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2021-03-12

洋楽離れについて駄文を吐いとく

Spotifyのような黒船というべきサブスク洋楽離れを食い止めるみたいに言われてたけど、むしろさらに加速していってる

サブスクチャートにどうにか残ってるアーティストビーバーとかブルーノとかマルーン5のような昔からいる人達で(10年前は昔)

ビリーアイリッシュMステでやる気ないのが炎上したせいかチャートインしなかった

でもこれって原因は日本人ガラパゴス思考だというより、K-POPメジャー洋楽の客が流れてるせいじゃないかな?

というとあれは基本はダンスポップばかりだと言われそうだけど、今じゃエクスペリメンタルロックアンビエント音楽聴く自分最初ステイシー・オリコとかバッド・デイ~ついてない日の応援歌のようなポップスを聴いてた

こういう入口的な存在K-POPに奪われてるというのは大きいんじゃないかと思ってる

ただ洋楽離れを叫ぶ人達ってK-POP持ち上げてJ-POPを叩くのが大好きなんだよな

戦略的な話をするなら仮想敵にすべきなのはK-POPなのに(別にK-POPに恨みはないけど)

2019-09-01

映画「We are little zombies」ってそんなに良いか

 映画「We are little zombies」を8/31ウェブでの無料公開で見た。今も劇場で上映されているにも関わらず、という点は素直にすごいな、と思う。海外で賞を取ったとも聞く。Filmarksを見れば、割と高評価を付けている人が多い……ように見受けられる。だけどあれ、そんなに良かったか

あらすじ ※以下、ネタバレを大いに含みます

 両親を亡くした4人の少年少女ヒカリ、イクコ、タケムラ、イシ)が火葬場で出会いバンドを結成し、社会現象となる。しかし、主人公ヒカリ)の両親が亡くなる原因となったバス運転手ネット特定され、運転手自殺バンド解散し、主人公は親戚に引き取られることに。イクコ、タケムラ、イシらはヒカリを連れ出し、ヒカリの両親が事故で行けなかった草原へと目指す。道中で事故に合い、4人の乗った車が水没する。頭の中で走馬灯が駆け巡るヒカリ。突然「Continue?」という文字が浮かぶも、一度は拒否しかし仲間たちの声もあり「Yes」を選ぶ。するとヒカリの出生シーンが浮かび、気づいたころにはヒカリ事故現場にいた。その後草原へ4人で向かい、平凡な人生いいねとかなんとか言う。念仏が聞こえ、鯨幕の白からズームアウトして終わり。

感想

 大筋だけ抜き出すとそれなりに理解は出来る。というかこういう、理解のない大人や嫌な現実に反抗し、自由を勝ち取るというストーリー青春モノの定石なので、悪くなりようがないのだ。それから映像が斬新というのも分からなくはない。短いカット連続に鮮やかな色彩、独特なショット

 それらを全部ひっくり返すほどに、演出ダサい

セリフ説明しまくる主人公たち

 自分が何を思ってどう動いたかバンドがどうなっただとか、最初から最後まで説明セリフだらけ!映画は、カメラを通じて作り手が見せたいものだけを見せられるメディアだ。だからこそ、言葉で全部喋っちゃ興ざめなんだよ。表情や仕草、寄って撮るか引いて撮るか、背景に美術、何を画面に入れて何を排除するか、言葉だけに頼らず表現しなきゃ「映画」の意味がないんじゃないの。主人公一人称ナレーションたっぷり入れることが効果的に作用する場合もあるだろうが、主人公たちは感情が無く、両親の葬式なのに泣けない(だからゾンビ」)という設定のはず。それなのに(一応「ゾンビ」だから棒読みで!)べらべらしゃべるものから、「俺、中学生だけど正直感情が無くて全てが滑稽に思える」のコピペを思い出す仕上がりである

2019年にこれをやるかという表現

 「さあゲームの始まりです」は流石になかったが、感電して骨が見える、ネット特定シーンでは画面上に書き込みと思しき文字がずらずら表示される、などの古臭い表現がそこかしこに見られる。走馬灯も「Continue?」も差しまれる出生シーンも……4人が逃げ込んだ先はラブホテル了解です!ちなみに、主人公ゲームボーイを持っている理由は一応明かされてはいるが、イクコ役の中島セナに(iPhoneでもデジカメでもなく)フィルムカメラを持たせているところから見るに、ちょっとレトロな感じよくない?ぐらいじゃないかと疑ってしまう。街中で若者スケートボードをやっている場面も、有り体に言やPOPEYE感を演出するだけ。こういうのを削除したら90分ぐらいのソリッドなものに仕上がると思うのですが。本筋には関係ないものの、正直かなり冷める。

