もう終わりにするつもりなので、今の気持ちを書き留めたくなったからここに書く。
私の好きな人はアイドルだ。芸能系とかじゃない、普通科の高校の同級生だ。同じクラスになったのは一度だけだ。多分向こうからしたら顔すら曖昧な認識だろうと思う。それは無理もなく、彼は明るい人間で、運動部で活躍していたそうだから中等部の頃からとても目立っていた。かたや私は文化部で、部員の少ない部活だったから具体的な名前は避けるが、まあ、文芸部とか生物部とかあのへんだと思ってくれたら大体正解だ。彼がヒエラルキーの頂点なら私は最下層だ。彼の情報も大概は言伝のそのまた言伝を盗み聞きして得たようなもので、生きる世界が違いすぎる。まあそんなことこんなところでくだを巻いている時点でお察しだと思うが
好きな理由は色々ある。主にとても彼の身体が好きだった。手脚が長くて太いところと、骨盤の位置が高いところが特に。正直私は(当時は)女みたいだった彼の顔をまったく美形とは感じていなかったが、アイドルになるくらいだしきっと美形なんだろう。入学して間もない頃に校内で歩いてる彼を見かけて好きになった。それからしばらくして、彼が教室のドアを音をたてないように閉めているところを見て本当に好きになった。我ながらわけがわからないと思う。その頃から私は彼の周囲を嗅ぎまわり彼に関する情報をかき集めては妄執にとらわれるようになった。彼に絶対迷惑をかけないようにというのは念頭に置きつつ、あまりここで書きたくないようなこともした。人生で一番猿に近づいた時期だ。でもこの頃が一番幸せだった。
具体的な時期を書くのは避けるが、彼が芸能事務所に入ったことを知ったのは多分同級生のなかでも結構遅かった。同じ部活の後輩が自慢げにSNSに書いていたのを見て知った。その時は驚きこそしたが「まあまあ」と思った。どうでもいいとか思っていた。恥ずかしながら私は(今もだが)そういう芸能界みたいなのに疎くて、なんだかよく聞く読者モデルとかそういうものなんだろうと考えていたからだ。
そこから特にイベントも無く、たまに彼のクラスの前を通って窓の隙間から彼の姿を見ては満足することに終始した。それで結構幸せだった。だがいつからか彼が学校にあまり来なくなったあたりからその楽しみも失われた。ただでさえ少ない遭遇の機会が気付けばゼロに近い値になった。
私はネットが好きなくせに意識的にアイドルとしての彼を調べることを避けていたが、そこで初めて彼の名前で検索した。ショッキングだった。知らないことがたくさん書かれていた。あんなに知りたかった彼の身長や血液型や家族構成がすぐに判明した。それが誰でも読める状態であるというのが衝撃だった。ツイッターで検索すると私と同じように彼のことが好きな人が把握しきれないくらい無数にいたのも胃液が口から飛び出そうになるくらいストレスだった。学校にあまりいなくなった理由は、多分彼のアイドルの仕事が忙しくなったからだった。簡単なことだったし私はそんなことも知らなかった。でもネットで読めた彼の言葉を何日もかけて読み込んで、彼は私の認識していた通りの彼であることがわかり幻滅しなかった自分に心底ほっとした。何を言ってるかわからないと思うが涙が出る程嬉しかった。
それから私は偶然スマホを水没させて数日インターネットを絶ったのをきっかけに、私はもう彼のことを忘れるようと努力しはじめた。インターネットを介して彼を知るほどまた好きになってしまって、でももう私だけの彼じゃないと思うと酷く辛くて何も手につかなくなった。学校集会などでたまに彼を見かけることもあったが意識的に見ないようにした。この頃から受験勉強にも追われ、親しかった友人は内部進学を決めたので自然と外部受験の私とは疎遠になり、本当に孤独で、静かな場所に一人でいるとずっと彼のことを考えてしまうからなるべく雑音の多い場所で勉強をして時間を潰すようになった。成績は上がった。親がとても喜んでいるのが複雑だった。そしてテストの順位が忙しい彼とたいして変わらないことをクラスメイトの会話を介して知ったときは暗い興奮を感じた。おかしな話、彼はすごい奴なのだと誇らしかった。
そういう期間が長くあって、それはそれで精神の安定した時期でもあったのだが、決定的なことがあって全てが終わった。いつのことかはぼかす。
きょうだいがテレビを見ているそばで勉強をしていたら、よく知った声が聴こえてきて、画面を見たら偶然彼が出演していた。文字にすればそれだけのことだった。でもそれが、今までで最大の耐え難いほどのショックだった。そのショックの出処はわからない。なんでこんなに悲しいんだろうと考えることすら悲しくて悲しくてやりきれない気持ちになった。
それから色々なことをとめどなく考えた。今まで思考を避けていたぶん苦しくて数日頭痛が止まらなかった。もし私が彼と同じクラスになることがたくさんあったら同じ部活に入っていれば何か変わっていただろうかと考えることもあったが、きっとどう運命が変わったって私と彼が交わることはなかったのだと自分にわからせるのはそれなりに時間を要した。
