2014-03-21

先日1週間工場勤務してた

金欠でまとまった休みを使って食品工場へ短期派遣。1週間という短い間だったが、勉強になることが多くてびっくりした。

行ったのは弁当を作るところ、辺鄙田舎にあって、ソフトバンク以外の電波も弱いような場所だった。

時系列無視で書いていく

まず思ったよりもすごく働きやすかった。蟹工船イメージで、怒鳴られどつかれ叩かれるといった職場を予想していたが、バイトはずっと真面目だったし、社員常識的な人が多かった。

ただノルマがキツくて、社員さんもピリピリしている日が結構あった。

やることはずっと同じ作業。作る部署だったから肉をずっと金トレイに並べたり、とんかつ作ったりしていた。例えば、8時に出勤したとすると、お昼までは延々と肉を並べ、お昼休み終わってからは延々ととんかつを作るような感じである。単純作業が無理という人は耐えられないと思う。作るところはこんな感じだが、トッピング部署もっと悲惨らしい。1日じゅう梅干しを入れるだけ、魚を入れるだけ・・・といったところらしい。

ちなみに、作る部署殆ど日本人か、日本語がかなり達者な人だった。一方で、トッピング日本語英語も喋れない人、例えば中国人ベトナム人比率ちょっと高いらしい。実際にすれ違うそれらしき人は一緒の建物では見なかった。

ノルマはあるが基本的人間扱いしてもらえて、社員さんも普通の人がおおい作る部署に比べて、トッピング環境はそれはそれは悲惨ものらしい。手が止まってると死ねと言われ、顎で所属場所を差されるらしい。実際に働いたことがある人から聞いた話で、実際に行ったことはないが。「日本語が通じない人が多いからそうなるんだろう」とのことで、これにも疑問だし、何より怖い。部署に恵まれててよかった。

顔を付きあわせて作業することがあってもだいたい無言・無心で作業する。オバちゃんなんかは話が好きな人も多いが、そうでない全く話さない人も一定いる。話すのが苦手っていう人には向いていると思う。

場所場所なので送迎があった。建物の中はそこそこ綺麗。毛髪が落ちないように、建物に入った瞬間に髪の毛キャップを付けなければならなかった。タイムカードをきって体温計で体温を記録し、衛生部門の人に怪我や体調の質問を受ける。これまでにマスクなどを付けるのだが、身体に触れるものがいくつか持ち帰り制だったのがちょっと嫌だった。静岡のパンノロウィルス事件も、持ち帰りで洗濯は各自でやってたら起こったことなのにね・・・と内心考えてた。

手洗いはノロウィルス対策と称してすごく複雑だったものの、エアカーテンの風の弱さと上記の持ち帰りのことであんまり意味をなしているようには思えなかった。

どこに行ってもオバちゃんはめちゃくちゃ強い。逆らえない。なにか業務に不都合な点があると社員さんと喧嘩する。しかもなまじ言っている内容が確かにそうだと思えるので社員さんも困る。なぜかというと、規則でやってはいけないことだが、そうしたほうが待ち時間が短かったり…といったところで社員さんが板挟み状態になるからである解凍するものが本当に昼夜交代でも終わりそうにないときは、社員判断でオバちゃんの案が採用されたこともある。社員さんも負けじと応戦するが、特に2,30代の男の社員さんだと大体がタジタジになる。ただ、モノいうオバちゃんも静かなオバちゃんも、だいたいが20代社員さんには総じて優しく、30代にはそこそこ言って、40代仕事ができない社員さんなら目の前でもできていないところを指摘して怒る。だいたいこういうオバちゃんは周りを動かすのが上手く、社員がタジタジになるようなオバちゃんには周りもついてくるので、気づいたら室長みたいになっていることが多い。そのオバちゃんに判断力がなくても、ついてくるちょっと若いお姉さんに近いオバちゃんが司令塔になっていたりするから面白い。少なくとも2日間配属された加工室ではそんな感じだった。

工場では基本的バイトロボットみたいなもので、ちょっと考える機能がついている感じである。基本指示されたこと以外はやってはいけないし、指示内容を的確に淡々とこなすことが求められる。社員さんはそんな自分たちを見て、仕事のペース、残り時間、次の仕事を割り振る、といった具合である。もちろん勤めて長い人は、自分の判断で新入りを動かして次の作業を見つけたりする。(Aの次はBを作るなどパターン化していることも多い)

ただ、そんな中でふと資材を運んだとき「ありがとう」だとか、ちょっとした世間話など、かいま見える人間臭さが、自分は割と好きだった。あーそっか自分らはロボットじゃないんだなと認識できたから。