地域格差ステレオタイプ

 ここがかなり嫌だった。主人公ヒカリはおそらく東京まれ東京在住(東京タワーらしきものが見えることから分かる)の中流家庭であるのに対し、がめつく、金をむしり取る親戚は関西弁である。これをステレオタイプと言わずしてなんと呼ぼうか。他にも、葬式の場で主人公に「感情が無いの?」と泣くよう迫る親戚の女性福島在住だし、主人公の両親が巻き込まれ事故の原因であるバス運転手広島出身であるという描写がある。それだけではない。タケムラの父親は、工場経営しており、貧困で、母子に対し暴力をふるう。そして母親を巻き込んで自殺する。イシの両親は中華料理屋を営んでおり、イシは太っている。そして実家火災で全焼する。イクコの両親は、イクコに心酔するピアノ教師によって殺害される。そういう設定だと言われればそれまでだ。気にならない人もいるだろう。だが、私はなんだかなあという気がするのだ。ついでに言うと、主人公ヒカリ父親広告会社に勤めており、社内では人気者だそうだ。監督電通の長久允氏であることを鑑みるに、強い電通力(ぢから)を感じる。

肝心の音楽そんなにいいか問題

 主人公たちにバンドを組むよう勧めたホームレスたちの音楽が、見た目通りのヒッピー感溢れるものだったことには思わず笑ってしまったが、それは好みの問題だろうから置いておく。問題主人公たちのバンドだ。エクスペリメンタルビットポップをやるのは、それも好みの問題だろうから(あと一応「ゾンビ」的設定を生かしたのだろうし)置いておく。それの凄さを語る方法が酷い。CHAI菊地成孔を出して、彼らがいかに凄いかを喋らせるのだ。鑑賞中、思わず叫びそうになった。嘘だろ?!観客はそれぞれ好みが違うから楽曲凄さ表現するのはとても難しいということは分かるが、実在するアーティスト言葉説明させるのは一番ダメでしょう。先ほども述べたが、それなら「映画」でやる意味がないのではと感じる。

自己弁護のうざったさ

 「エモいって古い」にはエクスキューズを付けるいやらしさを感じる。さらに、一種夢オチとも取れる結末で〆ているところもあまり好きではない。別に、全て主人公ヒカリ内面の旅であっても悪くはないが、それにしてはこの(法要中の)短い間によくそこまで考えたな!となり、オモシロさが増す。また、自己弁護ではないが、「絶望ダッサ」にはどうも乗り切れない。「僕は感情がないから悲しみなんて感じないんだ平気なんだ(自己防衛)→いや本当は絶望して悲しんでいるんだ(自覚)→でもそんなのダサいから乗り越えていくんだ(そして未来へ……)」なのかな、と好意的解釈するとしても、それは「ダサい」という言葉で乗り越えていくべきものなのか、疑問である抑うつ状態ダサい/ダサくない、という問題じゃないと思うのだが……。

おわりに

 疲れた映像が斬新と述べたが、中島哲也に似ているんじゃないかとも思う。他にも色々言いたいことはあったが、もう止める。だいたい夢オチ可能性がある時点で、全ての指摘は負けなのだ。楽しんでいる人をけなしたいわけではない。良かったという人はそのまま、堂々としていればいいと思う。ただ、私には合わなかった。

