はてなキーワード: TNGAとは
e-TNGAで調べるよろし
HVの技術があるトヨタならすぐできる!そもそもEVなんて流行らないからやらなくていい!全てEVというのは間違い!EVの時代なんて来ない!これからは水素エンジンだ!EVも本気だけど水素も本気!全方位戦略!
とか言ってたら、EVですでに追いつけないくらい差がついてるのウケる。ロイターのニュースが面白すぎてご飯が美味しいです。
しかし、これもう客観的に見て手遅れじゃないか?現状を簡単にまとめるとこれだろ?↓
実はガソリン車と混流生産するためのなんちゃってEV専用でした
もちろんAriya にも負けます
最短で5年かかります
最短で2027年です
詐欺も何も、普通にシーリー系列のプレミアムEV(Zeekr)のEセグに載せて出してるよ。Ni200Exな。
https://www.marklines.com/ja/report_all/rep2344_202208 (マークラインズは読めなかったら登録しといたほうがいいよ)
主力のNi150Exと違いインバーターも統合されてて、より先進的なパッケージになってる。たぶん今後はこの新アーキテクチャを下位ラインナップに降ろしてくるんだろう。
「厚みで強度コントロールするしかないアルミキャスティングと違って、部品ごとの要求強度をコントロールできるハイテン溶接の方が薄く軽く作れるし、結果的に安い」というなら、そもそもギガプレスがトヨタにとって技術的脅威になるわけがなく、相手にする必要すらない。でもトヨタ寺師研は、EVのコスト競争力向上のために研究しなければならない筆頭テーマに据え、EV専用プラットフォームへの採用可能性を検討している。お前にはわからないメリットを、EV分野での巻き返しを求められている特命チームは理解している、ということ。
「海外がキャスティングに走ったのは、鉄鋼メーカーにも自動車メーカにも冷間プレス技術が無くて、熱間プレス既にやってたから、似たようなキャスティングに走っただけ」の「ただ…だけ」って何が言いたいのかわからんけど、「キャスティングは、冷間プレスという日本得意の技術があまり盛んでない海外勢が苦し紛れで手を出した、劣ったテクノロジーなのだ」という解釈なのかなあ。でもトヨタがホットスタンプを増やしてるように、もう冷間の優位性ってだんだんなくなってきてる。そもそもTNGAだってホットスタンプ増やすことを売りにしてたわけでね。https://www.goo-net.com/magazine/contents/purchase/38831/
だったらそもそもハイテン鋼を使って冷間と熱間を使い分けて複数のパーツを作って後で溶接でガチャンコするなんて手間かけずに、軽量なアルミ系合金を使って、厚みだけで強度を自由にコントロールできて、プレス1発で整形できて、後の溶接工程がいらないやり方のほうが、量産方式として優れてるよね〜、これこそ破壊的イノベーションだよね〜、という風に普通はなると思うんだけど。
「高度で複雑で日本が得意な分野の生産方式のほうが良いに決まってる」という観念に囚われたままだと、「冷間プレスできないからキャスティングしてるんや」みたいな変な解釈になっちゃうのかなあ(もちろん海外勢も冷間プレスはやってます。メリットが薄れてるから減ってるけど)。量産製造技術においては、シンプルでスケールする生産方式のほうが強いのになあ。
お前けっこう適当書いてるな?
日本電産とブルーネクサスの主力eアクスルのピーク出力は、どちらもCセグ向けで150kWなんだけど…。ちなみに日本電産のほうが80%小さい。日本電産は、まだブルーネクサスが作れてない200kWラインナップもあるよ。
「厚みで強度コントロールするしかないアルミキャスティングと違って、部品ごとの要求強度をコントロールできるハイテン溶接の方が薄く軽く作れるし、結果的に安い」というなら、そもそもギガプレスがトヨタにとって技術的脅威になるわけがない。相手にする必要がない。でも寺師研が筆頭として研究しなければならないテーマに据え、EV専用プラットフォームへの採用可能性を検討している。お前にはわからないメリットを、EV分野での巻き返しを求められている特命チームは理解している。
「海外がキャスティングに走ったのは、鉄鋼メーカーにも自動車メーカにも冷間プレス技術が無くて、熱間プレス既にやってたから、似たようなキャスティングに走っただけ」の「ただ…だけ」って何が言いたいのかわからんけど、冷間プレスという日本得意の技術があまり盛んでない海外勢が苦し紛れで繰り出してきたテクノロジーなのだ、という解釈なのかなあ。でもトヨタがホットスタンプを増やしてるように、もう冷間の優位性ってだんだんなくなってきてるんだよね。そもそもTNGAだってホットスタンプ増やすことを売りにしてたわけでしょ。https://www.goo-net.com/magazine/contents/purchase/38831/
