2020-10-19

舞台面白いけど現場が辛い…

声優オタクをずっとやっていて、去年までは主にライブトーク系の声優さんイベントに通いまくっていた。

しかし今年はコロナの影響でこれらのイベントほとんど行けず、その代わりに舞台にたくさん行くこととなった。

きっかけはコロナ直前の1月に観た舞台

当時推していた声優さん目当てに10公演全通し、面白くて、その舞台に出ていて気になった別の子が出る舞台2月も8回通った。

コロナで一旦途絶えたが、9月以降、ライブ系のイベントはまだほとんどがオンラインの中、舞台は実演が再開し、またちょこちょこ舞台を見に行った。

9月には1月に見た舞台の続編があり、今度は流石にコロナが怖いので全通とは行かなかったが、7公演見て世界観にどっぷりとハマった。

10月にも、9月舞台で気になった子を目当てに、2回ほど舞台を見に行った。

 

舞台の良さは、表現は難しいけど、何回も見て世界観にどっぷりとつかることの一体感個人的には感じる。

ライブは、良い音楽や会場と一体となった盛り上がりが楽しいが、どちらかというその場限りで、かつ一回一回でものすごく体力を消費する。

舞台は一回一回で得られる満足感は良いライブほどではないと感じるが、何回も見て、たくさんある登場人物の特徴、世界観等を理解し、ストーリー理解度を高め、謎への疑問や考察等を深める。

こういったじっくりと楽しめる点が面白いと感じる。

どっぷりとつかるので、舞台が終わった後の損失感、舞台ロスが非常に強く、しかしそのロスがなんとも気持ちいい、そういった楽しさだ。

 

長年声優オタクとしてライブ等のイベントに年間5〜60回通っていたけど、少々そういったイベントにも飽きてきていたので、これから声優さんが出る出ないに関わらず舞台を主現場にして行こうかな〜となんとなく確信してきているところだ。

しかし、どうしても現場が辛いなと思う出来事があり、迷っている。

 

今年計27回舞台を見たが、そのうち3回、座席の座り方で文句なり注意を受けた。

 

1回目は1月舞台の開演前。

この会場はパイプ椅子のため、2時間座り続けるのがとても辛く、脱いだ上着をクッションがわりとして敷いて座っていたら、後ろの席の男性に見えなくなるから勘弁してくれと言われた。

私は身長が180cmぐらいあり、座高もそこそこ高い。

しかも会場はフラット。ただでさえ後ろだと見えにくいのにさらにクッションで高くなったら見えにくいだろうなと思い、その場はそれに従った。

お尻が痛すぎて、観劇中は何度も姿勢をずらさざるを得なかったが。

多分私の座高が低かったら同じことをしても何も言われなかっただろう。

現に他の座席でクッションを敷いている女性を見かけた。

 

2回目は9月舞台の上演中。

3階の通路席で見ていたのだが、会場のスタッフ女性に横から、『前のめりでの観劇はやめろ』(正確な文言は当然これではないが、見せられた自分の印象としてはこれ)という旨が書かれたシートを見せられ、そこで集中していた観劇ストップし、以降集中して観劇できなくなってしまった。

自分姿勢は、前のめりかなんなのかは知らないが、確かに背もたれから背が離れて、腕に顎を乗せる形で見てしまっていた。

しかしこれには理由があって、3階席は座席前後の幅がめちゃくちゃ狭く、自分くらいの身長人間が背もたれに背をぴったりつけているとエコノミー症候群になるくらい苦しかたからだ。

普段こんな姿勢で見たことはなく、現に同じ会場の1階席で見たときは、座席幅がゆったりとしていたため、普通に前のめりにはならなかった。

また俺の隣(とは言ってもコロナ禍なので1席は空いていたが)のお兄ちゃんも同じような格好で見ていた(しかし俺と違って通路席ではなかったので、スタッフのお姉さんが見せようとしていたシートに気づかずそのまま観劇を続けていたが)。

前のめりで見るなという注意を聞いたのはその会場が初めてで、前のめりってなんやねん、それが一体どんな迷惑になるんだと思って、『舞台 前のめり』でググって上の方のページをいくつか見てみたら、そこには、この表現は適切ではないかもしれないが、俺には地獄しかと思えない光景が広がっていた。

