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はてなキーワード: 容疑者Xの献身とは

2021-04-23

精神障害者の俺、手切れ金としての年金、この世界への感謝

世の中大変なことになってるなあと思いながらぼけーーーーっとネットやらテレビやら見て、好きな時にシコって飯食って寝て暮らしている。

俺は障害者だ。頭の方の。もともとアスペルガーだか自閉症だか知らないが、よくわかんねえけどとにかく一回就職して、働いて、しばらく耐えて、ぶっ壊れた。

そもそもまれときからおかしかったんだよ。だって生後3年間意味のある言葉ひとつもしゃべらなかったっていうんだから、そりゃおかしいよな。

親も医者相談するなりすりゃよかったのだが、自分の子供がそういう子だと認めたくなかったんだろう、心療内科の類への来院歴は全く残ってなかった。(これ障害年金請求するとき調査が入るらしいのよ。そういわれたってだけだからほんとかは知らんけど)

小学校に上がっても「変わってるね」「おかしいよ」「あい面白いぜ」なんつって珍獣扱いされてちょっかいかけられてたし、学校の窓を蹴って割ったりとか人を殴ったりとかで停学食らったりして、まあとにかく、ずっと前からおかしい人だったらしい。

こんな自分語りの場で自分のことをちゃん説明できないっておかしいだろって話なんだけど、俺も俺がどういう状態人間なのか説明できないんだよ。ほんとに。

怒りのスイッチが人より過敏で一回入ると止まらなくなるっていうのがあるらしい。前頭葉がどうのこうの言ってたけど、わかんねえな。忘れた。

それでも一回は「このままじゃだめだ、まともになろう、真人間になろう」って言って奮起した18の自分を本当に褒めてあげたい。会社入って働いて、それで一回イカれちゃって、体調はさらに悪くなったけど、

おかげで会社員やってた経歴が残って、障害年金障害厚生年金になったからな。この差は大きい。

これだけで、働かなくても、一人で生きてけてしまうんだ。

もうこうなっちゃったら世捨て人も同然、

霞食ってぼーっと生きてて週に一回医者に掛かって、もらった薬を飲んでれば、最低限飯食って便所でクソして寝るくらいはできるようになったんだ。

完全におかしくなってたときは外でクソ漏らすことがよく有って、マジで恥ずかしかったし、あれほど「俺はこの世界からしたら異物なんだ、いるだけで迷惑なんだ」と思ったことは無かったね。

こういうの家族に言うとさ、「お天道様に申し訳ないと思わんのか」「働きもしないでよく外に出れるな」って言われるんだけどさ、

しょうがねえじゃん、俺に居場所なんかねえのよ。

バイトとかけっこう申し込んだりもしたよ?受かんないんだよ。ほんとに。

まだ障害者手帳貰う前の就活ときも苦労したよなあ、きちがいを見る目で面接官が俺を見てたよ。エントリーエントリーエントリーエントリー!お祈り!お祈り!お祈り!お祈り

親とはもう何年も会ってねえなあ。コロナのおかげで会わない言い訳が楽で助かるよ。

医者に聞いたんだよ、「僕の病気はいつか治るものなんでしょうか」って。そしたらお医者さん正直だね、「貴方障害は治るものではありません。投薬治療によって少しずつ波を収めて、生活可能範囲に症状を押しとどめることしかできません」って。

そら一生治らん宣言じゃねえか。まあでも中途半端に「頑張れば治ります!」とか言う医者よりは絶対誠実だね。俺はあのお医者さんのことは好きだよ。

まあ何が言いたいって、俺はもう世の中の仕組みから外れてしまったってことで。

ずっと普通じゃないおかしいって言われてきた、そういう中で公的制度から「君は障害者だ」って言われて、二か月に一回〇〇万円支払われる。で、この障害はなんかマジで治らないものらしいから、つまりは一生もらえるわな。国が年金制度やめます!って言うまで。

さすがにやめるとは言わねえだろ?超高齢者社会、老人のほうがエライ選挙の影響力的な意味で)国で。まあだから俺みたいな障害年金受給者は、老人様の威光にあやかるコバンザメだわな。

いいんだよ、それでなんも文句はない、了解したよ。

これつまり「手切れ金」だろ?

