2014-08-09

コミュニケーション能力が低いのではなく、共感力が低いのだ。

共感というのは、相手と自分とが同じように思う、という意味の事だ。

例えば満月を見て「美味しそう」と同時につぶやくことが、結婚のキッカケになることもある。

そう、今オマエさんが思った「あー、プラネテスね、良い漫画だったね」と思ったそれが共感だ。

そして、「何のことだ?なんか有名なエピソードか?」と思ったオマエさんとは、共感できていない。

このズレが、コミュニケーション能力の高低として語られるわけだ。

ズレの補正は、たゆまぬ蓄積で可能になる。

業務に支障のない、会話のズレ

基本的に、会話というのはノイズの塊だ。

情報の伝達という意味で言うと、これほど無駄ものはないし、同じ「辞書」を持ってないと会話にならない。

「おはようさん」

「Buenas tardes!」

「たる?なに?」

みたいなのは特殊だとしても、結局のところ相手と同期もしくは共感できなければ、会話は成り立たない。

暑いですね」「そうですね、暑いですね」

こういう会話ができるようにしてあげたいんです。今は

暑いですね」「いやーホント最悪ですよね、さっき犬の糞ふんじゃったんですよ」

コミュニケーション能力の鍛え方を教えて欲しい

http://anond.hatelabo.jp/20140807005003

この場合、一つ目の会話は「暑い」という天候の話題で雑談としたいという「意思」があるわけだ。

しかし、二つ目の会話を「今日はなんとなく嫌な日」という「意思」だと捉えると、さほど違和感のある会話ではない。

まり、こういう補足を入れると、だ。

という風になる。

後輩は、先輩からの「ネガティブな日だよなー」という雑談共感し、正しく応答している。

ポイントは、先輩から見れば「俺はそんな話題は振ってねーよ」という所にある。

会話は、共感し、相手と辞書を揃える前段階がある

二葉亭四迷が、「Ваша」を「死んでも可いわ」と訳したのは有名な話だが、

結局のところ、相手に伝わるように「揃える作業」を会話の時には無意識に行っている。

コンピューターはそんな無意識を持っていないので、通信し応答するという手順を定め、プロトコルとして定義している。

空気を読む、というのが最たるもので、つまりその場におけるプロトコルを推定する能力なわけだ。

先ほどの「こういう会話」に「共感」した人達は、無意識に次のような手順を踏んでいると言える。

実は、「A(今日通勤暑かったな)」だったりすると、会話としてはズレがある。

「(今日は昨日に比べて外気温が)暑いですね」と「(部屋の中が)暑いですね」とでは、意味が違う。

でも、大抵「A(あれ?部屋のエアコンの話してる?)」みたいにズレは無視されたり、摺り合わせがなされる。

共感力が育つには、共感できるベースの共有が必要になる

世の中には、雑談や指示の受け取り方、命令伝達から意思疎通に至るまで、あらゆる面で特化した人達がいる。

貴方が森を歩いていると煙突が有ります。どんな煙突でしょう?」

みたいな性格診断がソコソコに流行ったり盛り上がる背景には、全員が同じ答えを返さない、

まりは、「全員異なる辞書を持ち、全員違う思考回路を持ち、全員まちまちな経験を持つ」からだったりする。

ただし、大抵の場合は、おおまかに一致する部分がある。

例えば、「たまごっち流行った」だとか「8時だよ全員集合は観ていた」だったりすると、世代間の差として判りやすい。

でも、「暑いですね」と話しかけたり、「A案とB案とどっちが良いと思う?」という問いかけに対しての返答が、

過去のその人物の経験則から一般的でない回答が返ってくる可能性がある/そういうこともあり得るというのは、理解されにくい。

「8時だよ全員集合面白かったですよね」「そうですね、面白かったですよね」

こういう会話ができるようにしてあげたいんです。今は

「8時だよ全員集合面白かったですよね」「いやー(うちTV無かったんですよ。)ライダースナックとか流行りませんでした?」

と書き換えると、理解されやすいだろうか。

業務に支障のある、意思伝達のズレ

ここまでで判る通り、会話というのはノイズが多い割に省略されがちだ。

からこそ、推測混じりに会話を成り立たせる必要があるし、推測にミスが生じる理由は、ベースが異なるからだ。

雑談に関しては、そのズレを楽しむ余裕がほしい。

暑いですねに対して、犬のうんこの話しされるとイライラする」ならちょっとカリカリしすぎだ。

そもそも「暑いですね」と話しかけて「そっすね」と返されて、何がしたいのだ。

特殊な応答は、希少価値がある。

だが、仕事となると話は別だ。

意思伝達にズレがあると、業務に支障がある。

(恐らく、注意や質問にずれた答えを返すという記述から、業務において支障があると推定して良いだろう)

「AとBのどっちが好き?」と聞くと

「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~という理由で、Cのこと嫌いじゃないです」と返してくる。