前のめりは後ろの席の人を見えにくくする行為であり、音を立てたり、前の席を蹴ったり、録音録画したりするのと変わらない、いや、それらと違って実際に行われる頻度という意味ではそれらよりももっと怨嗟対象になりやすい、舞台観劇上の極悪非道マナー違反だったのだ。

前のめりする人に対する怨嗟怨嗟怨嗟の声を見た時は驚きとともに、寒気がした。

舞台界隈、怖え〜。某◯◯マス警察も可愛く見えるぐらいの地獄現場だな。』

前のめりの何が悪いんだなんて軽々しく口にしようものなら、完全に犯罪者糾弾されて、打首獄門晒し首にされかねない勢いだ。

個人的には前のめりだろうがなかろうが、座席の傾斜や前の人との座高差で見えるか見えないか決まるんじゃないかと思ったが、そんな疑問を口にしてスタッフに口答えでもしたら、それだけで迷惑な客、クレーマー客と認定されちゃうんだろうな…

実際今回の席も、後ろに座席は全くなく(客がいないのではなく席がない)、斜め後ろに席はあったが、斜め方向に見ても見える先は会場の壁であり、ステージを見るのを妨げることはあり得ない。

そんな理性的反論でも、「うぜ~。前のめり禁止は会場のルールなんだよ。従えないんだったら出て行け。」って思われるんだろうな…

なんだかな…

 

3回目、そしてこの文章を書くきっかけになった出来事が起こったのは10月の舞台の上演中。

その舞台を見る初めての回だったので、どんな舞台なのかなという気持ち観劇していた。

幸い今回は1階の前の方のゆったりした席だったため、前のめりの心配はない。

背もたれにぴったり背中をつけてじっくりと座って見ていた。

舞台を見始めて序盤、ステージ演者全員で歌うところがあり、この歌が非常に自分にハマり、「おっ、もしかたらこ舞台結構楽しめるかも」、と思った矢先だった。

『変な姿勢で見るのやめてくれません?』

突然暗闇の中、後ろの女性から言われ、一瞬なんのことやら理解できなかったが、自分のせいでステージが見えづらくなっているから頭を下げろと言われたということは理解し、頭を下げた。

自分はその時、前のめりにはなっていなかったが、席にかなり深く座っていたので、見ているときは気づかなかったが、頭がちょっと出ている状態だったと思う。

ただ、別に座席から腰を浮かせていたわけでも、背伸びをしていたわけでもない。

その劇場規定されている規則を一切破っていなくても、後ろの人が背が低くて、その人が見えづらくなったら、それだけで迷惑行為なのだ

そして迷惑行為をする奴ならば、被害者立場で、相手が同じ立場舞台を楽しもうとしているという事情など一切汲む必要なく、”正義の鉄槌”を振りかざして悪を退治できるのだ。

その舞台は、もうそれ以降まともに集中して見ることが出来なかった。

なんか俺悪いことしたのか?くそー、ふざけやがって、折角楽しく見ていたのに、今度なんか言われたら反論してやる、とか舞台の内容とは一切関係ない思いが頭の中を駆けずり回り続け、舞台の内容に集中するどころではなかった。

舞台が終わった今になっても、言われた言葉トラウマになって、思い出しただけでもイライライライラしてしまう(その気持ちちょっとは落ち着くかなと思ってこの文章を書いてはいるのだが)。

 

