はてなキーワード: デリカシーとは
本人達が
「私たちも早く子供欲しいね~」
と言うのと、
他人が
「そうだね~子供作るなら早い方がいいよ(身体的・体力的に)」
と言うのは根本的に全く意味が違うっていうのを増田は分かってない。
増田の発言は
「俺禿げてるから早く結婚しないと」に対する「そうだね、お前は禿げてるから急がないとな」とか
「俺もう27歳だから早く司法試験に合格したい」に対する「そうだよ、今就職厳しいから年齢的に急いだ方がいいよ(俺は25で受かった)」とかと一緒だ。
子ども生まれて脳内お花畑に行っちゃったのか、そもそもデリカシーのない人なのか知らないが、増田の発言は他人に対する配慮がない。
http://anond.hatelabo.jp/20090519175408
俺は、収入も含めてお互いが家庭に提供するバリューがお互いイーブンじゃないと、フェアじゃないと思ってる。
高収入にはいろんな罠がある、かもしれない。
自分は30代内科医で、彼女は20代精神科医。遠距離。もともとそんなに裕福じゃないほうの生まれ育ち。
今はそこそこ稼いでいる。で、この家事負担記事は興味ぶかく読んだ。
確かに、一般的な視点から言えば、この筆者は結婚というものを理解していないっぽい。
カネのあるほうがないほうに重箱隅的な「フェアネス」を要求してしまうと、
それは往々にしてデリカシー違反となるんだよね。(このことは匿名ダイアリーに書いて、それなりに読まれた)。
http://anond.hatelabo.jp/20080713154347
ただ、この問題は医者同士のようなhigh-yieldなカップルになると、かなり重要な葛藤を生むポイントなんだと思うなあ。
自分も少し前までは、自分の収入なんて奥さんにくれてやるし、家事は五分五分で分担してかまわない、
プリンシプルはそれで十分でしょ、くらいに思っていた。(前のダイアリーはそうなっている。)
ところが、今、彼女の本業収入はわたしのそれを追い抜いており、非常勤をふくめた総収入でもそのうち抜かれることが確実だ。
別に一緒に住んでいるわけではないが、仮想的な世帯収入は、同世代の人びとにくらべてかなり優遇されているはず。
今までの交際とくらべ、もっとも経済面での自由度が大きいと言ってよい。
しかし、非常に奇妙なことに、わたしたちがケンカするのはたいていお金に関してなのだ!
学生時代の付き合いのように、双方が貧しければお互いにいたわりあって先へ進む。経済的余裕が一方にあれば、
そうでない方を共同経済圏に入れて押し付けがましいことは言わない(この匿名ダイアリーの筆者はそこの罠にはまっている)。
ところが、カップルの双方がほぼ対等の収入を得ていて、しかも高収入というのは、実はかなり困る。
少なくともわたしはこういうのは初体験だし、想像外の困難を伴っている。彼女もそうだろう。
実際、一方が交際関連費用を片務的に負担しつづけたりすると、かなり腹が立ってくる。向こうだって十分に稼いでいるのに、
どうしてこちらばかり出さねばならないのか、と。ここは人間心理の非常に興味ぶかいところで、
もし向こうが航空費や食事代をホイホイ出せるような経済の人じゃなければ別に腹が立たないのである。
一方、向こうは向こうで、「お互い経済に余裕があるのだから、お金のことを気にする必要はないはずだ」と反論してくる。
ほかにも、将来の潜在的な家事負担割合などについて、
収入やキャリアパスとからめてかなり真剣に議論を交わしたりもしている。
自分たちは今、この経済問題に結構悩まされていて、というかケンカをするとしてもこの問題関連が9割なのである。
裕福な家庭ならばまわりでそこそこ見るが、夫婦の双方が潤沢な収入を得ていてかつ関係が円満でもある家庭というものは
正直なかなか見ないような気がする。彼女にしても、母親は生粋の専業主婦だったそうだ。
まったくカネのなかったころには想像もつかなかったが、高収入同士だからこそ経済的に折り合いがつけにくいという
正直、この件ではわたしもまったく手探りである。本当によくわからない。こういうことを悩むこと自体が人間的に
