はてなキーワード: ヘッドコーチとは
地上波放送がなかったにも関わらず、先週のウェールズ×ジョージア戦のレビューが多数のブクマをいただけて嬉しい。
あの試合はフィールドの46人とコーチたちのおかげで筆舌に尽くしがたいものとなった。
ゆえに「つたえられる少しだけ」ではあるが、増田のレビューで、勝負の世界に技量・フィジカル・戦術以上の「大切なもの」があること、そしてその面白さをみんなに届けなければいけないと思った。
それがみんなに伝わって、よりラグビーを楽しく見られたなら嬉しい。
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アイルランドに関してはどんなチームか、先週の戦いで見えてきたと思う。「ストラクチャー」チームだ。
日本代表については数多くのニュース、ドキュメンタリー、選手のバラエティー出演まであり、情報に溢れている。
しかし、その情報が多くは「寄りのディティール」のもので、おそらくラグビーをあまり見ていない人にとって、大づかみのカテゴライズはぼんやりしているのではないだろうか。
キックや密集戦から混乱を作り出し、そこで生じた間隙をものにしてトライを狙う。
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とはいえ、フィジカルで押すというより「一度持ったボールをなるべく離さず相手が攻める時間を減らす」という常識外の戦術で世紀のアップセットを演じた。
ただ、その戦いでは攻撃力が劣り、4年で正反対とも言えるスタイルにチェンジした。
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このキックを活用する「アンストラクチャー」の戦術はボールを相手に渡すので、ボールポゼッションは低くなりがちで、攻められる時間も長くなる。
そうなるとリスクが大きすぎるように見えるが、一般的にストラクチャーは攻めに時間がかかり、アンストラクチャーは取るときはあっという間に取る。
肉弾戦の数学は計算が複雑だ、どのような解がはじき出されるかやってみないとわからない。
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結果が出たスタイルを捨て、リスクも大きい戦術を採用したことに一部ファンからは批判も根強く特にヘッドコーチ人事について「エディーをつれもどせ」「ジェイミーをクビにしろ」という声が、4年間事あるごとに響き続けた。
また、SH流とSO田村も「タックルに行くべき時に行かない」「よくタックルを抜かれる」という理由で激しい批判が繰り返された。
増田的には大男の中で相対的に小柄な流がもつパッとみ柔和な雰囲気と、なんとなく会社の可愛げのない後輩を思わせる田村の空気感もあるんじゃないかなと下世話な勘ぐりをしてしまう。
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さて、先週のレビューを読んでいただけた方にはわかるだろが、「ストラクチャー」×「アンストラクチャー」という構図は先週のアイルランド×スコットランドの繰り返しであり、アイルランドは仕掛けられる「アンストラクチャーラグビー」を見事切り返してスコットランドを沈め、その対応力を見せつけた。
アイルランドに隙はない。先週の結果が繰り返されれば、現日本代表の戦い方が気に入らない人は容赦ない批判を浴びせるかもしれない。
日本代表は今日、より大きな結果を求めてリスクを取った決断の正しさを証明できるだろうか。
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ちなみに華麗なテクニックとパワーを併せ持つうえにイケメンでリーダーシップまであって、おいおい完璧人間かよと思わされるセンター、ラファエレ・ティモシーは一時期、日本代表が「桜」とともにイメージする「狼」を意識し「銀狼」ということで髪を銀に染めたことがあるが、どう見ても白髪だったので本人もそれに気づいたのかすぐに黒に戻した経緯がある。
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大一番のキッキオフが迫る。
ところでこの相手にボールを渡すキックオフ、トライのあと、なぜ取られた側がキックオフでリスタートするのかという疑問が出るが、キッキオフで大きく前進すると、落下地点に両軍が殺到する。
キッキオフされて、それを獲得したチームも簡単に前進できない。
その後は、あまり大きく地域挽回できないか、キックオフした側にボールが返った上、守備陣形が整ってない形でその攻撃を迎え打たないといけない。
センターからのキックオフはした側が有利な形になりやすいのだ。
試合開始のコイントスでキックオフを選択したアイルランドは、前半で力の違いを日本に見せつける気だ。
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前半、アイルランドキックオフからの攻防は日本陣10mと22mの間でアイルランドボールのラインアウトとなる。
残念だがこれはハズレた。
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7分、アイルランドが密集でボールを獲得、そこからの攻めをラインを背後にして耐える日本、集団戦でも強いアイルランドが繰り出す必殺のモールも止める。
しかし13分、力押しの連続から、圧力に負けた日本の反則で、有利状況をえたアイルランドは、リスクのあるキックパスを見事通してトライを獲得した。
コンバージョンははずれて0-5。
8分ほど続いたアイルランドの時間帯で、やはり攻め込まれると弱い。
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16分、リスタートから反則を獲得した日本はペナルティーキックを獲得し、これが決まって3-5。
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20分、アイルランドは日本の反則を得てから始まった攻防で、力押しから再び反則を獲得。
有利状況からキックパスを通すというという7分前のカーボンコピーのような展開トライを奪い、コンバージョンも決まって3-12とした。
アイルランドは最後の詰め以外は難しいことをしていないのだが、圧力が強く、ミスをしない。
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30分、脇腹を痛めたアマナキ・レレィ・マフィに変わって、スタイル変更をめぐり当初ジェイミー・ジョセフHCとよく口論になったというリーチ・マイケルがピッチへ。
再び攻める日本、反則から獲得したペナルティーキックを決めて6-12とする。
アイルランドも日本の攻めを止めることはできない、「攻めた方が有利なゲーム」の様相を呈してきた。
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35分、なんと日本がフィジカルに絶対的な強みをもつアイルランドに対して、相手ボールのスクラムに組み勝ってしまう。
この攻めから日本は三度ペナルティーゴールを獲得、これを決めて9-12。
1ペナルティーゴールで同点、トライなら逆転という状況まで詰め寄って、全然が結果がわからないまま前半を終了した。
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前半、日本は中盤のつばぜり合いをよく戦い、攻めては相手に後手を踏ませた。
アイルランドは自分たちのストラクチャーラグビーから2トライを挙げたが、そのインテンシティ(強度)を見せつけられていると言い難い。
前後半の修正力が非常に大きい現代ラグビー、アイルランドはどんな修正をしてくるだろうか。
そしてまた、日本は。
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この辺りで増田は気付いたのだが、今日の日本はボールを取ったらあんまり蹴らない。
「ストラクチャー」と「アンストラクチャー」の戦いと目されていたものが、気づかないうちに計算式は変わっていた。
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後半の入りからヒリつくよう切り返しの応酬、50分ごろ、日本のラインアウトからの攻めをなんとか止めるアイルランドだが、FW中心の突進をフィジカルで止め切れていると言い難い。
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57分、アイルランドの偶発的なエラーから、相手陣深くで日本ボールのスクラム、この攻めから快足、福岡堅樹にボールが渡り、ついにトライ!
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63分、日本陣深くで獲得したペナルティでラインアウトから攻め立てるアイルランドだが、日本はゴールラインを背にして力押しの攻めを守りきる。
あまりフィットネスの調子が万全でなく見えるアイルランドとしては、この絶対優位な状況で取りきるべきだった。
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本来ならセットプレーが強いアイルランドにはラインアウトが多いゲームは好みの展開のはずなのに、結果が出てない。
軽い怪我で大事をとってメンバー外となり、試合を見守る第一SOジョナサン・セクストンも呆然とした顔をしている。
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70分、日本は足が止まって対応に後手を踏むアイルランドに連続攻撃をしかけ、ペナルティキックを獲得、これを決めて19-12。
あと10分しかないのに、アイルランドは1トライ1ゴールがないと同点に追いつけない。
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トライを取るしかないアイルランドは獲得したペナルティーから、タッチで前進を狙うがこれがなんとミスキックであまり前進できない。
その後の攻防の一瞬の隙をついた福岡堅樹が切り返し大きくゲイン。
77分、日本はアイルランドゴールからわずか5mほどでマイボールスクラムを獲得した。
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絶対的に攻め優位な状況の上、ここでトライなら点差的にも勝利がほぼ確定する。
しかし、後半から交代で入ったSH田中はここでスクラムへのボール投入までゆっくり動いて時間稼ぎをするという、よくよく考えれば合理的だが、こんな緊迫した状況でよくそんなの思いついたな、と言いたくなるような驚くべきいやらしさを見せ、アイルランドに残された時間を浪費させていく。
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この攻防のうちについに80分がすぎ、もう最後のワンプレー、日本はボールを失うが、この攻防からトライを取れば同点に追いつけたアイルランドはなんと、ボールを蹴り出してゲームを終わらせてしまう。
19-12。
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日本はアイルランドを倒し、4年前の南ア戦に匹敵するアップセットを演じた。
新しいスタイルにかけた日本、今日の戦いはアンストラクチャーラグビーではなかった。
増田は違うと思う。
アンストラクチャーで取りきれる力があったからこそ、アイルランドはアンストラクチャーとストラクチャーの2つの選択肢に対策を取らねばならなかった。
そしてアンストラクチャーラグビーに付き物のキック後の攻防の準備は今日の戦いで遺憾無く発揮され、ついには7点差以内の敗戦で得られる勝ち点1と、同点のトライで得られる勝ち点2を秤にかけたアイルランドにリスクを取り下げさせた。
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これで合計の勝ち点を9とし、プールトップに躍り出た日本、次の相手サモアだ。
個々の力は強いものの、多くの選手が海外でプレーするため、チームとしてのまとまりにいつも苦労するサモアは第1戦のロシア相手でも、結果だけ見れば大勝だが、両軍合わせて3枚のカードが乱れ飛ぶ荒れた展開のなか、多くのペナルティに苦しんだ。
また、攻撃自体も個の強さに頼ったものが多く、荒い印象を受ける。
しかし、相手には、やんちゃぼうずを引率するようにまとめるベテランSO、トゥシ・ピシと、ヨーロッパでプレイするFB、ティム・ナナイ・ウィリアムスがいる。
いってしまえばW杯でやっと形になったチームが1週間でどう化けるか、予測がつかない。
日本はここからまたメンタルを立て直し、準備をしなければいけない。
きっと僕たちも。
日曜に行われたアイルランド×スコットランドのレビューも望外のブクマ数をいただいて嬉しい。
W杯が開催された最初の3連休で増田が書いたレビューが多くの人に読まれ、ラグビーを楽しもうとするみんなの時間に少しでも価値を付け加えることができたのは、増田にとっていい休暇だった。
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そんな3連休最後の夜、豊田スタジアムでウェールズ×ジョージア戦が行われた。
随分と放送時間を割いてくれたNHKと日テレだが、現段階で日本と関わりの薄い両国の対戦は、さすがに地上波放送されず、ラグビー中継の楽しさに華を添えたい増田としてもレビューで価値を提供できるのか迷った。
しかし増田が個人的に両国に思い入れがあり注目しているのと、地上波放送がある29日のウェールズ×オーストラリア戦が当日の所用でおそらくリアルタイム観戦できないので、それならば「プレビューがあれば」との声に応えて、この試合を解説して今大会のウェールズがどうなのかという視点から29日のプレビューのような役割を果たしたいと思う。