だったらハイテン鋼なんて使わずに、軽量なアルミ系合金を使って、厚みだけで強度を自由にコントロールできて、プレス1発で整形できて、後の溶接工程がいらないやり方のほうが、生産方式として優れてるよね〜、という風に普通はなると思うんだけど。「高度で複雑で日本が得意な分野の生産方式のほうが良いに決まってる」という観念に囚われてしまうと、そういう解釈になっちゃうんだろうなあ。
「有用性も検討する」といってるよね。そんで、すでに製造効率面・コストダウン面での有用性は証明されてるし、そもそもトヨタのように量産規模が大きいほど投資効果が出やすい仕組みなので、遅かれ早かれトヨタは絶対メガキャスティングやるよ。やらざるを得ない。
https://president.jp/articles/-/60305
問題は「やるかやらないか」じゃなくて「いつやるか」なんだ。「いま系列で抱えているボディ系・プレス系下請メーカー各社を切り捨てることができないから」、「IDRA製じゃなくて自社系列企業で独自開発でやりたいから(not invented here症候群)」などのしがらみに縛られるほど、「いつやるか」の決断は後ろにズレていく。決断時期がズレていくほど、トヨタのEV時代へのキャッチアップが遅れ、競争力も低下していく。そういうこと。
この記事で寺師研が検討対象としているとされる3つのコア技術:
・eアクスル
は、現状のトヨタは、全てEV系の新興メーカーや新興サプライヤーに劣後している。e-TNGAはICEの構造に拘束されていてEVの強みであるフリーレイアウト性を全く生かせていないし、バッテリ設置を前提とした効率的な強度設計もできていない。ブルーネクサス(アイシン+デンソー)のeアクスルは「やっと作れたよ〜」というレベルで、価格性能比は日本電産製にボロ負けしてる。ヒートマネジメントに到っては、テスラのオクトバルブやその後発技術は内燃系・空調系・電装系が部分的にしか協同していなかったICE時代の熱制御システムとは全く別のもので、トヨタにとっては、0からそこに追いつくミッションになる。これは、トヨタがHVで見せたようなwell-to-wheelでの圧倒的エネルギー効率による競争優位をEVでも実現するのは、ほぼ無理ということでもある。トヨタが一番得意なはずのことでここまで出遅れているのである。
つまり、EV時代において新興EV関連企業と対等に渡り合い、それを凌駕するための技術リソースを、現時点でのトヨタはほとんど持っていない。「EVだけにフルベットするのは危険」とか悠長なことを言ってたせいだ。だから今ごろ躍起になって他社の先行技術を研究している。
自分は3ヵ月前に、https://anond.hatelabo.jp/20220620225630 というエントリで「トヨタのEV戦略は明らかにおかしい」(トヨタの主販売市場の動向や競合企業のロードマップと比較して、明らかに展開が遅く、投入車種も少ない)という指摘を書いた。当時は結構叩かれたが、今日ロイターから、トヨタがこの戦略の見直していることを示唆する報道が出た。
https://jp.reuters.com/article/toyota-exclusive-idJPKBN2RJ0NR
[24日 ロイター] - トヨタ自動車が電気自動車(EV)事業を巡り、戦略の修正を検討していることが分かった。基本設計のプラットフォーム(車台)も見直しの対象に含めており、2030年までにEV30車種をそろえるとしていた従来の計画の一部は既にいったん止めた。想定以上の速度でEV市場が拡大し、専業の米テスラがすでに黒字化を達成する中、より競争力のある車両を開発する必要があると判断した。
まとめるとこうだ。
・「2030年時点でトヨタの販売車種の1/3をEVにする」路線を撤回する(目標が低すぎて死亡確定なので)
・「EVはCVより安くクルマを作れる技術」という現状認識に基づいて、EV生産のコスト構造を抜本的に見直す
・そのために混流生産向けのe-TNGAは徐々に切り捨て、EV専用の新規プラットフォームを開発・投入する
・追撃のために、なりふり構わずテスラの先行技術を後追いする(ギガプレス、オクトバルブ他)
つまり、EV時代におけるトヨタの最初の敗北宣言である。おそらくこれからもこうした敗北が積み重なっていく。日本の自動車産業にとっては、技術競争力の低下という現実を次々と見せつけられる、暗く辛い時代がやって来る。
2021年の年末にトヨタがEV30車種投入発表会やったときは、ネット上に「トヨタは全方位戦略だからリスキーなEV一本足打法にしてなかっただけ」「トヨタがちょっと本気を出せばEV時代も横綱相撲を取れる」という奇妙なファンタジーがはびこった。来るEV時代でのトヨタの勝利を疑わずに多幸感に浸る連中がいっぱいいた。蓋を開けて見れば、1年も経たずにこの有様だ。
