hyafil & Rivest, 1976)。そのため、実用的なアルゴリズム貪欲な近似アプローチ採用しています

5. 正則化構造リスク最小化:L0正則化(葉ノード数のペナルティ)やL2正則化(葉ノード予測値に対するペナルティ)を用いて、構造リスク最小化原理に基づいたモデル選択を行います

6. 情報幾何学解釈: 決定木の学習過程は、特徴空間上の確率分布の漸進的な分割と見なすことができ、情報幾何学観点から解析可能です。

7. カーネル決定木:非線形カーネル関数を用いて特徴空間を暗黙的に高次元化し、より複雑な決定境界学習する手法です。

8. 量子決定木:量子コンピューティング原理を応用し、古典的な決定木を量子系に拡張した手法です。量子重ね合わせを利用して、指数関数的に多くの分岐を同時に評価できる可能性があります

これらの高度な理論技術を組み合わせることで、決定木アルゴリズムの性能と適用範囲を大幅に拡張し、より複雑な学習タスク対応することが可能となります

2017-03-07

統計学が好きでモヤモヤする

理系エンジニアコンサルでも統計に疎い人は結構いる。

その中で、自分統計学が好きでマニアックなところまで勉強しているので、ミーティングでどうしてもムズムズするところがある。

両側検定じゃなくて片側検定だろ、とか試行回数何回くらいまでじゃないと近似できないだろだとか。

パラメトリック検定ならこうやる、ノンパラメトリック検定ならこうだなとか。

正直、周りのエンジニアにとったらそれっぽい値が欲しいだけで焦点は製品の中身にあるわけ。

細かく言うと第一種の誤りを犯さなければ第二種の誤りはそこまで気にしないわけ。

から話し合いの途中に検定方法の細かい突っ込みをしても「自分はわかってますアピールうぜー」としか思われないだろうし本題から脱線するだけで誰も幸せにならない。

口を挟むわけにはいかない。でも自分は凄く気になる。気になって仕方がない。

あぁモヤモヤする。

2013-04-10

http://anond.hatelabo.jp/20130409224032

この夫みたいなアホって、俺みたいな奴でもできる最低限のこととして、「そんなに難しくないんだからやればできるよ!この変分問題をラプラス近似で解いて近似最尤解を求めればいいだけだよ。ラプラス近似は要するにガウシアンを仮定すればいいんだから、平均と分散だけ考えればいいだろ?パラメトリックな問題に落ちるんだから高校生でもできるよ。すぐやりなよ。なんでやらないの?」とか言えば少しは何かを理解するだろうか。無理か。アホだから

2008-09-04

http://anond.hatelabo.jp/20080903232620

Eカップを例にとる。

A:普通女性

B:AV女優

E:Eカップである、という観測データ

とすると

P(E|A) = 0.1

P(E|B) = 0.19

となる。

全女性に対するAV女優の割合は、適当にググったところ0.4%とからしい。めんどくさいんで0.5%とすると

P(A) = 0.995

P(B) = 0.005

だ。これらをベイズの定理に代入すると

p(B|E) = P(E|B)P(B)/(P(E|A)P(A) + P(E|B)P(B)) = 0.0095 = 0.95%

となって、若干確率が上昇することがわかる。

ちなみに、より極端な場合でGカップを例にとると

p(B|G) = 5.6%

となって、10倍くらいになるね!

ベイズのいい練習になった

【追記】

実際は、観測データヒストグラムから分布関数を推定する問題をまず初めに解く必要があると思う。

結構裾が長い分布だから、正規分布じゃなくてポアソン分布あたりでパラメトリック推定すればいいか?

上の計算ではそれを省略してヒストグラムをそのまま確率だと思って使った。

2008-04-13

http://anond.hatelabo.jp/20080413222306

どうもあなたのバックグラウンドがよくわからない。

まぁ基本的な線形(偏)微分方程式フーリエ級数等の直交系で展開して解析するくらいなら余裕だけど、それだけじゃどうにもならないんですよ。統計予測だってパラメトリック分布で最尤推定するくらいならいいけど、隠れマルコフモデルを変分ベイズ法で扱うなんて話まで半年でできるほど頭良くないんです。

それだけわかってるなら変分ベイズ法なんて難しいことは少しもないように思うけれど。所詮、統計モデルを推定してるだけの話だし、変分法ってのはパラメータ無限次元になっただけだと思えばいい(実際そうだが)んだから。

経済金融勉強すべきだと思いますがね。財務諸表を読めないようじゃビジネスする上で話にならないし、

そんなのは管理職になって技術上の第一線を離れてからでいいと思うけれど。

資金の流れがわからなければ投資はできないし、

投資なんてする必要ないでしょう。せいぜい国債でも買っておけばいい。金融工学の入門書を読んでみた感想としていうのだけれど、理論にぶち込むべきデータを収集するだけでも大変だし、あの理論はだいぶ仮定が乱暴なので現実に合わせようと思えばその都度の手修正が必要だし、いずれにしても素人が下手に手出しをすると火傷するだけだと思った。あんまりそんなに何でもかんでも手を出して器用貧乏にならない方がいいと思いますよ。

http://anond.hatelabo.jp/20080413220407

敢えてマジレスするなら、最適化とか微分方程式とか統計予測とかプログラミングとかアルゴリズムなんてのは大学学部半期分ぐらいの内容だからすぐマスターできるはずだし

いやあ、それをすぐマスターできるほど俺頭良くないんですよ。まぁ基本的な線形(偏)微分方程式フーリエ級数等の直交系で展開して解析するくらいなら余裕だけど、それだけじゃどうにもならないんですよ。統計予測だってパラメトリック分布で最尤推定するくらいならいいけど、隠れマルコフモデルを変分ベイズ法で扱うなんて話まで半年でできるほど頭良くないんです。プログラムアルゴリズムはごく最近始めたばかりなんでやってるんですが。

経済金融勉強すべきだと思いますがね。財務諸表を読めないようじゃビジネスする上で話にならないし、仮に証券会社がまともになったとしても、学生に毛が生えた程度のイケイケドンドンの営業マンのコンサルティング(笑)に手数料払うなんて馬鹿げてますよ。資金の流れがわからなければ投資はできないし、産業の動向が読めなければ自分の仕事をどういう方向に進めていくかを決める際に支障がでます(例えば、現状で半導体産業に手を出してしまったりしかねない)。まぁそれらを全てフォローした上で、数理経済学の専門的な部分までは勉強する必要は無い、と言うのであればその通りだと思います。

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん