2020-02-02

初めて東京に行った

通過すらしたことなかった東京にはじめて行った。なんとなくその時の感情を記録しておきたい気分になったので書く。都内で働いてるというだけで急にポエミーな事を書き始める浅はかな連中(暴言)(ごめんなさい)を少し見下してたのに、いざ自分が行ったらこれなんだから悲しいなぁ。

(そもそも人口が多いんだからポエマー人口が多いのも当然である)

経緯

田舎出身地方大学に進学した。大学から都内までは電車で2時間くらい。ライブ展覧会といったイベントに行く習慣がなかったので、普段東京に行く理由特に無かった。

夏、宿泊費と交通費が全部出る都内インターンが決まった。タダで1週間近く観光できる!! このインターン評価無関係らしいので尚都合が良い。伸び伸びと好き勝手観光させてもらうことにした。インターンとは……?

0日目

面接があるタイプインターンだったので、実際は決定前に一度行く必要があった。交通費で得する為に高速バス新宿に向かう。就活の話を聞く際、バスタバスタ言ってる先輩を見て「イキってんな。普通にバスターミナルでいいでしょ」とか思ってたけど、ホントバスタという文字デカく掲げられていたのですこし申し訳ない気分になった。外に出ると明らかに都会だった。時間的な問題か、塵でちょっとビルが霞んでる感じも都会っぽい。高層ビルを見上げてキョロキョロするなんて明らかに田舎者で恥ずかしいな、と思いかけたが事実正真正銘田舎者なので、無駄抵抗はやめて思う存分キョロキョロしていくことにした。

にゅうぉまん?めん?柔麺って何の施設なんだ?そもそも何語なんだ?都庁を初めて見た感想が「銀と金1巻ビルなのはちょっと面白いな。マック狭すぎるのに中高生以外も多くて草。高架下めっちゃ臭いやんけ!ここ1階なのか?知らないうちにデパート歩いてるウケるな。地面はどこなんだ??

ウキウキである

地下鉄に一人で乗るのも初めてだった。「スマホがあれば余裕やろ」の精神スマホ確認しつつ進んでたら一瞬で迷った。ビルの間でGPS死ぬのは知っていたが、都会的なビーコンか何かで解決されていると思っていた。改札の場所全然からない。諦めて案内に従って歩くロボットになったら数分でホームに着いた。自分がどこに居るのか全然からないのに目的地に着いたのはなんだか悔しかった。あとから調べたら大江戸線というのは数ある路線の中でもだいぶ地下にあるらしい。なら仕方ないか。なにが? 電車内は予想より空いていた。アナウンスで知ってる地名が流れまくるのでテレビ東京特集ってやべえんだなぁと思った。中央区一角に出て少し歩くと明らかに人が減って地面が綺麗になって、お昼のビジネス街ってこういうことなのかぁ、とかいうよく分からない感想を抱いた。

面接受けてゆるゆり展に寄ってバスに乗って帰宅した。

滞在

インターン開始前の時間を使って、都会の就活イベントとやらに行ってみようとウキウキで前泊。再び新宿駅の周辺で迷い、ようやく自分の勘でのゴリ押しを諦める。どうにか線路を乗り越えて就活イベントに到着。会場内でセミナーをやっていた就活コンサル?の人に「○○から来たんですけど地方だとこういう場が少なくて…何か出来ることありますかね」と聞いたら、あからさまに答えに困ってて(あのさぁ……)と心のなかで唱えてしまった。講師の人に罪はない。むしろ優しい、ありがたい。罪があるのは地方軽視の日本の政治が~~とかではなく半分冷やかしで聞いた自分のせいでしかない。夜は新宿から出て、ちょっと良いカプセルホテルに泊まった。ホテルの中は前回新宿に行った時に感じたニオイが凝縮されていて少しテンションが下がった。人が集まると発生するニオイなんだろうか。

実のところ、滞在中に新しく感じたことはあまりない。あのニオイがしない場所もあるんだな、銀座ってパーカー1枚で徘徊しても怒られないんだな、築地市場ってホント消滅したんだな、汐留はカネの塊みたいな場所だな、中銀カプセルタワー思ってたより廃墟じゃないな、上野には木があるんだな、インターン自分以外首都圏民だからってライブの話ばっかし過ぎだろ、秋葉原意外とスッキリしてるけど歩いてる人の服装には共感できるな、とか、まあそんなことを思いながらグループワークに耐えていた。と同時に、こういう銀座やら市ヶ谷やら六本木やら、ただの地名や駅名をさも世界共通認識であるかのように使う人達を毛嫌いしていたことを思い出してなんとも言えない気分になった。たぶん次の自分は、上京したばかりで地名連呼する人を見下し始めるんだろう。悲しみの連鎖だった。

帰宅

最終日、会社を出る前にシュウマイ弁当を貰ったが、直前にもご飯を食べていてお腹に余裕がなく、駅までシュウマイ弁当をぶら下げて帰ることになった。荷物も来た時点でパンパンだったので余裕はゼロで、駅前ホームレスの人にお弁当渡せば一石二鳥か、でもそれじゃ人をゴミ箱扱いしてるみたいな気もするし、なにが一番いいんだろうなどと考えているうちにバスが来た。自分偽善者ぶりに内心ニヤニヤしながらバスの中でシュウマイ弁当を食べた。美味しかった。

感想

思えば地方から上京する人なんてごまんといるし、ましてや普段からまれてる大学生ごとき自分感想もその域を出ないんだなと改めて感じた。あえて書くなら住んでる人そのもの東京でも変わらないとか、建物は大きくて意外と古くて地味に歴史があるとか、人が多いので適当な格好しててもあまり浮かないとか、そんなもの自分都内で働いてみたいと思うのも、一応いっかい中心地での生活経験しておきたい、程度のしょうもない動機。その動機自体はなんだかんだ皆実際のところはそんなもんでしょという謎の確信があるが、特に自分場合はクビになっても山小屋なり工場なりに籠って働けばいいやん、としか考えてない甘い思考人間なので、もう少しきちんと考えたほうがいいかもしれない。これが自己分析ってやつなのだろうか、よくわからない。来年、無事就職して、呑気に『初めて東京に住んだ』みたいな日記を書けてればいいけど、こうやってこの時期にダラダラ駄文自分語りを書き散らしてる時点で厳しいのかもしれない。悲しいなあ。

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