重なると言っても、元増田が言っていることは本当に稚拙というか、そこそこ良い年齢? だと思うんだけど、悔しがり方が子供みたいで、全く擁護する気にはなれません。
じゃあこの元増田の何が問題か。その幼稚性は置いておいて、私なりに考察します。
実は、今も私はテレビ関係のWeb動画に関与しているので、多少テレビ局の人間とも触れ合う機会があります。
そこで思うのは、テレビ業界の人間は、相当世間一般の常識からズレているところがある、ということです。
私はテレビ局の後にWeb制作業界でサイト制作や簡単なWebアプリ構築案件に携わりましたが、基本的にこれらはクライアントワークです。
そのクリエイティブやシステムが欲しくて、お客様企業はお金を払って成果物を手に入れます。つまるところ、単純な客商売です。
しかし、テレビ番組の制作というのは非常に大きな枠組みで作られています。関わる人数も、番組が全国放送だったり帯番組だったりすると、100人を超えることもあります。
そうなると、自分の仕事のパートの前後部分ぐらいしか見えてなくて、他のパートで起きたところとか、自分の関わってない人が言ってたりやってたことは全部伝聞になります。
するとどうなるか。それ以外の仕事が全くできなくなるんです。ディレクションするならディレクションするだけ、撮影するなら撮影するだけ、編集するなら編集するだけ…
普通の客商売であれば、お客様の意向が第一です。予算の中で、その意向ややりたいことをどれだけ実現できるか、それが腕の見せ所だと思います。
テレビ番組を作っていると、誰に向かって仕事しているのかが曖昧です。
当たり前ですが、視聴者から直接顔を合わせて注文を聞いて番組を作るわけではないです。
建前上ではありますが、編集権は制作側にあるので、スポンサーの顔色はみつつも、スポンサーの要望を丸々聞くことわけでもありません。
まして、スポンサーと直接顔を合わせる局側の人間なんて一握りです。
で、元増田が入社した会社や、私が今やっている業務で取引しているのは一般企業な訳です。
テレビ業界では当たり前の視聴者でもスポンサーでもありません。
例えるなら、テレビ番組ってのは、大手住宅メーカーの建売住宅みたいなもん。広い土地にたくさん建物立てて、お客さんが気に入ってくれたら買ってもらえる、みたいなね。
対して、一般企業が金だしてWeb動画を作るのは、自分好みの建物立ててる建築士と工務店にお金払って、ぼくがかんがえたさいきょうのおうち、を注文する注文住宅。
家を買う、ってことは一緒なんだけど、そこへ至るプロセスも、仕上がった家も全然違うよね、この両者。
ここのところを元増田は、根本的に理解していないんだな〜と思いました。
元増田はテレビ局の人間だったという言い方をしているので、良いように理解すれば、放送局の社員ということになります。そうじゃなかったとすれば、放送局の下請けをやっている制作会社の社員でしょう。
まず、テレビ業界と建設業界で全然違うってことを想像できてないのが痛いですね。次に、会社規模も違うんじゃないかと想像します。ある程度役員との距離感が近いようなので、中小企業じゃないですか?
テレビと全く異なるビジネスモデルなので、業界のカラーとか、その会社の業界における立ち位置とか、そういうのも理解してないといけないと思うんだけど、多分そういうのはすっ飛ばしているでしょうね。
社風にもよるだろうけど、中小企業の役員や社長ってのはオーナーだったり資本的なところで関与があったりで、良くも悪くも王様女王様なわけですよ。
私からすれば、役員だったり社長だったりのOKさえあれば、あとはなんだっていいと思うんだけど、最初にそこを握れてなかったのが、元増田の致命的なミスだと思うのよね。
入社面接で「面白い動画いっぱい作ってね」って言われたそうだけど「面白い動画」の定義について、コンセンサスは取れていましたか?