系列部品サプライヤーを束ねて膨大な構成要素を精緻に擦り合わせるトヨタのものづくりは、内燃系と電装系が複雑に絡み合うCV時代には良いやり方だったが、EVでそのやり方を延長しても性能×コストのバランスの最適解には辿り着けない。見た目と機能は似ていても、CVとEVは全く設計思想が違うからだ。テスラは多数の部品を高度にインテグレートするという路線ではなく、「大胆な手法で複雑な構造を単純な仕様に変えてしまうような」技術思想を全面的に投入している。たとえば導入当初は「大量生産車向けの技術じゃない」と批判されたが、今や新興自動車メーカーが次々導入を始めているメガキャスティング(ギガプレス)。たとえばバッテリと空調の熱制御と統合して、今までの自動車とは別次元の効率的なサーマルマネジメントを実現するオクトバルブ。どちらも圧倒的な部品点数の削減とコストダウンを実現する。そして上の記事は、トヨタはそうしたテスラの路線に(プライドを捨てて)追従する、と言っている。
e-TNGAは、EVとテスラがもたらした設計思想上のパラダイム移行は全く意識せず、ただ単に「CVとEVを可能な限り互換化し、安直に投入車種を増やせる手法」として設計された、いわば「過渡的なプラットフォーム」だった。その過渡的なプラットフォームで8〜10年ぐらいは持たせる計画だったのに、2021年の発表から1年足らずで、もはやその思想がEVをめぐる現実に追い越されている。未だに「トヨタのEV時代制覇」という夢を見ている人たちにも、少しずつこの現実を認識してほしい。
https://anond.hatelabo.jp/20220620225630
で書いたことは、以下。
トヨタのBEV戦略(2030年に車種の1/3を、販売台数の1/3をBEVにする)は、今の地域別売上からするとかなり奇妙な方針で、額面通りに受け取るなら間違った戦略だと思う。あのトヨタの発表が出たときは、ネットでは「EVでもトヨタが勝つる!」「30車種すげえ」「EU勢ざまあw」みたいな反応が多かったけど、個人的には「えっ、そんだけ?」としか思えなかった。系列企業への配慮などで、あえて低めの発表をしてる可能性があるとすら思ってる。
なにが奇妙かといえば、トヨタというグローバル企業の売上構成から考えると、2030年に1/3をBEV化する程度じゃ全然売るタマが足りないはずなんだよね。トヨタの自動車販売台数は、2021年実績で、日本国内が140万台、海外が810万台。海外を地域別に見ると、北米が270万台、欧州が100万台、中国が200万台。よく「欧米以外の地域には、今後もICEやHVのニーズが根強くあるから…」と言う人がいるけど、トヨタの国別販売台数は、この北米・欧州・中国の3地域で輸出市場の70%、全生産量の60%を占めている。つまり発展途上国と日本を足した「2030年頃にICEやHVを売り続けられる地域」の市場規模は、今の販売先の40%しかない。
「4割の残余市場に向けて、全車種の2/3でICEとHVを維持する」というのは、ポートフォリオ戦略としておかしいでしょ?
ちなみにホンダは「2030年に2/3をEV化」、GMは「2030年までに北米生産の50%をEV化」、フォードは「2030年までに40%をEV化」という構想。つまりトヨタは、ICE規制までまだだいぶ間があるアメリカのGMやフォードに比べてもEV化に対して慎重な(鈍重な?)動きになっている。
「規制が始まるまではICE・HVを売ればいい」という人もいるけど、一旦ICEの規制・禁止法制がアナウンスされれば、その実施時期に5〜10年先行してICEやHVの売れ行きは落ち始める。消費者は、一定期間乗った車を手放す時点(規制後)で、ICEの中古車価格がガタ落ちしていることを予期するから。今の先進国での自動車買い換えサイクルは、日本で平均8.5年、米国も7.3年、欧州はもっと長い。最近は日本でも「これが最後に買う内燃車かな、次はEVだろうな」なんつって自動車を買う人が増えてるでしょ。海外もそう。
最近の欧州車ディーラーでは一種のdisclaimerも兼ねて「EVのほうが下取り価格は有利です」と言われることが増えたけど、今後は先進国のどこでもこの傾向が加速し、おそらく2026年あたりから「EVか死か」の秒読みが始まる。そんな状況で、「2030年には、なんと全車種の1/3をBEVにしまぁす!」みたいな悠長なことを言ってて、まともに戦えるのかな、何らかの思惑含みのフェイクであってほしいな、というのが今の自分がトヨタに思ってることです。
ミサイルなどと揶揄されている話題の車を、短時間だが初めてころがす機会があったので、思ったことをつらつらと。
総じて、とてもいい車だった。