2024-11-07

フェミニズムバブル」の終わり

今回のアメリカ大統領選でハリスが負けてトランプが勝った、というのはつまりそういう事。

もっとかのぼると東京都知事選蓮舫が負けて小池百合子が勝った、というのもつまりそういう事。

何故か?

それは、「それなりの数のリベラルフェミニズムに嫌気がさしているから」これに尽きる。

トランプが勝った、というよりもハリスが負けた、という事が重要なのである

蓮舫ハリス共通しているのは、「最初はある程度の支持率を持っていたが、時間と共に支持を失い大敗した」ことである

そして、彼女らに共通しているのは、「フェミニズムポリコレ、DEIに傾倒していた」という話である

少し話が飛ぶが、立憲民主党では、代表選野田佳彦勝利したが、この時彼は、若手女性候補である吉田晴美に推薦人を出している。

様々な意図があったと思われるが、一つクリアになったのは、彼女への投票者の多くは「フェミニズムへのコミットメントが高い」という側面が強いこと。

推薦人一覧 → https://www.tokyo-np.co.jp/article/356101

重要なのは、その得票数ではなく得票の質。

当時の国会議員56人/270人(21%)であり、党員・協力党員票では26票/185票(14%)。

党の支持者は、上層部が考えてきた程フェミニズム的なものや「若い女性が社会を変える」というムーブメントには興味が無く、冷ややかな反応を示している。

見ようによっては、野田氏はフェミニズム議員勢力と「身の程」を可視化したともいえる。

そして、野田氏は総選挙ではフェミニズム的な主張を抑え込んで政権交代裏金追及を主張して勝利した。

ベタ夫婦別姓というテーマだけを表に出し、「フェミニズム」は前面に出さなかったわけである

何故かと言えば、フェミニズム的な政策標榜した蓮舫東京都知事選挙で大敗たからであろう。

もっと言えば「フェミニズム」は、あまり票にならないのである

岩盤支持層フェミニズム標榜しなくても立憲民主党投票する層であり、フェミニズムが党内で過大評価されてきた、という話でもある。

何故フェミニズム過大評価されてきたか、というと、それは安牌だったから、と推測できる。

お金が絡む利権を動かす(公共事業の扱いや軍事の扱いなど)のは難しいが、「男女差別をなくしましょう」という主張は、そういう既存組織との軋轢なく行う事が出来る。

女性が不当に力を抑え込まれている」という主張には抵抗しにくいし、フェミニズムから票を入れてくれる、という層もいる。

しかし、フェミニズム政治主食にすべきかどうか、という局面では、NOが突き付けられた。それが東京都知事選挙における蓮舫の敗北だったわけである

立憲民主党共産党フェミニズム勢力が手を組んで大々的に押し出し蓮舫キャンペーンは、かなりの反感を買い、まさかの3位に終わった。

フェミニズムポリコレは、安牌ではあったものの、優先順位の一位という程のテーマではないのである

もっというと、リベラル勢力の中でもフェミニズムは嫌われ始めている、というのが実態だと推測する。

フェミニズムの多くの主張者は、「自分勢力に甘く、相手勢力に厳しい」

LGBTフェミニズムサイドに入れるか、敵サイドに入れるかでフェミニズム内ゲバを起こしているのも、自分サイドか敵サイドかで扱いが180度違うから

フェミニズムなんて、所詮この理論的基盤なのですな。

その底の浅さが明らかになってきている。

現状の多くのフェミニストの振る舞いは、リベラル的な寛容とは最も程遠いふるまいであるのも確か。弱者男性という概念に対し、ただ無視するか攻撃する選択肢が中心になっているのを見ても、理論的基盤の弱さを感じざるを得ない。

東京都知事選挙における蓮舫の敗北は、「女性からダメ」ではなく「フェミニズムを前面に出したかダメ」という現実を浮き彫りにした。

小池百合子惨敗したというのはつまりそういう事。

総選挙フェミニズムを抑え込んだ立憲民主党が躍進したのもつまりそういう事。

そして、圧倒的有利な立場スタートしたはずのハリスがここまで大敗したのも、つまりはそういう事なわけですな。

フェミニズムバブルだったし、そこまで喫緊課題ではなかった。それが民意で示されたという事。

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