「面白い」って言葉を掘り下げると、英語で言えばfunnyなの? interestingなの? だし、誰がみて面白いか、ってのもあるし。
また、その役員の言う「面白い動画って、実際どの動画ですか? YouTubeのURLを教えてください」とでも言えばいい。
それで上がってきた動画が、どう考えても「面白いけど、この企業に合ってないな」と思えば、その面接の場で言わなきゃいけないよ。そして辞退しなきゃ。
まあ、ミスマッチなコンテンツばかり作らされてきたのは大変で悔しいかもしれないけど、じゃあこの会社に求められてる動画ってなになのかな? 何を作れば、役員は満足して、業界にもインパクト与えて、会社の価値向上に貢献できるかな? っていう視点が欠落してる。多分、役員的にはここから動画の内容をピボットしてがんばれ、ってハッパかけたいんじゃないかな。そういう上司の親心に気づかず、会社のPCで増田書くって、どんだけレベル低いんだよ(ITガバナンス的にも)って話。
私も全国放送のテレビ番組に携わっていた時には、一定の達成感がありました。華やかな芸能人が画面に写っている映像が、全国のお茶の間に流れているんだ〜と思うと、やっぱり大きなやりがいや鼻が高いみたいな実感はあったものです。
ただ、そのワークフローの一部しか知らないのに、成功体験がデカいと、こんな些細なことや、ある種の複雑な人間関係の調整をしないといけない、ってところでポキっと行くのかもしれないな〜 とも思ったり。
それだったら、ずーっとテレビの仕事してたらいいのにな、と思いますよ。多分、安定して笑いと数字のとれるバラエティ番組が作れるディレクターとして、重宝され続けるんじゃないかな?(まあ、それも先行きが不安だから見切りつけたんだろうけど、だとしたらこの程度の試練で挫けるの早すぎ)
もう、言うまでもないけど、バラエティ番組ってことは、一般消費者が視聴ターゲット。建築業界はtoB。もちろん、テレビ番組にもtoBを意識した番組はあるけど、そこでミスマッチじゃないかと気づかないのかな?
面接でチヤホヤされていい気になったかもしれないけど、役員さんたちは、そこまで深く考えてなくて、テレビ作れるんやったらYouTubeも作れるやろ、ぐらいの軽いノリだったんでしょう。
そこを元増田は早めに察知して、例えば「私がやってたのは『今夜比べてみました』です。『ガイアの夜明け』みたいな経済番組じゃないんです。御社でバラエティYouTubeやると、最悪企業イメージを毀損するかもしれません。それでもいいんでしょうか?」ぐらい言って、リスクヘッジするべきだったんだよね。まあ、できてたら今こんなことで悩んでないか。
とりあえず、元増田は世間知らなすぎ。テレビ業界の連中って、ほんと、雰囲気で仕事してる。テレビ番組の制作フローって、もう立派に確立されたもんだから、ある種徒弟制度的に教え込まれて、それさえやっておけば大ジョーブ! みたいなところあるのは事実。もちろん大きなヘマさえなければ、視聴率悪かったとしても、次がんばろうね〜ぐらいでテコ入れしたり番組の看板が変わるだけだから、根本的には何も変わらない。
そういうぬる〜い凝り固まったワークフローの中だけで仕事してたら、そりゃ応用力のない1つのことしかできない人間が出来上がってしまうわな〜、と思う。
私はある企業のYouTubeを運用している。 企画立案・撮影・編集をすべて私1人で行っている。 そんな私の身についさっき起きた話を聞いてほしい。 私は今の会社に入るまではとあるテレ...
anond:20220301105643 ↑これ、結構自分に重なるところがあったので書きます。 重なると言っても、元増田が言っていることは本当に稚拙というか、そこそこ良い年齢? だと思うんだけど、...
youtubeはtoCだよね基本 toBは表に出てこない、動画に上がってこない
ですね。あとは、元増田も言ってるように、近年は本当に採用動画の引き合いが多くって、そっちが結構忙しいです。
やめろよ
なんかギャラの安い芸人のツテを使うとか、自分で出演して仕切るとか
とりあえず制約なしで1本これぞってものを作ってみ で、それを役員なりに見せて自分の本領を判らせる 言われた通りに作ってダメでした、じゃあかん
マーケティングを用いての集客やTwitterやインスタなどのSNSで知名度をあげても正直、会社の売り上げとしては1ミリも影響しない。 って分かってるのにバラエティみたいな動画撮りた...
anond:20220301105643 あるあるだよな~企業YouTubeがつまらなくて低空飛行って。 Web広告の代理店が動画制作を請け負ってることが多くて、「ぜひ企業ブランディングにYouTubeを!」とか言って...
