はてなキーワード: 志帥会とは
国語辞典的には「利害関係を持ち、他と対抗する傾向を持つ人々のつながり」という意味だが、ニュースでよく見る「派閥」という言葉を政治記者たちがどんな定義で使っているのか、ニュースを読むだけでは全くわからない。
自民党内には「安倍派」「二階派」「岸田派」と呼ばれる派閥集団がある一方で、派閥とは分けて「谷垣グループ」「河野グループ」「菅グループ」などと呼ばれる集団もある。国語辞典的な意味なら後者も「谷垣派」「河野派」「菅派」と呼べばいいのに呼んでいない。石破茂とその仲間については「派閥」を作って「石破派」になったり解散して「グループ」に戻ったり意味分からない。仲間で徒党を組んでる時点で外部からは「派閥」だろう。
また旧民主党や今の立憲などの野党内にも、リーダー的存在の議員が複数いて、それぞれが仲間の議員とグループを形成しているのに、「派閥」を自称することはないし、マスコミの政治記者も絶対に「派閥」と呼ぶことはない(「自民党の派閥のようなもの」という表現はあるけど)。
では政治記者らが「派閥」と呼ぶグループの定義は何なのか。最近の裏金事件を経ての派閥解散報道でようやく理解できた。
政治資金規正法上の政治団体として届けが出されている党内の集団を「派閥」と呼んでいるんだな。
安倍派は「清和会」、二階派は「志帥会」、岸田派は「宏池会」という政治団体を引き継ぐ集団である。小選挙区に選挙制度が変わっても資金集めは集団のほうが有利だということで多くの議員が「派閥」に所属した。
政治団体だから資金集めができる代わりに収支報告書をきっちり報告しなきゃいけないけど、自民党の「派閥」の会計はザルで好き勝手仕放題だった。
逆に「グループ」と呼ばれる集団は、そのグループで「政治団体」の届けを出していない。だからグループで政治資金パーティを開くとかもできない。収支報告書なんてものも存在しない。ただ同じ理想の士というだけ。
報道されている「派閥の解散」とは、政治資金規正法上の政治団体を解散させるということ。
メンバー議員のデメリットは、集団の威光に頼った資金集めができなくなる。(派閥パーティ券還元がなくなる)
政治団体としての「派閥」を解散しても、グループとしての集団形成は自由。というか大所帯なら自然と本来の意味での派閥はできるもので、止めることはできない。(日本共産党は党内に派閥を作ることを禁止と党内規約で決まってるらしいが)
以下のような報道へのネットの「また派閥を作るのか」といった反応は、「派閥」の定義がわかってないから起きるものだろう。
福田達夫氏「新しい集団つくる」 安倍派源流創設者の孫 | 共同通信 https://nordot.app/1121083992045716188?c=39550187727945729
【追記】
「派閥」の定義とは、昨今の報道から↑のようなものと理解しようとしたのだが、ブコメによるとどうやらマスコミから「グループ」と呼ばれる谷垣Gも石破Gも政治団体の届け出をしているようで、政治団体かどうかで違いはないらしい。となるとますます「派閥」の定義がわからない。こういう時に参照になるはずのWikipediaだが、自民党に関する「派閥」の項目には、どこにも「派閥とは」から始まる意味や定義が書かれておらず、それが説明されないまま派閥政治の解説がされている。Wikipediaに書かれていないということは、「派閥」の定義が書かれたソースとなる文献やマスコミ記事がどこにもないことになる。
自民党や岸田総裁が本当に「派閥」に対して改革をしようとしているのなら、まず自民党の党規に「派閥とは」から始まる「派閥」の定義を定めるところから始めるべきである。でないと、「派閥の解散」の意味も全く分からなくなるからだ。
「派閥」=政治団体でなければ、「派閥の解散」=裏金の原因となった政治団体の解散も当てはまらなくなってしまう。「派閥」は解散するけど、政治団体としての清和会や志帥会や宏池会という団体は継続するよ、資金も移動させないよ、って話もあり得る。清和会も志帥会も宏池会も「派閥」はやめるけど「グループ」として継続するよって話にもなりかねない。岸田や二階や安倍派五人衆は、何を「解散」させたのか、はっきりしてほしいし、マスコミの政治部はそこを追及して書いてほしいのに分からない。安倍派が政治団体の清和会を解散するというなら、その清和会に貯まってた資金は誰が受け取ることになるのか、一番気になるところじゃないか。
マスコミの政治部が書く今回の事件の記事では、自民党の6派閥のことばかり書かれていてグループの先行きは無視されているのも変な話だ。解散を求めるのなら政治団体を作っているグループも解散させるべきだろう。
おそらく「マスコミ世論が描く『派閥』の解散」と「岸田総理が描く『派閥』の解散」は定義が異なる。それを利用して曖昧決着が図られて「派閥改革」は終了する。そんなんでいいのか?
自民党 政調会長に高市前総務相 岸田新総裁が起用の意向固める | NHKニュース
岸田さんらしいバランス感覚。
政策ツウの高市さんに仕事してもらいつつ、知名度が上がりやすいポストからは遠ざける。
保守的には「高市総理誕生の布石になるようなポストに当てろよ」
って怒る方もいそうな反面、実務的なところに保守な人を送り込めたことで知識人層は怒りにくいという絶妙な塩梅。
逆に岸田さん的には保守層を冷遇せず、発信力を抑える絶妙な位置。
岸田政権、長持ちするかも!