自分は、彼がもう恐ろしいほど遠い世界の人間になってしまったことを、スマホの画面や私の視界のような小さく個人的なものではない、大きなテレビ画面に映っている彼を見て、初めてそこで自覚して動揺してしまったのだと、客観的に考えればわかる。だがあの時の私は錯乱状態でそんなことがわからずただ真っ暗な悲しみの中でどうすることもできなかった。
そしてある日学校帰りに街で彼の顔がプリントされたグッズ?をカバンに着けている同年代くらいの女を見かけて反射的にふらふら着いて行ってしまった。彼女は地下鉄に降りていった。私はもしかしてと感じて彼の名前で検索してしまって、彼の出演するライブが丁度その日あると知った。今思えばなんでそんなことをしたのかわからないが、私は気付いたら地下鉄に乗ってその会場に向かった。調べた最寄り駅で降りるとなんだかそれらしい女達がたくさんいて、私はそれだけでオドオドしてしまって早足で彼女らを追い抜くようにしてホームを出た。彼女らのざわざわした話し声の中に時々彼の名前が現れて心臓がバクバクして背汗が止まらなかった。地上に出てからはもっとたくさんの彼の、もしくは彼と同じグループの人のファンらしき人間がたくさんいて、それらは皆一様に同じ方向に歩いていて、あっちかあの方向に彼がいるのかだからみんなあっちに歩いているのだ、と私も突き動かされるようにそれに倣った。よく晴れていたからかなんなのか、汗が止まらなくてしょうがなかったことを鮮明に覚えている。
辿り着いた先は大きな建物だった。綺麗だけど変な匂いがするところだった。ぞろぞろとファンらしい女達がいて、たぶん入場待ちみたいなことなんだろうか。この全員が彼のことを好きなのだと思うと漠然とした恐怖に襲われ、あまり近づけず遠巻きにそれを見ていた。彼の顔がプリントされた様々なものが何度も視界を過った。巨大なモンスターと対峙したような無力感に襲われて、私はここへ来て何をするつもりだったんだ?と自分で自分を責めた。
すると、わりと近からず遠からずな場所に立っていた二人組の女達がちらりとこちらを見た。偶然かと思ったが次は力強く二度見されて、確実に私を見ていることがわかった。私は怖くなって俯き携帯を触っていると彼女らは何事かひそひそ話始めた。ほとんど聞き取れないような声量だったが「あの制服」と言っているのだけははっきりとわかった。
次の瞬間に私は来た道を引き返していた。話しかけてこようとしているような素振りもあったがそれでも走って逃げてしまった。奇異の目だった。あそこにいた彼女らの大半の容姿はとてもかわいい女の子といった風で、私はあの場で死ぬほど浮いていた。気付いてしまった。私が彼を好きでいるのはおかしくて迷惑なことなのだ。そうはっきりと自覚して、今まで何年間も彼のことが好きだった幸せな記憶がフラッシュバックして、その幸せと同じ分の後悔が押し寄せてきて潰れてしまいそうになった。体力が無いのに全力で走ってしまったから息切れて、もう惨めで惨めで涙と塩辛い唾液が止まらなくて、駅のトイレで吐いた。
私はこの日の夜に、初めてはっきりと「もう好きでいることをやめる」と決めた。今まで彼への感情から逃げることはあっても「やめる」とは明言していなかった。そう決めてしまうと、急速に自分の中を占めていた彼の存在が萎んで、不思議なくらい気持ちは落ち着いた。
でもまだ自分の中に彼が残っていた。完全には消えなかった。こうやって彼とのことを物語的に書くことで自分の中で完結させて切り離そうと思った。それは私の勝手であるからどう責められても仕方ないと思う。彼が特定されるような記述はなるべく避けたつもりだし多少筋が曲がらない程度に嘘も交じっているが、別にもうどうなってもかまわないと感じているのも本音のところで、最後に彼に迷惑をかけてみたいと思っている自分がいる。でも一生私のことを知らないでいてほしいのも本当だ。一貫性がない。最悪だ。だいぶ長くなった。推敲とかもしてないから色々おかしいと思う。もう好きではないけど、彼を好きでいたこの数年間はたぶん一生忘れないと思う。
最後に。何かの間違いでここに辿り着いてしまった彼へ。これからも頑張ってください。応援は出来ないけど、あなたの人生を神様が後押ししてくれるようここから祈っています。あなたの全てが上手くいきますように。
べらぼうな金持ちと結婚した。 みんながいくら稼いでるか知らない。 とにかく私にとってはべらぼうな金持ちだ。 年収1000万すら「なにそれ?」な私にとっては 年収億超えはべらぼう...
よかったじゃない 金持ちは貧乏人と結婚すべきだよな 社会の効用が上がる 貧乏人丸出しで相手や義両親が気にしないなら自分でつまんないこと気にすんな
べらぼーいいたいだけやん。
よかったね、お幸せに!