この3回の経験で、なんとなく悟ってしまった。

舞台現場では、背が高いこと、座高が高いことはそれだけで迷惑行為である。」

ということに。

背が低ければ座席間隔が狭くても前のめりになることはない。

背が低い、または後ろの人の背が高ければ、全く同じ姿勢で見ていても、変な姿勢で見ないでくれと後ろから正義”の鉄槌を振り下ろされることはない。

背が高くて、後ろの人を見えづらくしてしまえば、劇場規則に何ら違反はしていなくても、それは舞台現場では迷惑行為なのだ

これは長く声優現場に通っていた自分にはかなりショックだった。

声優さんライブトーク等のイベントでも、当然座席構造や前の人の身長によって、ステージが全く見えないまたは見えづらくなることはある。

私は身長は高い方ではあるが、それでも突出して高いわけではないので、前に背が同じくらいの人がいてステージが見えづらくなったなんてことはしょっちゅうある。

それでも前の人にしゃがめと言ったことなんてないし、私に限らず、背が高くて見えないからと言って前の人をどかそうとした人なんて声優現場では見たことがない。

当たり前であり、前の人は自分と同じ立場で、抽選の結果その席を獲得しており、その人の身長には何の罪もなく、そのようなことをする資格は誰にもないからだ。

しかし、舞台現場では、見えづらくしさえすればそれは迷惑行為として排除することが出来てしまうのだ。

ただ単にゆったりと座ってじっくりと見ているだけでも。

声優さんライブ現場でも迷惑行為と呼ばれるものはある。

輝度ペンライトを使ったり、曲の良い所でイエッタイガーと叫んだり、曲と関係なく声を出したり、周りにぶつかるのを気にせずに手足を動かしたり、オルスタで前の人間を無理やりはがして前に行ったり、ステージペンライトを投げたり、等々。

これらのどれが真に迷惑行為であるかどうかとかはどうでもいい。

言いたいことは、これらの行為は、それを行っているものが自らの意思に従って行っていることであり、それがゆえにその人自身意思でやめることが出来るということだ。

でも、背が高いことをやめるなんてのは不可能だ。

背が高いから、後ろの人に邪魔にならないように沈んで見ろというのも、2時間という観劇の間続けるのは困難であり、そもそも同じお金を払っている同じ立場の客として、背が高いということだけでそのような不利を強いられる謂れはない。

ただ、べき論とか筋論してはそうであると思うが、実際の舞台現場では、背が高いことを迷惑行為としてぶったたいても問題ないという状況になっているのだろう。

3回目のようなことを言われたのはその1回だけであるが、前のめりに関する怨嗟の声を見るにつけ、それを行った女性が少数派とはとても思えない。

少なくとも舞台現場では一定数いる可能性が高いと認識しておく必要があるんだと思う。

 

舞台にはまるきっかけとなった1月舞台の続編が、恐らく来年あり、それは絶対に見に行きたい。

その他にも、コロナのせいで今年できなかった舞台来年いくつか予定されており、それらも見に行きたいなと考えている。

でも、正直上に書いた経験により、私の心の中には舞台現場は怖いという認識が出来てしまっている。

私の身長来年縮むことはないので、私が舞台を見に行けば、それだけでステージペンライトを投げたり、周りの人を押しのけたりという迷惑行為をしているということにされてしまう。

今まで2~300回は行った声優現場で、迷惑行為いやだな~と思うことはあっても、自分自身迷惑行為当事者となることは全くなかったのに、舞台現場では、見に行っただけで、迷惑行為野郎とされてしまう。

本当それを考えるだけでも憂鬱だし、今度後ろからなんか言われたら言い返してやろうか?、とか舞台の内容とは全く関係ないことを頭の中で考えてしまっていること自体が嫌だ。

一応来年も前向きに舞台を見に行きたいなとは思っているが、少しでも嫌な経験をしたらぽっきりと折れてしまうかも...

折角舞台という楽しい現場を新たに見つけたと思っていたのに、本当に残念だ。

  • どこでも最初はロム専になってルールを理解するのがスタートだね けっこう理不尽に思うけどそれが現場のルールならしょうがないと思うし

    • マジで言ってる?元増田を苦しめる実質の座高制限が舞台観劇の上でルールになっているなら、チケット売る側が「座高○cmの方は他のお客様の観覧のご迷惑になりますので入場できませ...

      • なんでコート禁止なんや? 全裸にコートしか着れない貧しい輩は入るなと?

  • コロナ一個外し座席の今なら…?

  • 席次で見えづらさとか変わったりしないのかな。

  • 元舞台俳優オタクだけど、増田のやってたことって別に法律違反でも迷惑行為でもない。ただ舞台観劇には「観劇マナー」というものがあって、長時間密室に閉じ込められて大勢で黙っ...

  • 精一杯ずり下がって座るしかないねえ そもそも劇場の椅子は小さすぎるところが多い

  • 元増田の気持ちはよくわかる わかるんだが   平均的な身長の私からしたら 180cmの人が前の席にいるだけでがっかりするのもすっごい分かる Twitterの鍵垢とかに「ハズレ席だったわ〜」っ...

  • 尻下クッションは確かに邪魔だろうが、やめたんだからよしとして 前のめりの件は検索したらどうして見えづらくなるのか、の図が出てきて賢くなれたわ そして後ろの席がないなら前の...

  • https://www.google.com/search?q=背の高いヤツはジャマ by ダンス☆マン 1998 https://sp.uta-net.com/movie/201047/ よくある名字斎藤

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