社会あなたとは違うスペック人間基準に作られています。そこに明らかに違う形のあなたが入ってこられると上手く回りません。

から、これだけ支払いますから私たち社会に入ってこないでください。邪魔なので。そういうことなんだと理解したよ。

まあそりゃそうだよな。みんながガンプラ組み立ててんのにひとりゾイド部品持ってきたら「居ないほうがマシなんだけど」ってなるよな。

何の不満もなくのんきに生きてるよ。週3日くらいは布団から出られないけど。

医者以外誰とも会わない。友達?いないいない。無理。彼女?3次じゃボッキしねーんだわ。いやこれはまじで風俗で試したんだけど、どうあがいても生身の人間で興奮できない。AVとかも無理だね。

障害者になってよかったのは美術館がタダなんだよな。ぼーっと見てられるわ。

映画館とかも割引で見れるのよ。「罪の声」よかったわ~。

こんだけ露悪的な文章書いてると「こいつクソだな」って思われてそうだし、「周りの人間皆嫌いなんだろうな」とか思われてそうなんだけど、実はそうでもないんだ。

俺に親切にしてくれるあの医者は好きだし、

良く行く飯屋のおっちゃんに顔覚えられちゃって、話しかけられたら「不景気ですねー」くらいの話はするし(俺景気のことなんかわかんねえけど)、

こんなコロナだかでその店がつぶれておっちゃんが悲しい思いしてほしくないって思うから結構頻繁に通ってる。

美術館で飾ってある美しいものを見ると「こんなすげえもんを今よりずっと不便な時代に作った人が居たんだなあ」って感動したりもするよ。

こないだ図書館で「容疑者Xの献身」を読んだんだけど、超面白かった。こんなすげーもん作れる人は超儲かっててほしいと思って調べたら、東野圭吾ってものすげえ大ヒット作家なのな。自分無知が恥ずかしいわ。

怒りのスイッチがどうのって最初書いたけどさ、なんか感動のスイッチも同じくらい簡単に入っちゃうみたいでさ、もう最近漫画とか映画とか小説とか音楽とか良いものに触れるとすぐ泣いちゃう

そのたびに「ああ、俺って生まれてきてラッキーだったんだな」って思うんだよ。

昔はちょっかいかけられたり会社で詰められたりして落ち込むたびに「しょうがねえじゃん、おれはなんでかしんないけど皆みたいにうまくできないんだよ」ってキレてたけどさ、

その「皆」が頑張って作った社会があるから、俺みたいな異形がのんきに生きてられるんだって思うようになってさ、じゃあまあ、いつまでも恨み言言いつづけることもないかなと思って。

からなんか、なんていうか。

みんな俺を殺さないでくれて、生かしていてくれてありがとう

俺は今、ようやく今になって、世の中には汚いものとおなじくらい沢山、美しくてきれいなものがあると知れたよ。

2016-07-15

便乗だけど容疑者Xの献身について※ネタバレ

http://anond.hatelabo.jp/20160715120436

今更タイトル上がってたので便乗なんだけど、容疑者Xの献身ネタについて

といっても例の論争じゃなくて、トリックが成立してなくね?って話

あのすり替えトリックってさ、二人が警察のお世話になってないことが前提じゃん でもそれをどうやって調べたの?

前科持ちかどうかくらいは調べられるかも知れないけど、でも俺原付スピード違反か二段回右折かなんかで指紋取られたことあるんだよね 警察って普通にそういうことしてくるし、二人のうちどちらかがデータベース指紋がある可能性って警察関係者じゃない限り排除できないと思うんだけど

で、あれほど理詰めの主人公がそんな不確定な方法を取るなんてご都合主義ミステリトリックとして成立してないと思うんだけど、これってどうなの?

成立してないならもっと批判されてるだろうし俺が何か見落としてる可能性の方が強いと思ってはいるけど、そこに触れてる人をあまりみたことないからすごい気になるんだよねえ

2015-12-01

http://anond.hatelabo.jp/20151130134003

そらあんたがサスペンスミステリーに対して無知すぎる(ていうか全然見ないんだろう)だけや

探偵側に視点情緒を寄り添わせる描き方のものなんかむしろ少なくなってきてる

名作・有名作ではコロンボでもオリエント急行でも容疑者Xの献身でも見てきなよ

2014-07-24

文章うまいへた

 暇だからむちゃくちゃ書く

 いきなり浅田次郎の『お腹しませ』の跋から引用するんだけど「貴き母国語司祭たる小説家は、その記す言葉の一句一行に責任を負わなければならぬ」って、これなかなかカッコイイこと言ってるけれども、浅田次郎文章だってたいがいひどいときはある。語彙は豊富だけど脂っこすぎるから格調が損なわれちゃって、なんだか下品だなーって思っちゃう瞬間も多いよねってわりと共感してもらえると思うんだけどどう?