不思議なことに、ご飯作る工場なのに、その話を聞きながらご飯を食べたくはならない。誰しも言うが、一度勤めると外食について足踏みしてしまうようになる。もともと弁当を買うほうじゃなく、自炊なのだが、尚更足が遠のいたように思う。人間自分が口にするものがあまりにも効率重視かつ工業的に生産されると嫌悪するものなのかな、と思った。衛生さはおそらく、一般的な家庭の台所よりよっぽどいいはずなのに、自分の家の台所で作ったご飯のほうがまだ食べたくなる。

あと、食材は基本不揃いなもので、弁当の中身のように形が揃っている方が普通じゃないことを知った。とんかつは型にはめて押し込んで楕円形にして、チキンカツは四角い型の中でパン粉を付けて整形する。1週間連続この作業をしていた。できればコンビニに行ってもカツ関連の製品は買ってほしくない。あれが一番手間がかかる。

働いている人はさまざまで、5年以上ニートしていた人、会社が潰れて食い扶持がなくなった人、卒業旅行のためにお金をためる大学生お小遣いが欲しい高校生定年退職したオバちゃん、子持ちのお母さんまどなどで、変わった人も、見た感じ軽い知的障害を持っている人もいる。そんな職場なので、仕事のこと以外ではだれもあまり干渉したがらない。中にはすごく悪口に聞こえるようなうわさ話をする人もいたが。最初に言ったみたいに、人間関係がめんどくさい人、仕事の間は喋りたくない人、延々と同じ作業が好きな人、周りのなりふり考えずに働きたい人にはオススメで、基本研修マニュアルもなく、それがなくてもやっていけるような内容なので、冗談半分本気半分でひきこもりニートバイトにもオススメだったりする。ただ、こうは絶対なりたくないと人の振り見てわが振り直せを実感する人がいたのも事実。少なくとも2人はそういう人に会った。

トッピングには中国人ベトナム人が多いと言ったが、ある移民国家でしばらく働いていた経験から日本移民受け入れについて考えてしまう。その国は基本互いが互いの文化尊重し(というか深く干渉せずいい具合に放っていて)割と円満にやっている。ただ、そんな国にも移民してからすぐに貧困になる人がいるので、おそらく国家保険サービスに相当な負担を掛けているだろう。就労ビザならまだしも永住権国籍を取ってしまったらいくら他国出身はい自国民と同じ扱いをうけるからである

日本移民をやるとまずアジア人が来るだろう。中国韓国ベトナムフィリピンタイ別に国はどうでもいい。実際に中国系の友人がその勤め先の国でいたが、彼はきちんとした大学卒業して、それなりの仕事に就いている。中国と同じくあまり評判がよろしくないベトナム韓国系の友人も同じような感じだ。つまり僕は問題は学歴や職歴だと思っている。ちゃんとした教育を受けられる家庭は、それなりにちゃんとした仕事についてちゃんと収入がある家庭で、少なくともチャイナタウンで腐りかけの魚を売ったりはしないはずだ。日本人日本人だけで国を引っ張っていきたいと考えている人が多いと思うが、きちんと考えることができて日本経済を引っ張っていける(横取り強奪ではなくあくまで日本のため)のなら移民も万々歳だと思う。ただ、実際に移民計画をしている政府の人はどう考えているのかイマイチからないし、その基準だって曖昧に造られる可能性が高い。

ただでさえ日本人就職率が低いのに移民とは何事だと思うかもしれないが、(極端にいうとアメリカのように)本当に頭の良い移民会社作るなりなんなりして雇用が増えるのであればそれでよい。ただ一般人と同じ思考・行動の移民を受け入れる必要はあるのかと疑問だ。そしていまその工場にかぎらずどこでも工場労働者が不足している。故に就労可能なVISA持ちの外国人に頼らなければならないという状況がすごく悪循環に感じる。

  • 終わりの移民についての考えを詳しく聞きたいな 急いで書いたのか、ちょっと趣旨がわかりづらいかも 学歴や職歴を持たないまま日本に移民してくる人をどうするかが問題と言うことか...

  • >不思議なことに、ご飯作る工場なのに、その話を聞きながらご飯を食べたくはならない。誰しも言うが、一度勤めると外食について足踏みしてしまうようになる。 えーマジで? 大手...

  • http://anond.hatelabo.jp/20140321231503 を書いてもう結構日にちが経ってしまったけど、コメントを多く貰えて嬉しかったので、それに答えていこうと思う。 すべてのコメントに対してではないこ...

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