成熟が足りない、という意見さえもありだと思う。でも、一回も見たことのない行動様式を創造するのは難しいんだ。
うまい回答を見つけられなくて残念でもあるが、しばらくこの件は掘り下げていくことになるだろう。
http://anond.hatelabo.jp/20090505230306の元増田です。
mixiなんかにゃ書けないので増田にでも書いて消化しようと思ってた日記に、思いがけず沢山のはてブ/TBを頂いてちょっとびっくりしてます。自分じゃ分からなかった視点での意見が多数で、色々と考えさせられました。頂いた意見について、まとめて返信みたいなものを書いてみます。
堕胎した過去のある友人の前で妊娠をエクスキューズにして婚姻しようという考えを喋ってしまうデリカシーの無さ
マジ切れする相手も相手だが、大人なんだから地雷踏んだらちゃんと謝ろうよ。意図せずとも人の傷を抉ったのは事実なんだし。
これはもう本当その通りです。私の配慮不足でした。彼女は堕胎した相手と今は結婚しており、会う度に仲の良さを惚気るほどですが、「でき婚」はまさしく彼女の地雷で、踏んではいけないポイントでした。「妊娠」自体はNGワードではなく、彼女も含め既婚者同士で妊娠時期を何時頃にするか相談してたりもしたんですが、彼女の中では「既婚者の妊娠」と「でき婚」は全く違うものだったんでしょう。あの時点での私は理不尽な理由で罵倒された事が不満で、彼女に謝ろうとは微塵も思いませんでした。
何が面倒かも考えず、面倒だからというのは、流石にその年代ではヤバイと思う。
いろいろ面倒だからでき婚ってアホか。もっといろいろ面倒なことになるだけだ。
私と彼の選択は「子供以外の理由で結婚を選択することは(少なくとも今後数年は)ない」ということでした。もっと言えば、現状では子供以外の理由で結婚にメリットを感じていません。仕事や両親など、今山積している問題を解決してまで結婚する必要性があるのか疑問です。ですが、子供が出来たとなると別です。夫婦揃って育児をしたほうがなにかとメリットが多いでしょう。ですから、結婚するとなると子供が出来てからかなと、考えが至った訳です。これは何が面倒かを考えていない事になるのでしょうか?他の方にも同様な意見があったので、自分じゃ考えているつもりが周囲からみるとまるで考えていないように見えるのでしょうか。
でき婚自体は賛成派だが、自分の出生が結婚のダシに使われていたら嫌だな。あと、でき婚ねらったものの、ぜんぜん授からない…なんてこともある。
最後のハードルを超えるのに、子供を利用しようとする心根がな。その後の幸不幸で「子供のおかげで結婚できた」感謝は、易々と「子供のせいで結婚してしまった」恨みに変わる。責任を押しつけられる方はたまらない
出来婚が子供を不幸にする可能性ですね。うーん……、正直この考えは全くありませんでした。こればっかりは、子供を授かったら最大限愛することで否定するしかないですね。あと今は軽い不妊治療中でもあるので、授からない可能性も大いにありますね。
えーと、キャリア大事なんだよね~。資●堂のとある女性役員(「女性」といちいち付けなきゃいけないこんな世の中じゃポry)が仕事を続けるために堕胎を選択したっつー話は知っといて損はないよ。
出来婚しちゃうような無計画な人(外から見ればそうとしか見えない)は会社の今のポストを外されてしまう。となぜ思わないのかがわからない
仕事は大事ですが、子供の為ならばある程度は仕事を減らすのもやむをえないと思っています。一方、結婚しただけで今の仕事を外されるのは御免です。そして、今の職場だとその可能性があるんです。結婚して、旦那さんが待ってるんだからはやく帰りなよとニヤニヤしながら言われるくらいなら、子供が出来てからゆっくり定時退社したほうがマシです。
色々とご意見頂きましたが、出来婚ってまだまだ「子供をダシにして結婚した」と受け止められるんですね。自分では結婚のメリットとデメリットを計って選択したつもりだったんですが、周囲の理解を得るのはまだまだ難しそうです。
http://b.hatena.ne.jp/kalmalogy/20090506#bookmark-13305948