 で、こういう話をしてると必ず横から口を出してくる手合いがいて、言うことには「最近小説家文章レベルが低すぎる」。こういうやつには気をつけなきゃいけない、なにしろこいつはそんな侮蔑的なことを言いながらむかしの小説をあんまり読んでないからだ。たしか百田尚樹はおそろしいくらい下手な文章を書くし、現在まで残ってるむかしの小説家作品の多くはたしか文章が上手くて、そのうえたとえば川端とか百閒とかの異常な怪物がぐーんと平均値を上げちゃってるもんだから勘違いする。ひどい文章を書く作家作品は当然のように消費されただけで現在まで読み継がれてるものは本当に少ないってことくらい考えればわかるんじゃないの? 面白いことは否定しないけど、三十年後の子供が『永遠の0』とか『ビブリア古書堂の事件手帖』とか『容疑者Xの献身』とか読んでるわけないじゃん。だいたい残ってるひとでいってもひどい文章作家ってのは残念ながらちゃんと存在していて、ほら太宰治とか田山花袋とか小林秀雄とか超ひどいじゃん。あ、でも内容は面白いと思うよ、田山花袋以外の2人はね。

 まあ浅田次郎は「小説家なら上手な文章を書け!」とは言ってなくて、素直にちゃんと読むと「小説家文章日本語を使うひとにとってはお手本なんだから、せめて間違いのないように書かなきゃいけないなあ」って意味しかないんだよね。だから話はもうとっくに逸れてるんだけど、なんか言いたいこと思い付いたか文章うまいへたの話を続ける。

 そもそも無機的な文章小説文章うまいへたってぜんぜん別問題で、都市伝説レベルの話で好きなんだけどさ、三島由紀夫ってもともと官僚だったんだけどすぐ辞めたのね。ちゃんと東大出てたくせにぜんぜん仕事できなかったんだって。なんでかっていうと三島の書く文章がかっちりしすぎてて、官僚にとっての必須スキルである「余地を残す」文章を書くってことがまったくできなくて、まあ言ってみれば文章がうますぎて向いてなかったんだってさ。これはさすがに誰かが作った伝説というかいたずら話だと思うんだけど、三島文章って異常に人工的でみっちりしてるから何となる「あーわかるー」ってなっちゃう。改めてなかなか好きな作り話だ。

 たとえば誰だろう、最近でいうと朝吹真理子って年齢のわりに文章がうますぎてサラブレットってこういうことかあって感心するんだけど、このひとがふだんの小説エッセイで使ってる文章で書いた報告書ってたぶん読みにくいよね。いや、なんでそこでひらがなつかうんだよって苦笑いしてる上司の図ってめっちゃ想像できてかなり笑える。だいたい文章文学)ってのは芸術なんだから美しくなければ嘘でしょう? ってみんな大好き古井由吉先生松浦寿輝との往復書簡でさらって書いてたけれど、まあそこまで大上段からカッコイイことは言えないけれども、まあ言ってることはわかるじゃん?

 芸術なんだから判断は割れちゃうんだよ。日本人フェルメールが好きってよく言われるし、高校生はなぜか「はしか」のようにラッセンを好きになっちゃう時期を迎えるものだけど、美醜の基準なんてひとによって違って当たり前なのよ。モーツァルトサリエリの格付けは「アマデウス」がしちゃったけど、ヴェートーベンシューベルトのどっちが上って難しくない? って書くと「おまえさっき太宰が下手だって言ってたじゃん!」とかひどいのになると「山田悠介! 山田悠介!」なんて連呼されちゃうんだけど、山田悠介うまいへたじゃなくて「間違ってる」からダメだよ。とかいうと「保坂和志! 保坂和志!」って返ってきそうでキリがないのでいいわけをやめる。

 何が言いたいかって実はまったくの逆で、それでも文章うまいへたって、きっと存在してるんだよね。いや少なくとも自分のなかでは間違いなくあるんだよ。同じことを何回も言わないで済ませられるかとかね。何気ない言葉の選び方とか、リズムとか句読点の位置とか改行のタイミングとか語順とかセンテンスの長さとかほんといろーんな要素が絡み合いすぎてて、たとえばリーダビリティって文章のうまさに入るのって言われちゃうともう答えはまったく出ない。でも個人的には入らないと思ってるって結論だけはちゃんとあるんだ。

 そろそろみんな気付いてると思うけれども自分なりにうまい文章を書きたくて書きたくて、読み返して「わあ、おれって文章うめーじゃん!」って思いたくて自分なりに努力してきたんだけどまったくダメで、下手でどうしようもない文章なんだけど文章を書くのは好きで、だから深夜にこんな下らない長文を書いてストレスを発散しているんだけど、まーまず間違いなくこの文章は読み返さないよね。ひどいから

 文章書くのってなんていうか心地よい行為だと思うし、こんなところに文章書いてるくらいだからみんなもきっと文章を書くことが好きで、だからさー、なんていうのかな、小説家とか関係なくってこうやって日常的に文章を書いているおれたちなんかはさ、上手な文章を書きたいなっていう欲求を誰しも持っているんじゃないかって思うし、その欲求には忠実になってもいいと思うんだよね。

 あー、文章うまくなりてーなー。

 
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