2016-09-29

透析患者だった。

10/4修正しました。


最近まで透析患者だった。母から腎臓移植を受けて透析離脱した。国には今も感謝している。当たり前だが母にも。

長谷川豊の8~9割が自業自得という言葉透析患者への差別感情煽動する最悪な言葉だと思う。

私は透析になる前からずっと食事制限して生きてきた。塩分は6g以内。蛋白質は60g、保存期末期は40g。

ラーメン屋焼肉屋なんて行ったこともない。

それでも透析になるやつはなる。元疾患は自己免疫疾患。


腎臓は尿を作る臓器だ。透析患者は尿が出ない。

健康な人が尿で出している水分と毒素を、透析で抜いてもらっている。

腕に針を刺して機械につないで週に3回、1回4時間かかる。


透析患者はみんな食事体重管理に気をつけている

尿が出ないから水分がたまる。(透析導入初期の人など出る人もいる)

水分は飲み物の他にご飯や、汁物野菜果物、様々なものに含まれている。

水分を取りすぎると透析で抜ききれなかったり心臓負担がかかったりする

なので1日で増えて良い体重自分基準体重の3%ほどといわれている。

から喉が乾いたときもうがいでごまかしたり、氷をなめてしのいだりもする。

中には管理できないヤバいやつも1割くらいはいる。

多めにみて2割。でもそういう人間はすぐ死ぬ

透析は体に負担が大きい。

特に食生活から糖尿病になって透析管理できない人間はすぐ死ぬ

ほとんどの人間自己管理できている。

水分の他に塩分カリウムリン蛋白質体重制限がある。

簡単ではない。



食生活が原因の透析患者9割ってどういう計算なんだよ。

原因不明だけでも1割いる。膠原病遺伝的疾患、妊娠血圧、他やむを得ない理由で1割

糖尿病で4割、腎硬化症で1割。

慢性糸球体腎炎が3割。



年末患者の原疾患別人数と平均年齢(2014)

http://docs.jsdt.or.jp/overview/index.html


糖尿病患者全員と腎硬化症全員と慢性糸球体腎炎の半数以上を合わせて8割って雑すぎる計算根拠はなんだよ。

食生活が原因の自堕落な、人のいうことも聞かなかった患者もいただろう。でも8~9割では絶対にない。

医師に、慢性糸球体腎炎の患者努力すれば透析を遅らせたり回避できたりする、と聞いてきたらしいが、それはもちろんそうだ。

そうだとしてもここで言われている「努力」というのは暴飲暴食をやめて普通食生活に戻るということではない。

厳しい食事制限をずっと続けていくということだ。

そして制限していてもなるものはいる。私の場合風邪きっかけに重症化してしまった。

そもそも慢性糸球体腎炎は自己免疫疾患がほとんどだろうが。

よく知りもしないくせにふざけんなよ。

2型が多いが1型糖尿病も薬剤制糖尿病もいる。

だいたい日本人インシュリン分泌が少ないか糖尿病になりやすい。

血圧の中にも二次性高血圧も内分泌異常の高血圧もいるし塩分を控えても血圧が下がらない高血圧もある。

腎臓が悪いと高血圧になるし高血圧になると腎臓は悪くなる。


風邪をひきやす人間とひきづらい人間がいるように、アルコールに弱い人間と強い人間とがいるように、同じ生活をしていても病気になる人間とならない人間がいる。家庭環境経済状態、年齢の差もある。線をひくのは難しい。


長谷川豊応援しているという医師15人、連れてきてやろうかと書いてあったが是非とも連れてきてもらいたい。絶対に連れてきてもらいたい。

そして説明してほしい。

ブログ真意を語る」というインタビューでは透析患者の1割は黒だから死んでもいいと言ったらしいが

最初はほぼ全ての透析患者を自費にしろという論調だったのに批判されて変えたのか。

医療費40兆円のなかの4%が透析に使われている。

(長谷川豊は1割減れば11.7兆減ると言っていたが意味がわからない。)

(追記10/3)


(

完全な黒は切り捨てられるはず。『完全な黒』だけで1割、11.7兆円出てくる。

http://www.j-cast.com/2016/09/25278891.html?p=all

という発言を、はじめ透析患者の1割だと読んだのですが、社会保障給付費が117兆円なので、もしかしたら社会保障給付費の1割という主張だったのかもしれません。でもそうするとインタビューの流れを無視して突然詳細もなく社会保障給付費の話をするのは不自然なので、彼が医療費社会保障給付費を勘違いしていたか、もしくは数を大きく見せようとしたのか、真意はわかりません。社会保障給付費の11.7兆円の話だった場合透析患者以外にも大量に切り捨てられる人が出ることになりますが。誤読していたらすみません。)

その中の1割を殺すとして0.4%、1600億円だ。

さないで0.4%減らせないのか。

糖尿病教育腎臓教育栄養指導病気の初期にもっと徹底してほしい。

食生活重要性、合併症危険人工透析他人事じゃないことを初期のうちに徹底指導する。

医師だけでなく栄養士看護師患者家族連携して教育してほしい。現実にはそこまでできていないのが現状だと思う。

腎臓病はある程度悪くなると回復しないことが多い。

重症化してある一線を越えると透析外道がなくなる。

そして腎疾患は末期になるまで自覚症状がでない。

気づいたら透析間近だったという話も少なくない。

初期に病気がわかれば治療自己管理現状維持できることも多い。

健診で尿検査血糖値に異常が出たら専門の病院絶対受診するように世間に知ってもらわなければいけない。

また、移植の話になるが日本の腎移植アメリカ10分の1以下だ。

(人口あたりでは5分の1)

アメリカでは半数が移植できるといわれている。

日本透析患者は献腎移植(亡くなった人からもらう移植)で平均15年以上待つ。待ったまま亡くなる人も多い。

アメリカでの移植待機年数は3~5年だという。

もっと発達してもらえないだろうか。


移植-Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%85%8E%E7%A7%BB%E6%A4%8D

イギリスでは国をあげて食品業界減塩を迫り、3年で医療費が年間2600億円減ったらしい。

透析患者の1割を殺しても減る医療費は1600億円だろう。

殺すより新たな患者を減らすことを考えてもらえたらと思う。



道は険しい? “減塩社会”への挑戦

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3546/index.html



追記2:

自分の書いた文章を読み返してみて

「してもらいたい」ばかりだなと思ったので、格安スマホにして

浮いた少額を月々京都大学ips細胞研究室HPから寄付することにした。金が無いから超少額だけど。

コメントにもあったように移植腎も永遠ではないので、人助けではなく自分のため。

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