はてなキーワード: 新参とは
マジック・ザ・ギャザリングの新セットがお披露目されている。
昨今では当然のように日本人絵師によるアニメ調のイラストが入っているのだが、一部のおっさんに不評なんだよね。
お気持ち表明したいのはわかるが、君らのお気持ちが誰かのためになったことなんて1度たりともないんだから。
まあそんな害虫はどうでもいい。
問題は現状のMtGって驚くほど商品展開が激しくて、古参も新参もついていけないってのが一番の問題だと個人的には思う。
今回発売されるファウンデーションズというセットだけでも
という4種類が展開されている
普通のカードゲームをしたい人にとって、最新のパックを買えばすぐに遊べると思うでしょ?
あるいは、アニメ絵のイラストを当てたいと思ってる人が、間違って全然違うものかう可能性だってある。
店舗としてもこんなに複数展開されているものを横並びにするのは厳しいだろう。
さらにこれらは同じカードなのにイラスト違いが無数に存在する。
別にイラスト違いなんてTCGではごく一般的だけど、昨今のMTGは同時期に何種類も作るからね。
魂の洞窟なんて一度に8種類もでたし。
再録のたびにイラストが違ったりするなら、それはそれでいいと思う。けど一度に大量はやりすぎ。
コレクター欲をくすぐるけどそれだけ。
安くて簡単に遊びたい人にはどうでもいい。
もっといやなのは、同じパックの中で使用できるフォーマットが異なるカードが含まれていること。
スタンで遊びたい人が統率者向きのカードもらって何が嬉しいんだろうか。
しかも今回、同じカードなのにイラストが違うだけでスタンで使用できるかどうかが違うってものが複数ある。
発売時期が違うならギリギリわかるけど、同じカードで同じような売り方されているのに
エクスパンションシンボル(どのパック出身か)が違うだけで別物っていうのはEVILが過ぎる。
中古屋だってこんなのどう取り扱えばいいわからず、どんどんMTGの買取販売を停止している。
これで商品自体の品質がよいならいいけど、日本語版の誤植の多さは近年目を覆いたくなる酷さだ。
マジでどうにかしてほしい。
まぁでも、これは「既に大きなプレイヤーが複数いる市場に飛び込むってそういうこと」ってことでしょ。
新規参入者を暖かく迎えるなんてお花畑な話、サークルじゃあるまいしビジネスの現場に存在しない。
あとさ「大手はそれぞれが行使し合えるような特許をお互いに持ってるからバランスが保ててる。新参が好き勝手したらそりゃこうなるよねw」みたいな言い分もこんなもん、完全に古来から続くカルテルじゃん。
そこにSIEまで出張ってきていい加減、我慢ならないのもわかる。
特許権侵害で任天堂がパルワールド側を訴える権利があり、その権利を行使しただけというのもわかる。
その上でさ。
「任天堂はポケットベアに関わらずいつだって特許権侵害で相手を叩き潰せるだけの特許をたくさん持ってる。ゲーム業界全体の繁栄のために"あえて"行使してないだけ」
っていう言い分、ちょっと怖くない?
これさ、一昔前の「うちら、主要メディアにコネ持ってるから対立したらどうなってるかわかってるよね?」ってブイブイ言わせてたジャニーズや吉本、創価学会と何が違うん?
