はてなキーワード: 専門士とは
私は今30代後半です。
高校は地方の公立進学校へ行き、ほとんど全員が大学へ進学するようなところでした。
うちは貧乏だと思い込んでいた自分は、どうせ自分は大学へ行けないんだ、と諦めていました。
でも高卒で働く自分も見えず、もともとデザインが好きだったので、
デザイン系の進学校へ行き、奨学金を借りて「専門士」を取りました。
たくさんのクラスメイトたちが、今でのデザイナー、編集者、ライターなどとして働き、
今ではそれなりの地位になっていたり、独立していたりして、大卒でないからダメだ、というのはあまり感じません。
私自身、デザイナーとして働き、海外へ出て、その後もIT系のデザイナーとして経験を積み、
大卒の資格なしでも、それなりにいい職場で働かせてもらっています。
でも、海外では、仕事上のビザはたいてい大卒が最低ラインです。
私は経験でカバーしてビザを取ってきましたが、いつも実はハラハラしています。
それも経験でカバーしてきましたが、これもいつも、ハラハラです。
大学は出ておいた方が、色々と、楽です。
私もそれは、さんざん言われました。
でも私には、学費のあてがなかった。
4年も払えるあてがなかったのです。
国公立でもだいぶ高いのです。
シングルマザーには手当がついたり、学内に保育女があったりする国もあります。
教育はすべての国民の権利だ、と考える国がたくさんあるのです。
留学って死ぬほどお金がかかる、お金持ちの特権だと思っていたのですが、
大学や国によってそんなことはないのです。
そんなこと、知らなかったので、留学とか海外とか、自分には関係ない話だと思っていました。
海外で最初についた仕事はすごくお給料が安くて、海外に出たい若者を搾取しているような仕事でした。
仕事内容はデザイン業務以外に、現地スタッフのマネジメントというのもあり、
給料は安くても責任の重い、まあ今となっては修行だったと思えますが、正直搾取の対象でした。
海外にいると、大学の名前なんて超トップスクール以外誰も気にしません。
アフリカの小国から来た同僚の大学の名前を聞いてもさっぱりです。
やっぱり学士が欲しい、というのもあありましたが、
正直、15年も仕事をしていると、今の仕事に関わる学士レベルの勉強は物足りません。
でも、基本、学士がないとマスターコースには入れません(MITなどの一部のコースでは大学を出ていなくてもマスターに入れるコースがある)。
もう40も目前です。
でも、もう手遅れ、っては思っていません。
まだいけると思ってます。
正確には「人格形成に失敗した」。
気が付いたら社会不適合者になってた。家も小学校も中学校も、ろくな場所じゃなかった。今でもそうだが、家族以上に他人が怖いから家に居るのだ。
本当のことを言っても信じてもらえなかったこと多数。俺が望んでそうなった訳ではないのに「○○だから」といって馬鹿にされ爪弾きにされること多数。
家に帰れば父親は訳の分からない事でキレる。母親はやや過干渉で、高校時代に自分の行動範囲を広げるのに一々苦労した。
小学生の頃から、運動は出来ない、情緒は常に不安定、口癖は「誰もわかってくれない」。
そうなれば出来上がるのは、社会を怖がり、社会を強く恨む自分。
この失敗した人格は、だいたい境界性人格障害の特徴によく当てはまる(※医師の診断を受けたわけではない)。
しかし一応こんなゴミクズでも、18歳頃から人生上向いたのか、彼女が居て、親の金で専門学校に行き、(専門学校生としては)そこそこの会社から内定をいただく事が出来た。
そこだけ見れば自分でももっと明るく生きれそうなものなのに、頭に浮かぶのは「俺なんて居ないほうがマシ」「所詮専門士、学士様には敵わない」ということばかりだ。
そういう感情しか浮かんでこない自分は、人生というより人格形成には既に取り返しの付かないダメージがあるのだと思う。
現在でこそ、言うほどに人生が失敗している訳ではないが、この人格だと人生まで下降線を辿ることになりそうで怖いのだ。
そして本当に怖いのは、将来職も彼女も友人も失ったとき、社会への恨みがまた表に出てくるのではないか、ということ。
そう考えると、この後平均余命だと死ぬまでの60年もの間、そうならないように常に心配する必要があるというのが非常にめんどくさい。