辛抱強く最後まで聞いてから、「で、AとBのどっちが好きなの?」と聞くと

「あ!Aです、すいません」と答える。

これを、単なる雑談ではなく、業務担当者としてA案とB案のどちらが良いか、という質問だと考えてみよう。

ポイントは、先輩から見れば「俺が聞きたいのはAかBかどっちが良いかだよ」というところだ。

先ほどの雑談と同じく、「後輩側は正しく応答している」と仮定すると、これは「後輩の共感ミス」という事になる。

「(先輩は、グループでどれが嫌いか聞いてるのだな?そのグループで嫌いなのは無いけど、あえて言えばCで、でも嫌いってほどでも)」

という想像をしていると、仮定してみれば良いのだ。

勝利条件のズレ

ベースが異なる異文化交流をする際には、相手に対する敬意と知識が必要になる。

しかし、世の中はさほど生きづらくは無く、「聞き方が悪い」と断じて意味は無い。

コミュニケーション能力絶望的に低いことを気付かせ、

コミュニケーション能力を鍛える方法を教える

ことに決めた。決めたのです。

さて、さらっと「聞き方が悪い」と書いたのだが、

共感力が低い相手に「お前と俺と経験が違うし、職業上の文法も違うわ」と言ったところで、伝わらないだろう。

例えばだが、

  • 「B案に比べて、A案が良いと思う?YesかNoだけで答えて」
  • 「No」
  • 「理由は?」
  • 「~~~~」

という聞き方をすれば、聞く方からすれば必要情報は得られる。

しかし、そういう聞き方をしない相手と、そういう遣り取りをする必要が有ることに気が付かせるのは、相当に難しい。

これは、「共感力ベースを鍛える必要がある」事に気が付かせ「共感力ベースの鍛え方」を教えるということだからだ。

本人はそんな必要があると思っていないのに、それと気が付かせるのは至難の業だ。

この中で出てくる「先輩」に対して、「オマエの聞き方が悪いんだよ」と「自分から気が付かせる」には、相当な技量必要だ。

共感力の鍛え方

ハッキリ言おう。

「業務に支障があるレベルで、共感力というか、会話をする時の推測がミスってる」

「その推測ミスに、悪意がないことも判ってる。だけど、推測ミスは業務に支障が出る」

「相手が言葉にしないで当然わかって欲しいことが、知識として蓄積できていない」

相手はショックを受けるかもしれないし、意味がわからないという顔をするかもしれない。

から、業務のやり方をアクションとして伝えよう。

  1. 相手から質問された時は、必ず「こういうことが聞きたいんですか?」と理解した内容を聞き返す。
  2. まず結論を伝え、次に理由を伝える。
  3. 相手の言うことを、誰が相手かも含めて、メモに取る。

何かズレがあるにも関わらず言葉が多いのは、意思疎通に不安があるからだ。

目と目で通じ合える間柄でないのならば、言葉にする必要がある。

さらに、言葉で通じ合えない場合は、補足を入れる必要がある。

質問意図を咀嚼して、相手に確認を取ることで、共感力ベースが育つ。

教えたり質問したり注意したりする方は、何度も何度も変な理解をする相手に苛立つかもしれない。

しかし、その後輩は、そうやって聞き返さなければ、先輩には見えない頭のなかでそう理解しているわけだ。

この「相手の質問意図を確認し、まず結果から返答する」というのは、ビジネスにおいてマイナスになることは無い。

精神論でなく、特殊技術必要でなく、お金もかからない。

メモにとれば、その相手はどういう聞き方をするかが、物理的に残る。

それは、目に見える共感力ベースだ。

先輩は、後輩の育成具合をメモの数で把握できる。指摘もできる。

仕事以外のベースの鍛え方

雑談に関しては、諦めるしか無い場合が多い。

突然関係のないことを人に話しかけられてパニックに陥る人間もソコソコいる。

想像してみよう。

言葉の分からない空港で、突然現地人に親しげになにか話しかけられた時に、しどろもどろに英語で何かを返す自分を。

「なんだよ、今日は良い天気だなって話しかけただけなのに、変な旅行者だな」と相手は思っているかもしれない。

職場をそんなふうに捉える人間存在する、ということをまず理解し、受け入れよう。

そして、「そういう時は、暑いですねって返すもんだよ。意味のない雑談なんだし」と言えば良いのだ。

「(なんだこいつ)」と頭のなかで思うだけでは、相手には決して伝わらないし相手の挙動は変わらない。

伝えても変わらないかもしれないが、伝えなければ絶対に変わらない。

健闘を祈る。

蛇足自分がそうだと思い当たる人へ)

