はてなキーワード: グロチウスとは
僕がこの世から消し去りたいものは3つあります。ひとつは、核戦争、ふたつめは、魔族と人間のハーフである魔剣士グロチウスが主人公(必殺技は真・蛇殺円月刃↓\→↓\→AB)の冒険譚を書き綴った僕の黒歴史ノート、みっつめが、ソーシャル物乞いをする女子大生です。
Google+で日本一のフォロワーを持つ女子大生、坂口さんが炎上しています。ネットのやりすぎと、海外留学で早稲田大学の単位を落として、留年をするための費用を、ソーシャルネットワークstudy giftを使った寄付で賄おうとしたのが原因です。
さらに、なぜ僕らは「ソーシャル物乞い」を赦すことが出来ないのか。
日本人の国民性との相性の悪さ、そして、サービス自体のインセンティブ設計の悪さによって、学費寄付プラットフォーム「study gift」がうまくいかない理由を解説してきます。
意外と思うかもしれませんが、日本人は世界有数の「自己責任国家」です。自分のケツを自分でフケと思っています。本当?と思う人は、ファクトを見てみましょう。
What the World Thinks in 2007の調査結果によれば、日本では「自力で生活できない人を政府が助ける必要はない」と考えている人が世界で最も多いのです。日本人で「必要はない」と答えたのは、38%。弱肉強食の自己責任国家アメリカでも28%で2位なのを考えれば、いかにこの数字が凄いかわかりますよね。
このように、日本人はマッチョイズムの国アメリカよりも、「てめぇのケツはてめぇでふけ」と考えています。
なぜかというと、日本の共同体というのは、ムラ、地縁、血縁・・・こういうものが完全に瓦解しつつある超個人主義社会だからです。個人社会なのだから、自分のケツは自分で拭けよという言説が強くなります。生活保護に、なぜあれだけの人が発狂するのかを考えれば、日本人がいかに自己責任教のマッチョ民族かわかりますよね。
自己責任教の世界一の教徒である私たちは、この女子大生の乞食っぷりを赦すことができないわけです。
でも、可愛い女子大生が困っているのだから・・・、という意見もあるでしょう。
それでも、なお賛同を得られないと断言します。
なぜなら、
「手を尽くしていないから」
彼女は手を尽くしていない。やるべきことをやらずに、助けを求めている。だから批判されるのですね。
彼女は、google+で57000人のフォロワーがいる、家入さんのような大物とのつながりもある。実際に現在、IT系のイベントのマスコットガールとして引き合いがある。
はっきりいって、下手な社会人よりも「お金を稼ぎやすい立場にある」といえます。早稲田大学の留年費用くらい払える、稼げるでしょと。
自己責任教の私達にとって、他人の手を借りるのは、できることをやってから、という心情が根強い。
似たような事例では、NHKの職員が難病の娘の手術代金の寄付を願いでて、火祭りのように炎上した話があります。なぜなら、彼らはNHK職員で役員でかつ高給で、家も売っていないからです。しかも、彼らは金をほとんど出していない。
娘を治したいのはわかる、けど、てめぇでやれることをやってからだ。という理屈で炎上しました。
彼女の場合も同じで「自分でなんとかできるのに」「なんとかしない奴」が同情を得られる国ではない、という話ですよね。
「女なんだから、家入さんにおっぱいもませれば、ひともみ100万円くらいくれるんじゃないの」というような、僕は絶対にそんなことは考えたことがないし、考えたことのある奴は黒く腐って死ぬべきだと思うけど、そういうことを考える人もいる。
もちろん、前提として「ネットやってたら、単位落としちゃった。援助して。テヘペロ」に共感できねぇってのもありますよね。塩谷瞬さんが可愛く見えるレベル。
じゃあ、坂口さんはどうすれば炎上しなかったか。これはシンプルで「寄付ではなく、取引にすればよかった」。たとえば、
・日本で一番SNSを使いこなしている女子大生の無料ネットコンサル