超絶倫なのかだけ聞きたい
習慣 態度 振る舞い 礼儀作法 言葉遣い いまから改めることは できるものですかね ...
食洗機のくだりで、嘘松検知器が点灯。お疲れ松
そのまま食器を入れないからね。 多少、食器に付いた汁などを落としてから、食洗機に入れる。 結構、手間かかるからね。あれ。 何もしない、全自動の食洗機って、業務用だよね。
5chでも増田でも、食洗機の話題が出るとやってきてあることないこと書いてdisる人いるよな。食洗機に親でも殺されたのだろうか。
これでDisってることになっちゃうのか~
だってイチャモンつけてんじゃん 事実じゃない事書いて
食洗機にそのまま突っ込んでも汚れ落ちないって事実やん。 実家も父親が予洗いせずに食洗機に突っ込んだ皿は油残ってたわ。
それは食洗機の性能が悪かったからだよ 今はだいぶ違う
金持ってるならミーレとかアスコとか入れてるだろうから、それに1回50円くらいの洗剤を入れりゃ、予洗いなしで充分落ちる。 パナの小さい食洗機で洗剤ケチってちまちま予洗いして皿...
今の食洗機は違うんですよおじいちゃん まあ100%完璧ではないけどね、十分許容範囲だよ
食器っつーかティーカップの話だろ。手間も何も。 流しで洗おうとした彼女にビルトインの食洗機の中入れとけばいいよ、って話だろ これだから貧乏人は。
全体的に作りが雑だけど 語り手の好感度が高めなところは評価できる
>>1か月で10キロ近く落ちるなんてザラ この部分も松くさい
元が100キロくらいあったら落ちるかもしれんぞ
一か月で10kg落とそうと思ったら毎日の摂取カロリーを1000以下におさえたりする計画性がないと無理やで
「120円のコーヒーが買えない」でイエローが点灯し、「東京生まれ東京育ちの彼が身につけてきた教養」でレッドになった 増田ネタのコラージュとして作ったのかな
顔が無い!!! anond:20190718170026
べらぼうに貧乏でも、べらぼうな金持ちを引き寄せられるお前の魅力がべらぼうだな。
anond:20190718170026 こうやで
現代版シンデレラストーリーだな この世で最高の幸せパティーン うらまれて刺されんようにご注意な
楽しんだらいいと思うよ
女の人はこういう一発逆転が普通にあるからいいよなー
その代わり歳食って独身だったら男以上に逆転できる要素ないからな。 年増男は宝くじなりで大金を手にすれば女が寄ってくるけど、金持ちの年増女に男は寄ってこない そして実力一本...
だから若いうちに男(金蔓)を捕まえておかないといけないのに、掴みそこねた(orもう自分は掴んだ)女が声を挙げて惑わせるんだよな そして短慮な女がそれを真に受ける→取り返しがつか...
宝くじの大金なんてありえないから 航空事故にあうよりさらに低い確率なんでしょ? 一生買い続けても一度も当たらない確率らしいよ
男だって一発逆転あるじゃん。年取ってから若くかわいい嫁をもらうっていう
児童婚の国でも行くかな
真の者は事実婚だけでハーレム作りそう
1ヶ月で10kg減量に「彼」呼ばわり? これは男&男の話ですか? 続きはどこの雑誌で連載ですか?
https://anond.hatelabo.jp/20190718170026 この増田のトラバを読んでもブコメを読んでも、KKOがますます殴られてると思ってしまう。 それで、自分と比べてしまい不幸な気持ちになって、本当の幸...
これで「寿退社」になるのが闇だよなぁ。何が女性の社会進出だよ。 生活には困らないだろうけど、別に仕事辞めなきゃいけない理由ないよね。
よかったじゃん おめでとう
そっか増田ならこういう話ができていいね! 私もずっと貧乏育ちだったけど、お金持ちと知り合ったら全部おごってくれるからどうしていいかわからなくなってる!!っていう話を増田...
うんち
こういうのを素直に祝福できるやつってよっぽど余裕があるんだな 憎しみ妬みそねみしか浮かんでこねえわ 罵声浴びせてとっとと失せろと言うくらいしてやらねえとただの自慢のろけを...
わかる。
なつかしいな、べらぼーマン
そうか、収入の高い順と低い順で結婚すれば、貧困はなくなり、格差もなくなるんだな。賛成
いいな〜〜!せっかくお金あるんだから栄養つけて旦那と幸せに長生きしろよ!
ほんとであってほしいが嘘くさい ここまで格差があるのに、男の親側が良く結婚認めたなぁと… 金持ちの家でそこまで自由な家はあるのか?
散々釣りと言われてるのに何を今更
順位 全体順位 ブクマ数 タイトル 日付 備考 1 1 2566 料理家のアメ横(御徒町)買い出し指南 12/28 2 7 1681 何がしたいの...