2020-12-14

ライブハウス音楽業界について思うことと、身近に起こってしまった

今年初めから突如現れた新型コロナの脅威の中、大規模クラスター発生をきっかけに当初から何かと注目されてきたライブハウス業界で、長くなるが、今回は自分身の回りで起こったことについて。

まずは自己紹介。筆者の私はコロナ以前から楽器奏者としてとあるバンドに参加していて、普段から自主イベント企画したりなど、月に何度もライブ公演の予定が入っているような生活だった。

といってもメンバー音楽生計を立てているわけではなく、普段自営業をやったり会社員をやったり自宅で庭を眺めていたりなど色々で(これは主に私)、基本的にはその合間での活動のため、一般的にはアマチュアバンドと呼ばれる存在になると思う。

コロナ蔓延し始めた3月にもライブの予定は入っており、それはコロナ前に企画されたイベントのため、会場代とライブチケットバランスなどから狭い会場にキャパギリギリまで客を入れるというスシ詰め状態計画されていたものであった。

イベントを開催するに当たって、広い会場への変更か人数制限、検温などなんらかの対策必要なのではないかと、イベント主催者バンドリーダー格の人間提案してみたのだが、なんと必要ないと突っぱねられ、他のメンバー問題視せずに、そのまま開催されてしまったのだ。

1人でもコロナ陽性者が紛れ込んでいたらクラスター確定の今考えると恐ろしい状況であるが、クラスター発生以前の 3月時点では、ほとんどのライブハウスはそこまで対策必要とは認識していなかったのだ。

3月を思い出してみてほしいが、公共空間でのマスク着用や、ドアノブアルコール消毒など今では当たり前に行われていることも、品物入手がそもそも困難だったりなどもあるが、そこまで浸透していなく、それはおそらく音楽以外の他の業界でも似たり寄ったりであったであろうし、そこは後になって責めることはできないだろう。

ただ、何も有効対策をしないまま、密な空間で来場者同士お酒を飲みながら至近距離相互に喋るというコロナ前と変わらないスタイルイベント開催が乱立していた3月4月の状況でのクラスター発生は不可避だったと言える。

その後の全国的コロナ蔓延緊急事態宣言クラスター連続発生で、業界全体の危機感空気感はかなり変わり、配信や少人数での観客を入れてのかなり気をつけて運営していく方向に変わっていった。

夜の街と一緒に何かと槍玉に挙げられ、聞いた話では楽器を持って電車に乗っているだけでコロナをばら撒いていると差別を受けたりなど、そういったこともあったよう。再びクラスターを起こさないために、感染症対策を万全な状態運営しつつ、国に業界全体の補償必要と訴えていくような運動自然に起こっていった。

ただ同時期に、「国が不安を煽っていて実際コロナは大したことがない、本当は大したことはないことで自粛すると経済が死んでしまう」「インフルエンザの死者数の方がコロナより多いので恐れる必要はない 指定感染症か外すべき」などといった楽観論というよりかは陰謀論に近いような説に傾倒してしまう人も現れはじめ、なんと自分所属しているバンドリーダー格の人間もそういった説を支持するようになってしまったのだった。

対話を試みるにも、極端な考えに取りつかれてしまった人間との対話は困難であり、自然とそのバンドとは距離を置くようになってしまい、演奏活動にも参加しなくなっていった。

そして、その事件は少しあとに起こってしまった。


メンバーの一人から報告があり、先ほど書いたバンドリーダー格の人間から当日熱があるのに、熱があったことは秘密にしてライブに出てくれないかと出演を説得され、不安を感じつつ迷ったが、当日熱が下がったこともあり出てしまった。

その後、しばらく経ってから別件で40度近く熱が出てPCR検査に回されたこともあり、やはり冷静になってあの時のあの対応は不味かったんじゃないかと思い始めたと。

あろうことかそのライブ企画とはライブハウスからの無観客配信とはいえライブハウス支援プロジェクトという名目で行われる自主企画だったのだ。

もしコロナだった場合、客を入れての営業配信ライブと並行して行われているそのライブハウス店員にまず感染し、クラスターが起きる可能性も考えられるだろうし、そもそもライブハウス支援企画との名目自主的に行われるイベントで、主催者側がルールを破るというありえない行為が行われてしまったのだ。

勿論知らされないでテロを決行されたライブハウス側や、他の出演者には落ち度は一切ないし、むしろ被害者であるだろう。

当時この件を表沙汰にするべきかどうかとても迷ったのだが、結果的に何もなかったこともあり、迷った末、今後こういうことが起きない抑止力にはなるだろうから、周りの親しい知人やイベント主催者などにのみ起こってしまった惨状を伝えることだけにとどめることにした。

その後、発熱者に出演強要を迫った本人に連絡し、一体どういうことかと問いただして見たところ、なんと「発熱者が会場にいても、マスクを付けていれば感染しない」専門家もそう言っていると、とあるウイルス学者の書いたネットに上がっている文章引用して反論してきたのだった。

調べてみると、どうやらそのウイルス学者がいわゆる反自粛派と呼ばれる人たちの理論根拠となっているようで、発言もよく掘り下げて調べてみると他にも、「老人はコロナにかかっても寿命死ぬようなものなので、気にせず自粛しないでどんどん活動していけ」などちょっと考えられないことを言っている方で、そしてどうやらライブハウスの新型コロナ感染対策ガイドラインもそのウイルス学者の方が監修に関わっていることがわかり、ライブハウス関係者で反自粛と言われる考えに傾倒してしま人間少なからずいることに関係しているのかもしれないと考え始めるようになった。

から自粛と呼ばれる考えの人が、このウイルス学者発言自分の考えの正当性根拠に使ってるのか、有名大学の教授ウイルス学の専門家という肩書きなのでこの人の発言妥当性があると本気で信じてしまっているのかは判断できないところがあるが、どちらにせよこのウイルス専門家の言っている「陽性者が隣にいてもマスクしてれば大丈夫」などの発言はまるで現実的とは思えない。そして結構支持している人が周りにいるのが、やばい

それから数ヶ月、全体的にはかなり気をつけて運営している人が多いにしろとある地方感染対策に不備がある大規模イベントが行われてしまったりと、そういった事例も目にするようになってしまった。なんとなく大丈夫という楽観論も増えてきているよう。

コロナ感染者が増え続ける中、本当にこのままでいいのかと、もう一度立ち止まってみる時期なのかもしれない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん