2021-07-28

Game*Spark編集長勝手失望した話

はじめに自分政治スタンス説明しておくと、非自民党支持者で、また地方住まいかつノーテレビのためオリンピック可能ならば中止それがダメならばワクチンが行き渡る2022年まで延期というもの。なので、ワニウエイブ氏の記事が仮に彼の note で発表されていたのならば「語調はキツイがこれもまた東京五輪開会式レビューであるな」と受け取ったと思う。ただそれが政治的中立に見えるゲーム専門メディアに発表されたのがショックだった。

目次


記事ゲームメディア範疇を逸脱していると感じられる理由

東京オリンピック開会式への怒りと絶望ゲームへのリスペクトがない演出とそれをありがたがる人々が許しがたい」 https://www.gamespark.jp/article/2021/07/25/110634.html

問題記事乱暴にまとめると

というものだ。自分が最も疑問に思うのがこれは誰に向けて書かれた記事であるのかと言う点だ。はたして Game*Spark の読者に向いて書かれた記事なのか?

自分は、開会式ゲーム音楽使われて喜んだ大衆の大半は、非日常でよく知った音楽が流れてきたから単にアガっただけだと感じている。そこに国家威信の誉もなければ愛国も何もない。そんな気持ちが大半の読者に対して、実際に開会式を見ていない人が「自らの政治スタンス自覚しろ。楽しむのは現政権を支持するのと同じだぞ」と攻撃的に主張するのはいゲーム専門メディアとして良いやり方なのか?自分はそうは思わない。

また仮に読者を攻撃するような内容ではなく、あくまでワニウエイブ氏がそう感じているだけであるという内容であったとしても、最終段落

秋には衆院選がある。もちろん選択自由だが、老人たちに「ゲームファンは大増税しても何しても、ゲーム音楽を流してれば文句わずに従うチョロい連中」などと思われないことこそが本当にゲーム文化を守ることや、リスペクトすることにもつながるはずだ

というのはライター政治性が強すぎて、中立的ゲームメディア標榜するならば絶対排除しなければならなかった。この文から始まる段落は「政治家の老人達を落とすために選挙へ行け」という主張になっていると思うが、これまでの前提と合わせると 政治家の老人達オリンピックに関与する与党政治家 となり、この段落自民党政治家を落とすために選挙へ行けという主張になる。重ねて言うが、特定政党擁護批判するようなもの中立的ゲームメディアが載せることは絶対にあってはならないものだ。なぜ政治批判に繋げる?なぜオリンピック組織IOCJOC東京都批判を超え衆院選という国会の話を持ち出すのか?

めちゃくちゃ些末だけど「『ファイナルファンタジー』や『サガ』シリーズは、“かみ”を殺したり、環境テロリスト主人公だったり、その世界の仕組みそのものを恨むような反権威的なシリーズのはずだ」これ前者のゲームFF7)が環境テロリスト後者(サガ1)が神殺しなので、前段と後段がチグハグ説明になっていると思う。

賛否を受け編集長が出した声明から受けた印象

7月25日掲載オリンピックに関するコラムにつきまして」 https://www.gamespark.jp/article/2021/07/27/110661.html

二日後に出された編集長声明は、記事賛否を受けたものとして完璧な内容に思う。記事を削除したり、チェック不足言い訳したり、ライター責任としたりするようなことはしていない。ライター記事の依頼をしたこと批判覚悟して掲載に至ったこと、そしてすべて編集(部|長)の責任であることをはっきりと宣言し、ライターおよびその記事の内容を守ることを表明している。だからこそ自分は「読者を攻撃する文調かつ政治的中立とはとても言えない」コラム記事掲載問題ない判断した編集部と編集長失望を覚えた。なぜならば、このレベルの内容ならば今後も編集部として注釈なく掲載するつもりであることが本声明によって肯定されるからだ。少なくとも自分はそう受け取った。今後、自分は Game*Spark攻撃的な主張も政治的中立ではない内容も載せるメディアとして見るようになるだろう。

政治的中立性について補足すると、声明では「常に特定政治思想を背景にしながらコンテンツ制作しているということもありません」とある自分直ちに Game*Spark が左や右に偏ったメディアとなるとは考えていない。しか自分危惧しているのは、これから Game*Spark に対して「左だから」「右だから」という要らぬ対立軸を立てレッテルを貼る輩が出てくること。ゲーム業界は娯楽をターゲットにしているため政治から逃れている部分があるのに、なんでこっちから飛び込むのよ…

強調しておきたいのはこれが一概に悪い変化というように考えている訳ではないということ。もしかしたら政治色の強い記事を好む人が多いかもしれないし、政治性を明らかにした記事の方が読み応えがあるものができるかもしれない。ただ自分にとってはそれは not for me だ。

全く読む必要がないパート

スペースが余ったので自分ゲムスパに対する感想でも。自分にとって Game*Spark/INSIDE は他のメディアがやらないような泥臭い企画をやったりしているけどイマイチ一流になれないゲームメディアというものだった。ただ大手メディアにしては珍しくコメント欄を開放しており、読者との距離が近く独自コミュニティ形成されているように見えた(某通はコメント欄をすぐに封印たからね…)。今でも続いている「来週はどんなゲームを買うか」等のユーザーアンケート豊富なところもそれを後押ししていたところがある。あと変な企画もいっぱいあった。「インサイドちゃんゲーマー相談」とか誰得ものもあった。それから脇が甘くてたびたび炎上謝罪していたイメージもある(栗本チャレンジとか)。

しかしここ2-3年はライター独自性を生かした企画が次々にヒットしており、個人的には最大手(F, D, 4)とはまた異なる面白い立ち位置メディアになっている印象だった。例えばFE風花雪月の「なんでそんなことするんですか?」とか現役パイロットによる Microsoft Flight Simulator の紹介、あつまれどうぶつの森生物DPZ でおなじみ平坂さんが紹介する企画など目の付け所が良い企画がいくつも発表されていた。なので編集長が交代し、ライターが生き生きする良い方向に変化しいるなあと感じていたところに今回のこれがあった。

気持ちとしては「たまに通りかかるグラウンドで見かける近所の草野球チームが最近いい感じになってきたけど、急にダーティープレイをするようになって驚いたし、今後もそのレベルプレーをすると聞いて驚いた」に近い。

  • ほんとその通り。 ライターが口汚い主語のでかいオタクって感じなのも相まって、勘弁して欲しいよなぁ。 編集長も、政治性とか主語のでかさや記事中での誹謗中傷を無視して全面的...

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