数年前に某店長さんがネットから消えたときにぼくが書いた文章をここに流しておきます。(※一部、当時の文章から細かいところを修正しております)
某さんが消えたのは当然知っていて、某さんが書いたであろう増田の存在もとりあえずは知っていたのだけれど見ないようにしていた。ぼくはそんな風にして理性の口では結構強気なことを言ってはいるものの、感情の口では正直なところあのひとがネット上に文章を残さないと決めたことを認めたくなかったのだと思う。
ふと、今朝がた見た夢で某さんがmixiアカウントを復活させて、新着日記のところにその名前があるの見かけた瞬間、ほっとしたのとうれしさで胸のなかの重い空気が抜けていくように思えたことをなんとなく覚えている。
その間、自分のTwitterのタイムラインはずっと流速が遅くなっていたし、おかげ様で頻繁にタイムラインを見るなんてこともしなくなっていた。
たぶんそんな夢を見たきっかけは前日の深夜、skypeでオンラインになってた某さんの名前を見たからだ。声をかけようか迷った、というほどぼくは人間関係に積極性のある人間じゃない。正直なところSNS上でかなり付き合いのある相手でも一度でも顔を突き合わせて話をした誰かであっても去るひとのことをそうそう気にはかけないし、逆に自分がそういうコミュニティから去ることもあまり厭わない。
声をかけることはできなかったけど、某さんがオンライン状態であると確認できたことで安心した。ああ、まだ向こう側にあのひとはいるのか、そういった気持ちなんだろうなと思う。
休日、ぼくは友人の到着を待つまでの暇な時間を使って、某さんの増田を読むことにした。なんというか、本人としては別れの言葉のつもりなんだろうなって思っていたのだけれど、でもこのくらいの熱量で文章を書くことなら某さんにとって余裕であるから、これがネット自殺であるにせよ、もっと強い衝動が訪れたならどういう形でもこのひとはどこかに文章を残すだろうなって思った。
作家や創作者もネットライターも、もっというならブロガーも、個人的には某さんを評する言葉としてしっくりこないけれど、文章書きという表現は心にすっと入ってくる。
「文章を書く」っていうのがなんだと言えば文章を書くことである。
これだけをいうとただのトートロジーなのだけれど、ぼくが出会った時点での某さんは、自分の目と手で書かなければ文章は書けないというただそれだけのことを、すごくストレートに、それでいて簡単にやっているように見えた。
理知的というか、ひとつの話題に対して自分の頭で並べ立てるよう物事を考えて、それを伝わりやすい言葉で表現したかと思えば、突然の楽屋オチもエロゲオチも余裕で辞さないし、100人のうちひとりでも笑ければ充分とでも言いたげなニッチなネタをどんどん放り込んでくる。特殊な部類のエンターテイナーであったのかもしれないし、そうでなければ多分、本人が時折語るようにあのブログがコンテンツとして強い力を持つものにはならなかったであると思う。
ほぼ文章のみでコンテンツ化されるということは「今、そのあなたが書けるもの」を求められているということだ。こと某さんの「そういうもの」とは自身を切り開く性質にある、とぼくは思っている。話すネタがそもそも自分の生きているポジションから来るものであるとか、視座から来るものであるとか、とかく、これは創作なんですネタなんです本気にしないでくださいというようなエクスキューズが利きづらい方に向いている。
比較してもどうしようもない話だけど、ぼくがもしそういう風にコンテンツとして自身を切り開くことを求められたのなら、そんなことをされた瞬間に焼けただれて死ぬ。持っていないものを求められてもしかたがない、というところがあるというのもあるかも知れないし、そもそもとして防衛本能のようなものが働いてしまうようにできている。要は、自分の書いたものが何であっても、自分と深くつながっているわけではないから否認されようと恐ろしくない、先述したような「これは創作みたいなもんですから、ネタなんですから」そういう感覚で文章を書こうとしてしまうものである。
某さんは違う。
あれに特別な視座で世界を見る目や時折出てくるしっかりした知識があっても、エンターテイメント的要素に芸人根性はあっても、誰にでも読みやすいようなバカみたいな親切さがあっても、そしてついでにぼくの大好きなエロゲネタがあっても、根本の部分で「自分」を消費しているように見えてしかたない。
