早く終わったと伝えれば次の作業が振られるだけで、振られた作業によっては余裕を持った仕事ができなくなるから
まるっきりサボるつもりはない、ただ仕事の余裕を持ちたい、それだけだ
が、上で仕事を振り分ける側に立つと、下のメンバーのこういう内職的なやりくりは正直あまりうれしくない
カツカツのスケジュールにするつもりはないけど、手持ち無沙汰で別のことしてるくらいなら終わったと言ってほしい
こちらはやらなきゃならないが指示まで落とせてない話を何本も抱えているから
そういう意味で、今、仕事を一緒にやってる若い女性はとてもやりやすい
終わったら終わったと伝えてくれる
案件が固まらず手持ち無沙汰な状況になると、定例会議で他の作業でできるものをやりましょうか、と自分から言ってくれる
これはやりやすい
新人で配属されてから契約が切れず、結果的にもう5年目くらいになるらしいがよく分かる
一方で、とても愛想が良い中堅の男性
よくやってくれているが、この内職工数を取りがちだ
サボってるとまではいかないけれど、どうみても終わってるのに報告はしてこない
進捗を確認すると一気にいくつか連絡してくる
そもそも自分の考えを押し付けてくる奴ってパートナーとして下の下でしょ
何でオッケーするかも〜しないかも〜みたいなエントリにしてるのか謎
マゾなら好きにしたらいいが
好き避けとか子供か!
さっさと断交しなきゃ。
出会いは趣味の社会人サークルだ。恋愛に対しわりと受け身な私にグイグイ話しかけてくれ、仲良くなった。彼とは感動や笑いのツボが似ている。付き合ったら楽しいと思う。
それなのになぜ二つ返事でOKできないかというと、彼の若さが怖いからである。
年上の私にあの手この手でアプローチを仕掛けてくる積極性。告白は初めてらしいが、未経験ゆえの恐れ知らずと言うか、告白まで猪突猛進だった。ひたむきに好いてくれるのは嬉しいけれど、根拠のない自信に満ち溢れている彼が、理解しがたい。
私は自分から告白したことがないどころか「好き避け」をしてしまうタイプ。自分なんかが好意を示すのはみっともない、どうせフラれるなら関わらないほうが良いと思う。恋愛に関し自己肯定感が低く、自虐の保険を何重にもかけてギリギリの社会性を保ってきた。ネガティブで景気の悪い性格だが、自分が傷つきやすいぶん人を傷つけないよう気を使えるので、まあ悪くない生き方だとは思う。
コインの裏表だ。彼のハートの強さは鈍感と言い換えられる。行動力に長け魅力的ではあるが、時折無神経さが顔を出す。
例えば、私は家族と不仲で数年会っていない。それだけ軽く言うと、大体の人は察して家族の話はあまりふらずにいてくれる。しかし彼は「なんで?」「帰ったら喜びますよ」といった言葉を平気で投げかけてくる。まっすぐ育ってきた彼には想像できないし、自分が傷つかない話は他人も傷つかない、そんな感覚があるのかもしれない。
もちろん、心の傷の数が優しさと比例するとは限らない。自分の傷以外に無関心の人もいる(私にも見えていない傷があると思う)。逆に、自分の傷でなくとも痛みを想像し、感じ、配慮できる人もいる。だがその配慮は、見聞きしたことや経験を咀嚼し、時間をかけ、歳を取りながら身につくスキルではないかと思う。そして彼は若い。
彼の健康な言動に、心の柔らかいところをえぐられそうで怖い。告白にOKすることが彼の成功経験となり、自信家の性質に拍車をかけてしまうのも怖い。若さそのものが将来の可能性であり、2年ぶんの、まだ傷ついていない白紙の可能性が常にそばにあるときっと嫉妬に駆られるだろうし、そんな自分が嫌になりそうで怖い。
告白を断り彼を傷つけたほうが、彼を好きになれるかもしれない。