あとさ「大手はそれぞれが行使し合えるような特許をお互いに持ってるからバランスが保ててる。新参が好き勝手したらそりゃこうなるよねw」みたいな言い分もこんなもん、完全に古来から続くカルテルじゃん。
任天堂は保持している権利を行使しただけなので、これは一任天堂ファン、そしてゲームファンとしてのお気持ちでしかない。
任天堂を世界的な大企業に育てた山内溥の言葉に『遊び方にパテントはない』というものがある。これは各社で技術を真似し合って業界を発展させて行くべきと言う趣旨の発言だった。実際当時の任天堂はスペースフィーバーというインベーダーゲームの(パルワールドより余程悪質な)パクリゲームを売っており、そこから現在のオリジナリティ溢れるゲーム会社に成長していったのである。
そう言った思想を受け継いでなのかそうでないのかはわからないが、任天堂はこれまで防衛目的で特許を運用していたように少なくとも傍目には見えた。またコロプラとの訴訟についてもコロプラがぷにコンのライセンスで商売をしようとしたことに対して、オープンな文化を持つ任天堂が対抗したという見方があった。
しかし今回の訴訟は違う。他のインディーゲームにはお目こぼしを与えておきながら、パルワールドはポケモンっぽいデザインで気に入らないし意匠権では戦えなさそうだから特許で殴ったという風にしか見えない。そしてこう言った訴訟が起こったと言うことは、今後も任天堂のデザインを真似して任天堂の機嫌を損ねると(デザインは合法であっても)訴訟を起こされるリスクをインディーゲーム市場全体が負うことになる。しかもその基準は権利の侵害有無ではなく、任天堂の仁義とか面子とかいったウェットな判断に依存してしまう。
冒頭で書いたとおり、根本的には任天堂が権利を行使しただけの話である。しかしインディーゲームの開発者が権利的に全てクリアなゲームを開発することは事実上不可能であるし、基本的にはお目こぼしがある故に、どこに埋まってるかわからない任天堂の逆鱗を気にしながら開発せざるを得ない状況はあまり健全ではないように思える。
長々と書いたが、ゲーム人口の拡大を掲げる任天堂が過去の自分達を忘れて歪な状況を作り出そうとしていることが、任天堂ゲームのファンとして非常に残念でならない。
例えばコロプラのぷにコン訴訟では、ぷにコンの他に『他のプレイヤーをフォローしてメッセージを送ったり協力プレイを行う』、『障害物に隠れたキャラクターをシルエット表示する』、『スリープモードから復帰した際に即座にゲームに戻らず確認表示をする』と言ったような白猫に限らず様々なゲームで見たことのある機能が侵害の対象となっています。また任天堂をはじめとした様々な既存ゲームメーカーがこう言った広範な特許を取得しています。
インディーゲームの開発者が『よくある』機能を実装するとそれはどこかの会社が権利を持っている可能性がありますし、機能の実装にあたって弁理士に特許調査を依頼するような資金はインディー開発者にはありません。
またインディーゲームに限らず様々なゲームメーカーが相互に権利を侵害している現状があり、他社を訴えた所で自社も同様に訴えられてクロスライセンス等の形に落ち着くためメーカー間で訴訟に至るのは相当こじれたケースだけと言われています。一方新参であるインディーゲームの開発者はクロスライセンスに持ち込むための特許も許諾を得る資金も持っておらず、訴えられるとアウトだけど基本的には既存ゲームメーカーのお目こぼしを貰っていると言う立場にあります。
規模や資本関係が問題ということであれば、任天堂フォロワーなインディーゲームは売れて規模が大きくなったり出資を受けると訴えられるリスクがあるという話になります。
既に述べたとおりインディーゲームの市場は大手企業のお目こぼしなしでは成り立たず、また良いゲームが売れれば出資を受けて規模を拡大するのは当然のことです。
出資後の製品であればいざ知らず、このタイミングでパルワールドを訴えるのには単に出た杭を打ったとも捉えられかねず、(インディー市場の恩恵を受けている)任天堂には慎重になって欲しかったというのがゲームファンとしての偽らざる重いです。
これが想像であることは否定しませんし、事実だと書いてもいません。そして任天堂が真意について今後真相を明らかにすることは無いと思います。
しかし多くのインディーゲームに権利を侵害されているであろう任天堂があえてパルワールドを、しかも自社IPに酷似しているデザインではなくシステムを特許侵害で訴える理由として最もそれらしい推論ではあるからこれだけ話題になっているのではないでしょうか。