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2023-10-19

anond:20231018222936

家政学部などを除けば、そういうのに一番近いのはたぶん農学部食品科学科とか農芸化学科とかいうところだと思う。

農学部って結構なんでもありの実学系で面白いと言えば面白い農業経済もあれば農業機械もあれば農業土木もあれば畜産学科もある。農薬研究もやってる。なぜか水産学科のある農学部もある。もちろん作物の品種改良とかが中心的な分野のようだけど。

2021-12-22

anond:20211222194052

貝類に含まれるうま味成分「コハク酸」の生成メカニズム含有量アップの方法

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コハク酸」って聞いたことがありますか?

化学物質のように感じますが、実は、自然のものです。

身近の食材にも含まれており、うま味成分の一つとなっています

特にアサリコハク酸を多く含みますさらに、調理前にそのまま置いておくだけでさらコハク酸を生成して、その結果より美味しくなります

がん増殖抑制、肌荒れ予防改善・美肌、脂肪燃焼の促進などの効果を持っていますので、積極的摂取したいものです。

目次 [非表示]

1、コハク酸とは

1-1、コハク酸はうま味成分物質

1-2、コハク酸の特徴

2、コハク酸を多く含む食材

2-1、貝類の中で多く含む

2-2、アサリ過酷環境コハク酸をより多く作り出す

3、コハク酸効能

3-1、コハク酸のがん増殖抑制効果

3-2、肌荒れ予防改善・美肌効果

3-3、脂肪の燃焼促進効果

4、単独で美味しいですが、組み合わせにより奥深い味

4-1、他のうま味成分物質とは相乗効果がありません。

4-2、コハク酸は味にコクをもたらす

まとめ

1、コハク酸とは

1-1、コハク酸はうま味成分物質

 コハク酸はうま味成分物質の一つです。

有機酸に分類され、漢字で書くと「琥珀酸」です。ドイツ鉱物学者ゲオルク・アグリコラ氏が琥珀の乾留により発見したので、この名前になりました。

 琥珀写真 

 「琥珀」と書くと、口に入れるものとは連想しにくいと思いますが、実は、コハク酸植物界に広く存在し、動物生体内ではたんぱく質有機酸等を燃焼や分解して、エネルギーを作り出すサイクル(トリカボン酸回路、クエン酸回路)の一員として存在しています

 応用的に、清酒味噌醤油などの調味料使用され、よく聞かれる「うま味」の一種となっています貝類のうま味成分として知られています

1-2、コハク酸の特徴

 コハク酸と言えば、貝類アサリイメージする方が多いです。その理由は、農学士の青木克氏が旨味抽出物の中にコハク酸発見し、『日本農芸化学会誌』8巻867-868頁(1932年)に、「貝類中に琥珀酸の存在に就て」という論文が発表されています

 コハク酸は、酸味、苦味が混ざったような旨味で舌をギュっとさせる強い味です。添加量によって「えぐ味」を感じるので、味の素代表されるグルタミン酸のように単独で使うことはありません。

 加工食品で使う場合コハク酸と塩類の結合品であるコハク酸ナトリウム」という調味料がありますネット通販アマゾンにも出ています。「アマゾン コハク酸

 

2、コハク酸を多く含む食材

コハク酸貝類、未熟な果実発酵製品の中に含まれています

2-1、貝類の中で多く含む

 コハク酸含有量は、あさり, かき, しじみに多く含まれます。同じ貝類でもホタテやとこぶしんにはあまりまれていません。

 コハク酸食材       *100g中

2-2、アサリ過酷環境コハク酸をより多く作り出す

 コハク酸生物が呼吸する際に体内で必ず作られ、消費される物質です。アサリは呼吸がうまくできない、息苦しいような状態になると、命を維持するために、より多くのコハク酸を作り出します。

 2-2-1、コハク酸の生成メカニズム

 アサリ海水では酸素を吸って生きていますが、海から離れると、体内のグリコーゲンを分解し、コハク酸を作って生き続けます時間がたつほどコハク酸はどんどん増えていきます

 しかし、時間がたちすぎると、継続的に作り出すことが出来ず、逆に命を維持するために消耗していきます一定量コハク酸を消耗するとアサリは死んでしまい、腐敗へ進んでいきます