kalmalogy 恋愛, 社会, 人生 "僕は一人の男として自分の所有する雌が、他の男に犯されるのが嫌だっただけだ。"それの何がアカンねん。当たり前やろ。/しかし、この子は何回父親の子供を堕ろしたのかな…膣はもうボロボロだと思う。 2009/05/06
とdisってたら、既に怒ってる人が居た。
http://b.hatena.ne.jp/hygienic/20090506#bookmark-13305948
hygienic 増田, 人間, 人生 本人が本気で救われたいと思っていなかった以上、仕方ない。↓死ね 2009/05/06
ときどき「空気を読むとは相手や多数派に一方的に合わせることではない」と説教する奴がいるけど
自分にとって「露悪的でデリカシーのない猥談」であっても話している人たちにとっては楽しいことなんで。
関心はないけど邪魔はしない。嫌悪感はあるけど表面には見せない。
忍耐力で乗り切るしかないところではあるね。
不愉快な猥談でも「話している人たちにとっては楽しいこと」だから話を合わせよというのは
結局のところコミュ力とか空気読みというのは、リア充や多数派の価値観に一方的に合わせることだろう。
(さらに、一歩進めて「楽しいこと」だから関心をもって会話に参加しなければならないと説教する奴もいる)
そうだね。
オフビジネスな場で例えば「露悪的でデリカシーのない猥談」が繰り広げられて
ここはスルーする力が必要なんだよな。
自分にとって「露悪的でデリカシーのない猥談」であっても話している人たちにとっては楽しいことなんで。
関心はないけど邪魔はしない。嫌悪感はあるけど表面には見せない。
忍耐力で乗り切るしかないところではあるね。
男女逆だけど似たようなことあったな。
私の場合彼の男友達から「○○とやったんだって?言いふらしまくってたよ」とニヤニヤされて、そんなデリカシーのない人なわけないのにと思いつつ彼にたずねたら案の定「そんなこと言ってない!他の人にいちいち言うわけないじゃん!」て否定されたので2人でその男友達を問い詰めたら下世話な想像がしたかったから私にカマをかけただけだったということがわかった。
2人ともその男友達とは絶交したよ。
仮に彼が本当にそういうことを言ってたんだとしても他の人は私に対してそんな嫌がらせをしてこなかったから別に問題ないと思ってそれで納得した。
増田はここでもやもやするぐらいなら本人に直接確認した方がよかったね。
今となってはどうしようもないことだろうけど。
カレの普段の行いはどうなんだろう。普段の関係は?
セックス以外のことが上手くいってるなら、まだ建て直せる気がするけどな。
若い時の男は馬鹿でデリカシーがない場合が多いから、アフターケアが足りないんだよなー。
背中向けられたらその背中にピトってくっついてみたら?どんなリアクションが返ってくるかってのもあるよ。
或いは本気で疲れてて、やるだけやったら更に疲れちゃって眠くなっちゃった、とか。
まあ、諦めずに話してみたら?
セックスの時にして欲しいことや、してあげたいこと、何回もしてるうちにわかることいろいろあるよねー。
あ、書いてるうちにしたくなってきたぞw。
とりあえず御愁傷様。彼の、増田への気持ちと元カノへの気持ち、どんだけ違うのか、あるいは同じなのか、確かめたくなる気持ちかな。
以下は男の立場で言わせてもらう。
彼は、女への投資は必ずしも実を結ばないことを学んでしまった。
彼氏彼女という不安定な関係において、そこに金銭的な投資をすることはあまり意味がないと思っているに違いない。
少なくとも、原因と結果の相関が密接に結びついているとき以外、金を払おうとしないだろう。
例えば二人で一泊旅行に行くときは多少グレードの高いホテルをとるかも知れないが、○○記念日みたいなそれ自体にしか意味のないイベントには大して金を払わない。誕生日プレゼントですら怪しい。
これをもって、「なんて男はデリカシーがないのだろう?」と腹を立てる女性もいるかも知れない。
例えばセックスとか、結婚とかの「結果」に対して払う投資こそ価値があると考えるのではないだろうか?