「自分」をほんとうに愛せるうちは良いと思うし、愛せなくても愛してくれるひとが多少は自己嫌悪を上回る自己承認を渡せていたのならそれで良いのかもしれない。けれども、誰にも認められなかったらどうだろう、クソを尻から吐き出してワゴンの大安売りで叩きつけるように店に並べて、ただかわいそうな目で見られてやがて近くを通るひとびとはその場所に誰も居ないことにするだけだ。
恐ろしいことだ、とぼくは思う。
たとえば身寄りもお金もない少女にとって資本が身体しかないからと身体を売ろうとして、それを拒否されてしまったらどうだろう。きっと死ぬと思う。
ネットで自分を切り開きながら文章として晒していくことには、それだけのリスクがあると思う。毀誉褒貶はそのまま自分に刺さる。創作ならばまだ客観的な反省という形をとれても、「自分」で真っ向勝負して否定をされることは、自分を否定されることと同義だ。
某さんが今回ネット自殺をすると決めた理由は、細かい部分を置いておいて「自己嫌悪」に由来しているという。(※この部分は過去にこの文章を書いた当時のお話です)
なんにせよ自分はあのひとの文章を読みすぎた(ひとと比較してという意味ではない)し、それほどこのネット自殺をした理由自体についての自己判断に興味が無いというのもある。
ぼくははっきり言って某さんの文章の書きかたに憧れ強く影響を受けた人間のひとりですし、とはいえそれをあまり押し出す気もなかった。なんでかって言ったら、自分にとってインターネットでも数少ない、同じような話題で笑い合える遊び相手でもあったし、そんな目に見える場所にいる人間が憧れの目を爛々にさせて近づいてくるとかいうと、自分がそういう立場になったらすげー怖い気がするからです。
ただ、某さんの文章の書きかたがぼくに色んなきっかけを与えたのは間違いないし、せっかくだからこれからの自分は少なからずでも自分を切ってでも文章を書いて生きていけたらな思った。(※この部分は過去にこの文章を書いた当時のお話ですが、未だにぼくはこれをできてございません)
そもそもぼくは別れの言葉をいう気もありませんし、ふらりとネット上に戻ってきたって「ふんっ、べ、別にあなたの居場所なんてないんだから! 土下座して謝ったら顔騎して許してあげるわ!(CV:釘宮)」っていう態度で生きているので、この文章は別れを惜しむ言葉というよりは本人の見てないとこできゃっきゃとラブレターを書いているようなものと思ってください。
ただ、ひとの文章がひとを変える力を信じていられるのは、ひとつ、ぼくにとってはあなたがいたからでもあるのです。
追伸 某えろげともだち(『ろりともだち』みたいにいうな)さんが『ココロネ=ペンデュラム』開始してましたよ。お仕事のストレスと疲労から良い感じにほどかれる日が来てくれたなら、おしっこの色で討論するとかは一旦置いといて、またエロゲの趣味がなんとなくずれたりど真ん中に合ったりしながら、そういう話をしたいっすね。またいつかのどこかで。
とある場所でコンビニをやっているが、もう限界かもしれない。 どこから書いたもんか。 あらかじめ言っとくけど、長い。 どのへんがターニングポイントになってんのかはよ...
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いやちゃんと検査しなよ 内痔核とか潰瘍性大腸炎かもしれんだろ
大量の謎の味の下剤飲んだってあるから、大腸内視鏡検査したんじゃないっすかね
リーマンなら休職できてカネももらえるのになあ コンビニオーナーなんてもんを選んでしまったばっかりに 正直物書きに転職したほうがいろんな意味で向いてるし合ってると思うのにか...
おひさじゃん
オーナーがレジに立つの法律で規制しないとあかんってマデューカスさんが言ってました
このダイアリーだけは削除するなよ。よかったな、文章が残って。
元まっすーじゃないけど、保存保存! 2019-07-29 ■ とある場所でコンビニをやっているが、もう限界かもしれない。 どこから書いたもんか。 あらかじめ言っとくけど、長...
https://archive.is/uWwVL に残しました。
https://anond.hatelabo.jp/20190729204723 ここ数年、都心のコンビニではベトナム人とネパール人留学生が多く働いています。店によってはほとんどが外国人留学生とか、オーナーが外国人とか。 ...