2012-04-04

論文の書き方

あー、なんだい?論文を書きたいって?でも初めて書くから書き方が分からないって?ああ、そりゃ大変だね。自慢じゃないけどおじさんは自分論文を書けるようになるまで10年かかった。まあ簡単には書けないさ。すぐに出来なくても焦らなくていいよ。ペーパーテストじゃないんだからね。何回書き直したっていいし、どれだけ時間が掛かってもいい。もちろん辞書は使いたい放題だし、ググルスカラで気の利いた表現はすぐ出てくる。間違った表現かどうかも分かる。エキサイト翻訳の精度も随分上がったしね。ちょっとお金出したら業者が校閲してくれるしね。英語なんて高校生レベルで十分さ。問題は研究結果だよ。当たり前の事だけど新奇性が十分無いといけない。でも君は普段から先行研究を十分サーベイしてたよね。そこは大丈夫な筈だ。もし君の研究に今までに無い知見があって、君がそれを永遠の形に残したいと思うのなら、じゃあ論文を書いていいんだよ。論文の書き方には色んな流儀がある、どんな風に書いたっていいんだよ、多分ね。重要なのは読んだ人にメッセージが伝わること、そして標準的なサイエンティストの批判に十分耐えられること、この二点だけだ。後者は色々難しいかな。人によって「標準的」は随分違うしね。物理学会領域8みたいなdis合戦に十分耐え、どんなクレーマーもびくともしないデータの質、精密な議論。そりゃあ、望ましいけど、多くの場合オーバースペックだよ。年を取ってこだわりたくなったらトライすればいい。最初デビューすることだ。君の論文の伝えたいこと、メッセージ、が標準的な科学者が納得できるエビデンスが揃ったらどんどん進めばいい。周りの人が「もう論文書けるね」とか言い始めたらそれがシグナルだ。論文を一度書くと、人の論文の読み方も変わってくる。場合によっては査読が回って来たりする。それが論文を書く時に役に立つ。この感覚はやってみないと分からない事が多いと思う。最初から完璧に書こうとせずに、何本も書きながら成長する方が遥かに効率的だよ。ある先生論文を書けない私を「3本書きましょう、3本書いたらみんな書けるようになりますよ」と励ましてくれたんだけどね、これは金言だと思うよ。じゃあ具体的な話に移るよ。まずタイトルだ。これは出来るだけ短く、しかし君のメッセージを出来るだけ伝わるように選ぶ。この二つを両立させるのは難しい?まずは後者で作って、その後、少しずつ削ればいいんだよ。そして意味が不明になる直前で止める。これで終わりさ。次はアブストラクトアブストラクト論文に書いた後に書くって流儀もあるそうだけど、私はアブストラクトが書けないうちは論文を書かない方が良いと思う。だってアブストラクト~君の伝えたいこと、メッセージ、だからね。これが固まっていないと迷子になると思うよ。アブストラクトは全体の設計図、骨格なんだよ。そして次にイントロダクションイントロダクションと結論は対応していないとダメからね。結論を意識して、読者に結論を理解出来る必要十分な情報提供するのがイントロ役割だ。もちろんこの際、先行研究を正当にリファーする必要がある。自分の結果の新奇性を十分に主張するためには自然とそうなると思うけどね。次にエクスペリメンタル。ここはそんなに難しくないかな?そして肝心のリザルツアンドディスカッション。ここは先ずグラフを先に作るほうが良いと思う。君のメッセージを一目で伝えてくれるような分かりやすくて美しい図、それを作るんだ。図の作製は重要だよ。論文を読む時は図だけ先に読めとか良く言うでしょ?ログ-ログ,リニア-ログ,リニア-リニア,色んなプロットを試してもっとも良いのを選ぶんだ。そして図を、君のメッセーが伝えやすいような順番で並べる。レターだったら3つぐらいフルペーパーだったら10を超える事もあるかもね。とにかく色んな順序で並べてみて、君のメッセージを伝えるストーリーを考えるだ。もっとも分かりやすい順番を選べば良い。数学証明のように順を追って謎を解き明かず方法もあるだろう。最も重要メッセージを伝える図を最初に示して、それを補強していくやり方もあるだろう。どちらにせよ基本的に英語は一本道だ。日本語みたいに、「なお」「話は変わるが」みたいな唐突に話を変えるような事は殆ど出来ない。そう考えると自ずと解は多くない。ここまで出来たら後は文章化するだけだ。On the other hand, moreover, in contrast みたいな単語で文章をつなげれば良い。これは色んなサイト表現を紹介しているよね。便利な時代だ。最後に結論。Summaryだとほんとに本文を拾ってくるだけでもいい。最初はこれで十分だと思う。慣れてきたらSummaryとConclusionの違いを意識してみる、とか色々考えればいい。投げやりだって?ごめん、勢いで書き始めたけどもう眠いんだよ。最後に君に是非伝えたいメッセージがある。論文を書くという作業は楽しい物なんだよ。君の研究結果を永遠に、多くの人に伝わる形に結晶化させる作業だからね。早くその楽しさを知って欲しかったのさ。

 
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