2020-06-05

血の医療メンタルにも効く説

私とBloodborneの話がしたい。

これはただそれだけの記事です。

Bloodborneとは2015年3月に発売されたPlayStation 4アクションRPGです。開発元はSCEフロムソフトウェア

詳しいことはWikipediaでも読むといいと思います

Bloodborne - Wikipedia

フロムソフトウェアのことは知らないけど

身体闘争を求める

 →アーマードコアが売れる

 →フロムアーマードコアの新作を作る

 (アーマードコアの新作が出る)」

コピペは見たことがある人も多いと思います。まあそもそもフロムソフトウェアも知らん奴はインターネットニワカ」みたいに言われるかもしれませんが、少なくとも私は「コピペは知っているけどフロムソフトウェアのことは知らない」オタクでした。すみません

そもそも自分遊んだゲームと言えばゲームボーイSP鋼の錬金術師マリオ、後は3DSどうぶつの森ブレイブリーデフォルトモンハンPSvita海賊無双ゴッドイーターパソコンpso2を少し齧った程度のもので、恐らく世間一般の"オタク"にしては随分と経験が少ない方だと思います

メインはアニメ漫画、あとはSound Horizonの緩オタクだったので、あまり自らゲームが欲しい!ゲームがしたい!と言うタイプでもありませんでした。

バリバリ世代なのにポケモンすらプレイしたことはなく、人がやっているのにもそんなに興味がない。

先に挙げたゲームも、ほとんどは「友達がやってたから」あるいは「推しコンテンツが関わっているから」始めたのであって、「そのゲームがしたいから!」と始めた訳ではありませんでした。

自分にとってゲームジャンル自体はそれほど縁のない存在だったので、当然フロムソフトウェアも知らず、PS4も「弟が中古で買ってきたBDも見られる新しいやつ」程度の認識だったのです。



数年前。

私はとある会社新卒入社しました。

詳細は省きますが、一年半年ほどで私はロクに眠れない、職場トイレで吐くほど泣く、休み仕事を緩慢としてまた辛くなり、人に優しくされたくて必要でもない買い物をし、帰り道に無駄遣いした自己嫌悪で泣き出す、自殺未遂をはかると言った典型的な"メンタルやらかした"状態に。

もっと辛い人は世の中に沢山おられるとは思いますが、私の場合はまず眠れなくて仕事にならないので病院に駆け込み、結果休職退職コースとなりました。


実家に戻って療養を始めましたが、当時は「自分はただズル休みをしたいだけだ」「怠けて人に迷惑をかけて、私は社会クズだ」「あの時死んでいればよかった」の言葉が頭を巡り、薬を飲んで寝て起きてもまた実家居間にあるソファ天井を見上げることしかできませんでした。

このままではよくない、とテレビを見ても観客の笑い声やコメンテーターの笑い声を聞いているのが辛い。そもそもテレビ番組を作っているような"社会"に己が参画していないことを思い知らされて辛い。

映画アニメでも見て"インプット"しなくては、と思い見始めた作品でまた吐くほど泣き、トイレの中で便器を抱えたまま自己嫌悪で死にたくなる、の繰り返し。

この辺りでようやく「ああ、今自分はマトモではない」と認められたような気がします。


その後はなるべく気を紛らわすために(そして実家で働きもせず休んでいる罪悪感を払拭するために)家事をしたり頼まれた雑事をこなしたりしていました。なるべく社会コンテンツから離れたほうがいい、と思って。

それでも相変わらずTwitterは続けていましたが。

そんな時、趣味があうフォロワーさんの動画付きツイートが目に入りました。

ほんの20秒程度の動画です。

薄暗いヴィクトリアゴシック調の街で、トップハットにロングコートキャラクターが、ステッキを鞭に変形させ、またステッキに戻す。

たったそれだけの動画でした。

私あてのリプライでもなく、ただタイムラインに流れたツイート、たった一つ。

その動画たまたまタップして、たまたま見ただけ。

それだけなのに、私はその瞬間

「このゲームは私のためのゲームだ」

「このゲームには私の好きな"全て"がある」

「私はこのゲームプレイしなければならない」

と感じました。

思い上がりもいいところですが、本当にそう感じたのです。

そしてたまたま実家には、弟のPS4がありました。

時間たっぷりありました。嫌になって泣き続けるほど。

勢いのままアカウントを作り、ゲームダウンロードしました。


フロムソフトウェアゲーム」が如何なるものか知りも調べもせずに。


ゲームに触れた経験も浅ければそもそも得意ですらない、マリオの1面のノコノコにすら何度も殺されるような人間には、Bloodborneは厳しすぎました。

そもそも先へ進めない。"キャンプファイヤー"にも辿りつけない。レベルアップもどうやらできない。マップがないのでどこからどこへ繋がるのかも分からず、迷子になっている内に殺される。

これはイカン……とフォロワーさんなどの手を借り、なんとか進めました。

それが、とても楽しかった。

厳密には"楽しかった"と言うよりは"必死だった"、"無我夢中だった"と言う方が正しいのかもしれません。

朝一番掃除をし、洗濯物を干してPS4の電源を入れる。家族が帰ってくる前に洗濯物を取り込んで晩御飯の支度をしなければならないので、夕方には電源を切らなければならない。朝から晩まで没頭する、という感じではありませんでした。

ですが、それが良かったのだと思います

限られた時間の中で必死コントローラーに齧りついて、死んでは進み、進んでは死ぬ

明日こそあのボスに勝てますように、と半ば祈るように眠る

その間は、自己嫌悪職場での思い出を反芻することもなく過ごせました。

ゲームとしての難易度が高過ぎて"他のこと"なんて考えている"暇"がない」。

これが何より大切だったんだと思います



どうにかこうにか迎えたラスボス戦は、涙の出るほど美しかった。



ゲームを終えてスタッフロールを眺めながら泣き、私が次にしたこと自分用のPS4proと、DARK SOULS3を買うことでした。


つの間にか薬なしでも眠れるようになり、今は元のように、とは行きませんが外に出て働いています

今では「血の医療メンタルにも効く」とフォロワーさんと冗談めかして話していますが、これは過言ではないのです。

少なくとも、私にとっては。



実はBloodborne存在自体は別のフォロワーさんの呟きや絵を通じて前々から知っていたのですが、私にとってBloodborneプレイする"タイミング"は正にあの時しかなかったのだと思います

あの時Twitterを覗いていなければ。あの動画を見ていなければ。

流石に過言かもしれませんが、私が働きに出られるようになるのはもう少し遅かったかもしれません。

そう思うと、やはり私にとってはBloodborneが、血の医療が救いになったのだと思います


私とBloodborneの話はこれで終わりです。

ビビリ散らしてガスコイン神父や血に渇いた獣を火炎瓶で燃やして片付けたがためにパリィ習得せず進み、ローゲリウス師戦で苦しんだ話やNPCイベントを見損ねて歯噛みした話、ギミックに気付かずミコラーシュと延々と追いかけっこをした話など色々とありますがその辺りは割愛します。

長文、乱文、失礼いたしました。

あなたに血の加護がありますように。

  • ステマやめてください

  • 自分が数ヶ月かけて一番最初の診療所から出られなかったゲームをこなすなんて、なんとゲームの上手い人だろうか。

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