彼女の、ライバルに対する密かな優越感や満足度を満たすために投資するだろうか?
もちろん投資する男もいる。それは女が投資するに値する人物であると思っているからだ。
増田は、投資するに値する女性だろうか?増田の気持ちだけが一人で空回りしているだけではないだろうか。
数年前付き合ってた相手が分かれる原因となったネトゲで現在厨として有名なことを知った。
同棲しはじめ1年ほど経ったころネトゲでプレイヤー仲間に便箋3枚分の思いを告白されw
不自然に挙動不審でデートへ行き、次のリアルデートでゴムを持って行った大バカ者なのだが、
まさか祭られてるとは知らず。
未だにあのゲームやってたんだなー的な。
自分と向かい合うよりPCを相手に食事をするようになり、挙句好きな人が出来たから別れろと言われ、
我慢しきって何も言い返えせずに別れたけれど1年くらい引き摺ったかな。
しかしその時点で現在進行形で付き合ってる相手が聞いたからとはいえ、
アプローチしてきた相手がどういう風に自分に思いを伝えたのか仔細に説明するのはどうなんだろうね。
変なところで誠実なのかデリカシーがないのか。
でもなんか切なくなるね。
自分のブログに書いても誰もたどり着かないので、ここにも書く。
僕の知り合いに天才がいます。今日、ばったりとその人に会ったので、その人の話しをします。
頭がいいな、賢いな、と思う人はたくさん知っていますし、とても性格が良い人は少し数が減りますが知りあいに何人かいます。ですが「この人は天才なんだ」と思わせる人はその人だけです。彼だけは他の誰とも違うのです。
彼は大学の先輩で、3年生の春休みに出会いました。そのとき彼は5メートルくらい離れたところに立って、とても難しそうな話しをしていました。連続体仮説がどうの、とか、そういう話し。話しの内容はよく聞きとれませんでしたが、ぎょろっとした大きな目と、視線がまっすぐ前を向いたまま微動だにしなかったことがやけに印象に残っています。
僕は4年生から研究室の後輩として彼の指導を受けました。彼が天才であることと、教育者に全く向いていないことは指導を受けるようになって3日でわかりました。彼は、研究室の誰もが答えの糸口すら見いだせない問題に、ものの10分足らずで解を与えることができました。10分のうち、8分は問題がなんであるかを彼に説明することに費やされました。それを聞いた彼は、20秒ほど黙り、そして解を述べました。そして、1分ほどまた黙り、なぜその解が正しいのかを30秒で説明しました。問題によって10分が5分だったり、たまに数日かかったりしましたが、おおよそこんなものでした。
要するに、問題を理解した瞬間、彼には答えがわかってしまうのです。彼によると「答えが降ってくる」のだそうです。
彼は修士課程の2年生でした。4月中旬ごろに、システム開発をやっている会社の内定を取ったということを彼から聞いたとき、「よく○○さんに内定をだす企業がありましたね」と軽口をいいました。てっきり彼が冷やかしで就職活動をしているのだと思っていたのです。彼が博士課程に行くのだと決めつけていたのです。しかし彼は真面目な顔で「本当だな。なんとか死なずにすんだよ。」と答えました。彼はよく真顔で冗談を言うので、そのときの僕は笑って受け流したのですが、後から助手の先生に「彼は××社にいくらしいね。」という話しを聞いたときには、少し混乱しました。本当に就職するということを理解するのにおそらく10秒ほどかかりました。そのあと、彼でも混乱することがあるのだろうか、という疑問が浮かび、きっと無いだろうな、という結論を1秒もかからずに出しました。
彼はとても順調に研究成果を出し、最後の数ヶ月に同級生たちが苦しむのを尻目にあっという間に論文を書いて卒業していきました。その年は、学部の卒業式と大学院の卒業式が合同で行われましたが、彼の姿はありませんでした。風邪をひいて休んだのだと彼の同級生は言っていました。