 アサリコハク酸含有量個体の大きさによって違いますが、一例をあげると、採れたてのアサリコハク酸が100g中63mgなのに対して、パック詰めは98mgに増えたデータがあります特に、夏期は増加量が多いです。

2-2-2、自宅でも簡単コハク酸アップ

 ご家庭の場合は、購入してきたアサリを一度水から出して2~3時間ほど置けば良いと思います(置いておく環境によります)。それ以上置くと、放置中に殻が開いてしまます。殻が開いていると死んでしまっています。死んだアサリは、強烈なくさいにおいがするので食べないようにしましょう。

 例えば、夕飯の支度する前に、アサリを水から出して、火がついているガスコンロ温度に影響されないところ(熱すぎないところ)に置いて、料理の一番最後調理すればよいでしょう。もしくは、子供のお迎えをする前に、水から出して、濡れたキッチンペーパーを上に置いてから放置してもよいでしょう。

3、コハク酸効能

 コハク酸は、料理うまみだけでなく、様々な効能があることがわかっています私たちの体内において、クエン酸回路と呼ばれるエネルギー代謝の仕組みに深くかかわってきます。すなわち、細胞分裂や血流、新陳代謝などの面において優れた力が期待できるのです。また、医薬品化粧品にも使われています

3-1、コハク酸のがん増殖抑制効果

 広島大学加藤範久教授らの研究グループが、コハク酸大腸がん胃がんのがん細胞の増殖を抑制する効果があることを発見しました。

 加藤教授らはラットを使った実験で、ポリフェノール摂取させたラット大腸内でのコハク酸濃度が高まることを発見し、その後の応用実験において、濃度が20ミリモルになると大腸がん細胞の増殖が半減することを確認しました。

 加藤教授は「コハク酸効果日常的な食生活に近い分量で認められる」とし、「がんの増殖抑制に身近なコハク酸有効であることが明らかになった意味は大きい」と説明しています。今後は人への応用が期待されています

3-2、肌荒れ予防改善・美肌効果

 コハク酸はお肌の保湿や新陳代謝にも効果があるため、化粧水などに利用されることもあります

 コハク酸は収斂(しゅうれん)作用を持っています。収斂作用に関しては、コハク酸酸性および親水性であり、酸性に寄せることで化学的にタンパク質収縮・凝固作用を起こすことができるためです。

 この効果により肌をキメ細かく整えてくれます。肌のキメがきれいになる結果、肌が美しく見えて、化粧のノリがよくなりますので、肌荒れ予防改善・美肌効果も持っていると言われます

3-3、脂肪の燃焼促進効果

 さらに、最新の研究で、コハク酸摂取による、脂肪の燃焼促進効果があることを証明する動物実験成功したことネイチャーという一流の科学誌掲載されました。

 

 コハク酸を食べているネズミは太りにくく、糖尿病にもなりにくいことが分かりました。人間へ同様な効果を期待できます

 その他に、冷え性、高血圧動脈硬化予防の効果も知られています

4、単独で美味しいですが、組み合わせにより奥深い味

 コハク酸豊富アサリを使えば、味噌汁に出汁がなくても美味しく仕上げることが出来ます

4-1、他のうま味成分物質とは相乗効果がありません。

 コハク酸グルタミン酸ナトリウム昆布うまみ成分)、イノシン酸ナトリウムかつお節のうま味成分)、グアニル酸(干し椎茸のうま味成分)などとの間に味覚上の相乗効果があるという研究結果はありませんでした。

 旨味相乗効果とは、異なるうま味成分を組み合わせて使う事で、感じるうま味が倍増する現象です。よく知られた例は鰹節昆布の合わせだしです。その詳細は、「うま味の相乗効果科学的に説明、今すぐ使える活用例までの紹介」で紹介しています

