2021-07-22

プリキュアはいだってマジョリティ

プリキュアルッキズムとかその他もろもろなんか思うことがあったりする。

かわいい」っていうのをプリキュアが見た目だけのことを言いたいんじゃないんだろうけどそれを人生経験片手程度の子どもたちに伝わるようにつくっているか?とか、「子どもたち(主に女の子たち)のために」っていうスタンスをどのくらい本気でやってるんだろうってのは前からちょっと考えている。

かわいい」がすべてではないことを大人は知っているけど子どもたちはこれからそれを学んでいく過渡期にいるので、メインターゲットを未就学児~小学生くらい?に据えてる時点でプリキュア制作側は伝えるメッセージやその伝え方に慎重にならないといけない。可愛くないかプリキュアになれない、とか○○だから(たとえばメガネから髪型がこうだから、とか)プリキュアになれないと思ってしまったり他の子にそう言ってしまったりするきっかけを与えてはいけない。

プリキュアやその仲間が「かわいくないかプリキュアになれない」と発言しても大人は「あら、今のプリキュアそんなこと言うんかい」で済ませることができるけど

知識人生経験の少ない子どもたちにはその言葉もっと大きなインパクトをもって伝わる可能性ってのを考えなきゃいけない。

フィクション現実は地続きにあるし、子どもたちにとってはよりその垣根は低い。

ルッキズムに限ったことじゃないんだけどメインターゲット女児先輩は気にしないからあれこれ言うな!そんなもん扱わなくていいんだ!って問題ないじゃないんだよね。

そこをメインターゲットに据えた時点で責任持って作品つくらなきゃいけないんだよって話で。

大人と違って判断できる知識経験が少ないので良いことも悪いこともそのまま吸収してしまう危うさがあって、大人が鬼滅を面白いと思いつつ子どもにはあまり見せたくない(暴力的だったりちょっとグロかったりするから)って親もいるでしょう。クレヨンしんちゃんとか芸人発言バラエティ演出もそうだけど。

テレビでやってるから悪いことじゃない、みたいな感じで面白がって人のこと嘲笑したりとき暴力をふるってしまったり。それを矯正するのも親の義務っていうけど、1回テレビやなんかで見て覚えたものをなぜ良くないのかわかるように言い聞かせて矯正するってすごく、すごく大変でしょ。見て学ぶのは一瞬で、それを言って聞かせ理解させ…ってところにかかる労力、対等ではない…。親の立場からしたらいい加減にしてくれって話だよね。

何度教育したってテレビで人の尊厳を踏みにじって笑い取るようなことやられまくってたら親の教育いたちごっこ連続だし、悲しいことにちゃんとしつけする親ばっかでもないし。大人立場で見てても楽しくないしね暴力とか嘲笑とか。


それからインターゲットが保育園小学生くらいの女児、だとしたらその中にはシスジェンダーでもヘテロセクシャルでもない女児障害をもった女児も当然含まれるんだよ。

過去作品だけどHUGっとプリキュアでは男の子プリキュアになれるとか、アンリと正っていう友情なのかBLなのかみたいな感じで男性二人の関係を出しつつ最終話で生々しい出産描写もやるの先進的とか言われてたけどまったくそんなことはないと思っていて、

しろ女性への出生賛美をうたってほまれヘテロセクシャル要素をゴリゴリに出しておいて性的マイノリティーについてはほのめかすだけにするっていうの、あらゆるセクシャリティを対等に扱ってない。

都合良く使える部分だけいただいて、まぁ、さわりだけやっておけば先進的と思ってもらえるラッキー(笑)みたいな。

あ~男の子プリキュアになれる、お姫様になれるってとこまではできたのに、残念だなぁ、扱うなら正面切ってやれば評価されるのに…って思ってしまった。

こう思ってしまうのはうちの姪っ子がいま同じ保育園女の子のお友達を大好きだとよく話してくれるからで、もちろんママだいすき、プリキュアだいすきと同じ感覚のだいすきなのか、恋愛としてのだいすきなのかわからないけど、もし後者であった場合プリキュアが姪っ子や同性愛当事者のメインターゲットの子を傷つける存在になってほしくない、むしろ勇気づける存在であってほしいと思うから

異性愛者としての描写出産シーンも生々しくないけど同性愛っぽい描写は生々しいの?子供に見せられないものなの?