その年の初冬、僕は彼に再会しました。彼に声をかけられたとき、僕は彼が彼だと確信を持てませんでした。彼の顔から表情は失われ、頬が少しこけ、彼が天才であるというただ一点のために発せられていた存在感がすっかり消え失せていました。僕は驚きました。人が10ヶ月もしないうちにこうも変わるのかと。
彼と僕は、明治通りから少し奥に入ったところにある喫茶店で30分ばかり話しをしました。日曜日の原宿だったので喫茶店は人でいっぱいだったのですが、僕たちが入っていったときに、たまたま学生とおぼしきカップルが席を立ったので僕たちは運良く座ることができました。なぜかBGMにモーツァルト作曲のオペラがかかっていて、それがひどく間の抜けた空気をあたりにまき散らしていました。
はじめの10分間、彼は黙ってコーヒーを飲んでいました。僕は本当に彼が彼なのか、まだ信じられずにいました。学生時代の彼はとにかくよく喋りました。話題の90%が研究の話しで、残りの10%が最近寝た女の子の話しでした。その90%の部分で僕は彼に嫉妬を感じ、残りの10%でもっと嫉妬を感じました。
一度僕は「なぜそんなに色々な女の子と寝られるのか」と彼に聞いたことがあります。そのとき彼は「女のほうが数が多いからじゃないか。」と真顔で答えました。ぶん殴ってやろうかと思いました。
・・・きっかり10分して彼は深いため息をつき、そして口を開きました。
ーーーーーーーーーー
彼はやっと絞り出すといった風で口を開いた。
「とてもシンボリックな話しがあるんだ。」
間の抜けたモーツァルトを聞きながら、僕は何も言わずに次の言葉を待った。
「俺の会社は昼寝をしたら怒られるんだ。」
僕の言うことを無視して彼は続けた。間の抜けたことや間違ったことを僕が言ったと感じると、学生時代から彼はいつもそれを無視した。
「自慢じゃないが、俺は生まれてから大学を卒業するまでの22年間毎日欠かさずに昼寝をしてきた。それも、毎日午後4時ぴったりに寝て、15分後に目が覚めるんだ。まあ、たまに3時45分に寝て4時10分に目覚めることもあれば、4時30分に寝て4時40分に起きることもあるんだが、それでも昼寝していることには変わりない。とにかく俺がいいたいことは22年間毎日昼寝をしてきたということだ。」
壮大なんだか、アホらしいのかよくわからない前フリだと僕は感じていた。たぶん両方だろう。
「俺が一番他人に誇れるのは集中力なんだ。俺はその集中力を6時間完璧に維持することができる。逆に考えると、6時間しかもたないんだよ。きっかり6時間たつと、俺は猛烈に眠くなるんだ。そこで、15分間だけ眠るんだ。すると、また頭が冴えて6時間集中できるんだ。集中している間は、食事をとろうが、テレビがついていようが、100%の能力を発揮できているんだ。それは俺にとってとても幸せな時間だし、親も教師も研究室の助手だって悪い気はしなかったと思う。俺は1日に2回あるその6時間で、テストで良い点をとり、研究成果をあげ、そして女を口説いていた。」
彼が集中力の途切れる夜10時までにセックスを済ますのか、それともセックスにはその集中力が必要ないのかを考えながら僕はうなずいた。
「そして、その22年間の幸福な習慣が終わりを迎えたんですね。」
「そう。そうなんだ。この話しを聞くとたいていの理系の男はこういうんだ。半分の時間が失われたんだねって。昼寝した後の6時間が集中できなくなったと考えるわけだ。でもそれは違う。習慣が崩れるというのはそういう簡単な話しじゃないんだ。1たす1が2という計算ばかりやってきた連中がそういう発想しかできないことには憐憫の情を感じないわけではないが、違うものは違う。答えはな、ゼロなんだよ。全てが失われてしまうんだ。」
彼は淡々とそう言って、言い終わると小さくため息をついた。学生時代、彼は最もため息から遠いところに存在していた。だが今は違っていた。ため息で作った洋服があったら、今の彼にはとても似合うだろうなと僕は考えた。