4-2、コハク酸は味にコクをもたらす

 シンプルな味でも美味しいですが、我々が「おいしいな」と思う味は、ある程度複雑さがあるものが多いです。例えば、甘さや苦さ、香り、素材の質感などがうまく調和し、バランスが取れる料理です。カレーや鍋のような料理です。それは、味にコクが感じられるためだと思います。 

 長時間煮込むことでこのような味の複雑さを出すことも可能ですが、アサリコハク酸を入れることにより短時間を作り上げることは可能です。

 日本では、アサリの酒蒸し、味噌汁、お吸い物等で、単独で使うのは一般的ですが、韓国チゲ鍋料理)では、貝類を鍋には必ず入れています。また、中華料理では、アサリたまご蒸しも有名な料理です。

 キムチチゲは、キムチグルタミン酸)×肉(イノシン酸)×貝(コハク酸)といった様に、うま味を多重層的に構築している料理です。

 

 アサリたまご蒸しは味のシンプルたまごに、アサリコハク酸)を入れることにより、さらに美味しく仕上げます出汁の代わりにもなります

 たまご蒸し 

まとめ

 このように、コハク酸化学的なもののように感じますが、実は、自然存在するものです。よく知られていないかもしれないですが、うま味成分の一つとなっています

 身近な食材の中にも含まれております特にシジミアサリコハク酸を多く含んでいます

 様々な効能を持っており、さらに少量で使うことにより、より美味しい料理を短時間で仕上げることは可能ですので、積極的摂取しましょう。

2009-09-06

生物系の学生生命科学に見切りをつけろ ~専攻ロンダのすすめ~

日本生命科学が駄目な理由を書いていこうと思う。

たとえ死んだとしても生命科学研究者を志してはいけない

http://b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20090222224732

の方も書かれているように、日本生命科学学生ポスドクがおかれた環境悲惨な状況にある。

問題点の一つ目は労働力確保目的ポスドクと院進学である

この分野では、ピペット土方とよばれる単純作業を繰り返すことが必要不可欠であり、教授学生労働力確保の手段として、修士博士に進ませることが一般的なのだ

その過程では、

「製薬研究職に行きたいなら博士まで進まないとね。」

博士に進み、生命科学研究者を目指すことこそ醍醐味。」

のような宣伝学生に対して刷り込まれる。

もちろん研究である大学教授にとってはそれは本音である場合も多いのだろう。しかし、実際にはテクニシャンを確保し金を落としながら作業を行ってくれるピペド確保の点は否めない。

物理などの分野であれば、教授学生に対し

「お前は博士に来るな」

と言う事は珍しくないという。それは物理などであれば数学力などの学力がない学生は何の役にも立たず、研究活動において足手まといになる可能性があり、また学生の将来のためにもならないかである

だが、生物学科では奴隷確保のために博士進学を勧めているとしか思えないことが多々ある。研究能力がどれだけあるかも分からない学歴ロンダ生を積極的入学させたり、生物に見切りをつけ文系就職を狙い就職活動をすると煙たがり、嫌味を言う教員も珍しくないのである

その結果、職にあぶれポスドクが量産され、さらにはポスドクにさえなれないものも出てくる。

このような実態は、バイオポスドクの特集として産経新聞で記事にもなったので読んでいただきたい。

http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/life/trend/080628/trd0806282146020-n1.htm

二つ目問題点としては、就職が無いことである

以下のデータを見ていただきたい。

http://saponet.mynavi.jp/release/needs/rikou/2008/03.html

これは、毎日ナビが企業アンケートをとり、理系の専攻ごとの求人ニーズを表したものである

求人数で見ると一位の電気電子系の1/10程度の求人しかなく、少ない枠を奪い合っていることが分かっていただけるだろう。

生物学生が主に目指す企業といえば、製薬会社研究職と食品会社研究であるしかし、こちらがどちらも難関なのである

まず、製薬会社研究職については薬学部出身者が主体である。それは製薬企業という点を考えれば同然であろう。しかし、薬学部出身者にとっても製薬研究への内定は容易ではなく、MRになる者が多々いるのが実態である現在薬品は、生物による手法一般的ではなく現在でも化学有機合成によって作られている。そのため、化学出身者、薬学出身者以外の採用はなかなか難しいのが実態である

それでは食品研究の方はどうだろうか?

