どうも!関ジャニ∞とももいろクローバーZのヲタクをしている大学生です。いわばジャニヲタとドルヲタなのですが、この度、以前から頭の端っこでぐるぐるしていたこの「男性アイドルと女性アイドルの違い」について、はてな匿名ダイアリーに書いちゃおう!となりました。いかんせんこういうの初めてなのでどうなるのかなとか思ってるけど、そこは匿名だからオールオッケー。
日本の男性アイドルというと天下のジャニーズ大国。ジャニーズ事務所の絢爛たるジャニタレたちが今の日本の男性アイドルの需要をほぼ占めている。誰もが認める国民的アイドルSMAPを筆頭に日本のカルチャーを牽引している。
一方女性アイドルはというと、高確率でテレビで見かけるのはAKB48を中心とする48グループ、ももいろクローバーZといったところ。その次点にでんぱ組inc.、私立恵比寿中学らスタダグループ、モー娘。らハロプロ、その他にも地下アイドル、地方アイドル合わせるとかなりの数のアイドルが存在する。
正直言って私自身アイドル自体には全くもって詳しくないので全体像を捉えた感覚としてはどこか曖昧なものになってしまうかもしれない。しかし、関ジャニ∞とももいろクローバーZという男性アイドルと女性アイドルとを同時に追っかけていると、彼らの置かれている環境の違いが痛いほど感じ取れる。
わたしが初めてももクロちゃんの現場に行ったときの話。現場とは言っても映画館で行われたコンサートのLVだったが、ライブが始まる前、突然に1人の男性ファンが「俺らが支える!」と叫び、それに反応したまわりのファンが「かなこぉ⤴︎」という8文字コールを打った。これは各メンバーごとに違い、例えば黄色担当の玉井詩織だと「みんなの妹!」「しおりーん!」だとか、紫担当の高城れにだと「笑顔が一番!」「れにちゃん!」といったふうである。
しかしわたしはこの赤担当の「俺らが支える!」「かなこぉ⤴︎」という百田夏菜子の8文字コールに『いやいやいや!日々支えられてんのはこっちでしょ!?』と心の中でブラマヨ小杉ばりの高速ツッコミをかました。毎日毎日アイドルたちに支えられているのは他ならぬ私たちヲタクであると思っていたのでわたしはかなりの衝撃を受けた。
彼女たちは毎回ライブをするごとに「みんなのおかげで〜、モノノフ(ももクロファンの総称)さんのおかげで〜」と感謝してくれている。それだけでも私は「ももクロちゃん自身の力なのに....」と何度も涙してしまう。彼女たちは十分にファンの応援に応えてくれているのだ。しかしこの8文字コールは彼女たちにさらに追い討ちをかけているようで、応援というよりは圧力のように感じ、この8文字コールを打つ意図が全く理解できなかった。
ももクロちゃんもインディーズデビュー時から多くの女性アイドルグループがしのぎを削る中で活動を行ってきた。今でこそ老若男女、多彩なファンがついているが、そうなる以前はいわゆる典型的な女性アイドルヲタク気質のファンがもちろんほとんどで、その中の1人が作った8文字コールが今もなお使われているのだろう。きっとこの8文字コールを作った張本人はすでにももクロファンを他界(ファンを辞めること)しているであろうことは容易に想像できる。南無南無。
「俺らが支える!」というコールには「メンバーを支えている‘俺’」という存在がいる。しかしステージ上には‘俺’なんていない。いないんですよ。ステージ上で汗を飛ばしながら歌って踊っているアイドルに応援している自分の存在を認知してほしいの?何がしたいの?それはもはや応援ではない。
わたしが追っかけているもう一つのアイドルグループ、関ジャニ∞はジャニーズ事務所の男性アイドルグループだ。関ジャニ∞のコンサートでは開演が近づくと「エイト!エイト!エイト!」と開演までエンドレスでコールするエイトコールがある。8文字コールに比べるとグループの名前の一部分をただひたすら繰り返すだけというめちゃくちゃ簡単なものだが、ほぼほぼ8文字コールと意味合いは一緒だと思う。ライブ中にC&Rもふつうにある。それは応援ととっていいだろう。
