はてなキーワード: 湯川鶴章とは
Google、Amazon、Facebookという時代の覇者(Big Thing)を目にし、次は何がくるのか。それを追い求めてビジネスをしている人は多い。
Next Big Thingは何なのか、そもそもあるのかということについて私の考えを話してみたい。
Tech Waveの創業者で、現在はThe Waveを運営する湯川鶴章さんは著書の中で、もう今後はNext Big Thingは出てこないないのではないかとの見解を示している。
例として、LINEがBig Thingになれないことを挙げている。どういうことかというと、情報のスピードが早く、すぐに同じようなサービスが生まれてしまうために、世界を取ろうと進出していくころには既に同様のサービスにそれぞれの地域を支配されてしまっている、ということである。
LINEの場合は、WeChatやWhatsAppなどの同様のサービスがそれぞれ地域ごとに広がりを見せており、水平的な棲み分けが存在している、というのである。その意見は十分に説得力があって、そうなのかと思ってしまう部分も多い。
LINEに関しては、Big Thingになれないという結論は私も同意見である。
しかし根拠は少し違う。
私は湯川氏のLINEを例にした考えにはネットワーク外部性の議論が抜け落ちていると思っている。
例えば同じくSNSであるFacebookは、一つのプラットフォーム上で多くの人(こと)の情報を得ることができ、お互いに理解を深めることができるサービスである。
この「一つのプラットフォーム上で多くの人(こと)」というのがポイントである。
LINEのようなメッセンジャーアプリは、小規模から中規模のコミュニティを対象としているサービスだから。LINEは自分の身の回りの小さなコミュニティ(相手1人から、4,5人のコミュニティなど)をうまく切り抜くことに成功した、という意味で革新的なのである。(もちろん、スタンプというツールを導入したことも革新的であると思っているが、ここではBIg Thingの条件という意味で。)そういう意味では、サイボウズなどもエンタープライズ分野で同じことを成し遂げようとしているのかもしれない。だが、この(自分が出会ったこともない)多くの人が同じサービスを使うことの効用は小さい。自分の閉じたコミュニティで統一されていれば問題ないのである。
そうしたサービスは、これからの時代はBig Thingにはなれない。
なれたとしても、相当な時間を要する。
Googleは世界中のWebページを自社のデータベースにしてしまった。膨大な情報を、検索窓という一つのプラットフォームにまとめたのである。
Amazonも、ロングテールと言われるように、世界中のあらゆる製品を、一つのプラットフォームに並べ、それを迅速に消費者に届けるインフラを確立した。
全部一緒である。
そこで、疑問は、「じゃあNext Big Thingはあるの?なに?」
答えはもちろん「ある」。
2010だけトップにない。あと知らんの多すぎ。