そのかわりなんかあったら投石されるんだろ?
また別の商業物書きです。
この増田の話にうなずきながらも、実情を顧みるに、ぼやかずにはいられなくなったので書きます。
『アニメやゲームと言った企業の営利創作のなかで「自由にかけない」「ストーリーは終わった」と嘆く人間よりも、「オレはこういうのが好き」「金とは無関係に書く」と活動できている彼らのほうが、よほど物語る事に対して建設的だと思いますよ。』
元増田は制約の多い商業作品の対比として、web小説について作者が自由に書けると述べられていましたが、実態はそのようにはなっていません。
私も元増田のおっしゃるように、アマチュアは自由に好きなものを書いてほしいと思っているクチです。
しかし、小説家になろうに代表されるweb小説サイトを00年代後半から眺めてきて今思うのは、みんなお金にならない物語は書きたくないんだな、ということです。
“みんな”と言ってしまうと主語が大きすぎるかもしれませんが、そうじゃない人たちはすっかり埋もれてしまって、なかなかお目にかかれなくなってしまいました。
魔法課高校の劣等生がまだランキングにあったころの小説家になろうは、皆が自分の好きや面白いを信じて自由に書いていたと思います。
だけど、震災から数年が過ぎたぐらいから雰囲気が変わりはじめ、今ではほとんどの人が流行りや読者のリアクションを強く意識し、書籍化というプロデビューを先に見据えながら作品を書くような場へと変わり果ててしまいました。
「ラノベ新人賞に応募するよりも、なろうに投稿するほうがデビューの近道」というようなことを耳にしたのは、いったい何年前でしょうか。
特に2chのなろう系スレなどは流行りとPVの話ばかりになってしまい、覗く気力はすっかり失せてしまいました。
そういう風潮を気にせず自由な作品を書いている人もいるでしょうが(実は私がそうです。アマチュア時代のPNでひっそり書いてます)、プロを夢見る人たちが溢れかえっている場で、自由気ままに物語を綴るのは異端者扱いを受け入れねばなりません。
特に私が危惧しているのは新規のユーザーへの影響で、創作について右も左もまだよくわからない若者に対して、創作とは流行り意識せねばならぬものだというような要らぬ先入観を与えねばいいのだが、と気をもむ次第です。
ただ、こう言ってる私自身なんだかんだでプロになってしまったように、あわよくば自分の作品をお金に換えたいと考える人の気持ちも本心ではよくわかります。
少し前にこんな増田がありましたが、
この手の表現規制だって、商業化を諦めさえすればいくらでも回避は可能なんじゃないでしょうか。
でもそれはやっぱり無理でしょう。
ロスノフスキ家の娘(ジェフリー・アーチャー)
そうなんだ。それじゃ私めちゃくちゃセックスしてくるね。
貰わなかった。言ってなかった。