また、異様に個性的な対戦国のジョージアが今大会どういったラグビーをするのかも観戦して確かめたい。
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ところで、前レビューで、おそらくより北半球事情に詳しいブクマカがアイルランド×スコットランドの通算対戦成績に関して教えてくれたが、増田は通常、南半球のラグビーを中心に追っており、北半球に関しての知識は主に近年のテストマッチから得ている。
TOP14などのクラブレベルでの情報はますます少なく、大型移籍くらいしか語れない。
なので、通年追っていれば、そういった素養として当然染み付いてくるはずの知識の分厚さが心もとない。
せっかく褒めもてくれたのだから、もっと知識があれば北半球の魅力を伝えられたのになぁと思う。
オールブラックス×スプリングボクス戦でモウンガの切なさについて語ったのに、22日のレビューでは選手でなく豪出身レフェリーのニック・ベリーさんの筋肉を取り上げたのはそのためだ。
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今日の出場する選手でも小ネタを知っているのは、前回W杯に第1スタンドオフの怪我で第2スタンドオフから繰り上がり、今回もまた怪我のガレス・アンスコムの繰り上がりで第1スタンドオフになったウェールズのW杯男ダン・ビガーと、増田が仕事の情報収拾でウェブサイトを見ていたらワイルドなイケメンとしてスーツの宣伝キャラクターに起用されていたダン・ビガーと、プレースキックの前に文字で表現するのが難しい独特のプレ・パフォーマンス・ルーティンを行うダン・ビガー位だ。
誰か、北半球について追っている人がいれば、みんなでより楽しくW杯を見られるのになあと思う。
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さて今日の話題、大相撲の力士、栃ノ心の出身国という以外、日本ではあまり馴染みのないコーカサスの国ジョージアだが、ジョージアの男は伝統的に体が強く、相撲だけでなくラグビー、レスリングなど取っ組み合いを伴う競技やパワーが決する競技を得意としている。
かつてはその異常なパワーを最大限に生かしてひたすら縦に前進する「幅5mでやるラグビー」などど言われていたが、近年はそれだけでは勝てないと展開ラグビーにも力を入れ、それが功を奏してランキングを上げてきていた。
それでもこの国の最大の強みは「スクラム」だ。
ジョージアにとっては、スクラムでの勝敗が自分たちのアイデンティティに直接関わってくる。
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正真正銘の優勝候補、ウェールズと並んで入場してくるジョージア代表。
昨日のアイルランドもどこかただ事でない空気をまとっていたが、ジョージアはジョージアでシャレにならない男臭さを放っている。
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試合は開始早々、ウェールズのキックオフをジョージアが落球し、いきなり注目のスクラムとなった。
ここからウェールズがくり出した攻撃を止めたジョージアだが、その過程で前に落球してしまい、再びウェールズボールのスクラム。
この後ろのディフェンスラインに隙間があり、ウェールズがそこをめがけて、さながら赤いロケットを発射するように大男を3人走り込ませる。
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コンバージョンキック前のルーティンが話題になったSOダン・ビガーだが、真ん中の超イージーな場合まではやらない。
5-0。
ウェールズは6分にもペナルティを得てダン・ビガーがペナルティキック。
流石にこれはルーティンをやったが、以前よりルーティンが小さくなっている。
独創的すぎる動きのせいで前回W杯以降、世界中であまりに弄れらたので修正が入ったのかもしれない。
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11分、今後はジョージアが得意のマイボールスクラムで崩しにいったがウェールズが動かなく、その後の処理を誤って相手にラインアウト与えてしまう。
そこから準備されたセットプレーにふり切られたジョージアはトライを食らう。
続く18分にもウェールズはラインアウトからの攻防で、またもスッポリ開いたディフェンスラインの穴を突きトライ。
ジョージアはセットプレーから一発の攻防で3連続のトライを許した。
ダン・ビガーがもうちょっと動きが大きくなったルーティンから正確なキックを放ち、22-0。
ウェールズは39分にもラインアウトから次々とランナーを走り込ませてトライ、最後のコンバージョンを沈めて29-0とした。
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ジョージアのパワーを跳ね返してセットプレーから前半だけで4トライをあげたウェールズ。