結果出せてないから方向転換を提案されたんでしょ しょうがないよ
広報やるぜっていう未知への挑戦はあったじゃない バラエティでない製作にも挑戦すればいいじゃない
社員からはネタのヒアリングだけにして、台本をプロに依頼して俳優に演じてもらうしかないな
役員殴ってみたなら伸びるんじゃないか?
ここでチャンネルのURL貼ったら視聴者増えるよよかったね
建設系に近い、お客様は消費者や企業より国の仕事を受注して請け負う会社 に、広報なんていらない。役員に天下りを受け入れれば安泰なんだから。
また転職すればいいのでは? テレビの肩書を傘にきて素材がよってきたときと勝手が違うだけで嘆くくらいなら、さっさとその素材集めが難しい企業案件から距離を取ればいい。
今までが恵まれていただけでそれが普通でしょ。 あれもダメこれもダメの制約だらけで裁量はなし。ないない尽くしの状況で成果を上げるために頭を使うのが仕事。 どの会社も同じよう...
広報する意味あるんだろうか
タイトルからしてすでに面白い件w
全体的に問題の捉え方がズレてんな。そりゃ面白い動画なら再生数上がるだろうけど それでゴールの設定は合ってるのか?自分で課題と目標設定と結果が合ってないって分かってるんだ...
そもそもバラエティ番組ってこの世の中に必要ありますか?
会社がクソとも言い切れないけど とりあえず転職した方がいいなとは思いました 一生わかりあえなさそうだし、もう拭い切れない不信感できちゃってるでしょ。
真面目動画になると指示がキモくなるところに会社自体の問題が透けてそうなところが嫌だなと思った でもバラエティ番組風というのもまたYouTubeでやるにはピーキーなジャンルじゃない...
まとめると、顧客の満足度を上げられない自己満足の自称クリエイターってところかな 書かれてる内容は物を作ってれば誰でも経験することで、むしろ今までのバラエティの畑が甘かっ...
TV時代の作り方が通用しなかったってことじゃねーの
文句垂れてる割に、「テレビ局」という看板が無ければ素材ひとつまともに集められないってのがバレちゃってるじゃん。テレビの世界にお帰りよ。
ばずまふが好き
役員の身内女性とかあつめて社内モニター会して修正前後でどっちがおもしろいか投票させようぜ
はてなでディスカッションせん? 自分一人しかいない部署であれこれ考えたって無理やで
同じように「youtube役者枠」で誰か採用してもらったら
これってムカついてる相手が役員だからルサンチマン丸出しのはてなーの一部に賛同得てるけど単に増田が無能なだけじゃん 「映像作品が面白くなる要因は素材が9割、編集が0.5割、視...
採用時に面白い動画作ってくれって言われた時に 素材が面白くないと面白い動画は撮れませんと言わなかったお前と 採用後言うことが変わる会社側なら まがりなりにも給与を支払って...
それだけやれるならフリーランスでいけそう
農林水産省のユーチューブの鑑賞会をすればよい
「バラエティ番組しかやってこなかったから、笑いとして面白いものしか作れないんだよ!!!!!!!」 「映像作品が面白くなる要因は素材が9割、編集が0.5割、視聴者の好みが0.5割...
広報の仕事なんてどこもそうじゃないの というか会社の利益のために誰に何を伝えたいのか、そのための表現手法はどういうものがいいのか考えるのが広報の仕事なので、そこら辺無視...