2018-10-08

ワンダーウーマンを見たミソジニー男が思うポリコレシナリオ限界

無差別ポリコレ差し込みはクソだと強く思っている

ポスターやらVTuberとき性的目線がどうのこうのとギャーギャー言ってるのなんて馬鹿みたいだし

乳袋云々、恥ずかしげな表情が云々、そんなもん個人主観だろう

あれが不快これが不快と言い出したらキリがない


つい最近思い付きで鑑賞したワンダーウーマンはその思いをより強くさせてくれたので、

増田感想を放り投げておく


ざっくりとあらすじを説明すると、神が作った孤島(女しかいない楽園)で生まれ

アマゾネスプリンセス世界を救うために旅立ち、人間の男と出会い、愛に目覚めて悪を倒す話である


この作品レビューを眺めてみると、以下のような内容が大半になる

ガル・ガトットが美しい」「つまらん」

シナリオ王道的で~とか台詞が~だとかふんわりと褒めるものもあるが、少数派でしかない


何でこのようなことになっているのかを理解するための材料として、

劇中で判明したワンダーウーマン個性を挙げてみようと思う


勉強より武術の鍛錬が好き

結婚という概念を知らない

子供のでき方も知らない

 ※子供粘土からできると思っている。母もそう説明している

  自分ゼウスと母の間で作られた子供だと知るとショックを受けるシーンまである

・ただし数百の言語精通している

 ※複数シーンで言及されるし、それによって事態が打開される場面がある

・肉体的快楽論(全12巻)を読破しているので快楽については詳しい

・男は生殖必要だが快楽はいらないと言う

赤ちゃんかわいいと思う


一言で表すとしっちゃかめっちゃか

どの事実をどうつなげても整合性が取れない

彼女がどのような時の流れを生きていたにしても、

結婚や子作りの概念回避しつつ数百の言語習得できたのはどういったからくりなのだろう

生殖知識があるのにこどもの出来かたは知らないだと?


ワンダーウーマンカマトトぶっているという線は薄い

ロンドンについた彼女は剣を順手に持って街を歩く程度に世間知らずで、

作中で男に嘘をついて戸惑わせるような小悪魔的な素振りを見せることは決してないからだ


何とか理屈をつけようとするより、以下のように解釈した方が妥当だろう

少女性と女性性、母性を全て兼ね備えようとしたらこうなった」のだ


ポリコレ配慮八方美人を目指した結果、

全編通して平均台を歩いているようなせせこましいストーリーテリング上の綱引きが繰り返される


結婚を知らない(結婚に拘らない女アピール

子供のでき方を知らない(処女アピール

→肉体的快楽論を12巻(13巻ではない)読破している(女性快楽を求めること自体肯定しておく)

→男は生殖にいるが快楽はいらないと言い出す(ただし男に都合のいい女ではないアピール

→そんなことはないと反論されたら寝入ってかわす(めんどくさくない女アピール


狭い船の上で男と寝るという些細なイベントでここまで事細かな配慮必要なのだからもはや同情するしかない

こんな有様では本筋で大胆な話を展開するなど絶対に無理だろう


序盤で


ゼウス人間をつくる→アレス(今作のラスボス)がそそのかして人間が争いだす

ゼウスに作られたアマゾネスが愛で包んで解決アマゾネスが反乱を起こす

ゼウス達が加勢する→アレスを倒す→アレスの復活を予期してゼウスアマゾネスを島に保護神殺しの剣を渡す


という説明が為されるが、この時点ですでに意味不明

アマゾネスは誰に反乱を起こしたのか、まったく語られない

話の流れからすると人間が起こした争いの平定のためだけに生み出されたアマゾネス

ゼウスに」反逆するのならわかるが、ゼウスアマゾネスに加勢している、何故?


ここも無理に話のつじつまを求めず

ゼウス父性 アマゾネスフェミニスト

人間市井の人々 アレスマッチョ

と置き換えるとすんなり話が通る


強引だ、と思う向きもあるかもしれない

しかし、ワンダーウーマンでは本作における戦争の決戦兵器であるマスタードガスの開発者

顔に瑕のあるサイコパスの女科学者に置換されている

彼女貪欲に勝ちを求めるドイツ将軍に加担して毒ガスを作り出し、

謎の肉体強化ガスまで将軍提供していた

この女科学者も「名誉男性」のメタファーなんだと考えれば非常にわかやす


無辜の人々が死んだ根源である彼女を殺せ、とアレスワンダーウーマンに迫るが、

ワンダーウーマンは愛に目覚めていたので結局彼女を殺さなかった


ご丁寧なことに、一見ラスボスに見えたドイツ将軍は島の塔(意味深)に眠っていた

ゴッドキラー(剣)で貫かれて息絶えるが、アレスはその剣をあっさりと無力化した

女が握る仮初の「剣」では真の悪は倒せないのである

ワンダーウーマンヒーロー自己犠牲(愛)で己の力に目覚め、

最終的にアレス自らが放った真っ白い光を跳ね返して、アレスを倒す


フェミニズムに徹底するかと見せかけて、最終的に古来よりヒロインに受け継がれた

由緒正しいイヤボーンラスボスを倒して見せたワンダーウーマン

家事仕事の両立を迫られる現代女性の困難をそのまま示しているようにさえ見えた


要するに、ワンダーウーマン

旧来のかたくななフェミニズムから脱出して理解のある男と触れあい

愛に目覚めた新世フェミニスト少女性と女性性と母性を全部託されてマッチョから世界を救う話なんだろう



こんな馬鹿馬鹿しいことになったのはひとえにポリコレ価値観による要求のせいだとしか思えない


小難しい綱渡りを求められた挙句に「つまらん」で切って捨てられるのだから

本当にやっかいな世の中だ


少なくとも作劇においてポリコレ害悪しかない

ある程度の偏りを容認しなければ面白さはどんどん犠牲になる

名誉男性作の大量破壊兵器心中したヒーロー主人公に「父の形見時計」を渡したが、

超人であるワンダーウーマンと違い一般人

時計(おそらく作中の流れからするに世代を超えて受け継がれる揺るぎない信念のメタファーなんだろうが)と愛だけでは生きていけない


そろそろ、何にでも苦情を申し立てて暴れまわるポリコレモンスターから市民を守るヒーローが登場してもいいんじゃなかろうか

  • よくそんなに詳細に鑑賞できたな つまらなすぎて全く頭に入らなかったわ

  • すげえな、よく頑張ってそんなの見たな。 あまりにもつまらなく、そのやり場のない憤懣をとにかく文字に叩きつけてやれという感じが見て取れる。

  • 勉強より武術の鍛錬が好き 武術の鍛錬は好きだが同時に読書家でもある。 子供のでき方も知らない これは単なるジョーク。 「本を読んで知ってるけど実体験は伴わない耳年増」と...

    • アホくさ 映画見たか? つまらんから見流したんじゃないの? 数百の言語を駆使してジョークもたしなむ博識ワンダーウーマンと 母親の嘘を真に受けたり街中であえて目立ちまくるふ...

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