こちらこそ今までありがとう。 文章をまた読ませてくれとは言わない。 どうか、心身を大事にしてほしい。環境がそうなるよう願っている。 あなたの文章がいつでもあなたと共にあり...
パワーがなく敬して遠ざかる現在
これ、本当に「あの」コンビニ店長か? いろいろ怪しい点はあるんだけど、エロゲの推しキャラがロリじゃなくなってるのは敢えて最後に書かれた分かりやすい「偽物符号」だと思うん...
ほんと
ちょっと分かる。仕事が大変になると物捨てたり身辺整理したくなる。これでいつでも死ねるって思うの結構快感。
コンビニなんて学生アルバイトに完全に依存したクソみたいなビジネスモデルだからな。 こんなもん滅びて当然・
もう少し最後にかけて崩壊してほしい。
一番生活時間帯の長い環境を快適なものにしたら? 店舗内に仮眠施設や待機状態のときに遊べるものや実業務に趣味を反映したものを取り入れるとか 店長はそういうこと好き放題はでき...
レジって、店員が「立ってないと」いけないんだろうか。「座って」レジ打ちでできたほうが労力は軽減されるのとちがうかい?
ホントそう思う。接客=突っ立ってないといけないようなあの空気なんなんだろうね。 今やあまり見なくなった老人がやってるような個人商店とか、普通に座ってても特に何も思わない...
カウンターの後ろが狭いからでは TSUTAYAでバイトしてた時、女の子の後ろに密着出来てうれしかった思い出
・潜在的過労 ↓ ・遠回しながら希死念慮 ・数回にわたる下血 ↓ ・責任感がつよいが無力感があり複雑なことを考えられない ・過労も希死念慮も自力解決することができない ・受診す...
https://anond.hatelabo.jp/20190729204723 お礼を言いたい。 今まで何度も、あなたの書いた文章で楽しませてもらった。 無責任な願いになってしまうが、 どうかいのちだけは大事にしてほしい...
あと五年くらいで無人コンビニがやってくる。 いくつかのチェーンは素早く迎合し、いくつかは濁流に飲まれるだろう。 それが終わりのサインだ。
文体的に例の店長ではないと思うけど、もし本人なら文体変わるくらいの精神的変調ということで痛々しい。 個人的には、「これもう『オーナー』じゃないよね」ってことかな。何百万...
ワールド・エレクションを買った。これから楽しむよ
人件費の高騰をキツい理由に挙げてるのに 普段「賃上げしろ、上げれない奴は無能なだけ、勝手に潰れろ、自業自得」って言ってる はてなの奴らがここ見ないふりしててウケるわ。
儲からん商売はやめて、もうかる商売だけやるのが商売の基本。 だから、きついならコンビニやめるべきやろね。 ブラック労働から逃げろってのは鉄則だぞ。 コンビニ経営は契約で事...
フランチャイズのコンビニで働いてたことあるけど、その時は本部が半分くらい利益持ってくって聞いた。 フランチャイズと本部系列のお店で違う所あるかもだけど。 とりすぎだと思う...
ちょっと前に本出してたえらいてんちょうとは別の店長さんか はてなには店長いっぱい居るのね。 もっと早く知りたかったよ。
かわいい女の子が入店したら監視カメラで顔をアップにして後から巨大プリントできるんだろ
これはAI化された未来で、レジロボットが書いた手記である 彼は自分のことを、人間だと勘違いしていた 誰がそれを責められようか―― っていう小説でしょ?
順位 全体順位 ブクマ数 タイトル 日付 備考 ジャンル 1 3 2229 【追記あり】臭いおっさんは社会的弱者 07/16 世の中 2 17 ...
順位 全体順位 ブクマ数 タイトル 日付 備考 ジャンル 1 3 2229 【追記あり】臭いおっさんは社会的弱者 07/16 世の中 2 17 ...
ほえー
ほえー