恋愛と結婚面でもそうだ。アイドルと恋愛、結婚の問題は男性でも女性でも極めてデリケートなものだ。しかし、男性アイドルヲタは「恋愛はしてもいいけど、きっちり隠してくれ」という意見が多いように思う。最近でいうと嵐の大野さんの交際発覚だが、大変な騒動に発展し嵐のファンでないわたしも「ヒィィ」とのけぞらざるを得なかった。しかし恋愛をしていること自体に怒るファンは少なく、彼の自己管理能力の低さやその自覚のなさに落胆と失望の声が多かったように思う。
しかし女性アイドルは違う。恋愛禁止のルールの中、限られた時間の中、彼女たちはアイドルをしている。「恋愛をする」ということ自体がルールを犯す行為とされ、それをしてしまったアイドルは徹底的にファンからも運営からもバッシングされる。女性アイドルは「恋愛をしている時点で裏切りをした」と見なされる。女の子は男性と恋愛した時点でどこか汚れてるみたいなイメージ?がまとわりついてくる。
これはいわば社会における「童貞でないか」と「処女でないか」の認識の違いなんじゃないか。「童貞じゃなくなった」という言葉は喜ばしいプラスの印象だが、「処女じゃなくなった」という言葉は逆にマイナスな印象を与える。男性と女性のジェンダーの問題に及んでくる。
「女性は処女じゃなくなったらビッチ」の極端な認識がここにも表れているんじゃないか。女性アイドルは恋愛した時点でビッチなのか。ここらへんはもう「腐ハウスブログ」のくるくるさんの、問題のあるレストランというドラマを見た感想記事を読んでいただきたいんですが。ここらへんのこと全部書いてくれています。リンクの貼り方わからん。ググってください。
わたしが追っかけるももいろクローバーZは女性アイドルである。彼女たちは2013年3月、国立競技場のコンサート2daysの2日目の最後、聖火台の前で挨拶をした。
「私たちは天下を取りに来ました。でもそれはアイドル界の天下でもなく、芸能界の天下でもない。みんなに笑顔を届けるという部分で、天下を取りたい。ずっとずっとこれからも、みんなに私たちを見て笑顔になってもらいたい」
彼女たちはそう語ってくれた。女性アイドルの「卒業」のルールなんて越えて、彼女たちはずっとずっとこれからも私に笑顔を見せてくれるのだと。日々の支えになってくれると。一生アイドルを続けるということは、彼女たちにとってはある意味残酷なことなのかもしれないのだ。でも、でも、わたしは嬉しさで涙が止まらなかった。
とは言えももクロちゃんもアイドルを一生続けるとは言っても、あまり恋愛とか無縁なイメージ持たれているし、どうするんだろうとかそんなことをうじうじと心配してた一ヲタクだったが、ももクロちゃんは昔から知らず知らずのうちにヲタクの心配なぞどこ吹く風というようにぴょーんとその上を越えていくところがあって、ある時れにちゃんが頬を腫らし「このまんまじゃお嫁に行けない!」と言ったところに間髪入れずあーりんが「いつもの状態でも行けるかわかんないじゃん」「うるせぇ!」という会話を繰り広げていたり、「有安は結婚早そうだけど離婚も一番早そうだよね」「嫌だー!絶対離婚しない!」とかいう会話もあけっぴろげにするようになってきた。なんか心配してたこっちがアホらしくなってくるほどに下ネタもひどくなってきているのでヲタクが取り残されてる感がメッチャ面白い。
男性だって女性だってアイドルという仕事はそうそうできるものじゃない。どのアイドルもみんな頑張っている。ただ現代社会での女性に対する認識、それは女性アイドルたちの環境にも如実に表れている。前にAKB48の子がSNSの315アプリでファンからの質問に「(AKBの子は)みんな病んでる」と答えたというニュース記事をちらっと見たことがある。そんなんじゃだめだよ、みんなに夢を売るのがアイドルなんだから、アイドル自身が誰よりも夢見るべきなんだよ。それは男性アイドルも女性アイドルも変わらんよ。
ふだん恋愛の曲なんて歌わないももクロちゃんが2014年に出したシングルは美少女戦士セーラームーンCrystalの主題歌『MOON PRIDE』だった。恋に恋しながらも闘う女の子の強さがいっぱいにあふれた名曲だ。この曲を歌っているももクロちゃんはどこまでも女性で、たくましくて、ひたすらかわいくて、かっこいい。
切なくて泣きたくなるけど、それでも闘う。女の子にも、すべてを受け入れる強さがあるのだ。