あらゆるセクシャリティジェンダーについて一体どういう考えで作品をつくっているの?って思うよ。

ターゲットとしている層にもマイノリティに該当する子は含まれているのに。

スタートインクプリキュアでは肌の色が違うことで受け入れてもらえなかった過去のあるキャラクターのことを扱ってた話があって、それは良かったなって思う。(スタプリは全部をきちんと見てないので全体としてどうかはわかんないんだけど)

わざわざ同性愛者だ障害者だ外国籍だってマイノリティを出すならそうだとはっきり分かる描写を出す必要があるのか、と言われたら出さないことで存在しないことにしている。のけものにしているってことなので、その年令の女の子たち(子どもたち)のことを考えて作品作りしているというスタンスを出すなら見て見ぬ振りやおためごかしはもうやめてほしい。

存在させるなら存在すると堂々と言ってほしい。

そんな表現大人自己満足だっていうけど、むしろマイノリティ無視する作品って子どもに一体何のメリットがあるのか…?

自分マイノリティについて気にしなくて済むカテゴリーだ、マジョリティである強者だって指摘されるようで居心地悪いだけなんじゃない?

女性仮面ライダーいたんだし男の子プリキュアレギュラーメンバーで出せば良いし、仮面ライダー赤ちゃん育てたらいいんじゃないの(仮面ライダー全部見てないからもう子育て要素とか取り組んでたらごめん)

売れないとか商業的に…っていうけどそれならもう「子どもたち(女の子たち)のために」つくっているっていうスタンス見直したほうが良いんじゃないかな。

玩具購入資金源の親がそんなもん喜ばないだろ!っていう意見出そうだけどそれもおかしな話で、

それはつまり親が自分の子どもはマイノリティであるはずがないしそんなもの目にもいれさせたくもないし

目に入れさせてマイノリティに目覚めさせたくない、そんなやつらのことは理解させる気もない、ということにもなるんじゃないの。(あえてちょっと強いことばにしてしまったけど)

親としては子どもマイノリティである可能性を思えば(誰しもがその可能性がある)ロールモデルにできる存在勇気をもらえる存在(それこそエンパワメントされるような)を小さい頃から見せてあげて「大丈夫だよ」と伝えてあげたいし、本人がマイノリティでなくても身近にそういうお友達がいる可能性もあるから寄り添える人になってほしいと思う。

もし身近にマイノリティなんていねえよって思う人は、あなたの態度や発言を見聞きしてマイノリティ当事者あなたカミングアウト相談もしたくないと思ってる、だから周りにマイノリティがいない、と考えたほうが良いかもしれない。

いわゆるLGBTQに該当する人が血液型AB型左利きと同じくらい、だいたいクラスに一人くらいの割合でいるそうなので。

まり、そのくらいいるとなると総勢50人を超えてきたプリキュアにもいてもおかしくないって話にもなるわけで。

アニメとはちょっと違うけどセサミストリートだと障害のある子や同性愛者のキャラクターがいるし、ディズニーでも扱ってたよね。

なんかコスメエンパワメントよりも、というか同時に考えたほうがいいんじゃないかとプリキュア…と思ってしまったりする…。

でも自分自身も常に勉強しながら自分の考えと作品の両方に批評の目を持っていないといけないな~って思う。

プリキュアには”すべての”女の子勇気を与える存在でいてほしい。

  • 欧米のプレステソフトを見習って、プリキュアも新キャラの容姿を悪くしてほしい。

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