パワーで押しきれなかったことが点差以上に屈辱的だったジョージアはどう修正するか、このままでは引き下がれない。
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後半、キックオフ直後の41分、偶発的に起こったようなウェールズの反則で、ジョージアはラインアウトを獲得、そこからのモールの攻防を押し込んで初トライを奪う。
このトライは点差だけでなく「力押しで勝った」ことでジョージアに面目を取り戻させた。
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46分、ウェールズのラインアウトのタイミングでジョージアは一列目の3人を変更。
ラインアウトからモールを形成して押すウェールズにジョージアはたまらず崩してしまうが、この崩し方がよくなかったということで、イエローカードが提示され、いきなり投入した3人のうち1人、ジャバ・ブレグバゼを一時的に失った。
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54分にはウェールズが持ち込んで形成された密集を交代で入ったジョージアの18番レバン・チラチャバがパワーで捲り上げてボールを取り返し、続くスクラムでも押し勝って優勝候補に自分たちの強みを見せつける。
会場の雰囲気はジョージアへの期待に溢れ、点差は開いているのに感情の熱量が上がっていく。
62分の攻防でも再びウェールズのボールをチラチャバが密集から引っこ抜き攻守逆転。
ハーフタイムのジョージアロッカールームで一体何があったのだろうか、豊田スタジアムには球技というよりまるで決闘が行われるコロシアムのような歓声が上がった。
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すぐに切り返したウェールズがディフェンスラインの裏に蹴ったキックを走力でトライ、36-7とするが、68分、またもスクラムで押し勝ったジョージアはそこからの攻防で三度現れたチラチャバがボールを地面にねじ込んでトライ。
豊田スタジアムの観客はスタンディングオベーションで、あまりのことに勝っているウェールズのウォーレン・ガットランドヘッドコーチはお通夜のような顔になってしまった。
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完全にジョージアホーム状態の会場の中、なんとかジョージアの息の根を止めたいウェールズは75分、鋭いランで次々とジョージアのディフェンスをかわしてトライ。
この後点は動かずノーサイドとなった。
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43-14、数字だけ見れば完敗のように見えるジョージアだが、後半だけ見れば14-14。
列を作ってウェールズの選手の拍手で送られるジョージアの選手は3万人を超える観客に漢を見せつけた。
前3戦で戦術の話をして面白さを伝えようとした増田だったが、それをしようにも、今夜はなにかそれを超えるものの存在感が大きな試合だった。
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さて、この試合で若干の不安を見せた優勝候補のウェールズ、次はオーストラリアとの大一番に臨む。
今日後半に度々食らった密集でのターンオーバーは修正できるだろうか。
オーストラリアにはこのプレーの名手、デービット・ポーコックがいる。
29日の試合では、ウェールズがここを修正できたのかにも注目してほしい。
巨人が最下位を驀進している。何の不思議もない。結果を出せなかったヘッドコーチがバッテリーコーチまで兼任している、キャリアで3割打った年が1年しかない選手が1軍バッティングコーチをしている、スタメンに右打者をずらっと並べて代打には左しかいない、などいくらでも理由は挙げられるが、一番どうしようもないのは采配がフローチャートで完全に予測可能なことだ。1点以上負けているときはほぼ以下の通り。
・5回 投手の代打にお試し枠の選手が出る。塁に出ればめっけものくらいの扱い。
立岡、田中俊太など。ここで阿部や亀井を出すことはまずない。また、もっと早くから勝負することもほぼない。場合によっては2番にも代打を出せばいいと思われるが、ここでは出さない。
・6回 1点でも負けていれば敗戦処理コースが出てくる。宮国、田原など。今は調子が良い選手が入っているのでそんなに打たれないが、もっと酷い選手が入っていたときはここで炎上していた。この選手たちが勝ち継投や先発に昇格することはほとんどない。また、ピンチになっても点を取られるまで降ろされない。
・7回 小林または投手の代打に大城が出る。小林が何割打っていても8番のまま。捕手交代。
・8回または9回 主に2、8、9番のところに阿部が出る。クローザー相手なので打てない。終わり。
敵からしたらこれほどやりやすい相手もないだろう。流れを変えようという手が一つもない。判子が采配した方がマシである。ランダムな要素がほんの少し入っただけで全然違うはずだ。相手を裏切り、流れを作る采配をしてほしい。