「昼寝をしなくなってから、何かが狂い始めたんだ。俺が言うことに誰も耳を貸さないんだ。集中力が失われてしまっていても、いままでと同じように正しい答えを出しているはずなんだ。問題が何なのかを理解し、そして解が閃く。解が正しいことを確認するためにしばらく考えて、解が正しい理由を言う。何も変えちゃいない。自分で言うのもなんだが、解が間違ってるわけじゃないはずなんだ。周りの連中が俺の言うことを無視するもんだから、さすがに不安になって後で何度も考えたよ。間違えてるんじゃないかって時間をかけてとても慎重に考えた。でも、やっぱり正しいんだ。俺は混乱した。」
そのときの僕は、彼の話しが安っぽいミステリー小説のようになってきたとだけ感じた。そうじゃない。今の僕にはわかる。彼が言っていたことはとても本質的なことだったんだ。
「俺はイライラしたよ。俺を無視して1時間、ときには3時間もかけて無駄なおしゃべりをして、そのあげくに出す答えがなんとも唾棄すべきものなんだから。そして、俺はその唾棄すべき答えに従って仕事をし、唾棄すべきものを世の中に排泄するんだ。」
話している彼も、とてもイライラしていた。とても無表情だったし、異常なほど淡々と話していたが僕にはわかった。彼のイライラの原因は、間の抜けたBGMのせいでも僕のせいでもなかった。たぶん。
ーーーーーーーーーー
そして、今日、彼にまたしても原宿駅のそばでばったりと出会いました。前回出会ったときは昼下がりでしたが、今日は夜の10時をまわっていたと思います。
彼に声をかけられたとき、僕は彼が彼だと確信を持てませんでした。彼は宗教家のようなとても穏やかな表情をしており、すこし肉付きがよくなっていました。
「筋トレを始めたんだ。」
「この間会ったときはすまなかったな。俺の愚痴ばかり聞かせてしまったな。」
「いえ。」
「本当にあのときの俺は幼かったよ。まあ、あの状況は遅れてきた五月病だったんだな。」
彼は頭を掻きながらそう言いました。
五月病が結局のところなんなのか、いまだによくわからない僕は曖昧にうなずきました。
「久しぶりに会ったんだ。お前さえよかったらちょっと飲んでいかないか?」
あまり気乗りしなかったので、とても丁寧にお断りをしました。ちょっと疲れて胃の調子が悪かったことと、次の日の仕事の量を無意識に計算したんだと思います。
「なんで、○○さんは就職されたんですか?てっきり僕は研究の道に進むんだと思ってました。」
別れ際に、ずっと疑問だったことを思わず聞いてしまいました。聞いてから自分のデリカシーの無さに少し辟易しましたが。でも彼は特に嫌そうなそぶりは見せず、思慮深くしばらく考えてから、
「うん。まあ、そうすべきだったんだよ。いま振り返れば正しい選択だったと思ってるよ。」
と答えてくれました。彼は薬指に指輪をしていました。
彼と別れてから、花粉症対策でいつも着けているマスクを外して僕は深呼吸をしました。もう3月も中旬。春の匂いがとても濃密だったことに驚きました。いつもそうであるように、とても間の抜けた春の匂いでした。
人間関係って、むずかしい。
自分の何気ない一言が、知らず知らずに人を傷つけてしまう。
僕は初めて「デリカシーがない」と叱られた。ひどく落ち込んだ。
落ち込んだけど、その人は大切なことに気付かせてくれた。
僕はずっと1人だった。心配事を相談出来る相手など1人としていなかった。
友達は居たが、そこには壁があった。僕が踏みとどまって越えられなかった壁があった。
僕は怖かった。
「自分をさらけだしたら失望されるんじゃないだろうか。」
「友達ですら居られなくなるんじゃないだろうか。」
そんな心配事で結局、壁を越えられなかった。僕は臆病だった。
僕は1人でも生きていけると信じていた。
僕はバカだった。とんでもない大バカ野郎だった。
意地を張って何でも1人でやろうとした。
でも、1人でやり遂げても、いつも寂しかった。虚しかった。
そのうち僕は素直になれなくなっていた。