みたいなことをやればよかった。まぁ、もっとスマートなやり方もあるかもしれないけど、彼女側からの納得できる価値提供が必要だった。なぜなら、価値提供があれば、それは乞食ではなく、ネットを使ったマーケティングだからです。それを批判するのは、資本主義に喧嘩を売ることになるので、なかなかに難しいですよね。
メルマガっていう価値提供はするみたいだけど、うん、メルマガは高名なジャーナリストのおかげでアレな感じになってるしね。
持っているのにその力を行使していない人が誰かからの共感を得ることってできないのではないかしら。
寄付ではなく取引にしろ、というと、それは寄付プラットフォームではないよねという話になるかもしれません。でも、「学生への寄付」というコンセプトをとり続ける時点で、study giftはあまりうまくいかないと結論を出せます。
なぜか。簡単に言うと「寄付をするためのインセンティブを提供できない」からです。
これは僕らが寄付をする動機を考えればわかります。寄付をする理由は3つあって、
まぁ、こんなもんだよね。で、学生に寄付をしても2.3は期待できない。とすると、1の「精神的な満足を得たい」だけになる。NPOに寄付をするなら、1は大いに期待できる。
でも、女子大生が「あなたのおかげで大学を卒業できました!サイバーエージェントに就職して、これからはコンプガチャに変わる新しい価値ある課金ソリューションを生み出します」となっても、それで精神的に満足する人は少ない。
なぜなら、ネットにはまって単位を落とした女子大生に5000円を使うなら、人は、アフリカの子供たちを数百人救える5000円の使い方をしたいから。たとえば、5000円出せば、予防接種のワクチン350回分が用意できる。そういう精神的満足に、ネットを頑張った女子大生を助ける満足は、かなわない。
もっと同情できる学生がこれから出てくるかもしれない。けど、やっぱさ、合理的な考え方をすると、寄付だってコスパを考える。学費っていう寄付は、この世の中の寄付でも恐ろしく「精神的満足」のコスパが悪いのですよ。
さらに言うなら、「study gift は集金力が恐ろしいほど低い」からうまくいかない。40万以上集まったスゴイと思う人もいるかもしれない。
けどさ、
という、
「隠してたんだけど、俺は核戦争を生き延びた魔族の末裔かつ、体がゴムのように伸びて、かつ幼なじみは美人、かつ吸血鬼でなんというか凄くスゴイ、あと、魔法とかも使える。加えていうと、ちんちんが鬼のように黒くてでかい、その名を魔剣士グロチウス」みたいな、ウルトラご都合主義なみに、好条件がそろって、40万円ぽっち。(僕が書いてる時点で)
集金力の低さは、上の「学費という寄付はコスパが悪い」ことと「学費ぐらいなんとかしろというマッチョイズム」に起因してるんでしょう。
いやぁ、無理でしょ。仮に今回がうまくいったとしても、他の学生にも適用できるようなプラットフォームにはなりえないんじゃないかしら。個人情報と、ネットのおもちゃになるリスクをとって得られるリターン、たぶん、恐ろしくつりあわなくなるよと。プラットフォームとしては機能しない。じゃあ、家入てめぇが寄付すりゃええやんかと。
つーわけで、最後はRHYMESTERの『耳ヲ貸スベキ』からの引用でしめたいとおもいます。
で全部終わる話しですよね。てめぇで稼げるんやから、てめぇが稼げやハゲと。まぁ、お金貢ぐひとは勝手にやったらいいんじゃないですか。それで、アフリカ人もっと救えるけどね。
いや、うん、こういう正論じみたものが聞きたいわけじゃないよね。そう、違う。
あのさ、あのさ、留年した理由は、インターネットにはまってSNSに写真をはりつけるのに時間を使ったり、旅行を楽しむのに時間を使ったり、さらには雀荘にいくのに時間を使ったからだよね。いい、言うよ、あの日桜の木の下で交わした約束、もう忘れてる?だから、言うね、今言わないと一生後悔するから、言うね。
ばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーかじゃねぇの。
糞して寝ろ。