農芸化学を専攻していれば若干優位ではあるが、数人の採用枠に農学部化学バイオなどが殺到する。そのため、こちらも非常に難関になっているのが現実である

これらのプロセス職はというと、やはりそこは機械工学電気工学の主役であるバイオの出番は無い。

もちろん一部には製薬につける人もいるのであるが、旧帝大クラスでも学科で数人というのも珍しくない。

その結果、独立系のSEなどに流れる学生がたくさんいる。こちらの世界情報系が主体なのだ

三つ目の問題点は知識を天下り的に教えているということである

生命現象は地球上にある現象でもっと難解な現象であると思うが、その教育もっとも程度の低い生物学者が調べ、教育も行っているという実態である

たとえば、光合成であればエネルギーの変換が絡む以上、厳密に考えればそこでは量子力学必要なはずである。また、生体内の化学反応を考える上では有機化学量子化学、熱化学なども必要になってくるだろう。

しか現在生物学科では、CELLに書かれた知識を天下り的に暗記させており、そこにはどのような物理的、化学的裏づけがあるのか教えない教育が行われている。

酷い大学おいては、講義教授研究内容の紹介であったりする。

私は日本高等教育の最大の問題点は副専攻制度がなく、ダブルメジャーを取るような人間がいないことだと思う。知識の幅が限られるから新しい発想が出ず重要なことを見逃す可能性があるし、弟子師匠を超えず、劣化コピーけが生産される。

もちろんこれは生命科学に限った問題ではない。

それでも工学は良い。知識の幅は広いほうが良いが単一分野の知識の学生でも即戦力として企業が欲しがる。

また、物理学もよい。難解な数学量子力学古典力学熱力学電磁気学現代科学技術の基礎で、会社に入ってから工学の知識を上乗せするやつはたくさんいる。原理を知っている彼らは、10年選手になると工学部出身の奴を追い抜いたりする。

生物出身者にはプライドだけはあっても、このどちらも無いのだ。

四つ目 21世紀はバイオ時代であるが、その時代を作るのは生命科学者ではない


物理手法を駆使し、生物研究する生物物理コンピューター生物の解析に生かす、バイオインフォマティクスなどの研究分野がある。

しかし、生物物理研究している研究者は多くの場合物理学出身である。また、バイオインフォマティクス物理学者情報工学出身の人が非常に多い。

考えてみれば当然だ。多くの場合生物学科は生物または化学で受検できる。高校時代から物理を選択していない生物学生がいくら年を取ろうとも物理手法など理解できるはずが無いのである

最近では、バイオを生かした技術開発も進んである2005年NHKで「サイボーク技術人類を変える」という番組が放送された。

http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2011034654SA000/

これは神経科学を神経工学として応用し、神経とLSI接続するもの失明した人に対しイメージセンサー回路を利用し人工視覚を作ったり、腕の神経とつなぐことで機械的な義手を作ろうという試みである

また、バイオ半導体技術に使おうという試みもある。

http://panasonic.co.jp/ism/koremo/02_ferritin/index.html

この研究ではのフェリチンを半導体プロセスに利用しようというものだ。

また、酵素を利用した生物電池の開発も進められている

http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200708/07-074/index.html

論文を調べていただければ分かるであろうが、これらの研究工学物理学出身の人によって進められているのである

私自身は、生命科学の院進学をやめ大学院大学半導体研究室に進学した。

その中で量子化学バンド理論半導体有機化学や熱化学などを勉強した。量子力学光合成関係を知ったときは目から鱗が落ちた思いだった。

結局、天下り的に知識のみ教える現在生物学科の教育ダメだ。

原理を知るためには物理化学数学必要であるし、応用するには工学の知識が必要なのだ

生命科学研究室に残っても労働力として利用されるだけだ。

学生が金を払うのは労働力になるためではなく自分自身への投資のためであるべきだろう。

声を大にしていいたい。

生 物 学 生 は 生 物 を 捨 て専 攻 を 変 え よ !!
 
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