同情をかけられても振り払うようになっていた。
心にもない言葉だけがどんどん出てくるようなひねくれた人間になっていた。
周りから人が寄ってこなくなった。
ある日、こんな僕にもホントに友達と呼べる人が出来た。
僕を好いてくれる人が出来た。
1人でいた頃が嘘みたいに、毎日が楽しくなった。
でも僕はそんな人々にもデリカシーのない言葉を放ってしまった。
初めて僕は叱られた。叱ってくれる人がいた。
涙が出た。心からの涙が出た。こんなに自然に涙が出たのは初めてだった。
これからは素直になろう。素直になる努力をしよう。僕は決心した。
叱ってくれる人のためにも、これから出会う人のためにも、
そして周りに居てくれる人のためにも。
僕は素直になります。
(あるいははてなにおいて戦線が拡大し収束不能になる過程の記録。)
悪いのは誰? - ある無人島漂流の物語 - タケルンバ卿日記
ま、これだけみんなが何かしら引っかかっているということは、それだけ良問ということなんだろうな。エクセレンツ。
@_temaki_ あ、そこか。あれは違うんだよ。話を聞いた女の子(研修した子)がそう言ってたんだよ。「感情論でおしたんだけど、ダメでしたー」って。俺が感情論って判断したわけじゃなす。
@Yoi ああ、あるでしょうね。実際、その研修時、論理的な回答をした男性に女性陣はd nbkだったそうですw
※dnbk=どんびき、らしい。
@yoppa0516 そうそう。俺もそう思ってたの。こういう喧々諤々できる設問がいいのにね。価値観がバラバラだから、思考実験にいいのに。なかなかおもしろいリアクションだと思った。これは新発見。
@Yoi 思考実験とはいえ、身に置き換えて考えやすいからこそ、痛みを伴うのかもしれませんね。想像上の世界とか、思考や論理ではなくて、自分の身に置き換えて考えやすいのかも。
@Yoi そうですね。共通の答えを導くプロセスの学習と、ほどほどの妥協の必要性とか。そういう社会性を身に着けるのに適しているかと思います。
@_temaki_ そうなんだけど、それを会社の研修という強制参加の場でどうよって反発はようわかる。わかるが、それは俺のせいじゃないw 第一、俺が講師か研修担当者なら、この論題選ばんよ。
@threelz つか、研修受けた人の話聞く限り、そういう研修なんよ。まとまらないことを学ぶ研修というか。あるいは強引にまとめることで、まとめたかに見えて、実はバラバラになる体験をしたりとか。
※以下流れを大づかみにつかむための説明文なので、詳細は本文を参照してくださいです。
論理的思考と説得の技術を試す機会だ、という考え方は『それはそれでひとつの考え方なのでしょう。』としながら
『女性の感情論を、ムリヤリ数の力と、論理で押し切ったようですな。』という卿の発言を批判。
会社の行った研修に対しても『低俗な心理テストもどき』として短く批判。
『「関係を迫った男が許せない」、「関係を持つことを条件に、船を直すだなんてヒドイ!」という極めて当たり前の道徳を、平気で「女性の感情論」と切って捨てることの出来る非道さを見るだけでも、このバカが如何に拙劣な人間性しか持ち合わせていないことは即座に理解できよう。』
「川を渡る女」の改編であると指摘。
『まあ、こういうしょうもないディスカッションって新人研修でやるところあるよな。俺が最初にこの業界で潜り込んだ会社でもやってた。正直アホらしかったがな。』
『ちなみに研修のときの回答は、「ただ、Lさんが金槌持ってSかBの後頭部ぶっ叩いて気絶させて有り金と船パクって渡っちまったら万事すべて解決するだけの話じゃね?」と。研修担当の産業カウンセラーから「あなたはめちゃくちゃ反社会的で歪んでる。」と言われたけどね。アホらしくて付き合う気にもなれない。』
『そもそもさ、このくだりもかなり偏見が入ってるわけで。元々、その女性たちの意見を「感情論」と片付ける発想と、「金出せばやらせてくれるからいーじゃねーか」というのを論理と考える発想ってさ。それこそ以前炎上した原因そのまんまの話なわけで』