自分の推測にミスがある、あるのではないかということを、まずは認めよう。

キミのAPIには、致命的な欠陥がある。

相手がAやBを返してほしいことは分かってる。

が、それはワイドショー

視聴者が見たい物を見せるかのごとく提供することであって

僕は本心を隠したまま、ウソを付いて相手に合わせることになる。

本心ではAやBが問題ではなく、

Gの方が核心に近いと考えたからだ。

考えすぎてコミュニケーション能力が低い人へ

http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20140808/1407429522

日本では、職能と職責と職分とが、渾然一体と混ざり合って、なあなあになっている。

ソコソコに有名な話だが、外資なんかだと

「AとBと、技術者としてどちらが良いと判断するか?」と聞かれて

「Gの方が核心に近いのでは?」と返すと

「それを判断するのはオマエではない。で、AとBとどちらだ」とハッキリ言われる。

技術的な提言をする人間と、判断する人間選択肢を選ぶ人間が、きちんとわかれている。

情報量の差は、そのまま給料の差になっていたりする。

そもそも、「AかBか?」と聞かれて「本心ではAやBが問題ではなく、Gの方が核心に近いと考え」るのは、僭越なのだ

なぜならば、上司が判断するよりもオレの判断が正しいという傲慢さの現れだからだ。

そして、「先輩が聞きたいのは、AかBかではなく、○○という問題の解決策なのだな」という推測にミスがあるのだ。

繰り返そう。

コミュニケーション能力が低いのは、相手のクロック数が低く、相手が自分の処理能力に達していないからでは無い。

自身の推測ミスなのだ

プログラマーなら、「驚き最小の原則(Principle of least astonishment)」を思い出そう。

Excelでsum関数を使った結果、突如C列の出費だけを合計して出力されたら困るだろう。

繰越金や入金をも合計するのには、理由があるのだ。

勝手に推測されて(その推測にマシンパワーを使われて)は、困る。

ついやってしまうのであれば、先ほどのアクションを実行しよう。

  1. 「それは、AかBかを聞きたいのではなく、○○に対する最善の解決策を聞いていますか?」と聞き返す

精神論ではなく、難しい手順でもなく、聞き返すだけだ。

そして、大抵の場合は、

「いや、そうじゃなくて、AかBかは部長の判断で絞られてて、どっちかしか選べないから

と言われて、「じゃあAですね。Gが核心だと思うんですけどね、部長も判ってないっすね」みたいに繋がるのだ。

もしくは、「そうだね、AかB以外でも解決策があるなら、それも教えて」と言われて初めて、Gの話をすれば良いのだ。

これが「会話」だ。

どうもコミュニケーションが上手くいかないと感じた時に、傲慢さを捨て、謙虚になり、内省する必要は「無い」。

上司本質理解せず、先輩は無能レベルが低く、誰も自分抽象化についてこれないと思ったままでも構わない。

相手が聞きたいと自分理解したことを、聞き返せ。

情報量に差があり、推測にミスがあるのなら、補正をかければ良い。

必要なことは、「相手に聞き返す」「結論を先に言う」「メモに残す」の3つだけだ。

さて、メモは取ったか

記事への反応 -
  • あと、コミュにゅけーションは対等であることは少ないので、何らかの力関係があって、普通は弱いものが強いものに合わせるべきとかいう部分があると思う。しかし、この法則を守らな...

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    • コミュニケーション能力の欠如は発達障害の可能性があるからな… まずは発達障害かそうでないかをはっきりさせる所から始めるべきじゃないか?

    • それを鍛えなおすのは難しいんじゃないかなー うちの職場にも増田の後輩とは違うタイプだけど問題児がいて 俺も増田と同様に同じ会社にいるうちに教育しようと思ったけど無理だっ...

    • http://anond.hatelabo.jp/20140807005003 コミュ力が足りない後輩をみかけたら、ブログとか日記を書かせればいいんじゃないかな。 はてなでブログやれば意外と人気になるかもしれない。 真面目...

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      • http://anond.hatelabo.jp/20140807180608 自分の場合、相手に隠し事があると会話がちぐはぐになる。 たとえば、「相手の仕事が適当すぎて(マジか…)と思ってるけど、立場的に上の人なので指...

    • つ「ChatPad」

    • 結論から言うと、後輩さんの会話能力を上げることは無理です。 問に対する結果の思考過程がそのまま出力される人はいます(私がそうです)。 これは生まれついた脳みその問題なの...

    • あーあー http://anond.hatelabo.jp/20140807005003

    • あーあー http://anond.hatelabo.jp/20140807005003

    • 俺は友人のコミュ障を少しずつ改善しています。 もちろん、その友人には気づかれないように。 その友人は最初は女の子に話しかけられても「うん」とか、「ちがう」しか言わなかっ...

    • その部下は私に似てますが ずれた回答し始めたことに気づいた時点で「質問に答えろ」とさえぎってあげてください 根気よく続けてもらったおかげでだいぶ良くなったと思います ...

    • 「コミュニケーション能力の鍛え方」についてコミュニケーション能力の低いヤツらが答えててワロタ コミュニケーション能力の鍛え方を教えて欲しい

    • はてブロに書かれた内容を都合よく改変して叩かせようとする増田がちかごろ増えてますね http://anond.hatelabo.jp/20140807005003

    • まさに、これは俺だな 俺もまだ同じ状況だから答えは無い 文章で多分違うと思うところだけ、書いとく。 コミュニケーション能力が絶望的に低いことを気付かせ、 気づいてるでし...

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