これもうまい!麻生氏のマスコミへの知名度は活かしつつ、(権限は少ないけど、責任のある立場に置くことで)他人事で攻撃的な発言もさせない。うまいところに置いたなぁ
采配を駆使した絶妙な意思表示と抑えを感じられるの、面白いね。
実務や体力に強い人が勝つなら麻生太郎や菅義偉は1年じゃ退陣してない。賛否はあるが、体力と行動力は高い人達なわけですし
日本の政治の話する度に、俺の中での境界線上のホライゾンの評価が上がっていくの、色々面白い。
「本人に能力がなくても、みんなから愛されてて任せられて、方針を示せるリーダーが日本では強い」
「戦わないことで失うものもある」
麻生太郎氏が頭を抱える「派閥分裂」危機…自民党総裁選“河野支持”“岸田支持”で真っ二つ
分裂というよりリスクヘッジでしょうね。
かなり前から甘利さんが岸田氏支持、河野さんは出馬となれば、1つになる方が難しい
自民党の派閥について勘違いしてる人が多いから言うけど…派閥の長自体は年功序列で、派閥でイデオロギーが決まるとも言い切れないところがあるのよね。
麻生派なんか保守と言われる麻生氏と、麻生氏と政策の方針が違う河野親子が一緒なんだからまとまって動かないこともあるだろうさ
二階氏は親中派と言われてるけど、二階氏が派閥の長になる前はタカ派で有名な人が多かったから、高市支持者も多かった。
江藤氏や亀井静香はもちろん、麻生政権ぐらいまでは保守派から人気の高い中川昭一氏も今の二階派の政治家だし
保守だったら良いとも思ってないけど、二階派と二階氏を分けて語れない保守の人が多かったのは個人的にすげーびっくりした。二階派の中でも、古参や世襲の人は保守も結構いるし、逆に二階氏が拡大路線で入れた人はリベラルな人も多いしで、色々ですよ…あそこは
なんでこの話してるかというと、10年前以上には
二階派になった途端、そのときのことを忘れた人が多かったのは個人的にかなり驚いたわけです。
痛いニュース(ノ∀`):河野太郎、『自民党広報本部長』に起用へ
ってことなんだろうなぁ…。
共闘体制を組めた高市氏は考え方は近いけど、権力は握らせたくないから政調会長だし
岸田文雄さん、食卓のミツワソースが賞味期限切れで好感度を上げる - 市況かぶ全力2階建
岸田さんって「本人はそこまで面白くないけど、見る人が見たらすげー面白い」ってタイプだからなぁ~
「いじられるとすげー面白くなる人」
前回の宮崎県知事選で負けた自民党候補はいわゆる二世で、先代が衆議院議員で宏池会だった。
宮崎県知事を国政転出による辞任をさせて、次の県知事に宏池会の係累をはめ込みたいというのが、この話の本質である。
県知事が辞職して衆議院選挙に出て当選したとしても、陣笠だから発言力は無くなるし、宮崎1区は町村派(清和会)、宮崎2区は山崎派(近未来政治研究会)、宮崎3区は伊吹派(志帥会)と、いずれも古賀派(宏池会)ではないので、たとえ古賀派に入らなくても他派閥の中堅を削れるというメリットがある。落選すればどんな約束も破り放題だから、問題は無い。
この日記で出現頻度の高い単語に省利庁益があるが、この話は、国益はもとより、自民党益ですらない。宏池会の利益だけしか無い話で、権力を手にすると、人はどこまであさましくなるかという話のネタくらいにしか使えないのである。
で、衆議院選挙の時期であるが、民主党は内閣不信任案を出せない状態にある。というのも、解散になれば国会の会期が終了する事から、会期中の不逮捕特権が消滅し、代議士を逮捕できるようになる。迂回献金や偽装献金で名前の挙がった人に、直接尋問したくて、検察は会期終了を一日千秋の思いでそれを待ち焦がれている。自民党内にも身柄を拘束される代議士が出るが、宏池会ではない。対して、民主党は前党首と現党首がダブルで引っ張られる事になり、選挙期間中に報道されるニュースは、民主党にとって致命的となるであろう。
民主党は、身辺の綺麗な人に党首を挿げ替えて、新民主党のイメージを作ってからでなければ不信任案を出せないのだが、このままでいくと、都議選で勝って衆議院選挙で負けるという、ゲームに勝って勝負に負けるという事になりかねないのであった。
民主党に政権は任せられないから、負けること自体は構わないのだが、それで宏池会が助かるというのは認められない。旧田中派も宏池会も、高度成長期には良かったが、今の時勢には不適合なグループであり、消去法で清和会となったが、森氏ではダメで、小泉氏で盛り返したが、安倍氏、福田氏と、腰砕けになってしまった。
再び清和会に戻すにしても、弾が居ないのは、いかんともしがたいのであった。
内閣不信任案可決で自民党が下野、民主党が少数与党で任期満了まで会期を延長した上で組閣という展開もありえるのだが、この場合、自民党が総裁選で票固めをした上で総選挙という磐石のコースになってしまう。どんな法案も衆議院では通過しないが、民主党が国家公安委員長と法務大臣を握って、指揮権発動によって献金疑惑を揉み消せるというメリットはある。しかし、このメリットの為だけに、三ヶ月間だけの内閣を組閣するというのは、いかがなものか。