価値観を問題にするのであれば一つの結論を出せるはずがないので、ディスカッションの意味がよくわからない、という批判。
卿のtwitterでの発言に対し批判に対し傍観者になるべきでないと批判。
(後に卿は該当の発言は仕事に対するものだったと弁明。)
id:takerunba これだけブコメがついて、誰一人、個人的な仕事についての発言という可能性を考えない件について。何でもかんでもブログのことについて発言してると思ったら大間違いあるよ。
このテーマでGDをセットした企業を『題材提示の時点で既に性差別が存在している』として批判。
『もし欧米の企業で同じ研修が行われたら、担当責任者の首が飛ぶ問題になりかねません』日本企業の性差別へのデリカシーのなさ等を批判。
「無人島」は「「川を渡る女」の『「性的な局面においてその人の大事にするものがわかる」という認識に基づく改変です』と指摘。
『その発想が新入社員研修において持ち出されることがセクシャルハラスメントでないなら、セクシャルハラスメントという概念が何であるかさっぱりわからない。』と批判
『そう。この設問は、それそのものが理不尽なんだろう。』としながら一連の流れが面白いという反応。
『この話では誰が悪いという結論はどうでもよくて、その過程の反応にこそ価値がある。』としている。
話の論点は『「答えの出ない理不尽な状況下に、個人とビジネスどちらを優先するか?」』にあるのではないかという考察。
GDの議題に対する個人的回答。
問題文を読み変え再設定することで上手く切り抜ける方法を提示。
その後、『こういった鬱展開に揺らがないためにはどうすればいいのか?』という問題に対し、独特の考え方が続く。
『そしてもちろん僕は僕自身の宗教を打ち立てる道を選んだ。大学一年の春のことである。』
『僕の宗教に神はなく、ただ僕と僕以外がいるのみである。世界に不幸があるのはつまるところ僕が世界を救わなかったからだ。』
twitterでのy_arimとのやり取り提示しながら卿の意図の推測と卿への批判。
『ビジネスの場、それも一企業の内部では、多くの場合で前提状況そのものを問うことは禁じられている。
いや、禁じられてなどいないかのようになってるけど、誰も歓迎はしない』として
この議題は差別的なジェンダー規範を内面化させものではないかのではないかとして批判。
『それにしてもid:takerunbaさんは少し叩かれすぎだと思います。』卿を条件付き擁護。
研修がアウトソーシングされそこで企業の日常業務では到底ありえないような行為が公然と行われるケースが多くあることを指摘。企業の研修が「聖域」となり、パワーハラスメントの場になってしまうケースが少なくないことを指摘。
卿は厄介な問題だという認識を欠いたまま首を突っ込んでしまったのかもしれないとコメント。
『あの課題の設定された目的(どの価値観を重視するかという話)とはかなり離れたところで、ふと哲学的な疑問が沸きました。選択の余地があるのと無いのと人間はどっちが幸せなんだろうという話。』
セクシュアリティにからまない別の設問を提示した上で、正答の無い問題を考えること自体は良いことなのではないか、という視点を提示。
※戦線が拡大しすぎてこれ以上追うのはむりぽ。
興味がある人は元エントリのはてブ>「このエントリを含むエントリ」で確認してください。現時点で32コある。
あとはキーワード無人島ではてブ検索とか。エントリについてるタグで飛ぶとか。
派生エントリにはトラバ売ってるけど元エントリにトラバ打ってないエントリも多い。
>id:Midas 面白そうなのでエントリ書いてここのブクマで告知してもらえればまとめに追記しますよ。
>id:matcho226 あまり考えてなかったので反省した。まとめエントリがほしかったけどなかったので書いてみた。